with sincerity ☆″    ~ももっちの natural field  ~

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vol.5 LIVE2


look


「ことしは7月にシングルを出しまして、11月に初めて北海道全土を周ったんですが、
 まだ今も上がり続けているということで。」
パチパチパチパチ (盛大な拍手がわく)

「それでは聴いてください。」

♪ I’m Not Alone

ピアノの音で静かに曲が始まると、先ほどまでの客席の様子も穏やかになって
みんなはそっと耳を傾けます。
今年は、この曲を何度耳にしたでしょうか…。
私は、ちょうど今年の初めに体調を壊し 2週間仕事を休んでしまうことがありました。
疲れたな…。
そう思っていた私に、この詩の中の一つの言葉に また心が救われた気がしました。
“デビューして以来、ずっとファンのみんなと歩んできた。”
山根さんはいつもそう話してくれます。
この場(ファンだけの集まり)だけではなく、人は皆 一人だけで生きているわけではありません。
必ず、自分を支えてくれている誰かがいる。
一人で悩んで抱え込んでしまうこともあるけれど、時には、肩の力を抜いてみてもいいんだよ。
そんなことをこの中で言ってくれていますね。
私は、この詩の中で “走り抜けて”という言葉に最初胸がジンときました。


曲が終わり、もうこれで今日のパーティもおひらきかと思っていると、
山根さんは、まだペラペラ譜面をめくっています。

もしかして…、
そうです。
ライブはまだ終わりません。

「何? なにがおかしいねん!」(今日は、これもよく言います)

だってね。 みんなうれしいんですよ やんちゃん。
本編が終わったかと思っていたのにまだ続くなんて…)

そして、ブルース調のイントロが流れ…、

♪ 抱きしめて

ヒューヒュー
うわ! なつかしい~
これもまたピアノは、ブルージーにアレンジされ、何よりもギターが
シブかった!
アコギなのに低音(ベース)が地を這っていたよね。
これまた、R&B,JAZZテイスト満載のおもてなしです。
かっこい~
私は、音ばかり聴いていました。

「ではですね。最後になりましたが、」
「えぇぇぇぇーーーーーー!!」
みんなは、真剣にもっと聞きたい気持ちを伝えます。

「ちょっと水飲もかな。(笑)」

♪ 夏の日の中(冬バージョン X’masアレンジ)

~Merry Christmas tonight 僕は忘れない
  はじめて恋した君と
今もこうして雪に誘われて 街のあかりを見てる…。~

こうして約45分のアコースティックライブは幕を閉じました。
が、そのあとすぐにアンコールの嵐が…

えっ? アンコール…
みたいな嬉しそうな困ったような顔をする山根さんに塚本さんが駆け寄り
耳元でゴニョゴニョ言ってます。
そして、マイクスタンドからは
「どないしよー…。 ごめんね…。」
でも みんなはアンコールのまなざしを送り続けます。

そして、結果はやはり 様々な事情があるのでしょう。
山根さんが みんなに「ごめんね。」を告げると、もうそこからごねる人は
一人もいませんでした。
みんなちゃんとわかっているからです。
山根さんは、きっと私たちの声に応えてくれようとしているはずなんだ。
でも、そうすることで、
私たちの見えていないところで山根さんに迷惑がかかってしまうのは誰一人望んでいない。
だから、今日はもう一旦終わってしまうけれど
またすぐに私たちに会いにきてくれるということを信じているのです。

塚本さんではなく山根さん自身が、このイベントのフィナーレをくくりました。
「また来年も、こんな感じのイベントやりましょう。」
と、周りにいるスタッフをちらちら見ながら言ってくれましたっけ。(笑)

BGMには『愛の絆』が流れていました。

「そして、お別れではなく次に会えるまで楽しみに待っていてください。」
というメッセージを残し、みんなに送られ山根さんは何度も手を振り
会場をあとにしました。
うまくいけば、4月頃にはニューアルバムがリリースされるだろうということですから
今後も忙しい日々が続くと思われますが、
私たちは、そっと見守っていたいと思います。
山根さんからの心のメッセージを…。


ライブも終わり、会場内も人が減ってきたころ、北海道ツアーでみんなが書いた寄せ書きの前で
私たちは記念撮影をしました。
冷たい風が吹いている北の国でも、ファンの人たちの心の温かさをいっぱい感じられるそれは、とても素晴らしいものでした。


                             fin


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