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ごった煮底辺生活記(凍結中
ローゼンメイデン異伝「水銀燈の灯り」後編
ローゼンメイデン異伝 「水銀燈の灯り」後編
-あらすじ
謎の人形師ローゼンが作りし7体の生きた人形--ローゼンメイデン。
第1ドール「水銀燈」はある異空間で闘っていた。
相手は日本の生きた人形「彼岸花」
それはローゼンメイデンの長女として姉妹を守る闘いであった。
しかし、「彼岸花」の創造者(お父様)「角谷道満」の乱入により
水銀燈は窮地に陥る。さらに、「ラプラスの魔」のきまぐれで、妹である
第5ドール「真紅」が眠る鞄が「角谷道満」に渡っていた事が判明。
「水銀燈」は絶体絶命の状態でありながら、「真紅」の鞄を見て、
遠い過去を見ていた。
--それは姉妹がなかよく平和な時間をすごしていた頃--
-3
人形師ローゼン。彼は歴史の流れにたびたび浮かび上がる。
ある時は「サンジェルマン伯爵」--中世西欧にて、数百年の間を
おきながら、姿形を変えず社交界に出現し、不死身と言われた謎の貴族として。
ある時は「カリオストロ伯」--教会に逆らい投獄された貴族として。
彼は数千年もの長い月日の中で、ひたすら人形に魂を吹き込もうとしていた。
--生命の創造--
そして--ついに、魂の結晶ともいうべき「ローザミスティカ」を生成する。
しかし--彼はその結晶を「おおよそ7つ」に砕き、7体の少女人形に収めた。
ここにローゼンメイデンシリーズが誕生した。
生きた人形は平行世界を行き来し、人工的に作られた精霊を使役する。
第1ドール「水銀燈」
彼はなぜか--長い銀髪が美しい水銀燈に黒い翼をつけ、黒いドレスを着せ、
逆十字の意匠をつけ、さらには人間の生気を吸収する力まで設けている。
まるで美しく儚い少女の悪魔の創造であった。
ローゼンは「水銀燈」を傍らに置き、長い年月を彷徨った。
「水銀燈」は自分の名を高めるためにローゼンを討とうとする、”信心深い勇者を
気取る貴族”を返り討ちにし、ローゼンの命ずるままに命を吸ってきた。
それは少女には似合わぬ修羅のごとき道行きであった。
さらに流れる月日のうちに、ローゼンメイデンの姉妹が続々と完成した。
第2ドール「金糸雀」
第3ドール「翠星石」
第4ドール「蒼星石」
第5ドール「真紅」
第6ドール「雛苺」
第7ドール「雪華…
「そうだ、みんなぁお父様から伝言よぉ」
草原に座った楽しいお茶会は水銀燈の声によって一時中断となった。
5人の姉妹の視線が水銀燈に集まった。
草原と姉妹達をやさしい風がなでる。
お父様…ローゼンからの言葉など何万時間ぶりだろう。
「私達、ローゼンメイデンの7体目の姉妹が完成したそうなのぉ。
お父様に呼ばれているから…詳しくは後で伝えるわぁ」
姉妹が増える--。
それはこの世に6体しかいない命ある人形達にとって、とても喜ばしい事であった。
喜ぶ妹達を見て、水銀燈は満足そうに微笑んだ。
その時、草原に座る水銀燈の黒いスカートの裾が引っ張られた。くいくいと。
真紅であった。
赤いドレスとブロンドをツインテール風にした髪を風に揺らせて、真紅は水銀燈を
じいいいっと見つめていた。それは真剣な眼差しだった。
水銀燈はやさしく微笑んだ。
「なぁに? 真紅ぅ」
「水銀燈姉さま…お時間はありますか?」
-4
他の姉妹達から離れ、水銀燈と真紅は清らかな水が美しい小川のほとりに並んで
腰を下ろした。
この場所は水銀燈が真紅の師となり、戦闘技術や知識を授ける秘密の修行の場
でもあった。
しかし、今は--木陰からもれる優しい日差しの中、水音と小鳥の声に包まれた
二人には穏やかな空気が涼しげに満ちていた。
「この子なんです」
真紅はフリルのついたドレスの裾から子犬を取り出した。
真紅の抱いた胸でピクピクと震える茶毛の子犬は小さなあくびをした。
くりくりとした大きく黒い目がキョロキョロしている。
真紅は優しく子犬の背中を撫でた。
「先日、この先の岩場の影で震えていたんです。かわいそうに…
でも、やっと元気が出てきたんですよ。まず、お姉さまにお見せしたくて・・・」
真紅は水銀燈にほめてもらいたかったのかもしれない。
-優しい子ね-と。
だから二人きりで子犬を見せた。
だが、真紅は気がついていなかった。
水銀燈が固まっている事に。
「まぁ…かわいいわねぇ…」
声は出たものの、水銀燈の心には、先日の老紳士の姿があった。
今まで命を奪ってきた人間の顔が次々と浮かんでくる。
命--。
水銀燈は命を奪う物としてローゼンに創造された。
「命など糧と思え」
お父様の声が蘇る。
目の前の幼い小さな命…これが糧?
