(1)登場人物が全員ひじょうにぎこちない
⇒もちろん計算されているんだけどね、そのぎこちなさ。でもその味が抜群。
(2)カメラワークがすごくいい
⇒一点固定で登場人物が黙ってるシーンを平気で長回ししたりする。面白い。
(3)色彩感覚が抜群、画面が何しろきれい
⇒それほどキレイではない本当の「田舎」が舞台なんだけど、色彩はきれいだ!
(4)音楽がとても美しい
⇒「過去のない男」も音楽がノスタルジックでとても素晴らしい!
(5)リアリティがほとんどないのに、素晴らしくハートウォーミング
⇒物語は淡々と進行するんだけど、実に芝居がかってて面白い
「過去のない男」は、「レニングラードカウボーイ・ゴー・アメリカ」の世界と「浮き雲」の世界を融合させて、アキ・カウリスマキ監督がやりたかったことを全部97分間の中に凝縮させた感じの映画でした。
この映画を見て、もしかすると「退屈だなあ」と感じる人はいるかもしれませんが(笑)、「大嫌いだ」と思う人はほとんどいないんじゃないかな?
2002年のカンヌのグランプリ&主演女優賞を受賞した作品です。
映画の途中で、今は亡きマッティ・ペロンパーの写真がさりげなくバーに掲げられていたりして、アキ・カウリスマキ監督のファンにとってはちょっとぐっと来る感じでした。
素晴らしい映画で、ぜひもう一度見たい、サントラも買いたいな~!
ジュリアン・ムーアだけはキレててかなりよかったけど。 全体になんとなく脚本が「んーべつに」って感じだったのかな?今まで見た映画の「ベスト100」をつくってもおそらくランクインして来ないな、ワタクシ的には。 好きな人、スミマセン^^