気になる作家  な行

気になる作家 な行 

夏樹静子

 「天使が消えていく」「朝吹里矢子シリーズ」

 母になって母性にめざめ、それを書きたいと思ったそうで、どこかあたたかみに満ちた家族や親子のつながりを感じられる作品が多い。
 再放送で時々見る昔の朝吹里矢子シリーズのドラマ(十朱幸代主演の)なかなかよかった。もっと見たい。


夏目漱石 

 「それから」「こころ」「彼岸過迄」「門」「行人」「明暗」

 描かれているのは、愛とは人間とは青春とは…というような永遠のテーマである。そして、どろどろと悩みぬき…それが、すっきりとしたおさえのきいた文章で訥々と語られていくので、よけいにもの悲しく、せつなさを感じてしまう。
 それにしても、それらの作品は古典でもあるのに、今のTVドラマも目じゃないようなトレンディさだ。

ナンシー関

 「小耳にはさもう」「テレビ消灯時間」

 どこまでもマイペースで辛辣・冷静・客観的。消しゴム版画との絶妙なとりあわせ。小気味よかった。目からうろこがおちることも多々あった。
 独自のスタイルを貫いていたのに…
 急逝されたのがさみしい。



乃南アサ 

 「家族趣味」「パラダイス・サーティ」「結婚詐欺師」「幸福な朝食」

 平凡な人間の日常に潜む恐怖や心の闇を描く。若い女性をヒロインにした作品が多く、読みやすく、感情移入もできる。失恋や挫折から、心の闇がひろがって、悲劇に結びついていくような展開も多いが、恋愛ですべて解決ではなく、その裏側がうまく描写されていて、おもしろい。


・中野翠など準備中


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