「この子のお父様、お母様はどうしたのかしら…こんなかわいい子をほおって」
そんな真紅の言葉を振り切るように、水銀燈は立ち上がった。
「…ごめんなさぁい、真紅ぅ。もう、行かなくちゃ。お父様のところへ」
黒き翼を羽ばたかせ、水銀燈は飛び立った。
その場から逃げるように。
-5
「遅かったな」
暗い部屋の奥の椅子にローゼンは腰を下ろしていた。
「時は戻らぬ物でございますよ、お嬢様」
その左に黒いタキシードにウサギの顔--ラプラスの魔が立っていた。
ローゼンの右にはなにもいない。
そこは水銀燈の立つ場所であった。
水銀燈は黒いスカートの端をつまんで会釈した。
「もうしわけありません、お父様」
「よい。我らには時など関わり無き物。なあラプラス」
「御意。申し訳ありません」
ローゼンは足を組み、頬杖をついた。空いた手で水銀燈に手招きをする。
水銀燈は誘われるまま、お父様の足元に片膝をついた。
「水銀燈」
名を呼ばれ、水銀燈は顔を上げた。
その顎をローゼンはつかんだ。荒々しく。
「水銀燈、真紅の具合はどうか」
「っつ、は、はい。私がもっている戦闘技術はほぼ修めたようです…」
「そうか」
ローゼンは水銀燈の顔から手を離した。けほけほと水銀燈が咳き込む。
「ところでな、先日話したように、七番目のドールが完成した。
そこで、だ。私の目的は知っているな?」
「は、はい。究極にして無垢な真の少女「アリス」を誕生させる事」
「そのとおりだ。
お前達、姉妹で殺しあえ。ローザミスティカを奪い合うのだ。
そして、魂の結晶であるローザミスティカが元の一つに戻る時、「アリス」
がこの世に降臨するだろう。だがな、最後の勝利者は決まっている。
それはな、真紅だ。真紅をベースに「アリス」は降臨する」
「なっ!?」
水銀燈の驚愕の表情を見て、ローゼンは笑った。
「はは、なにを驚く。水銀燈、お前は俗に言う悪役なのだぞ」
水銀燈の目が見開かれた。
「そのような黒き姿が聖なる「アリス」にふさわしいとは思うまい?
お前は誇りあるローゼンメイデンの長女として、このローゼンの娘達を守り、
鍛え、糧となり、華々しく散るがさだめ。
そう、最凶の逆十字の称号を授ける」
水銀燈の目に涙が浮かんだ。
「さいきょうの…最凶の逆十字…」
「そうだ。その名において、わがローゼンの技術をつけねらう下賎のやからを
葬り去る守護者となり、また、姉妹の争いを導くのだ」
「守護者…争いを導く…」
「ああ、だが、真紅に対してはやりすぎるでないぞ。
その時は罰をあたえる。
お前に秘められた力は姉妹には発動できないようにしてあるからな。
ほどほどに苦しめ、試練を与えるのだ」
ローゼンは最後に、「さあ、アリスゲームのはじまりだ!」との言葉を残し、
いずこかへ身を隠した。
「トリビアル! 姉妹どうし殺しあうとは見事なゲームです さすがローゼン様!」
ラプラスの魔も消え去った。
私達姉妹は元々殺しあうように創られていた…ゲームのために…
水銀燈は姉妹をあつめ、ローゼンの意向を妹達がお父様を憎まないように伝え、
「アリスゲーム」の開始を宣言した。
突然の残酷な宣言に、妹達は抗議した。涙を流す者もいた。
しかし、水銀燈の感情の無い顔を見て、まず、蒼星石が立った。
「もう、どうしようもないんだね? 姉さん…いや、水銀燈」
「ええ」
「なっ! 蒼星石、なにを言ってやがるですか! こんな横暴、受け入れられんです!
