【内容情報】(「BOOK」データベースより)
朧な太陽のもと、魔術や降霊術が横行する地球最後の大陸ゾティーク。ブラッドベリ、ムアコックに影響を与えたことでも知られる異才が、細密かつ色鮮やかな描写で創りあげた美と頽廃の終末世界の物語を、本邦初となる全篇収録の決定版で贈る。地獄の王にそむいた妖術師の復讐譚「暗黒の魔像」、失った鳥を求める波瀾の航海を描く滑稽譚「エウウォラン王の航海」他全17篇を収める。
【ゾティーク幻妖怪異譚】クラーク・アシュトン・スミス
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お友達の 日向永遠さん
に紹介していただいた本です~
日向さん、面白い本を教えていただいてありがとうございます。もう超好みでした!!
表紙を見てください。妖艶さが匂い立つような、美しい女性。そして手元には髑髏……
まさに、この本の内容を端的に表しているようなものじゃないですか~!!
耽美的で官能的。その仮面の下には、身の毛もよだつようなおぞましさと腐臭。
17つの短編が収められているので、毎晩寝しなに1編、と思ったのですが。。。
これは間違いなく夢見が悪いです(笑)
断言します。
そうねぇ、何かに似てると思ったらガース・ニクスの「古王国記」シリーズ。
このシリーズを、さらにブラックにしたような感じ。世界観はすごく似ています
ゾティーク。太陽の力が弱まった超未来の、地球最後の大陸。
死屍累々とした描写が続くのですが、似たような作品がないのが凄いところです。
降霊術によって蘇った死者。拷問を好む残虐な島民。死肉を貪り食う妖魔。
想像すると(するな。笑)、ゾゾーッと鳥肌が立つような設定ばかりなんですよね~
けど、この文章の色気さえ感じさせる美しさ。なんてことだ。すっかり虜ですわ(笑)
個人的に特に好みだったのは、 「拷問者の島」
。
体中が青白い輝きを放ち、たちまち硬直してしまう"銀死病"に襲われた国。
生き残った若き王と 3人の奴隷達は航海へ乗り出すが、やがて辿りついた島は……
「アドムファの庭園」
も秀逸。
人体の様々な部分が接ぎ木された、奇怪な庭園…。怖ぇよぅ……でも面白い!
【目次】(「BOOK」データベースより)
ゾティーク/降霊術師の帝国/拷問者の島/死体安置所の神/暗黒の魔像/エウウォラン王の航海/地下納骨所に巣を張るもの/墓の落とし子/ウルアの妖術/クセートゥラ/最後の象形文字/ナートの降霊術/プトゥームの黒人の大修道院長/イラロタの死/アドムファの庭園/蟹の支配者
★内容には関係ないんですが、地味に一番驚いたのは、作者の写真だったりして(笑)
全然こんな作品を書きそうにない、優しく繊細そうな青年なんですよ~
人は見かけによらないもんじゃのぅ。。。
スミスと文通していたというラヴクラフトの作品も気になるところ。
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