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2025.12.14
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静謐な自室に、重厚な絨毯のようにレッド・ツェッペリンの音が敷き詰められる。その瞬間、世界はモノクロームから、熱を帯びたヴィンテージカラーへと反転する。

椅子に深く身を預け、年の瀬の長き影を背負う。右手で缶ビールの蓋を静かに押し開く、その「プシュッ」という小気味良い解放音は、過ぎ去った一年という重い扉が、今、微かに軋む音のようだ。

琥珀色の液体がグラスの縁を滑り落ち、泡が音もなく立ち昇る様は、まるで時の泡。その冷たい一雫を唇で迎え、喉元へと送り込む。

「ああ、今年もまた、長(なが)く厳しい旅路だった」

最初の一口が身体の奥へと染み渡る刹那、ぼんやりと見つめるグラスの中。二口目を傾けながら、ふと考える。

このビールと、耳を貫くツェッペリンの轟音は、何と似ているのだろう。

ビールは、喜びの中でも、また深い疲労の中でも、常に変わらず私を心地よい酩酊へと誘う。それは、現実という重力からの一時的な解放だ。

そしてツェッペリンもまた然り。彼らの音は、晴れやかな日も、心が沈む夜も、問答無用で魂を高揚(ハイ)させる。それは、日常という凡庸な風景を、瞬時にして神話的な舞台へと変貌させる雷鳴だ。



グラスを置き、目を閉じる。彼らの音の渦の中で、つまらないと切り捨てたはずの考えが、やけに鮮明な詩となって響き渡る。今年もまた、私の内なる季節は、この熱狂と静寂の間で、ゆっくりと終わりへと向かってゆくのだ。


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Last updated  2025.12.14 19:21:51
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