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2009年09月28日
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カテゴリ: お酒の話
先日の山本謙治さんの本のこと
彼が「日本の『食』は安すぎる」と言い切るその根拠は何か。
それは彼が、あらゆる食物の生産現場に足を運んで、それを肌で感じていることだと思う。

良いモノを作るところでは、当然ながらそれなりの手間ひまを掛けている。
だから例えば、豆腐が一丁100円以下の安い値段で売られていることにも、
「そんな値段で出来るはずがない」と敏感に反応するのだろう。
これが生産現場を知らない人だと、常にスーパーのチラシに載っている値段しか頭に残らないから、
たとえ100円であってもかえって高いと思ったりする。


この感覚の差は大きい。



少なくとも私の知る限りにおいて、日本酒というのは世界中に数多あるアルコール飲料の中でも、
その造り方の複雑さにおいては右に出るものが無いと言っていいほどの、優れたモノだと思っている。
ただそのことを知る日本人は、案外少ないのではないだろうか。
自国にこれだけ優れたモノがあることが知られていないのは、悲しいことだ。

まあそれはともかくとして、その日本酒が造られる現場というのも、
当然ながら非常に張り詰めた緊張感がある。
何せ微生物相手の仕事だけに、人間の都合をそれに合わせていかなければいけない。
しかもひとつ間違うと、すべてがパー、というリスクも背負っている。

こういう現場を目の当たりにすると、1.8Lパックで1,000円を切るような価格で
日本酒が流通していることが、俄かに信じられなくなってくる。
日本酒なんてまともに造れば、そんな安価で出来るはず無いのだ。



もし皆さんに「その気」と時間がおありなら、
ぜひ一度酒蔵(もちろん大手のオートメーションとかでない所)を訪ねて行っていただければ、と思う。
もっとも酒造りの真っ只中の時期には、どこも忙しくて見学者に構ってもいられなかったりするので、
実際に造りの現場を目の当たりにする機会はあまり無いかもしれない。
その場合は疑似体験として、尾瀬あきら氏のコミック『夏子の酒』や『蔵人』をお読みいただいても、


日本酒が如何に複雑な工程を経て造られ、
その造りにおいて極度の繊細さが求められるものであるということを、
ひとりでも多くの方に理解して頂ければ、リカーマンとしてもこの上なく嬉しいのだ。





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最終更新日  2009年09月28日 17時05分22秒
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