オープナーはマルのSoul Eyes。いきなり胸に沈み込むようなコープランド節満載。 感情に身を任せる、という言葉があるけれど、、、感情の露出をぐっと抑えて時折朝露が落ちるかのごとくきらりと輝く。揺らめく階段を静かに登り降りする足取りは心の不安と繋がります。 I Don’t Know Where I Standは、今回3曲入っているジョニミッチェルの曲の一つ。クリアで優しいタッチ、比較的明るいメロディですが、やはり、漂うようなさ迷うような不思議なフレーズが挟み込まれ彼らしい表現。 2曲続くコープランドのオリジナル。最初はNight Whispers。New York Trio Recordings・vol.3では、タイトルに使われてましたね。キャッチーなメロディがあるわけでなく、永遠と続く繰り返しにぼんやり暗いメロディが浮かぶ感じ。 Into The Silenceも似たような曲で、仄暗く地表をゆるゆる吹き抜ける風をみているよう。
ジョニミッチェルはシンプルに弾き語りの人だから、当然彼女の曲はメロディで勝負。コープランドのオリジナルが幻影のようなら、彼女の曲にはかなり現実感ある。不思議な韻をふみながら人の様が見えてくる演奏。 と、いいつつ、、サミエルカーンの I Should Care。。ロマンチックな面影は霧の中に拡散してしまい、僅かにロマンスの香りだけ残る感じ。Fall、、ショータ曲ってもともとミステリアスナ雰囲気ですが、実態がなくまるで余韻を聴いているよう。幻影を追いかけてるよう。オリジナル曲Blackboardも心の呟き。 そして、ジョニミチェルのMichael From Mountain。3曲1970年頃の曲なので、1948年生まれのコープランドの20歳前後の心象風景に重なるのかも。やはり、比較的彼の演奏にしては柔らかく実態が見える感じかも。 終演はちょっと春の甘い香りがする。穏やかに優しく奏でる Hi Li Hi Lo。多少の靄がかかることもありますが、透明感ある美しい演奏。。寒さを肌で感じながら、窓からみるビオラに心ときめく感じで終了。
昨日紹介したデュオよりずっとずっと聴きやすいかな。
1. Soul Eyes 2. I Don’t Know Where I Stand 3. Night Whispers 4. Into The Silence 5. Rainy Night House
7. Fall 8. Blackboard 9. Michael From Mountain 10. Hi Li Hi Lo