Laub🍃

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2012.04.09
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カテゴリ: .1次メモ
それは、恋の話だった。


鏡の中の魔王様


魔女王様は恋をしていた。一介の村人である若者、それも人間に。
平民らしく人らしく愚かではあったが、その犬のような無邪気さは彼女の心をくすぐるものであった。

メイドである私は二人の恋を止められなかった。

そして私の目の前には少年が居る。二つの種族の壁を越えた結果、若者は魔界の瘴気で弱り、魔女王様は助けるために特殊な力を失い、そうしてその甲斐なく二人ともあの世へ行ってしまった。私は若者が憎い。

そしてその若者にそっくりなこいつも。

しかし私はこいつを魔王子として、じきに魔王になるものとしてあがめねばならないのだ。


・・・・・・と思っていたら、魔王子は異世界から美しく尊い魂を持つ娘を連れ帰ってきた。
雰囲気諸々が亡き魔女王様にそっくりだ。やるではないか。


 亡き魔女王様の再来、魔王妃様には異世界からついてきた少女が居た。彼女をアネサンと呼んでいたが、これは異世界での尊称らしい。私も真似たほうがいいのかと問うたら、これは自分だけの呼び方だと怒られたが・・・
 なんにせよ、昔の自分を見ているようで微笑ましい。

 あれだけ嫌いだった魔王子のことも好きになれそうだ。


 そうして月日は巡り、魔王女様の誕生日、3回目。
 なんということだ、亡き魔女王様にそっくりではないか・・・っ!!
 感動で目を潤ませると魔王女様はこちらをいたわってくださった。
 あああ優しい、ではなくて気を使わせてしまうなど従者失格だ、努力せねば。
 と思っている私の隣で、魔王妃様の従者も目をうるませていた。
 魔王妃様とこの子は幼馴染で、幼い頃を思い出すのだそうだ。

 可愛い可愛い魔王女様、できることなら一生結婚などせずに居てもらいたいものだが、それは勝手だ。彼女の選んだ人となら誰でも、応援するとしようーーーー


「わらわは、この人間と結婚する!!」









***


そして繰り返される魔王子と魔王女の系譜。
魔王女政権の時だけ大喜びする従者。そして馬力が凄いゆえに早々と星or隠居してしまう魔王政権をこれから永きにわたり見守っていく従者。

魔王女(魔女王・魔王妃)と魔王子(村人)の馴れ初めは何故か代々似ている。
ヤンキー系女子と元優等生男子のカップルwithヤンキー系女子大好き系女子。


そのうち従者&メイドだけで一つの軍が出来る。





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最終更新日  2016.05.23 03:45:03
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