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2002.11.
「天使に見捨てられた夜」
桐野夏生 講談社
おもしろかった。通勤電車で乗り過ごしそうになったり、本を閉じてからも次どうなるかとはやく読みたくてじれったくなり…(悲しきことかな、細切れ読書。でも連続ドラマを見るように楽しんでいる。)最後は一気に読んでしまった。
やらせらしいAVで出演女優が性暴力の人権被害を受けているのではとフェミニズム運動関係者にその女優の捜索を依頼される女私立探偵ミロ。
失踪した女優を探しているうちにその舞台裏が明らかになっていく。
AV界の内幕、関係者の確執、女優の過去、真犯人の気配。
そして鍵を握るのは「雨の化石」…
ストーリー展開も謎解きも社会背景の活写にもひねりがきいて、飽きさせない。
冷静で乾いているようなのに湿り気を帯びた人間味のある表現。
ヒロインの私立探偵ミロの愛や生き方に迷う姿が生々しく共感を呼ぶ。
策略か悪か、疑いつつも男の魔力に惹かれてしまい、過ちか真実かわからなくなったり、愛か友情か、性を超えた不思議な関係にとまどいつつもよりどころを感じたり…
複雑な人間心理、女性の思いのひだもていねいに描かれていて読み応えがあった。
「聖家族のランチ」
林真理子 角川書店
最近は単行本でも新刊出ると、この人のは即買いだ。
本屋に馳せ参じて手に入れてほくほく。
するすると物語の世界へ入っていく…
林真理子の書くものにはいろいろ魅力があるのだけれど、その中のひとつは、割とメジャーな感覚をとても巧みで鋭い表現と描写で描くこと。
エリートやオハイソにあこがれる女性の複雑な心理や、駆け引きや打算しながらも、無心におぼれてみたい恋愛など、的確な観察眼で描いてくれる。
絶妙な表現にそうそう私も日頃からうまく言えずにもどかしかったけれど、これはこういえばよいのか!とうならされる。
さてこの作品、エリート銀行員の夫、家庭の主婦から売れっ子になった料理研究家の妻、おしゃれや大学に興味ない長女、進学校に通う高校生の長男が織り成す物語。
手料理の腕が見出されて、職業に結びつき、華やかな有名人になった美しくてセンスのよいある意味、女性にとって理想的な妻を軸にそれを見つめる子どもたち、夫、彼らのそれぞれの思いや生活をからめながら、少しずつずれてきた家族(家族なんておおかたこんなものなのかもとも思わせるが)の変容がつづられていく。
細部にちりばめられた個々の思いや会話はみごと。
たとえば、「女としての向上心」を持たない年頃の娘を美しい妻は張り合いなく思ったりするところ。失恋しかかっている娘とそれをさりげなく温かい言葉で見守る夫とのやりとり。(この娘と夫のふたりきりの場面はほんとに泣けた)
ていねいにていねいに積み重ねられた真理。
…とそのへんまではどっぷりつかって楽しんでいたのだが…
必然か突発か、とにかく事件がたやすく起こってしまい、その後の展開がちょっと…ネタばれになるので、これ以上言えないが。
流れというか主旨が変わってきた感じで。
私にとっては意外な方向に。そうか、だから題名も寓話的なものなのか。
私は、事件があろうがなかろうが、「岸辺のアルバム」のような時代を先取りした画期的な家族ものを読みたい、林真理子がどう書くだろうか…と期待していた。
また子どもを生んだ彼女は、私生活や子どもを創作に取り込まないが、作品の中に変化を感じて欲しいというようなことを言っていたと思うので、どんなものかとわくわくしていたのだが…
心理描写などはうまいのだが、命や愛はどこへ?という気もした。
自分としては期待はずれの感があった。また違う読み方があるのだろうか。
「モノ欲しい女」
酒井順子 集英社文庫
ひさしぶりに手にとったが、とてもよい。桐野、林路線で熱くなったところにほどよい温度…でもなまるいのではなく、ひりっと爽快!
