血友病とともに70年・・・・・・・・そして現在は透析治療中【真実の追究】

血友病とともに70年・・・・・・・・そして現在は透析治療中【真実の追究】

血友病治療の歴史

 血友病治療の歴史は、患者を死に至らせないため、また患者の苦痛を和らげるため、いかに早く止血できるかに尽きると思います。人間の血管は、動脈、静脈、毛細血管から構成されています。血友病患者が日常的に問題になる出血は、毛細血管から出血する関節内出血、筋肉内出血、皮下出血等の内出血です。内出血の場合、外傷や擦り傷などと異なり。血管の損傷部位や出血量などが判りにくく、より詳細な注意が必要です。健常者も血友病患者と同じように、毛細血管からの出血は起こりますが、血液の凝固能力が優れているため、すぐに止血してしまい、重症化しません。また、血友病患者の血管そのものが健常者と比べ、弱く切れやすい、ということでもありません。血友病患者毎の不足した血液凝固因子を補い、凝固能力を向上させるために使われる薬剤が血液製剤です。

 第二次世界大戦前後の混乱期までの血友病の考え方として、死亡の最大の原因と考えられる症状は、出血(主に内出血)を伴う感染症であったと想われます。この感染症の場合2通りあり、感染症が原因で出血が起こる場合と、関節内出血、筋肉内出血、皮下出血、また、外傷や打撲等による出血(内出血)、などが原因で感染症に罹患する場合です。

 血友病患者が最も苦しめられる、関節内出血に対し、内出血に気づいたとき、いち早く安静を保つことと、患部を清潔に保つこと、また日常の労働の制限、住みよい生活環境の確保などが実行できれば、かなり長生きができたと想われます。


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