トドのつまりは・・・

トドのつまりは・・・

2009年06月28日
XML
カテゴリ: AV
圧倒的に、DVDよりDVテープの方が安全性が高いと言うことを、これもまた限られた知識で、物凄く感覚的に書く方がいらっしゃる。
私自身、DVDビデオカメラの前は、DVカメラを使っていたし、両方のいい点、弱点はある程度わかるつもりだが、ことさらDVテープの方が安全と断言する意見には全く納得できない。
彼らが、DVテープよりDVDが安全性が低いと言う方の論拠(?)を整理してみると、つぎのようになる。


・DVDは、DVテープより、全損する可能性が高い


直射日光が直接当たり、安物の色素系DVD-Rメディアを使っていると、すぐにデータは消えてしまう、というのがその根拠のようだ。
確かに、書かれていることは事実だ。ただ、まず、国産のそれなりの価格のDVD-Rメディアを使い、普通にケースに入れて保管すればそんなことは起きないし、DVD-RAMなら、記録方式が全く違うため、台湾製でも、ほとんどそんなトラブルは起きない。
そもそも、消えたら困る映像を、あえて安物DVD-Rに焼いて永久保存するなんて、その行為自体が馬鹿としか言いようがない。
そういった馬鹿な行為でもしない限り、データなんて簡単に消えない。
不安であれば、複数枚焼いておけばいいし、DVD-RAMを使えば、より安心できるだろう(私は、ビデオカメラ映像は、必ずDVD-RAMに2枚焼いている)。
また、長期保存の寿命に関しては、適正に保存されていれば、DVD-Rで10年、DVD-RAMで30年と言われている。

実際、6年前に、DVDレコーダーで、8mmビデオカメラから作成したDVD-RAMディスクが何枚もあり、何枚かをべリファイしてみたが、今のところ問題はない。

一方で、DVテープがそんなに安全だろうか?
DVテープ信者は、磁気テープが、高温多湿に弱いという欠点を、決して口にしないが、真実だ。
私は、旅行途中、使い終わったDVテープをうっかり車に置いたまま、遊んでいたところ、半日で、DVテープが回らなくなり、全損したことがある。
置いたときは日陰だったのだが、おそらく、時間が経つにつれ車中に直射日光がさし、高温多湿の状態でテープがワカメになるか、カートリッジが歪んでしまったのだろう。
馬鹿な私のミスで、大失敗な訳だが、少なくとも大事なデータに安物DVD-Rを使うのと、どっちが避けやすいミスだろうか?

長期保存に関しても、磁気テープは、カビ発生の危険性はDVDより高い。もし、カビが発生してしまうと、テープが回転しなくなるだけでなく、磁気ヘッドなどのビデオカメラのメカ部へのダメージを与えてしまう。
この点も、ヘッド接触式のDVテープの方がリスクが高い。
また、DVテープの劣化は、テープ自体の伸縮によるゆがみと、磁気記録自体の減衰や磁性体の剥がれが主な現象になる。
前者は、ビデオカメラに装着したときにヘッドへの巻きつき事故を起こす。
これが起きると、カセットテープではないので、素人がテープを繋いで補修することなど不可能であり、普通は全損になる。


後者の現象については、ハイビジョン記録の場合は、クロッグと呼ばれる動画が一瞬止まる現象になって現れる。
磁性体が剥がれると、ビデオカメラのヘッドにダメージを与える。もちろん、最近のビデオカメラは、ヘッドクリーニングの仕組みを備えていることも多いので、即使えなくなるようなことはないが、それでもそれを繰り返し磁性体が固着して剥がれなくなると、録画再生が正常に行えなくなることがあり、そうなるとヘッド交換が必要だ。DVテープは、接触型ヘッドによる記録再生なので、ヘッドは消耗品と考える必要があるのだ。