冷静かつシニカルなんだけれど、ユーモラスでほんのり。
この本では女性をとりまく身近なモノたちのひとつひとつのストーリーを語る。
こめられた意味を読みほぐす。
肉体を彩る「物」としてリボン、マニキュアなど、袋にひそむ「物」としてハンカチ、あぶらとり紙など、お城の中の「物」として鏡台、ベッドなど、快楽のための「物」としてアルバム、針など。
たとえば、リボンについては「どんなにきっちり結ばれていても、「ほどいてほしい」というメッセージが、そこには隠されているのです。」とか「リボンをほどくのは胸が躍ります。」が「ほどかれた途端、リボンはただのヒモとなります。」とか。
「ほどかれた後」をおそれながらも「ほどき好き」な女性たちの複雑な心が女性の好むリボンを語ることで浮き彫りに…
そして、物を買い続け、捨て続け、物欲の中で生きることを踏まえて、しめくくりは「物に対する愛憎半ばする気持ちは自分に対する気持ちと似ているのです」と。
そういや、中・高校生の片思い時代って、好きな子の持ち物見るとその人の魂が宿るというかその人そのものを見るようでどきどきしたけれど、それってこういう物と持ち主の人間との関係をあらわしているのかしら。
「カノン」
篠田節子 文春文庫
ホラーということで、これまで手にとっていなかったのだが、もっと篠田節子の世界に踏み込んでみたくなったため読み始めた。
思いがけず、青春の光と影。そして恋愛をも超えて、自己を見つめ、人間と人間のかかわりや生と死を掘り下げる重さがあった。
本を読んで原点に立ち返る感じ。
登場人物の心情や人間関係、時間の流れ、現在と過去などもていねいにていねいに描かれている。
若いときに読めば、深く考えるだろうし、ヒロインは小学校の音楽教師で地味な生活をする39歳の女性なので、この世代の女性が読めば、また自分の生活と照らしあわせて感慨深いだろう。まさに私もそうだったんだけれど。
いずれにせよ、人間の生き方をつきつけられ、考えさせられる。
結末はこうきたか、非凡そうで平凡というのか、篠田節子らしいという感じだった。もっとも人の生き方に結末というのはそもそもない話なのだろうが。
「葡萄物語」
林真理子 集英社文庫
林真理子はいろんな小説を試みる。この小説は素朴な女性が少女らしさも保ちながら新しい世界に真摯にとびこんでいくようなタイプの作品。
結婚生活や夫婦、不倫なども織り込みながらも、ヒロイン映子はどこかすれていない。いろいろ考え、駆け引きもすることはあっても、同じ不倫を扱った「不機嫌な果実」の麻也子とはまた違ったタイプのヒロインだ。
物語自体も皮肉仕立てではない。
「不機嫌な果実」とは同じ題材を違った角度から見て考え語っているのかもしれないが。
私なんか映子は夫以外の男性と愛し合っているようで、実はだまされているのではと最後まで邪推していた。
しかし、つくづく感じたのは、結婚すると必ず夫との関係というのは大前提となるのだなということ。
ほかに誰かを好きになっても、とにかくまず私にとって夫とは…と立ち止まるもののようだ。
「躯」
乃南アサ 文春文庫
肉体をモチーフに繰り広げられるブラック・ミステリー。
からだという字は実はメのところが、口三つ。(かなしきことかな、この字体、私PCで出せないのだ。)
複雑でいろんな意味を持ち、持ち主さまをも裏切ることもあるシロモノ。
いったい、自分とは何でできているのか。
からだとは何ぞや?
おそるおそるのはずが、気づかない夫であり父親のために、だんだん大胆に整形を重ねていく妻と娘。最後に現実がひっくり返ってどうなったか「臍」。
女性の膝に思いを寄せる男。江戸川乱歩を彷彿とさせるなまめかしい表現。秘密の心情の行き着くところはどこなのか「血流」。
恋愛中の女性を意識し、コンプレックスとなりつつある頭髪を何とかしようと必死になる男性はいかに「つむじ」。
他2篇、どれも乃南アサの持ち味きいている絶妙な短編集だ。
「冬のオペラ」
北村薫 中公文庫
名探偵・巫弓彦とその記録者を志願するわたし・姫宮あゆみ。
温かくクラシカルなユーモアに満ちた語りで展開する物語。
しかし、なかなかのめりこめない私。なんか物足りないというのか…
北村薫の宝石箱をじょうずに開けられない私。もどかしい。
でも牧歌的かと思いきや、最後の最後でぞくっとするよな真実が解き明かされる。
宮部みゆきもそうだが、温かい作風の作家の書いたものほど、恐ろしさがうきあがってくる。いきなり深闇に包まれてしまうのだ。
「短編小説のレシピ」
阿刀田高 集英社新書
短編小説はおいしいぞのとおり、おいしい本だった。
短編の名手 阿刀田高がときほぐしたり、ふくらませたり、短編作りそのものにあるストーリーを語る。
もとより私、短編はすごく好きだ。(「短編の魅力」ページ参照!)
それに小説の読み方を巧みに描いた本も好きである。解説もそうだが、このような小説の作り方を想像したり、分析する本。
往々にして自分は実に浅読みだからだが。
この本の中でも、具体的な作品を挙げて、創作の過程を想像したり、手法の妙を解き明かしてくれている。
松本清張の 「黒地の絵」の創作の発想と展開の想像などはおもしろかった。
「黒地の絵」はとても悲痛ですさまじく、またどこまでもさびしくなるような印象深い作品なのだが。
また、夏目漱石の「こころ」における先生が奥さんに愛情を注いでいるように見えるけれど「女はばかだから、大切なことをうち明けたって意味がない」と考えているところがうかがえるとの指摘にもうなずけるものがあった。
その他、向田邦子や芥川龍之介の作品についても書かれて興味深い。
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