断固、抗議するですよ!」
「翠星石、お父様の決めた事なんだ。行こう」
翠星石は蒼星石にむりやり連れて行かれる形で去った。
赤子のように泣き叫ぶ雛苺と金糸雀に対して、水銀燈は黒い羽を飛ばし、威嚇した。
もう姉妹では無く、殺しあう敵である、と。
時が立ち…真紅だけが残った。水銀燈がなにを言っても、無反応のまま、
子犬を抱いたままうつむいていた。黒い羽を飛ばして威嚇しても反応は無かった。
水銀燈は真紅の前に立った。真紅は顔を上げて叫んだ。
「…いや。わたしは嫌ですわ! 姉さまと殺しあうなんて…」
その言葉を止めるように、水銀燈の手が真紅の頬を叩いた。やさしく。
「闘いなさい、真紅! 闘って生き抜いて、お父様の望む「アリス」になりなさい!」
そして…水銀燈は真紅の抱く子犬に手を触れて、その命を吸った。
やがて、子犬は動かなくなった。
「私は「アリス」を目指すわぁ。今度、出会うときは…覚悟しなさぁい」
呆然と崩れるように座り込んだ真紅を見ながら、水銀燈は飛び去った。
「そう、長い年月が…きっと…私達を憎むべき敵同士へと変えてくれるわ…」
-6
「首を切れ!」
角谷道満の声に応じ、彼岸花の匕首の刃が水銀燈の喉に触れた。
しかし。
水銀燈の羽が瞬時に広がり、無数の黒い羽が宙を飛んだ。
角谷道満と彼岸花は一瞬にして黒い羽が突き立ち並ぶ森と化した。
瞬間、水銀燈から閃光が走ると、巨大な大鎌を手にしていた。
水銀燈を縛る数珠は切断され、もう彼女を縛る物は無い。
「私の羽は的をはずさないわぁ。人間、私達姉妹への無礼、死して償いなさぁい」
いつのまにか水銀燈は角谷道満の前に移動していた。
そして、手を触れた。やさしく。
「うぐあああああ!?」
道満は苦鳴をあげながら、急激に生気を失っていった。
「お父上!」
彼岸花は黒い羽をはらい、走った。父の元へ。滑るような高速移動であった。
しかし、水銀燈から十字に閃光が走ると、彼岸花の首が宙を舞った。長い黒髪を
まとわせながら。
身の丈以上の大鎌をまさに閃光のごとき速さで振るう水銀燈の一閃。
「…ほんとに…おばかさぁん…」
水銀燈は切断された彼岸花の体を創造者である道満の遺体の上に寝かせた。
親娘で休めるように。
「ホーリエ!」
水銀燈の声にさそわれるかのように、ホタルのような輝きが宙を舞った。
ホーリエとは真紅が使役し、また、真紅を守護する人工精霊である。
「なさけない! 真紅の眠りを守る役目を放棄してなにをしていた!」
水銀燈の怒りに、ホーリエはペコペコ謝るように飛び、真紅の鞄の鍵を開けた。
鞄を開けると、真紅が体を丸めるようにして横になっていた。
安らかな眠りであった。
ローゼンメイデンは長い眠りに入ると、ネジを回されるまで起きる事は無い。
水銀燈は真紅の体に異常が無い事を確認すると、安心したように一息ついた。
そして、真紅の寝顔をやさしく指で触れて、微笑んだ。
あの別れの時から幾星霜…長い時の中で、この真紅とは争いを繰り返してきた。
そこには数々の死があり、別れがあった。
そう、水銀燈が真紅に関わる人間の命を奪ってきたのだ。
この可愛い妹から憎まれるために。
微笑む水銀燈の目から涙が溢れた。
それは闇夜を照らす、水銀燈の放つ灯りのようだった。
これより未来、真紅は「桜田ジュン」という少年と出会い、水銀燈は心臓を患い、
死を望む「めぐ」という少女に出会う。
そして、ローゼンメイデンの姉妹による殺し合い「アリスゲーム」が本格的に
はじまってしまうのだが…それはまた、別のお話。
ローゼンメイデン異伝「水銀燈の灯り」 -了-
※画像はyomihitoさんに描いていただきました!
深く感謝します!
画像の改変、無断転載はご遠慮ください
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