DVテープ信者は、クロッグの発生は、部分部分で起きるが、全体としては再生できることが多いことを持ち上げ、DVDの場合は、リードエラーが発生したり、ファイナライズエラーが発生すると、ディスク全体が読めなくなるケースがあることから、DVDの方が、データ損失のリスクが高いと主張している。
しかし、これも微妙にウソなのだ。DVDが採用しているUDFファイルシステムというのを少し勉強すればわかるのだが、このファイルシステム、そもそもAVデータの記録を主眼に置き、パソコンで使われるFATファイルシステムなどと違って、ディレクトリ領域やFATといったファイル管理の情報が一箇所に集中しないシステムにしており、ディスクをベタでなめることで、(本当に壊れたデータセクターは無理だが)大部分のデータは、回復することが出来るよう考えられたファイルシステムなのである。
実際、 CDCheck

DVDの場合、正しく記録され正しく保存されていれば、あとは傷によるエラーがメインの要因になるだろうが、その場合でも、全損する確率は恐れほど大きくない。
逆に、DVテープも、全損する確率がまるでないかのような発言は、最初に書いたように、完全に誤りであることもご理解いただけたかと思う。

最後に、再生手段について。
ビデオカメラで書き込んだDVDメディアを、読み込んで編集したり、再生できる据え置き型のレコーダーは、世の中に多数あり、この先10年ぐらいは消えることはないだろう。
しかし、DVテープを再生できる据え置き型プレーヤーは、既には市場には売られていない。したがって、DVテープは、今後、録画したビデオカメラ自体で再生するしか、映像を見る手段がない。しかも、市場からDVタイプのビデオカメラもなくなりつつある今、そのビデオカメラが故障したら、再生手段自体が失われてしまう危険があるのだ。再生手段がなくなれば、それを別のメディアにコピーする機会も失われてしまう。
その意味でも、今からDVテープで記録するのは、長期保存には危険であることが理解してもらえると思う。

ここまで、あまりにDVテープばかりを絶賛する人がいるので、あえてそれを覆す意見を中心に述べてきた。
でも、私は、DVDの方がDVテープより、確実に安全だ、なんて言うつもりはないので、その点はお間違いなく。
あくまで、普通の人間が普通に使い、保存していた場合、DVDの方が長期に安定して保存される確率が高い、ということを言っているに過ぎない。
だから、たまたま「DVDで保存したが、すぐに消えた」という人もいるかもしれないが、それは確率的にゼロではないから、お気の毒と言うしかない。
ただ、正確な情報や根拠を知らせずに「絶対に○○の方がいい」という人間を見聞きすると、ついツッコミを入れたくなる性なので、世間にはびこる常識に対し、少し批判めいたことを書いてみただけである。
それぞれのメディアには、それぞれの弱点といい点があり、それを正しい情報を元に、理解して使えばいいだけのことだ。

最後に、結論をあえて書くと、DVDは、長期保存のために何をすればいいかが、わかりやすく、それを守れば、データが損失する可能性は、限りなく低くできる。
それに対し、DVテープは、記録再生が接触型であるがゆえに、再生時に何らかのトラブルが発生するリスクが、将来に向けて拡大する。
しかも、今の日本の家屋では、DVテープの保存に適した環境を常に確保するのは難しい。
そう考えると、私の視点から相対的に安全性を見ると、DVD記録の方が、リスクが少ないと考えている。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年06月28日 11時31分37秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

コメント新着

naniwa48 @ Re[1]:家庭で水耕栽培が楽しめる「グリーンファーム」(03/09) もにもにさん、コメントありがとうござい…
もにもに@ Re:家庭で水耕栽培が楽しめる「グリーンファーム」(03/09) 検索からこちらにきました。 この商品、追…
通りすがり@ Re:au「Smart TV Stick」のソフト更新・・・そして終了(08/14) 私も最近SMART TV STICKを購入してau mark…
naniwa48 @ Re[1]:学習リモコン「RC9500」の感想(08/20) RC9500愛好家さん、アドバイスありがとう…
RC9500愛好家@ Re:学習リモコン「RC9500」の感想(08/20) こんにちは!RC9500の記事を検索してお邪…

バックナンバー

2026年06月
2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2025年11月
2025年10月
2025年09月

フリーページ

プロフィール

naniwa48

naniwa48


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: