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リアルに雪やこんこん。こんな日に見に行く芝居のタイトルが、雪やこんこん。チケット取りした時には、もちろん何も考えていませんでした。今日が4年に一度の日だってことも含めて、まったく何も。こまつ座の今年「77」のシリーズの2つ目。予備知識なし。1つ目の「11ぴきのネコ」が、愉快だけど重たい内容でもあったから、こちらはどうだろう?と思って出かけてみてみれば。素直に面白い!そのまんま面白い!!あー、なんか、癒された感じ。昨日が重かったから、バランス的にもちょうどいいし、閏日の今日にもいい感じ?チケットがあんまり出てないのか、ディスカウントをよく見かけてて、私自身も実はそれで取ったのだけど!、行ってみれば雪の日の夜だって場内はそれなりに入っている。ディスカウントのおかげかもしれないけれど、それだってガラガラよりはいい。そして。途中の休憩の時点で、私の背後にいた若いお嬢さん二人が声を揃えて「おもしろーい!」と盛り上がっていたので、こちらまで嬉しくなりました。ホント、面白いよね、これ。どうやら片方がもう片方を誘ってきたみたいで、誘った方も内容を知ってたわけじゃないらしい。誘われた方が、芝居を見に来ること自体があんまりなかったみたい。それがもう、びっくりするほど盛り上がっている。コメディだし、毒はないし、判りやすいし、かといってストーリーがショボイわけでもなくミステリアス?に二転三転していく。役者は芸達者で見応えがあるし、最後にコールしてたように、文学座や俳優座もいれば、グラビアアイドルもずうとるびもいる。レミゼで踊り…は今拓哉よね。どこかで一度くらいは見たことのある俳優さんが、誰だって一人くらいはいそうだもん。でも、それでも、若い人を誘う勇気は、私にはないかもしれません(笑)いやー、なんかね、いいもんはいいんだよねって、オバサン嬉しかったよ(爆)背後のお嬢さんたちは、幕の後もレベルアップして盛り上がっていて「誘ってくれてありがとう!」「また来ようね」ってことになってましたが、ホントにそれ当然でしょって感じの楽しい舞台でした。単に、面白いコメディってだけじゃなくて、よくできたお芝居だったし。拍手だって、熱い感じしたもんな。だからといって、ダラダラと長くなく、カーテンコールを要求するような押しつけがましさもなかったから余計によし!今月は、御園座で始まってココでおしまい。短い2月らしく、観劇も少数精鋭だった気がするなぁ…◇◆◇先日、日記に書きましたように、今日でリセットしてから丸4年になりました。やっぱり、ちょっと、ここんとこの改定は嫌な感じがして、受け入れがたいので、ココの日記は今日のこれが最後になります。明日からはこちら。さんざん悩んで…結局、seesaaに。so-netもシンプルかな?と思ったのだけど、探ってみたらそうでもなくて。それに、詳しいスケジュールなんかは、いずれにしても見知った方としか必要ないもんだから、じゃぁfacebookでも使おうか?ってな気もしているので。まだ使ってないけど(爆)
2012.02.29
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うーん、やっぱり、キャサリン・ハンターってすごい。NODA・MAPの番外編、THE BEEの英語版を見てきたのですが、なるほど、英語版の方が、ずっとシンプルでストレートで判りやすい気がしました。前回、私は日本語版しか見てなかったのですが、英語版はほぼ同じ演出だそう。配役もそう?未知の芝居を英語で見るのは理解力の点でキツイかなって思ったからだったか、それともそれ以外にもスケジュールとかコストの面で理由があったか、そのへんは全然覚えていないのだけれども…いや、もしかしたら、単に取れなかっただけかもしれません(爆)The Diverは、そういえば、英語版しか見なかったんだっけ…こっちは、英語版を先に見ちゃったら、もう日本語版はいいやって気分になったって、その記憶だけははっきりあるなぁ。ともあれ、今回はハチよハチ。場所だって、地元だっ今回の日本語版がどうなるかは見てみないと判らないけれど、前回のは、比較的わかりやすい『報復の連鎖』とか『暴力の日常化』の他に、いろいろと想像してしまいやすい割には、どうしても納得できる答えが見つけられないような感じがしました。答えなんて必要ないんだろうけど、そうは思っても、妙に判りやすい暗示がちりばめられているような、そんな気がしちゃってて、理屈でとらえなきゃイケないような気持になりやすかったような。英語版との大きな違いは、まず、配役の性の逆転の有無。(私が見た以前の)日本語版では、主人公のサラリーマン井戸は野田秀樹で、立てこもり犯の妻が秋山菜津子でした。男がオトコで、女がオンナ。(前回と同じらしい)今回の英語版は、井戸をキャサリン・ハンターがやってて、妻が野田秀樹。しかも、野田秀樹はただ女装してるだけな感じで、作り込んだ感じが、いつもより薄い気もしました。ようは、お能の女性みたいな、記号的な女性の存在。キャサリン・ハンターも、見事に記号っぽい。女優が男装してる感じじゃないし、宝塚の男役とかでもない。性がない。なんていうか、シェイクスピアに出てくる妖精みたいな。日本語版で、たとえば野田秀樹の井戸が敵の妻である秋山菜津子と関係するシーンからは、蹂躙とか征服とか支配とか、さまざまな連想が働きました。リアルじゃないのに妙に生々しい。キャサリン・ハンターが野田秀樹に襲いかかってても、同じように男女の組み合わせだけれど、配役の性別を転換しているせいか、とてもシンボリック。理屈で判るけど感情が揺れない感じ。もしかしたら、私が特別なのかもしれないけれど。ただ、そんな風に見ていられたせいか、ハチの存在に前ほどこだわらなかったかも。前はハチについていろいろ考えたもんなぁ…なんたってタイトルなんだから、何かしかの意味があるはず。いや、暗喩か、もっと直接的な表現か。神や正義のようなものか、とか。でも、今日は井戸をそのまんま理解…というほどでもないか…受け入れられた?感じがしたので、その感覚からいえば、確信犯の井戸が神や正義を恐れるってのは違うかな、と。ハチは、最初は鬱陶しいだけのようにも見えるけど、最終的に発砲するんだから、やっぱりそこにあるのは鬱陶しさよりもうちょっと違う感覚。勝ち負け感か、腹立ちか、じゃないかな。鬱陶しさならマスコミ?ってのも楽な解釈だけど、勝ち負けまでくると、もうちょっと大きな塊…ジャーナリズム?、それとも世論?…んーま、それとは別に、判りやすい方の報復の連鎖なんかも、ちょうど山口県光市のあの裁判が終わった直後でもあり、被害者はどうやって降りかかる火の粉をはらったいいのかってなことを、シミジミ考えてしまうのでありました。あー、良かった。今回は、ちゃんと英語版を見ておいて、つくづくよかった。知らないまま終わらなくて。キャサリン・ハンターって、天才なんだろうな、きっと。んー、満足。
2012.02.28
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今日、初めて円朝の声なるモノを聞きました。カルチャーの講座も、だんだんと残り少なくなりまして、登場する資料の種類も歌舞伎から落語へ比重が移ってきているよう。ようやく、落語も音声が登場。どうやらビジュアルも出る予定があるみたいだけど、まぁ、どうなんでしょう、落語はビジュアルはね、あった方がいいけど、なくてもいいから。で、円朝。円朝の、牡丹灯籠。なるほどねー、こういうものだったのか、って感じ。何が意外かと言えば、まず、話のペースっていうか、速度。ゆっくりなので驚きました。寄席で語るんだから、きちんと内容が伝わるように、物語ってる感じ。だからこそ、怖いってのも、判る。うん。確かに、この感じで淡々と語ってて、ろうそくの明かりでぼんやりした寄席なら、話に聞き入るほど緊張感が増して、ちょっとの刺激にビビるかもなーでも、これだと、講談とどう違うんだろうなって、気もしまして。いや、もともと私、落語と講談って、はっきり区別できなくて(笑)、講談の方がより物語っぽい気がしているだけだから、こういうストーリー性の強いモノは違いが判らなくて当然。ただ、同じストーリー性と言っても、子別れなんかはちゃんと落語に感じられるのは…やっぱり口調かな、どうだろう。そうそう、円朝の肉声に驚いたのは、歌舞伎で役者がやる円朝の役の感じとあまりにかけ離れていたからよ!円朝の役って、噺家らしい感じ。立て板に水っぽい、そんな。あれじゃ、怖くないもんな、牡丹灯籠も累ヶ淵も。
2012.02.27
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前半の登場人物で、かなり期待していた頼長がやっと登場したけれど、うーん、期待通りに不気味で素敵(爆)悪左府どのは、これからしばらく活躍するハズですよね。父と兄を蹴散らして実家の財産を独り占めしようとするんだっけか。崇徳帝と仲良くするんだろうな。藤原家の面々は、配役を見た時から期待していたけれど、その中では期待薄だった忠通の堀部圭亮を含めて、思い切ったメイクがツボ。いや、貴族全体に、メイクはツボ。あはは今年の大河は、いろいろ言われているけれども、私は、少なくとも去年のよりずーっと好きだし、だからこそ去年は3回目で離脱したけれど、今年はまだまだ毎週楽しみに見ているもんね。まー、気に入らないところがないわけじゃないけれど…うーん、佐藤義清、君はもうちっとパッとしていてほしいが…ま、いいか。西行なんか好きじゃないからいいや。鳥羽帝が意外なほどいいし、予告でちらっと見た感じでは、来週はいよいよ後の後白河帝も出てくるみたいだし、楽しみ楽しみ。今日あたり、己の人生に悩んでいた次男は、途中でいなくなるんですよね、確か。キャストを見ながら、あれ、敦盛の父って誰だっけ?とか、能登殿の父は?とか、考えちゃうのだけれど、NHKの情報サイトには、清盛の死後、壇ノ浦で平家が滅ぶまでを描くってあるから、そのうち待っていれば能登殿も敦盛も登場するってことかしらん。タッキー義経の時は、知盛がカッコいい阿部ちゃんだったのは良かったけれど、武骨者三人組として知盛・重衛と共にお気に入りだった能登殿が出てこなかったのは残念だったから。そうなると知盛が誰かも気になるけれど、そんなのは次の冬が来てからのことか。そうかそうか。
2012.02.26
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今日のカルチャーで見た映像が、欲しくて仕方がないのだけれど…これがなー、DVD化されていないものなんだなー、VHSなら比較的簡単に手に入るみたいなんだけども、さて、どうしたものか。ダビングしてくれるサービスは世の中にいくらもあるけど、そんな手間をかけるほどのものか?いやいや、手間をかけたとたんにDVD発売されちゃうかもしれないじゃん、なんて(爆)そんな今日のお題は、先週から引き続いて芝居小屋の話でしたが、印象に残ったのは、全国にいくつか残っている昔々の芝居小屋のこと。金丸座とか八千代座とかのことですが、ああいうのが今の世の中まで残っているのは、ひとえに、その町が活性化されないまま今日に至ったから、とな。その町の人々の、文化意識が高いとか、そういう理由じゃない。あはは、そりゃそうだよね、文化的価値が出る前の段階に、ただの流行遅れっていう時があるんだもん。いわく、その町が正しく活性化されていけば、全国各地に数多あった明治以前の芝居小屋は、演説場のように改造され、さらに映画館となり、映画が斜陽になってからはボーリング場になったりパチンコ屋になったり取り壊されたりしているハズ。うん、確かに。それが残っているのは、新しいモノを受け入れて盛り上がるほどの活気が、すでに町から失われていたから。なるほど、よくわかる。化石みたいなもんだ(爆)ツタンカーメンだって、寂れてたから盗掘されずに済んだんだもんなぁ…金丸座なんて門前町だし、こんぴらさんは日本を代表する観光地なのかと思っていたけど…案外、こんぴら歌舞伎が始まってからの方が賑わうようになったのかな、そうかもな。京都の歌舞練場ですら、映画館になってるところもあるくらいだもん、そうだよなぁ、なるほど。じゃ、その寂れ具合に感謝すべき?いやいや…そういうところが、アンティークな芝居小屋ひとつで持ち直すとは思えない。何か強力な…八千代座のように毎年玉三郎がやってくるっていうようなイベントが付随してこないとダメなんだろうな。劇場が町はずれにある(徒歩圏内)ならいいけど、郊外以遠にあるのはちょっとなぁ…そこら一帯が全部芝居町ってんならまだしも、住宅地の中に忽然ととか、田んぼの中にどどーんなんていうのには、全く惹かれないワタクシなのでありました。◇◆◇必要に迫られて…facebookとTwitter。そして引越し準備中。facebookは、そもそも仕事で必要な時があって以前にも登録してたんですが、すぐに隠れました。だって…旧友と再会するくらいならいいですが、私は不特定多数のヒトと出会うような仕事もしている関係で、こちらは覚えていないのに相手は私の名前と一部の身分を知っている状態というのがよく起きます。それで、何か問いかけられても困るし、お友達になりたくないし(爆)、何よりそういうところから仕事上の質問をしてくるヒトがいて迷惑なのでした。業務サービスは有料で受けてくれ!基本的に本名…とはいえ、舞踊名だって仮名ではないからいいかなとか、まぁ地味な仮名を使ってるヒトもいるらしいし、さまざま手段はあるものの、そこまでして参加したい世界でもなかったので、プライバシー設定で誰ともつながらなくしてしまっていたのですが。今回、ちょっと、そうもいっていられないか?な状況が見えてきて、もしかしたら設定を変更するかもなってところです。でも、以前の用な連絡は一切受けないぞっと。ヒト違いでつっぱねてもいいしな。うん。私の本名は、一般人としては少々派手で芸名っぽいとはいえ、ケイト・ミドルトンとか小和田雅子とか、前田敦子とか木村拓哉とかってヒトもいっぱいいるハズだし、親の趣味で坂本龍馬とか西郷隆盛って付けられちゃったヒトもいるらしいから、自分で思うほど目立つわけないだろう、きっと。Twitterの方は、もうこれは完全にしょうにあわないので、一度仕事で必要になって登録して、次の日に削除していたんですが(爆)今回、ちょっと試したい機能があるのに、それにはTwitterのアカウントが必要だという…うーん、なぜ!試したい。つぶやかないんだから、いいか。フォローもしない気がするんだけど、したくなる可能性がないとは言えない。こっちは本名じゃないからな。ってことで、こちらも再登録。でもつぶやきませんけど。そして引越し。楽天のブログは、4年以上前から書いていて、で、前回のうるう年の2月29日にすべてをリセットしてゼロから再スタートしたのでした。月日はめぐって、再びのうるう年。この4年の間に施された機能の変更には、気に入ったところも気に入らないところもあるけれど、ちょうど今年になってからの諸々の変更は、気に入らない方ばかり。ちょっと嫌な感じが高まってきて、他所へ行きたい気分になっているのでした。他所と言っても、ピグのいる大人気のところはちょっとなんだし、中途半端に綴じてるmixiは触る気がなくて登録してあるだけだし、プロバイダーが運用しているところは猫たちのアルバムにしたもんだから、選択肢は限られている…地味で、「いいね」ボタンとかプレゼントとか余計なつながりのないところがいいな。
2012.02.25
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ソニーのReaderを買ってから、読み物を持たずに出かけて手持ち無沙汰になり、途中で雑誌や文庫を買っちゃうようなことがなくなりました…というか、そういう事態に陥らないまま今日に至っておりますです。しかも、まだ、電子書籍そのものもろくすっぽ買ってない(爆)なぜなら…ケチな私らしく、まずは青空文庫を試してみたから。でね、そしたらね、ハマっちゃったんですゎ、岡本綺堂に。去年、続けて2冊ほど岡本綺堂のエッセイを読みましたが、それがかなり気に入りました。劇評みたいなものがたくさん出ているっていうのが手に取った動機ではあったのだけども、その劇評などの中身よりも、文体というか文章そのものというか、岡本綺堂というヒトの選ぶ言葉と綴る文章がとても好きになってしまって。で、小説も読もうと。岡本綺堂の小説と言えば、やっぱり半七捕物帳なんでしょうけど、私はそれよりもこれ、鳥辺山心中。海老蔵襲名の前後に、海老蔵と菊之助でやったこの芝居は、忘れがたいもん。私にとって鳥辺山心中のマイベストは、玉三郎&仁左衛門ではなく、他のどの組み合わせでもなく、菊之助と海老蔵。ただ、あの頃から今までずーっと見てない(やってない?)から、二人とも当時より雰囲気がしたたかで太くなってる感じがどうだろう?って気はするのだけれど(爆)その鳥辺山心中、青空文庫にあって、無料でダウンロードして読めるもんだから、なんとなく試してみて、で、ハマっちゃったわけ。言葉や文章に。もっと読みたい、他の作品が読みたい、と、次々ダウンロード。短編が多いかな。どうだろう。両国の秋とか、箕輪心中とか、これを上演したら、新歌舞伎として好きな作品になるんじゃないかなって気がする作品がいっぱい。読めば読むほど止まらない感じ。中に、芝居と寄席、とかいうエッセイもあって。これは落語と歌舞伎にある共通の演目を取り上げ、円朝の噺があって、それを五代目菊五郎が芝居にしたとか、大歌舞伎より先に鳥熊芝居がやったとか、実際にその目で見た感想や自身で調べたことを書いていて、へーほーと面白く読めましたっけ。まだまだ作品があるので、どんどんダウンロードして読みまくっている私。岡本綺堂は翻訳もしているので、そこまで含めると当分は楽しめそうだからうれしいな。翻訳作品の中には、あの牡丹灯籠の原作もあるみたいだし。いや、そろそろ有料の本も買った方がいいかなって気がしないでもないんだけども、ただただ岡本綺堂が楽しくってしょうがないから…そうか、最初に買う有料の本も岡本綺堂のにしよう!青空文庫にない(でも電子書籍化はされている)のもあるもんな!
2012.02.24
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観劇でも宴会でもなく、仕事で赤坂へ行くのはとっても久しぶり。サカスのオフィスビルに入っているイマドキの会社で最先端ビジネスの話を、妙にセンスの良い格好したオニーサンとオジサンから聞く。へー、ほー、そうなんですか…オバサン、率直に感じいる。聞いたのは最先端、こちらが話したのはどっちかっつーと古典。バランスはいいかも(爆)でも、何よりおお!と思ったのは、帰りに貰ったお土産が青埜の桜餅だったこと。あはは。いやー、赤坂に行ったって、しっかり記憶に残りそうなオシゴトだわ。漉し餡と潰し餡、かな。皮(お餅)は赤いのと白いの1つずつ。この季節物は、とっくに店頭に並んでいたのだけれど、私は今年まだ手を出しておりませんでした。だって…なんかこう、寒いなって感じる陽気だと、食べたくならないじゃないですか?そうでもない?私は、見かけても惹かれないまま今に至っていたので、これが今年お初の桜餅。あー、うーん、春がきたなぁって味(大爆)
2012.02.22
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ようやく、襲名披露の夜の部へ。もっと早くに見なかったのは、筋書きに舞台写真が入ってからにしようと思ってたから。2月は日数が少ないので、筋書きだけ買いに寄れる日があるかどうか、不安だったもんだから(爆)でも、昨日の落語のあとで、なんとなくよかったかもしれません。主役はともかく、主役の父は、そろそろ飽きてやしないか?って気がしちゃう時期だから。昨日、落語で聞いた「白井権八」、今日は歌舞伎で「鈴ヶ森」。この「鈴ヶ森」と五三桐の「楼門」は、短いけど存在感があるせいか、ちょっと弱ってるヒトの演目に選ばれやすいような印象(爆)「鈴ヶ森」は弱ってるヒト以外に若者もやるけど、今回の勘三郎はどっちかっていうと弱ってる方でしょ。その前に記憶にあるのは芝翫だもん。若衆だから大暴れはしない。でも腕が立つから、剣をふるうその瞬間だけきりっと冴えた動きをする。んー、落語のせいかもしれないけれど、今日はいつになく、観ていて楽しめました。吉右衛門が出てくるまで、そんなに退屈しないでいられたのは、私には奇跡かもしれないと思うくらい。そして、幡随は、この「鈴ヶ森」でも、別の「湯殿」でも、私は吉右衛門が一番好きだなぁ、やっぱり。團十郎より吉右衛門のが悪いヤツっていうか、清濁併せのめるっていうか、屈託を抱えてるっていうか。重鎮のお祝い演目って思ってた「鈴ヶ森」が意外なほど楽しめて、気分上々で口上に臨めたかも。口上では…いや、これは筋書きにも書いてあったけども、橋之助が芝翫のヅラをかぶって出ているってことが、いい話なんだけども、なぜか私の笑いのツボに入ってしまって(爆)見たんですよ、私は、あのヅラ。去年のね、又五郎襲名の初日の夜。芝翫が出演した唯一で最後の日。淀君も観たし、あのヅラ(かどうか、客席からは判りませんが!)をかぶって出てた口上も。なのに、笑いのツボ。むむ…己の人格を疑わねばならん…ま、本日のメインは、その次の鏡獅子だからいいか。鏡獅子、襲名の定番って感じがします。襲名で…芯を務める役者でコレを踊らないヒトは少ないですよね…逆に、襲名や追善など以外でこれを本公演で踊れる機会はあんまりない。特に歌舞伎座では。ここんとこ、鏡獅子を踊っているのは、やっぱり海老蔵?それから勘三郎かな。菊之助もそれなりに踊ってるハズ。と、思って筋書きを見ると、やっぱりそんな感じ。浅草で亀治郎と七之助の昼夜ダブルは良く覚えてるんだけど、そうか、染五郎も割と最近みたかな。そういえば、6月の襲名では、亀さんは鏡獅子を踊らないのかしらん。踊るのかな。踊りは必ずあると思うんだけど、もっと違うモノにするのかな。でも襲名っぽいっていったら、断然これだよなぁ。と、幕があくまでツラツラ考えて待つ…と。勘三郎と比べちゃイケないなって思いながら、待つ。なるほど。上から見ているせいか、それとも海老蔵と菊之助をそれなりに覚えているせいか、勘九郎の弥生はとーっても自然な感じ。口上でも筋書きでも、やたらと「真面目」と言われている勘九郎だけども、踊りは真面目というより自然、かなぁ。もちろん私見ですが、どっちかっていうと鏡獅子の弥生にしろ紅葉狩の更科姫にしろ、真面目な感じを受けるのはむしろ海老蔵。集中力が外から見えるくらい強いせいか、その集中力に見ているこちらも引き付けられちゃって、疲れる(爆)菊之助は、そんな変な緊張せずに見られるので、真面目というより律儀かな。染五郎には余裕があって、亀治郎は難しいところをあえてへらへらやってのけて「どーだ」ってアピールを感じたっけ。勘九郎のは、無為というかなんというか、「どーだ」でもなく強烈集中力でもなく、アタリマエな感じ。ああ、これで、もうちっとオーラが出たら、勘三郎と比較しちゃってもいいんだろうなって思う感じ。後見がやけにイイオトコだと思ったら七之助…そう、後見に目が行っちゃうあたりが、たぶん、ちょっと物足りない部分なんだろうな。自然に踊っていて、それでも吸い込まれるような引力があったらいい。そういう踊りは、3階で見ていると静かに感動して忘れられなくなるけど、かぶりつきで見ちゃうと興奮して感情的になるんだよなぁ、うん。ともあれ、勘九郎の鏡獅子は、予想通りいい感じで、思っていた以上に好きになれました。若手の中の、私の依怙贔屓な好みでは3番目かな。菊之助と染五郎のが、今のところ、もう少し好きだから。胡蝶の片割れが玉太郎で…おお、勘三郎の鏡獅子出も踊って、勘九郎でも踊る…好かれてる感じがとてもいい。相変わらず玉太郎は可愛いし…筋書きを見たら、本公演での胡蝶はこれで3回目なんですね、圧倒的に相棒より上手だもん。っていうか、相棒、うーん、ちょっとね、ガタイが大きい分だけ体重もあるんだろうけど、支えられない?イマイチだなぁ、兄二人の胡蝶のが良かったような気がします。それから、これに小山三さんが出てるっていうから期待して待ってたら、なんと板付き。おお、飛鳥井ですか。嬉しいでしょうけど…複雑でもあるんじゃないかな。だって小山三さんの白髪なんて初めて見たもん。どっちかっていうと、吉野の方が良かったんじゃないのかな、若い方(笑)でも、拍手を取る板付きってすごいかも。カワユサも、子役やケモノの域に達している…そうか、人生50年の頃の還暦は本卦還り、いまや人生80年だから90歳過ぎの小山三さんが子役的魅力を持ってても不思議じゃないか!メインで満足したから、あとは気楽に見る…と、これを見ないで帰るヒトもいて、気持ちはわかるけど、ちょっと気の毒、そしてちょっともったいない。ただ…初めてらしい福助のるんは…うーん、若るんは庶民的な感じがして武家の奥さまっぽく思えずイヤかも。ババるんはいいけど。ジジ伊織の三津五郎とよく合う感じだし。「じいさんばあさん」は人気らしくよくかかるけど、私も新歌舞伎の中では比較的好きな方かもしれません。ただ、若るんはやっぱり玉三郎が美々しくて素敵だけど、ババるんは菊五郎が一番だと思ってます。可愛いもん、菊五郎のババるん。玉三郎のババるんは、化粧が怖い(爆)地がキレイなせいか、必要以上にババになっててバケモノじみてる(ゴメンナサイ)福助のババるんはそんなに強烈なババ化粧じゃなかったから、その点でもよかったかな。伊織は、相手が玉三郎なら仁左衛門がバランスがいいけど、意外と菊五郎とも仁左衛門があうと私は思ってるんざんす。菊五郎のババるんには仁左衛門のジジ伊織が意外なほどあう!で、今日の三津五郎は、仁左衛門とはちょいと違う感じだけれど、これはこれで好き。物語の登場人物としては、むしろ三津五郎のが自然なキャラかも。ただ、三津五郎の伊織に、勘三郎のるんがみたいなって、そんな気もしちゃったのでした。福助のるんなら、今回敵役だった橋之助でもいいかも。その場合は三津五郎が敵役の方がしっくりくるかな。いや、扇雀あたりが意外にハマるかも…なんて。ようやく昼夜見て…うーん、今月、やっぱり一番に置きたいのは土蜘かなぁ。襲名だしね。だから二番は鏡獅子。で、あとはどれもそれなりに良かったです。鈴ヶ森も河内山も、鳴神もじいさんばあさんも。うん、この華やかさは、やっぱり襲名披露かな。6月の演目も、なんだか楽しみになってきたな。◇◆◇少し暖かくなったような気がしたけれど、見に行くのは夜の部。そしてその直前に地唄舞のお稽古…と、いうことで、ウールに半幅。カジュアル過ぎかな…いや、3階だし、ユニクロのフリースじゃないので許してください(爆)お稽古の後、開演時間まで余裕があったので久しぶりに三越でご飯を調達。地下に降りたら三重フェア?だったので、そのコーナーで気に入ったモノ。 ウナギの小さいお弁当、そしてビッグな餃子。さすがに1個しか食べませんでしたが、これ、三重県では給食にも出るんだそうで。へー松坂牛入り…元気出ました!
2012.02.21
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去年亡くなった談志さんの追悼公演@中村座。どうしても見に行きたいってほどじゃなかったのだけれど、運良く?なんとなく?スケジュールも空けられたしチケットも取れたし、で、行ってきました。売り切れで満席で立ち見もいて補助いすもあった...公演日が一日しかないから、たまたま見に行かれたのはラッキーだけれども、おかげで午前中に地唄のお稽古に行って、お昼過ぎにはカルチャーに行って、夕方から中村座と、文字通りの東奔西走…仕事でもないのに(爆)で、いちおう追悼公演だからか、立川流の噺家4人で4席聞けたのだけど、すべてが古典。談笑さんも古典(笑)しかも、ホールの落語会なんかの、私みたいなあんまり落語になじんでいないお客さんの割合が多めの会でよく出るような、ポピュラーでわかりやすく短め?なモノが並んでたような。最初の談笑さんが「金明竹」さすがの私も何度か聞いたことのある噺。そりゃぁ多少の談笑フレーバーはあるにしても、それでもやっぱり古典は古典。次の志らくさんは「疝気の虫」これも聞いたことのある噺。んなもんだから、私、ちょっと驚く(笑)落語にきて、プログラム上の最初の二つを知ってるなんて、ないもんなぁ、あんまり。仲入りして、3つ目に生志さんで「反対俥」ここでようやく初めて聞く噺が登場したので、ある意味ホッとした感じ。そして、この生志さんが、本日唯一初めて見る立川流のヒト。ぴあ主催の落語会のおかげで、去年一気になじんだもんなぁ、談笑さんとか志らくさんとか。そしてトリは談春さんで...私は、聞いている時点では「鈴ヶ森」っていうと思ってたんですが、帰りに出口でみたら「白井権八」ってなってました。へー、そうなんだ?これも初めて聞く噺でしたが、それでもね、内容がね、おなじみだから。聞いていればすぐわかる。ちょうど今月の襲名披露公演で勘三郎がやってるでしょ。本日の席亭がその勘三郎なんだから、その辺の関係?って想像しながら聞いてましたもん。4つの噺が終わった後に、席亭の勘三郎に高田文夫を入れて、4人の噺家と合計6人での座談があって、その際に、その鈴ヶ森の選択がまったくの無関係だと言っててかえって驚いたくらい。無関係だとしたら、談春さんにとって、それが何か思い出深いモノなのかな。だって追悼だし、それ以外にテーマはないみたいだし、4人の噺はそれぞれバリエーションのお約束を守っていて、それでいて新作はなく、なんだかお手本っぽい構成だったから。そんな内容だから、飽きもせず好き嫌いに悩むこともなく、楽しく落語を楽しめましたが...どうなんでしょう、集まった多くの談志ファンあるいは本日の出演者の誰かのファンの楽しみは、もしかして、最後の座談だったりして?いや、だって、これね、内容がどうのっていうよりも、その場にいないといけないような、そんな感じだから(笑)とっても面白く、かつ危険な香りではあり...日記には書きづらいモノ。書きづらいっていうか、書きたくない。教えたくないとかね、そういうポジティブ?な理由じゃなくて、使われていた言葉のどれもがあまりに危なかったから。もちろん話題そのものにインパクトや毒気があるのはいつものことなんでしょうし、なじみじゃなくても想像はつくのだけれど、あらゆる方面、各方向に対して、なんだかアブナイ。アブナイし、関わりたくない(大笑)会話の内容よりも単語が危険。その単語を日記に並べて、それが妙なぐぐりにひっかかったらイヤだなってな、そんな気分。だから、書きません。書きませんが、面白かったのは事実だし、あれも一種のライブならではの付加価値だよなって思います。満席になるのも無理はないかな。勘三郎の、五段目の勘平のエピソードや野田版歌舞伎については書けないこともないんだけれども、やっぱりやめとこう、うん。あはは。ま、私的には見られて(聞けて)ラッキーでした。考えてみると、これは、そんなに熱心にチケ取りしたわけじゃなかったんだし、取れたのは偶然みたいなもんですもん。私は普段…公演日に都合が付かなくて行かれないことが確定しているモノはすぐ忘れてしまいます。スケジュールは大丈夫だけれど、人気で、しかも発売日の発売時間に家にいられない場合は、外出先でなんとかする気にはなりづらいため、いちおう発売日情報だけ付箋に書いて貼付けておきます。貼ると言ってもデスクトップ、付箋は紙じゃなくてアプリの方ですが。で、そういうのは取っても取らなくても日付を過ぎたら消します。後から思い出して(売れ残っていれば)取る場合もあるけど、発売日情報は取っておく必要ないもんね。あと、発売時に家にいたとしても、見るか見ないか決めていない公演も、付箋。そして、ぜひ見に行きたい公演で、発売時に在宅している場合は、発売の瞬間にはほぼ間違いなくPCに向かって仕事中のハズなので、スケジューラーに入れてアラーム設定しておくのです。この追悼公演@中村座は、付箋でした。当初は家にいない予定で、しかも見るか見ないかは決めてなかったんじゃなかったかな、確か。でも、決まっていた仕事がキャンセルになって家にいたわけ。発売時間の10時直前に、自分用のお茶を入れてカップを持って机に戻ろうとしたらNHKで定時のニュースが始まったんですよねーお、10時か、と思ってふと画面を見たら、付箋のトップにこの公演の発売情報がある。ちょうどお茶休憩の時だったし、どんな感じ?と思ってweb松竹をあけてみて、取ってみたんですゎ。松はすでに売り切れていて、最初は1階竹の後ろの方があたりまして。こんなところはちょっとなって手放してリトライしたら、次はもう2階の最後列の4列目。4列目といえば、普段は梅席。均一料金で、松はともかく竹じゃないってなんだか損した気分になったのだけども、いやいや、まてまて、正面の梅で上手の端っこ、前に席のないところよね、竹の後ろよりずっといい…と、手放すのが惜しくなりまして、そのまま買っちゃったわけ。もしもの時は引取先はあるはずとも思ったしね。正面の梅の端っこは既に試しているけれど、上手側は初めて。舞台は見切れないし、足下は広いし、隣も片側しかいないし、出口は近いし背後の立ち見もいない(階段だから)上に、私見ですが梅の正面席は中村座の中ではもっとも暖かい位置ではないでしょうか?隣席が巨体だったので必ずしも快適とは言えませんでしたし(爆)その巨体がこともあろうに座談の時に出た話題を携帯にメモっていて(ツィートしてた?)無粋で無様でうんざりしたけれども、それを気にしないでいられるくらい楽しんだから、このチケットが取れたのは結果オーライ、よかったです。うーん、談笑さん、好きかも。談春さんも好きだな。独演会に行ってみる?どうしようかなぁ。
2012.02.20
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私は大阪府とも大阪市とも無縁で、この先そこへ住むことはもちろん、仕事や趣味で深くかかわる可能性もないもんですから、府知事がどうなろうと市長が何をしようと無関心です。ま、地方交付税を断ってくれたら、応援したい気分になるかもしれないけれど、それどころじゃない赤字の自治体だもんね、好ましい思いを持つとは考えにくいかな。だから、ナントカ維新の会ってのも、歴史上に似た名称の団体さんもいたよね?それと思想的につながるのか?なんて思いつつも、一瞬思うだけですぐ忘れて通り過ぎていました。ちょっと気味悪い感じはしたけど、でもやっぱり無関係だし。だけども…このところの報道で、公約だか戦略的課題だかマニフェストだかを「船中八策」と評しているのが聞こえてきて、それにはさすがにちょいとビックリしました。それ、龍馬じゃないですか。オッサンたちの愛する坂本龍馬…少し前にクニオちゃんが「薩長連合のように」と言って大連立を企てようとした時に、何より反感買ったのは「私が坂本龍馬」と言っちゃった点じゃなかったろうか。大阪市長がどれくらい人気でどれくらいのファンを持っているのか、まったく想像がつかないというか、実感できないのですが、「船中八策」をもじるような使い方しちゃっても龍馬ファンからムカつかれないくらい認められてるんだとしたら、それはちょっと、すごいかも。びっくりしたのは、その点。そうなったら、もうこれは、アイドル政治家と言っていいんじゃないかと。私のように無関心でいたモノでも、自分が仮に龍馬ファンだったとしたら、こういう事態になると一気にマイナスに振れる気がしますもん。好きでも嫌いでもなかったのに、いきなり大嫌いになりかねないなぁ。実際…民放のニュース番組を見ない私は、戦場ジャーナリストには不案内でして、カメラマンのワタナベ某とか、記者のミヤジマ某は、かろうじて名前を聴いた記憶があるくらい。顔を見たこともあるかもしれないけれど覚えてないから、写真を見せられても指差しできないと思います。だから、好きにも嫌いにもなりようがなかったのですが。ふと、こんな著作を見つけてしまいまして。【送料無料】儂は舞い降りた価格:590円(税込、送料別)ミヤジマ某のこれ。タイトルはもじり、といって、いいと思うんですが。ジャック・ヒギンズの名作「鷲は舞い降りた」の。これ、原題The eagle has landedの直訳ですが、直訳だからこそ秀逸なタイトルだとも思うしね。この作品、私の大好きな著作ベスト10の上位に入るモノです。外国の小説の中ではもっとも好きなものかもしれません。ベスト1は時々入れ替わるから断言しないけど、でも、ベスト10から落ちたりはしないな。絶対。【送料無料】 鷲は舞い降りた完全版 ハヤカワ文庫 / ジャック・ヒギンズ 【文庫】価格:1,050円(税込、送料込)だから、断じて許せないの、ミヤジマ某が(笑)顔もよく知らないヒトだけど、今後一切、何があろうとこの人は支持しない。意見を言う機会があったら反対意見しか言わない。貶す機会を得たら、可能な限り有効利用したい。そんな自分を顧みると、龍馬ファンってどうしてるんだろうなって考えちゃうのでありました。大阪のことなんかどうでもいいのかな。大阪の龍馬ファンは、歓迎してるのかな。でもさ、龍馬のイメージを守り切りたかったら晩節を汚す前に早死にしないとダメかも(大爆)
2012.02.19
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常磐津のセンセのカルチャー講座、今期の3回目。1カ月ぶり。1回目は受講できたけど、2回目は六郎オジサンを観に行くためにお休みして、その後はセンセが博多座に出演していた関係でずっと日が空いて、ようやく3回目が今日。おかげで今期は日が足りなくなるらしく、最終の3月10日は2コマ続けての授業になる予定…は、いいんだけども。前回をお休みしているのでつながりが判らないというか、今日配布された資料からピッタリ始まったことにびっくり。じゃ、前回は予定通り終わったんだ?!へー今日からのテーマは、ハコ。劇場。歌舞伎の。江戸の芝居小屋から、明治の演劇改良運動を経て、劇場がいろいろに変ってくるところを、種類別や機能別や位置づけや意味づけの違いなんかで分類してみたりして。いまや、歌舞伎の劇場には何を観に行くのか、なんて話が出てきたり。何を観に行くのか…劇か芸か、っていう話は、なるほど。面白かったです。うん。劇か、芸か、そうだなー、どっちだろう。劇っていうのは、古典劇ってこと。その作品が作られた当時と今とでは価値観も風習も違うけど、それを判った上で当時の文化的な背景を踏まえてドラマを楽しむ。古典劇ってのは、長い時間をかけて磨かれてきたわけだから、いいものだけが残ってきているとも言えるわけで、生き残った名作の名作ならではの味を楽しむってことかな。芸は、伝統芸能としての歌舞伎の演技法というか、表現手法。そこまでの筋も人物設定もボロボロでドラマツルギーは破綻していたとしても、たとえば最後の切腹のところの、述懐と落ち入りの芸を味わうって感じ。そういえば、お正月に観た矢の根なんか、まさに芸を楽しむ演目だよなぁ…いや、いかにも劇としての完成度を持っていそうな寺子屋でも、文楽(や素浄瑠璃)と比較すると、たぶん、歌舞伎のスターシステムによって書き換えられた部分が元の劇の要素を破壊してたりするんだろうな…熊谷なんか、そうですもんね。文楽の方が納得感がある。あと、上方の、封印切なんかも。この話は、これから歌舞伎や文楽を見るたびに思いだしそうな気がするなぁ…とはいえ、今日一番印象に残ったのはこれじゃなくて、タイトルにあげた、小屋のこと。そういえば、劇場のことを芝居小屋っていいますけど…いや、そう呼んでいた江戸の昔にしても、今でも、芝居をする場所がいわゆる「小屋」だったことって一度もないですよね。小屋ってのは、基本的には個室でしょ、いや2,3人が普通かな…そうじゃないにしても、文字通り、小さくて狭い空間を指すはず。芝居小屋以外に思い浮かぶ言葉は、犬小屋とか豚小屋とかのケモノ関係と…講義でセンセが取り上げてたのは歌舞伎や文楽でもよく登場しているヒニン小屋。日本人の狭い家をウサギ小屋っていうしな。では、小さくないのになぜ小屋っていうのか。これは、なるほど、センセが取り上げたヒニン小屋と照らし合わせて考えてみるとしっくりくるようで。人の数に入らない役者が芝居をして見せる場所は、小屋なんですよって、そういう意志表示なのか、そうか、なるほどなぁ…お能はもちろんだけど、寄席だって、話小屋なんて言わないもんな。なんだか微妙な話題だけど、改めて聞くと1匹2匹と数えたとか笠をかぶって歩いたっていうエピソードよりもずっとリアルに感じられる気がしましたゎ。実感っていうか。寄席と言えば、電子書籍で読んだ岡本綺堂のエッセイに「『よせ』とは、もとは夜席と書いた」とかなんとか、出てきました。だから夜の部しかなかったと。娯楽がないだけじゃなくて、交通機関が整備されていない時代に、仕事が終わってから自宅から歩いて出かけられる娯楽ってことだったらしい。昭和の野球のナイターみたいなもん?それがいろいろ変わって、昼もするようになって、昼席・夜席になった…と、そういわれると、なるほどと思うし、だから基本的に夜がメインだったというのには、今は違うよね?そうは思えないけどな?!って感じたり。うん。
2012.02.18
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iPadから更新してみよう…ってことで、やってみています。ま、そうは言っても外付け、というか、Bluetooth接続したキーボードから入力してますけど。じゃないとねー、さすがに画面タッチでは無理(笑)この配列のキーボードは久しぶりだけど、コントロールキーを使わない限りは違いに気付かないかも。辞書がPCというよりタブレット。どっちかっていうと携帯のかな漢字変換。候補がガンガン出てきて入力はえらく楽なんだけれども、その候補…予測されたモノが外れてると返って面倒だったりして。でも、これくらいできればノートPC代わりにもなるなぁ。キーボードも一緒に持っていけば、遠征先での日記更新も簡単…WiFiさえつながれば!あははところで。先日、仕事仲間のちょい上の方が「ウチの息子が結婚したんだけど、ご祝儀も二次会の会費もわたしたちの時代と相場が同じってすごいわよね」とおっしゃってましたゎ。なるほど、そうかも。今でも、さすがにご祝儀に5万円はないですもんね。でも4はもっとないし、3万円だとわたしたちの時代と同じなんですよねーご祝儀なんて、まだ、同じでいい方。値下がりしているモノってかなりありますもんね。スーツとか靴とか、四半世紀前と比べて半額近いんじゃないかと思うくらい。当時がバブルだったのを考慮しても、ずいぶん下がったって言えると思いますです。でね、じゃぁ、上がったモノってないのかしら?って話題になって、しばし黙考。うーん、学費くらいでしょうか?そうですねー、確かに学費は上がってますよね。私立は知りませんが、単純に比較して国立大学の授業料なんかは30年前の私の時の3倍くらいでしょうか。学生が減って大学は増えて、いわゆる買い手市場のハズなのにね。でも、学校の場合は一般企業のようなコスト削減はできないからな。減っていく学生を集めるためには魅力的な教授陣が必要。魅力的な教授陣は少ないし人気集中するから高騰する。そのコストを転嫁する先はやっぱり授業料しかないよね。それでも払うんだから、いいんだろうな。うn。学費が高いからやめるっていう人が増えたらまた違うんだろうけど。と、ここまで順調に、思い通りに、使えています、iPadとキーボード。まずは、よしよし。しかも画面を普通にタップしたりスワイプしたりもできるから、マウスいらず。よきかなよきかな。
2012.02.17
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ずいぶん前に、ぴあだったかイープラスだったかから、菊之助が大手町座に出るってお知らせがきて、ん?と思ってたら、ようやく歌舞伎美人にも掲載されたけれども。それより気になっているのは、同じように届いたお知らせのうちの、菊五郎@府中の森ナントカでの歌舞伎公演。これって、夏の巡業ですよね。松竹の公演情報にはまだ出てこないなぁ。私が見落としてるだけなのかな。府中以外にどこであるのか知りたいんだけどな。府中であるってことは、東コースってことなのか、それとも中央コースなのか。三鷹や立川や調布はよくみかけるような気がするのだけれど、府中って珍しいようで、だったら都内はないの?って心配になったり。府中は、場所にもよるけど、まぁ、おそらく乗り換えなしで行かれる。とはいえ、都内があるなら、そっちのがいいもんな。都内と言っても、蒲田とか王子とか赤羽かもしれないんだけども…ともあれ。7月には菊五郎の舞台が見られる可能性大ってことは、歓迎。今年のコクーンは2カ月やるらしい代わりに、勘三郎はお休みみたいだもんなぁ…
2012.02.16
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ことの起こりは、そろそろオバサンもスマートフォンに参入していいんじゃない?って思いついたところから。いちおう身の回りにはその手の最先端に強い人材が溢れているし、回線事業者と筐体の開発者、それからサービス提供者などそれぞれの当事者たちに「お勧めは?」とリサーチして回ったりして、さて、では、実際の質感を見に行きましょうかってことになったのですが。率直に言って、高いんですよね、スマートフォンって、筐体が。料金体系にはいろいろあるし、定額だし、使用面には問題ないんですが、なんせ初期投資が大きい。そうなると、検討項目だって増えるのですゎ。で、寄り道もする。ふとみれば、あら、タブレットPCのが安いじゃない。しかも基本的にWiFi搭載。そもそも我が家が無線LAN環境なので、WiFi機は設定が楽ちんで好きですし、外で使うためのホットスポット利用契約もしている…私は、出先で使いたいとは思うけれど、いつでもどこでもつながりたいわけじゃない。いや、しいて言えば、チケットの発売日に外出予定がある場合は、出先で使えたらいいとは思う…思うけれど、出先にいる場合は悠長にチケ取りしている状況にないわけで、そういう環境で慌てて操作すると大失敗する可能性が高いかも。そう自戒すれば、ま、外でも、チケ取りは落ち着いてからにしようって諦めるべき。なら、やっぱり、3Gは不要。ホットスポットは、東京メトロと都営地下鉄にはすべてあるんだしね、演舞場のはす向かいのカフェ・ド・クリエだってそうだもん。なんて思ったら、もう、スマートフォンじゃなくてタブレットPC。その場でiPad2を買って帰ってきてしまいましたとさ。さらに。去年の地震でやっぱり蔵書はリスキーだって思ったのと、ちょっと調べたら電子書籍がかなり充実してきているのを発見したので…少なくとも全巻揃ってる鬼平も梅安も御宿かわせみも、みーんな電子化されてるし、中学生の時から買いそろえて引っ越してもずっと大事にしてきた早川ミステリのアガサ・クリスティだってそう。漱石先生などはタダで読める!タブレットPCでももちろん電子書籍を楽しみたい。スマートフォンより年寄りの読書向きだし(爆)でもね、バックライト液晶は、雑誌のグラビアなんか見るのにはいいんだけど、活字だけ追っかけるにはちょっと疲れる気がする。それに、イマドキの電子ペーパーってのも試してみたい。安いし。ってんで、ソニーのReaderとKindleを測りにかけて、Readerを購入。こちらも3Gは不要なのでWiFiのみのモデル。iPadと合わせても、まだスマートフォン1機分より安いと思うと、つい。Readerでは、漱石先生はもちろん、岡本綺堂の著作なんかもタダで大はしゃぎ。iPadでも、シェイクスピアだのディケンズが(英語なら)タダなので大騒ぎ。さらに、iTune Uというアプリでは、世界の大学や研究機関の公開講座の動画がタダで視聴できるのに感激。プリンストンでもスタンフォードでも。英語ばかりじゃなくて、トーダイもあるからね、日本語もある。トーダイの公開講座がタダ…と、タダにやたら興奮するのは庶民的よね(爆)そのトーダイの公開講座から、さっそく古井戸秀夫センセの女方と演技論に関する3回の講座をダウンロード。まだ仕事はたっぷりあるんだけど、いやー、いかにかん。でも楽しい。買って良かった。…と、実は、暴走はまだ続いておりまして…デジカメの調子がイマイチなんですが、それもスマートフォンで解決すると思ってたのだけども、こうなるとiPadのカメラで撮影するのはちょっと悪目立ちするでしょ。だからiPod Touchにも手を出しました。今、到着待ち。あれって、もとは携帯音楽プレイヤーだけども、現時点ではほぼiPadの小さいヤツっていうか、iPhoneの電話機能のないヤツっていうか、そういう状態でしょ。カメラついてるしWiFiもついてるし、データ転送しなくてもクラウドしちゃうっていうからさ。あははは電話は、今のままでいいです。電話は電話。会話しかしない。Readerの電子ペーパーは、昨日、文楽の客席で休憩時間に読んでいても、バックライトじゃない分だけ人目をひかなかったし、あの明るさのなかでもよく見えて快適だったし。と、こんな風に、今、ちょっとハイテンションで、暴走中なのでありました。この日記も、読み返したら、いつも以上に文脈がおかしいだろうって気はするんだけど、それを修正するのも面倒だし、アップして、このまま寝ちゃう、いや、またReader読書に戻るか、古井戸センセの講座を視聴するか、どっちかだなーやー
2012.02.15
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例年どんどん早まっていたような気がしていた梅の開花が、今年はどこも遅れているそうで…ようやく13日に『国立劇場の梅が開花し始めました』ってHPに出てるのを見つけたので、今日は開演前にちらっとでも見られるかなって思ってたのにな。日も長くなってきて、6時にはまだ真っ暗ってこともないだろうし。でも、この天気じゃねー。残念。珍しく早めに到着したのに、お茶だけ買って早々に入場。うーん、桜より長い期間咲いてるとはいえ、今年は国立劇場の梅は見られないかなぁ。来月の歌舞伎は半ばより後だし。という今日の観劇は文楽の3部。寺子屋に八岐大蛇。文楽で寺子屋を見るのは、確か、初めてじゃないと思うんだけど、でもあんまり記憶にない…好きか嫌いか。どうだっけな。覚えているのは、歌舞伎と違ってさっさか進む印象があるくらい。だからと言って、何かがないとかってわけでもなかったよなぁ…どうだろう。見ていて思ったのは…まぁ、よくできた場面だなってことかな。脚本っていうか、筋っていうか、設定がよくできてて、それだけでそれなりに楽しめるような。楽しめるっていうと語弊があるか。好きなら好きなりに、嫌いなら嫌いなりに、歌舞伎でも文楽でも同じ印象を持てるような作品じゃないかなって、そう思いました。そういえば、前に文字で読んだこともあったっけ。それでも同じようだった気がする。トータルで同じ。でも細かく見ると、違う感じ。私は、寺子屋を初めていいと思ったのは割と最近で、そのきっかけを作ったのはたぶん千代。千代が戻ってくる前に、クビを打つところの松王の背中も良かったし、源蔵もへぇって思った記憶はあるけれど、決定的だったのは千代の「お役に立ててくださったか、ただしはまだか」のところ。芝翫の千代で。マイベスト松王&源蔵はその時の組み合わせなんだけども、さらに、マイベスト千代は、その後に観た藤十郎の。これがもう、すごくて。その印象があるから、文楽の千代は、私にはぜーんぜん。松王も、文楽の方がサラッとしていて、ちょっと物足りない気分になるかも。そういえば、桜丸が不憫でござるーは、ないんですね、原作っていうか、文楽には。そのせいかな。コドモのことを聞いて、褒めて、すぐ野辺送りになる感じ。だから、楽と言えば楽。ただ、戻ってきた時に門口から短冊付きの枝を投げ入れたりせずに、さっさと入ってくるところはいいな。刀を抜いてる源蔵にビビらず、大騒ぎせず、自分の刀を投げ出したりもせず、落ち着いて自然だもんな。こっちの方が、我が子を身替りに差し出し、そのクビを前にして崩れなかった松王らしい。それに、源蔵は圧倒的にこっちの方が好きかなー、人物なりが判るっていうか、立場が理解できるっていうか、言動に筋が通ってるように見えるから。そんなこんなで、泣けるほどじゃないけど、寝ちゃうほどでもなく、嫌いじゃないけど凄く隙ってわけじゃない、そんな寺子屋でした。休憩時間はボケっと過ごして、さー、八岐大蛇だ!と思って見ていたら、黒衣が床にいろいろな楽器をセッティングし始めたので興味津々に。八雲、だったよね、二弦琴。それから胡弓。そしてもちろん三味線と。一人で3つ弾く人もいるのねーそのせいで…なんと、私は床ばっかり見てました(爆)勘十郎が出てきて場内が沸いても、ついつい床に視線が行ってしまう。おかげで、ガブを見逃したくらい。私としたことが。でも、その代わり、演奏はとーっても堪能しました。三味線も、いつもよりいっぱい聞いちゃったなーよかったよかった。八岐大蛇は八本の首が一本の胴体にくっついてると持ってたんだけど、あれれ、四本の別々の蛇さんなんですか?!って、舞台上で気になったというか、印象に残ったのはそれだけかもしれません。あー
2012.02.14
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本日、納品!…で、相変わらず夕べ寝てなかったもんですから、3時からのカルチャー講座は内容がつまんなかったら寝ちゃうかもなーって心配だったんですが、おお、こんな時こそ!ってな巡り合わせ。どうも進捗が遅れていて、相変わらず世話モノやってるんですが、お富与三郎をちらっと見た後に、今日は弁天が登場。しかも、同じ役者でも芝居が変わるってんで…菊五郎の弁天を見比べる!しかーも。最初に出たのが1973年歌舞伎座のモノ…ってことは!おお!これは、菊五郎襲名の時ですね!約40年前ですが、今の菊之助より若い菊五郎。むっちゃキレイ。そして、声が若い。地のトーンが高いし、高音の澄んだ感じはちょうど今の菊之助と同じ。その分、低い声を使ってる分量が少ない。40年前だから当然だけども、今とはかなり印象の違う弁天。若くてキレイなんだけど…おお、そうか、そうだよね、セリフ回しも芝居そのものも、今の方が素敵。芸の力って、やっぱり凄い。その後に出てきたのが、歌舞伎座サヨナラ公演の弁天。配役が豪華なのは、襲名といい勝負ですが(襲名の時の南郷は羽左衛門、駄右衛門が二代目松緑)菊五郎のビジュアルはもちろん、芝居も全然違う。間も違うし、セリフの切れが違う感じ。聞いていて気持ちいいのは断然後の方。なのに…講師が「昔の菊五郎はとてもきれい」「今の菊五郎ははっきり言って見たくない」なんて言うもんだからムカつく。ふん、だ、覚えてろよ、終了時のアンケートで仕返ししてやる(爆)あー、でも、あの襲名披露の時の映像、私も欲しいなぁ。決して好きな弁天じゃないし、ウチにある30代後半で辰之助とやってる方がずっといいとは思うけど、でもビジュアルはなー、すっごいキレイだもんなー、襲名だしなー、どっかで放映するかな、やっぱりスカパー契約する?!うーん。
2012.02.13
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今日は、おそらく今年最後の!新年会。スケジュールの合う日がここまでなかった集まりなんですが…だからって、これ、趣味の集まりでも古くからの友人でもないのです。れっきとしたオシゴト仲間。元が同じ会社…というか、ま、中には例外もいるかもしれないけれど、全員ひっくるめて確実なのは同じような会社出身で、現在は緩いネットワークで仕事をしていて、しかも同じ立場の一人が立ち上げた会社に外部契約してつながってる関係。同世代と、少し上と、かなり下の、女性ばかりの集まり。仕事関係で女性ばかりっていうのは、私にはココだけ。ほとんどの場合、仲間はオジサンなんですけれども、ココだけは中心の一人(=会社を立ち上げた格のヒト)のコンセプトが『キャリアを犠牲にしない子育てと介護』とかナントカそんな感じだから、なんと全員女性なんだな。で、女性ばかりの宴会、しかも近い年代ということは、当然?必然?どうしてもお昼。コドモは大学生とか社会人とかってヒトが多くなってきているけれど、家庭がどうのっていうより自分自身があんまり「夜は出歩きたくない」気分になりやすいお年頃なのかもしれないなー(爆)私としては、時間はどうでもいいんですが、お昼だとありがたいのは、飲まなくてもあんまり浮かないってこと(笑)もちろん年月かけて鍛えてますから、素面でも酔っ払いと同じレベルで盛り上がれますが!それでも飲まないでいるって状態は、なんとなく周りに気を使わせちゃうことも少なくないからね。それに、こういう集まりは、共通の話題があるのでありがたい…そうじゃないとどうしても家族か健康の話になりやすくて、いかにもでしょ(爆)いかにもってのも、楽しくないわけじゃないけど、でもねーしかも食べモノが「美食ナントカ」や「美肌ナントカ」だったりするのも嬉しい。そういうのってオジサン混ざりじゃできないし、一人でも微妙だし、二人だとちょっと恥ずかしかったりするもんだから。あはは。ともあれ。今頃ってのはちょっとねって、出かける前にはあんまり気が乗ってなかった私ですが、なんとなく結果オーライ。ものすごーく久しぶりに会った人や、今まで袖すり合う機会のなかったヒトにも会えたし、こういうことでもないと歩かないところもたくさん歩いたし、休日、いや祝日のイベントとしてはちょうど良かった感じ。…祝日のイベントと言えば、ウチを出て日本橋方面に向かっていたら、向こうから団体さんが歩いてくるのに遭遇。よくあるウォーキング・ツアーの類なんですが、皆さんお揃いの紙袋を提げてらっしゃる。映画のタイトルのついた。ほほー東野圭吾のアレにのっかって、ちなみの場所をめぐっちゃうんだ。結構いろんな年代の男女が混ざってて興味深い団体さんでした。この団体をやり過ごして日本橋に出たら、あのキリンのところで写真撮ってるヒトがいっぱいいたのでビックリ。しかも、橋の両脇にあるのに片方だけが人気なのは…そこが映画のシーンだから、なんでしょうね、きっと。へー
2012.02.11
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久しぶりに文学座の芝居。実は…全然予定になかったのですが、別のモノを探しに行ったカンフェティで見つけまして。ちょうど今日、別の予定が変更になったのと、新国立に申し込んだチケットを取りに行くついでがあるなぁって事情とで、ちょうどいいので。上手い具合?に今日が初日。そして、モノは三人姉妹。いろいろなところでよく上演されてる割に、ここんとこ私には縁のなかったモノでした。大筋と基本的な設定しか覚えてないくらい。文学座の俳優も、よく知らない人ばかり…ダブルキャストだから、本日のキャストってのが張り出されていたのだけれど、判らない(爆)ま、役者の名前なんか知らなくていいんだけど。面白かったのは…最初、5分前の合図が鳴った後、幕のない舞台上に役者が現れて芝居に入ってるように見えるのに、まだ客電が落ちないもんだから気づかないで会話中のお客さんもいて、さて?と思ったこと。そういえば、まだ上演中の注意もないなぁ…と、思ったら。舞台に役者を置いたまま、客席入口にスタッフが登場。携帯切ってね、何かあったら誘導するから席にいてね、とかなんとか。3列目の席だった私には、背後のスタッフの姿は見えず声ばかり。マイク使ってないみたいだったしなーで、それが終わってようやく客電が落ちる。ふむ、そうね、暗くなると、静かになるわよね。チェーホフとかゴーリキーって、よくかかるんだけど、それって、人気だから、ですかね?不思議なのは、私にも確かにお話しそのものは面白く感じるし楽しんで芝居を見ていますが、その割に登場人物を誰ひとりとして好きになれないところ。好きになれないから、誰に感情移入することなく、ただ、淡々と遠目で見てる感じ。それで楽しめちゃう。そういう見方がいいのか悪いのか、当たり前なのか珍しいのか、よく判んないんですけどね。今日のこれも、ああ、この女のこういうところが嫌いとか、この男は叩き殺したいとか、どうしてみんなコイツの存在を許しておくのだ!とか、そんな気持ちになりっぱなし。それでも、もう見たくないってならないんだから、ホントに不思議。ディスカウントのせいか、初日らしく客席はいっぱいになってたし、舞台上にはぴーんとした緊張感があったし、思いつきで急遽取った割には得した気分になりました。たまにはいいな、チェーホフも文学座も。◇◆◇そういえば、据え置き値段の不思議。今月の演舞場。襲名披露でお値段も御祝儀価格…ですが、3階Bだけいつも通り。で、ふと4月花形のチラシをみれば、こちらは席料も花形価格…なのに、3階Bだけ据え置き。1等Aが13,500円だから、今月と比べると3割くらい違うんじゃないのかな。安い席で見る我々には、無理を言わない代わりにサービスもしないってこと?!あはは
2012.02.10
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勘九郎襲名披露公演、まずは昼の部から。宣伝が功を奏したらしく、夜の部はいちおう完売のようで。ま、戻りはあるでしょうけど。それに比べると昼はまだ残ってる…とはいえ。さすがに、いや、やっぱり、それなりにちゃんと入ってますね、先月よりはずーっと賑わっていて華やかで、おめでたい感じ。平日でこれだけ混んでたら、まずはいいんじゃないかなって思えるかも。この公演の発売日には家にいなくて、ようやくチケットを変えたのが日付の変わる頃だったので、3階Bの上手コーナーはほぼなく…全然なかったわけではないんだけれども、都合のよい日にはなく…下手コーナーにするか、脇にするか、それとも3階Aにするか、夜中に悩んだんだっけ。「御園座に遠征するし、團菊祭も大阪だし、やっぱりここは節約しよう…」と3Bに決め、あとは「襲名の演目で考えよう」ってことにしまして。昼は土蜘。だったら、智籌の出を見なくちゃね。あれは音をさせず灯りも付けずに出るからモニターにも映らないハズ。とすれば、下手コーナーよりは右脇がいいんじゃない?と思って見れば、右脇のコーナー寄りの席が空いている!あっさり決定。夜は鏡獅子と口上。口上は本舞台が見切れてはイケない。鏡獅子の花道はモニターでいいや。とすれば、下手コーナーに決まり。というわけで、今日はものすごく久しぶりに演舞場の右脇13番なんて席で観ました。本舞台の上手側は見切れるけど…鳴神上人の小屋の中や、河内山が松江候の座敷に座ってるところは見えなくてもいいや。その代わり、雲の絶え間ちゃんは花道から全部見えるし、鳴神の六方も見られる。河内山の「ぶぁぁかめっ」も見える。うん、それでいい。橋之助の鳴神は何度か見ているけれど、相手が七之助なのはたぶん初めて。実は、福助だとばっかり思ってたんですよね、私。座組みだけ見て。だから、花道から七之助が出てきて「中村屋」って大向こうがかかった時にはちょっとびっくりしました。その七之助の声が、ところどころ芝翫っぽいというか、福助っぽい感じがして、さらにビックリ。血縁なんだから似てて不思議じゃないけれど…いや、女方の指導を受けてるんだからセリフ回しだって似てるんだろうけど、予想してないところへポンと飛び込んできた声がそっくりだったので驚きましたゎ。そうかぁ、兄は父そっくり、弟は母系列か。顔は逆なのに。雲の絶え間姫…いつだったか、亀治郎が「息も絶え間姫」と言ってたっけ。しゃべりまくるお姫様なのは、この人が単なる姫じゃなくていわゆるキャリアウーマン(死語?)だから。キャリア官僚であり、宮廷で一番の美女だというからな、デキる女なんだゎ。色仕掛けでヤツを落としてこいと勅命を受けてきちゃうんだもん。ミッションだもん。七之助の雲の絶え間ちゃんは、私はたぶん初めて見たんですが、かなり好き。まだちょっと弱いというか、もっとふてぶてしい感じの方が好みだけど、それでも「このミッションを達成して、なんとしても文屋と結婚するぞ」って気迫が感じられる気がしたから(笑)こざかしい感じは好きじゃないし、ビジュアルが宮廷一の美女ですか?ってのも嫌だし、ヒトの良さそうな感じもピンとこないけど、七之助は適度にずるくて真面目で美人。もっと悪い感じになったらもっと好きだな、きっと。橋之助の鳴神は、たぶん私は、現役の役者の中では一番好きじゃないかって気がします。いろんな人がやっていて…今月の松竹座の無骨な、そしてスキャンダラスな!3人組のはそれぞれ見ているし、海老蔵に、あと三津五郎と。大御所になるとあんまりやらない役だけど、團十郎は覚えてるな。仁左衛門もなんとなく。そんな中で、好きなタイプは根がまじめだからこそ裏切られて怒髪衝天しても同情できるヒト(笑)だからかな、橋之助と團十郎が好きです。たぶん、松緑がやったら、それも気にいると思うな。三津五郎と海老蔵は、私には、ちょっと、怒り方が暗くて(爆)ま、誰がやっても鳴神な好きな芝居なのでいいんですけど(笑)だから、まず鳴神でならし運転して、いよいよ襲名演目に臨む感じがちょうど良かったです。踊りの上手な新勘九郎だから、鏡獅子も土蜘もそれぞれ楽しみだったけれど、土蜘はアイにご馳走がでるしねーその土蜘。目当ての一つの智籌の出が、意外に早いので新鮮な印象。っていうか、若い智籌さん。早く歩くから若いっていうのとは違うんだけど…早くて、しかも全体に若い。芸として若いんじゃないし、もちろんビジュアルが若々しいとかでもなく、なんだろうな、とにかく若いなっていうのが第一印象であり、一貫して感じた雰囲気であり、今でも残ってる記憶。保昌が橋之助で、頼光が三津五郎で、胡蝶が福助か…と、ここまではまだ「花形でもあるかも」と思えるくらいだったけど、吉右衛門と仁左衛門が続いて出てくると一気に「襲名だ!」って気分になれちゃうから不思議。おめでたいっていうか、祝ってもらってるっていうか。吉右衛門なんて、昼はこれだけだもんね。それから勘三郎も、昼はここだけ。なのに拍手が、もしかして一番多い?!一気に華やかな気分になって、わー襲名だって思ったのに…後半、橋之助の引率で出てきた四天王の後の二人、君たちはいったい(爆)先頭の綱は松江で赤面の金太郎ちゃんが巳之助だってのは判ったけど、後ろの二人は誰だろうって。3人目は棒立ちな感じが児太郎?でアタリ。4人目は帰宅して調べるまで分かりませんでしたが、そうですか、国生でしたか。むむぅま、主役が溌剌と新鮮な土蜘だったから、それだけでいいか。土蜘で山は越えた気分になって、あとの河内山は、実はその時までなんとなく吉右衛門だと思ってて(笑)あー、仁左衛門って昼はあのアイだけかぁ、なんて考えてた私。河内山でいきなり仁左衛門が出てきて、あ、そうなんだと驚き、さらに秀太郎や我當が出て、あらら松島屋三兄弟で?とさらに驚く。なんだか、舞台の絵が河内山の質見世じゃなくて、紙治とか酒屋みたい(爆)さらに、転換して松江候の屋敷になったら…のっけの「殿、ご無体な」なところはちょっと、うーん、なんていうか、茶番ですか(大爆)東蔵のご家老様が出てくるまできつかったなぁ…仁左衛門の河内山は、嫌いじゃないけど、好きでもないかも。やっぱり吉右衛門や幸四郎や團十郎の方が見慣れた感じがするからかな。昼の部。私にとっては初めは良かったんだけど終わりはイマイチ。◇◆◇なんだか、楽天ブログの設定がいろいろ変わって、画像も今までと載せ方(載り方)が違うのがやな感じ。うーん、やな感じだ。やなんだけども、載せる(笑)今日は3階の脇だけども、襲名披露だしってんで、紬で。全身赤…足袋も別珍の赤。還暦のオバサンっぽかったかしら(爆) そんな赤いオバサンは、今日はとろろそばを食べましたとさ。襲名披露御膳はともかく、同じような内容のお弁当も売ってて、それもいいかなって思ったんだけどもね。で、どうせおそばなら直次郎が食べられなかった天ぷらそばにする?と思いつつ、うーん、やっぱりおそばは冷たい方が好きってんで、とろろ。ここのおそば、悪くないんだけど、湯桶が最初から出てるのはイカン!
2012.02.09
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文楽の1部と2部を続けてみてきました。文楽だと場内に居続けられるから、3部制の場合は続き2つだと楽ちん。3つはキツイけど。これが歌舞伎だったら、1日で2つ見るにしても続きにしないで中抜きにしてゆっくり食事するって手もあるかもな、なんて思いながら。そしたら…あららー、1部は近来まれに見る感じの空き具合。少なくとも私は、文楽公演でこれほど空いていたのを見るのはここ10年くらいなかったことだと思います。寒いから?それとも演目や演者が魅力的でない???2部になったら満席っぽかった…とはいえ、外国人学生さんの団体さんが入ってたし。いや…1部は3等席で見ていた私の隣席(これも3等)が空席だったし、2部はセンターブロックの後2列の左端(2等席)が空席なのを発見。ここが売れてないとは思えず…もしかして、インフルエンザとかノロウィルスの犠牲に???なんて妄想しながら、観たモノはタイトルにあげた通りの物騒な内容。1部は毛谷村の前後つき通し。2部はすし屋の通し、プラスお夏清十郎モノの物狂いの踊り。毛谷村の前の杉坂墓所は歌舞伎で観たことがあるけど、後の立浪館仇討ってのはまったくの初めて。お馴染の毛谷村だけで終わるなら、さーやっつけにいくぞ!までだから、歌舞伎でお馴染の予祝で終わって明るい感じだけれど、仇討までやっちゃうと大願成就する代わりに禍々しいかも。だって、これ、天下茶屋の仇討と同じく、悪者は最後によってたかって斬られるんだもん。私は、どちらかと言えば、悪いヤツが長刀持って三段に上がり、両脇にやっつけに来た正義の味方が構えて、決まって終わりって方が好き。イマドキの時代劇になれたヒトには物足りない終わり方らしいですが、悪者を殺しておしまいってのはね、ちょっとね、そもそも日本人の美意識にそぐわないんじゃないかって思っちゃうくらい。仇討っていうより天罰って感じで、キリスト教っぽいもん。杉坂墓所も、歌舞伎でも感じたけれど、事情が判るだけで面白いとか楽しいとかキレイっていう場面じゃないもんね。だから毛谷村だけ上演されるようになったんだなって、そう納得できる。でも、一度は見ておかないと納得には至らないんだから、こういう機会があっていいか。いいんだな。うん。毛谷村だけに限ってみれば、歌舞伎とは違った面白さいっぱい。歌舞伎のように臼を持ち上げたりしない分、お園ちゃんはまともな娘に見えまする(爆)そういえば、この毛谷村お園の後見は、女方の三大恐怖後見だって、京蔵さんが言ってたっけ。お園ちゃんと、雪姫と、お三輪ちゃん。雪姫とお三輪ちゃんはすぐに想像つくけれど、お園ちゃんが大変だっていうのは、その気になって観てないと判んないもんな…文楽のお園ちゃんは、変な子じゃなくて、ただ意志も腕っぷしも強いイケイケ娘。なんか任侠な感じ。可愛いかも。このイメージを重ねて、改めて歌舞伎で見てみたいかな。2部のすし屋も、椎の木は歌舞伎で見るのとほぼ同じだけど、小金吾は全然違う…そうか、そうだよね、歌舞伎だと小金吾役者の見せ場だから派手な立ち回りをたっぷり見せるけど、文楽でそれをやっても飽きるだけかもしれないもんね。あっさり終わって、あっさり死んじゃう小金吾くん。でもその分だけ健気で哀れな小金吾くん。歌舞伎だと、小金吾役者がよっぽど好きでない限り「バカじゃない」って思っちゃう役なんだけども、今日は小金吾くんに同情して泣けました。いやー、権太以外でも泣けるなんて不思議な感じ。権太の方は、文楽だから、なんともまぁ仁左衛門の権太が重なって…でもね、ここは、人形より役者の方が、私は好きです。そういえば、合邦も、玉手がオヤジに刺されてモドるところは文楽より歌舞伎の方が好き。ちょうど似た感じかな。むしろ、歌舞伎だと全然好きになれない弥助・惟盛の方に気持ちがいっちゃう。権太はなんだかなぁ…惟盛の悲壮感の方が素敵な気がして。ああそうか、毛谷村お園が普通なのと同じく、すし屋の弥助も文楽だと普通の草食系。役者がする時みたいに、必要以上に軟弱でもおねぇっぽくもない。優男って語ってるけど、それでもちゃんと武士のはしくれ。武家出身の久松ってのよりも、はるかに武士っぽい。だから悲壮感を持てるんだろうなぁ、きっと。この弥助なら、好きになれるのになぁ。なんで歌舞伎の弥助はああなんだ(爆)と、物騒な内容とはいえ、通しはそれぞれ期待した程度に楽しめたんですが…うーん、最後の踊りは…五十年忌歌念仏って外題で、まったく初めて見たものだけども、これはこの先もう一度観たいかと聞かれたら、Noだなぁ。役者でもちょっとなぁ。全然気持ちが乗らない。もともと物狂いモノには気持ちが乗らない私だけれど、これは最強かも。うん、保名の上を行く(大爆)来週観る予定の3部も、寺子屋プラス踊りだけれど、こっちの踊りは日本振袖始だ、八岐大蛇だ、物狂いじゃなくてバケモノだ!そっちのが、まだ、いいかもな。期待しようっと。
2012.02.08
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頂きモノしました。郷土料理だそうで、この季節にたーっぷり作るとか。おすそ分けにあずかった幸運な私です。材料はすべてその土地のモノらしく、基本的にはこの季節に手に入るモノ…根菜とか山菜とか。というか、この季節に作るために、その作物が採れる時期にこの時のための加工をしておくモノもあるんだそう。干したり塩づけしたり。地のモノ。作り方は、言葉で聞いてしまうと難しい感じはしないのですが、こういうモノっておそらく言葉にならないコツとかスジみたいなものがあるんですよね。もしかしたら、家ごとに決まりがあって、しかもそれは門外不出だったり。お漬物とか、そうですもんね。あ、キムチもそうなんでしょ?ウチのぬか漬けは他所のと違う味だとか、お味噌や梅酒なんかも、ああ、大昔は麦茶もそうだった気がする…最近は郷土料理のうちの庶民的な方をB級グルメなんて言い換えて、地域おこしの観光資源として投資対象にしちゃってるけど、そうすると内容と質を揃えて味を均質にしなきゃならなくなるから、かえって面白くないような気がするのだけど、まぁ、定番品にしようと思ったら仕方ないよね。今日のコレは、根菜や山菜の滋味あふれるモノ。根菜の甘さの中に、山菜の苦みというかアクのような鈍い刺激があって、とっても美味。私は蕗や独活が大好きですが、筍を含めて、ああいうアクのあるものを汁もので食べるって習慣がなかったのでとても新鮮でした。地の恵みであり、冬の終わりにもうひと頑張りするための喝であり、春が近いのを感じて元気を出す素でもあり。まさに滋養と刺激。そういえば、アクのあるものって…うーんと煮込んで佃煮にするんじゃなければ、出汁でさっと火を通すだけの煮浸しみたいなもんばかりだったなぁ…芸のない私(爆)この郷土料理は真似できませんが、この味わいにはハマりそう。そろそろ国産の独活や発条が八百屋に並ぶ頃かな。見かけたら、蕪や牛蒡と一緒に汁ものにしてみたいな。うん。
2012.02.07
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御園座の余韻…ロコモコのお土産だったレトルトのカレー。今日のお昼に食べてみました。これって、要するにあの喫茶コーナーで出るカレーセットのカレーってことよね?!本格インド風ビーフカレーって…ちょっと邪道な気もするけれど(笑)味は悪くなかったです。食べた瞬間は、ま、普通かな。それに比べると、後味はちょっといい。ホテルのレストランで出てくるタイプのカレーみたいな。で、お昼ご飯を食べてから、もう一仕事して、15時からのカルチャーへ。歌舞伎のことば・落語のことばも、今日で4回目、かな。シラバス的には3回目なんだけど(爆)ようやく、今日から生世話。生世話と言えば、まず南北。南北といえば、当たり前のように四谷怪談。むむぅセンセの名誉のために…というか、ま、いくらなんでも歌舞伎とついてる講座だから、南北=お岩さんってほど短絡的ではないんだけれども、でも、講義の途中に参考として映像を見せながら進めていくのに、やっぱり手に入れやすい南北は四谷怪談みたいですね。桜姫を出したかったんだけど…と、言い訳っぽかったり。Mr.タモツや常磐津のセンセと違って、幕内や制作側に太いパイプがない学者先生だと、映像資料を集めるったって一般人プラスアルファな感じだもん、確かに難しいかも。ま、その四谷怪談が、意外な配役で面白かったから結果オーライ。勘九郎時代の勘三郎の、初役?のお岩、かな。伊右衛門が、まだかろうじてイイオトコの気配の残る幸四郎(笑)直助権兵衛が孝夫の仁左衛門。いまほどガリガリじゃない!そして、その映像を見ながら、もともとのお題である「ことば」について解説を聞き…いつも聞いてる耳慣れたセリフなんだけど、改めて解説されると発見がたくさんあるモノですね、学者先生も伊達じゃないしカルチャーの学費も無駄じゃない?!そういえば、鬼平とか勝海舟なんかは、ドラマや映画はもちろん、新歌舞伎でも巻き舌のべらんめぇ口調で、それが江戸弁の特徴ってことになってますね。「ひ」が「し」とか、「え」が「い」おっぽくなるとか、そういうのと合わせてアタリマエのように聞いてましたもん。新歌舞伎じゃなくてもそう。明治維新前後の戯作者である黙阿弥の芝居は、武士だって江戸者ならそんな風。直次郎と河内山は同じ口調で話す…でも、ずーっと遡って、丸本物ではそうじゃない。大星も義経も江戸っ子じゃないからな。それに義太夫節、いや、人形浄瑠璃そのものが大阪産だから、当然と言えば当然。だけど、忠臣蔵の外伝の四谷怪談は、江戸作で舞台の江戸だから、塩谷の浪人の民谷伊右衛門も江戸っ子で、バリバリの江戸弁を話す。…そうか、もっと顕著なのは、もともとは大阪人の並木五瓶が書いた「五大力」を書き換えた「三五大切」か!この、南北あたり、生世話あたりから、江戸弁の武士が登場するってことのよう。だって、その前までは、武士は正当な言葉遣いをするから、たとえば「行かない」とは言わず「行かぬ」といい、「そうだ」じゃなくて「そうじゃ」だったハズ、とか。ふーん、なるほど。江戸歌舞伎ってこのあたりのことか。丸本物は輸入品ともコピーともパロディとも言えるもんな。そうかぁ…
2012.02.06
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御園座の花形へ。今月は博多も大阪も名古屋も花形で、それぞれ初日は違うけど、ま、春は花形ってことでしょか。東京は襲名だしな。結果…それぞれに色合いの違う演目が並んでいるけど、それぞれどこも家の芸って感じ。なるほど。 御園座は、菊之助と松緑にプラス時蔵だから、まさにそれっぽい演目。菊之助軸で見れば、典侍局杜直次郎は初役で、弁天では初めて通しをする。それを見に行く私は…実は、一番楽しみにしていたのは直侍。ゆえに、着物も、白鱗に琵琶帯留の弁天ちなみじゃなくて、おぼろ雪(という名前がついてた)小紋に傘の帯を合わせて雪の入谷の気分に。今日から春だけど、いいの。名古屋は歩道に雪が残ってたりしたしね。ところが…直侍が悪かったわけじゃないんだけれども、他も予想以上に気に入ったので、ややビックリ(爆)菊之助のお柳&典侍局が、思っていた以上に好きでした。あの役は難しい役らしいですが、私にとっては好き嫌いというか、気に入る時とそうでない時の落差が激しいモノです。大役だけど、知盛の存在感が大きくて、誰かが知盛をするために誂えたような場合も少なくないから、いろんな人がしますもんね。いわゆる立女形もするけど、そうでない人もする。現役の役者でも、上は藤十郎から、もっとも若くて観た七之助までいろいろ。魁春や孝太郎だって何度かやってるもんな。観たものの中ではジャッキーさんが一番好きで、藤十郎はすごいなって覚えていて、芝翫のセリフ回しは素敵だと思ったし、七之助は意外なほど気に入って、魁春は定番として好きで、玉三郎は驚くほど気に入らず、孝太郎はもう見なくていいと思っていて、そして観た記憶はあるけど具体的に何一つ思い出せない福助…今日の菊之助は、大芝居。丁寧で、なんだか渾身の。で、セリフ回しとかやり方は玉三郎とほぼ同じに見えたんですが、風景がなんとも梅幸さんそのものでびっくり。そういえば、玉三郎は芝翫に習ったって聞いたけど、まったくそういう色を感じなかったっけ。菊之助で下げ髪の十二単といえば、一年前の浮舟を思い出すけれど、似て非なる感じ。たぶん鬘も化粧も違うんだろうな。アタリマエだけど小娘じゃなくて乳母。その感じが、記憶にある梅幸さんそのもの。それで、渾身。なんかね、泣けて泣けて。知盛の入水の前に泣けるってことは、私にはめったにないことなんですが、「いかーにー、八大竜王こうがのうろくず…」のところでわーっと。いや、その前かな。徐々にきてて。丹蔵の立ち回りから自害のところも泣けたもんなぁ。そこで十分きちゃってたから、知盛入水は去年よりもっと感極まった感じで。その上、去年見た時に「ああ、この人の知盛は好きだな」ってとーっても感じた松緑の知盛が来るわけで…知盛、とても濃い感じ。濃くて、良かったなぁ。もう一度観たい。とっても観たい。観たいけど、たぶん無理。無理してもムリ(爆)朝一番で他を見ないうちから、これだけもう一度見たいと思ったんだから、相当好き。相模五郎と入江丹蔵もその時と同じ亀亀兄弟。この二人も、濃くなった感じ。とにかく、幕開けの知盛はとっても気に入ったわけ。ここでお昼を食べて熱を冷まし、時蔵の女伊達を気楽に見て息抜きして直侍かな、なんて、そんな気になりつつあったんですが、女伊達も意外に面白かったです。ぼーっと観てたせいでしょうけど、萬太郎と右近の絡みもなんか楽しかったな。初日だから小さい失敗はあちこちにあって、特に女伊達みたいな演目だとアララな事件はいくつも起きるけど…それはそれで「初日だなぁ」って気分になれたっていうか。だから、余計に直侍のハードルが上がったのかもしれません…他が予想以上に楽しかったから、期待しているコレはもっと?!とかね。だから、悪かったわけじゃないんだけど、良かった!とか気に入った!とかって印象は、他より薄いんだけども、初役の直次郎を覚えておけそうな気はするもんな。どこかで…今の自分がそのまま御家人崩れを作ると線が細くなりそうだから色悪っぽい感じに工夫したいとか何とか、そんな菊之助のコメントを読んだ気がするんですが、なるほど、そんな感じ。色悪…うん、化粧の色が、定九郎とか与右衛門とか伊右衛門とか、ちょっと青いか黒いか。イイオトコっぷりが、橋之助風な感じ。それでも凄くキレイだし、カッコいい。思った通り、足はエロい。声も調子が戻っていて透明感のあるいい感じ。そして、菊五郎の段取りとまったく同じだから嬉しい気持ちで見られる。ああ、そうか、橋之助の直次郎とか七之助の弁天は菊五郎のそれと段取りが微妙に違うから嬉しくなれないんだな、きっと。いいなぁ、嬉しいなぁ、カッコいいなぁ…と思いつつ観ていて、でもね、どこがどうとか判らないんだけれども、菊五郎の直次郎の方がいい。色っぽいし、イイオトコ。惚れる感じ。何だろう、何が違うんだろう、公平に見て菊之助の方が当たり前にキレイだし声も澄んでいい感じなのに。すごく不思議な感じ。何もかも菊五郎がいいって感じるわけじゃなくて、弁天は、もうこれは、私は菊之助がする方が、トータルで好きです。菊五郎のが全然上手いけど、でも菊之助で見たい。この役はそういう気分になる。ところが不思議なことに、今回の直次郎もだけど、お嬢吉三ね、あれね、どう見たって菊五郎はデブのババなんだけども、菊五郎のが素敵なのよね、私には。セリフ回しの魅力がね、ぜーんぜん違う。なんでだろう。いや、とりあえず、直次郎は、なんでだろう。解明したい。そのためにもう一度観たい。ああ(爆)昼の部で盛り上がって、夜は弁天の通し。花形で通すには初めてだよね。親世代の通しの記憶は3年か4年前の團菊祭@歌舞伎座。で、そうそう、あの通しの翌月に博多座で花形の浜松屋&勢揃いが出て、続けて観てギャップの大きさに驚いた記憶も、まだまだ薄れてない感じ。赤星と忠信は勢揃いだけだと何でもいいかなって気になるけれど、通しだと序幕でかなり要求される気がします。その勢いがあるから?勢揃いでの印象もぐっと高まる気もするのです。特に赤星は、こんなボクってもうダメじゃん、死ぬしかないかも、ってトボトボ歩いてきて、目の前で元主人の許嫁にまで自害されちゃうのに、結局「どろぼーになっちゃえ」ってなるわけだもんね。十六夜清心みたいな感じ。うっかりすると、わけわかんないヒトだよなぁ…確かに、今日観ていて、私の印象では、梅枝・赤星と亀三郎・忠信は、序幕はちょっとキツイというか、いっぱいいっぱいな感じはしたかな。菊之助も松緑も序幕は初めてとはいえ、余裕の度合いはちょっと違う。余裕じゃないか。自分たちの代のモノを作りあげようっていう意気?気迫?そうそう、驚いたのは浜松屋。いろいろ変えてる気がするのだけれど、もっとも驚いたのはセリフ。あの、有名は、しらざぁいって、の、あれ。あれって「そこやかしこの寺島で、小耳に聞いたジイサンの」が定番でしょ?ジイサンは、初演の五代目が、名優と言われた三代目の偲んでいう意味だとどこかで読んだけれども、今は、音羽屋はジイサン、中村屋も六代目あたりを意識してジイサン、でも猿之助の記憶は「小耳に聞いた音羽屋の」とか何とか、そんな感じだったような。この記憶は怪しいですけど。今日の菊之助は、なんと、ジイサンではなくトッツァンと言いましたよね!おお、そうですか、そうきましたか、オヤジ越え、いきますか。そんなニュアンスを感じたんですけど、勘繰り過ぎ?いや、松緑と二人、これから菊五郎劇団を背負って家の芸を継承していく軸になるって、そういう自覚ってことじゃないのかな。蔵前は、判るけど、面白いけど、一度見ればいいと、私は思っちゃうので(笑)ま、いいか。これで勢揃いにつながるんだからいいのか。いいや。その勢揃い。序幕で苦労した分?苦労してると思って見ちゃったせい?忠信と赤星のセリフが、前よりずっと素敵に感じられました。浜松屋と勢揃いだけの時より、ずーっといい。特に赤星。この人の個性が、ちょっと判ったような、そんな気がしたくらい。ここまできたら、大屋根はそのまんま楽しんで楽しんで、拍手して、がんどう返しになったらそろそろ気持ちは帰宅(爆)あはは、ゴメンネ。でもそうなんだ。御園座発表の終演時刻は8時10分だったけど、幕が引き切るまで観てから席を立っても8時8分の地下鉄に乗れたんだから、ちょっと早かったのかな。そして、10分遅れて到着した、もともとは8時10分名古屋発予定ののぞみに乗れました。名古屋を7分遅れで出発し、どんどん遅れを取り戻しながら走り、新横浜ではちゃんと予定通り。東京着も10時前。あー、やっぱり名古屋は楽ですね。うっかりすると、コクーンあたりでやる長い芝居より楽かも!◇◆◇ なんと、御園座の中で2食。地下食堂って気分にならなかったのと、一度くらい2階食堂を試してみいいか?と思って。お昼は喫茶コーナーでロコモコを。これ、私が知ってるロコモコとビジュアルがずいぶん違うんですけど(爆)でも金箔入りコーヒーはついてるし、お土産にレトルトカレーもついてくるし、なかなか面白かったです。夜の定食は…もうこれっきりでいい感じ(大爆) 筋書きを買い、一緒に絵番付も買う。これは御園座ならではの楽しみ。でも…無念なことに、仕事も放ってはおけず、エアブック持参の私。新幹線車内のwifiって耐えがたいほど遅いんだけども…むむぅこんな状況じゃ、どう転んでももう一回名古屋へ行くのはムリだよなぁ。
2012.02.04
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今日は節分。私は、恵方巻は食べませんが、イワシのアタマは飾ります。魚屋さんで貰うもんだから。あと、豆はまかずに食べて、代わりに他のもんをまきます。去年はカリカリを撒いて猫たちに拾わせたっけ。今年もやろうと思って…直前に心変わり。今年はニボシを撒きました。猫たちは、やっぱり、目の色を変えておっかけてくれるので…楽しい楽しい。あはは。でもね、そうやって疲れさせないと、あとからあとからいろいろやらかすもんだから。これ、仕事机の上に置いてるミニ時計なんですが、どうも、こいつを引きずり倒して、しかも裏側の蓋をあけることを覚えたらしいんですよね、どっちかが。たぶん、梅子が。倒すだけで満足してくれればいいのに、穴に爪をひっかけて、あけちゃう。いつか壊すんじゃないかって…壊さないまでも、電池が飛びだして止まっちゃう場合もあるかな、なんて、心配。そのうちブームが過ぎると触んなくなると思うんですけどね。早く飽きてくれ。そういえば、昨日届いた「演劇界」では、記事の文面がすでに「勘九郎」になってて妙な気分。確かにね、発売日は初日より後だから、そういう風に書くのは当然なんだけども、定期購読って発売日より早く届くし、それが襲名披露の初日なもんだから、なんかね。間違いじゃないけど、なんかね(笑)で、その「演劇界」と一緒にポストに入ってた老母あての封書。何の気なしに見れば、銀座くのや。ほほぉ。そうよ、先月末で閉店したのよね、確か。老母が贔屓にしてて、毎月「銀座百店」なんぞもわざわざくのやさんから送られてきてたんだけど、来月も来るのかしら?なんて思ってたんだっけ。閉店セールの案内も何度も来てたし、たしか何度も行ってたハズ。店舗は閉めるけど、なんたって店名は「銀座くのや」なんだから、オフィスは銀座に置くってことなのか。ネットショップはあるみたいだしね。七代目のご主人は、銀座商店会の中心メンバーなのに、この先どうなるんだか、なんだかちょっと寂しい感じ。先日、普段用の草履をお願いしてあった長谷川に取りによったら、奥さんから「人形町の和装のお店もどんどんなくなっちゃって、うちの取引先も減っちゃいました」なんていってたっけなぁ。そうだよなぁ、誰もが長谷川まで買いに行くわけじゃないもんなぁ。近所で誂えた方が楽な場合もあるもんな。呉服屋も和装小物のお店も減ってる…でもリサイクル着物のお店は増えてる…安い着物は増えてる…伝統工芸品はジリ貧らしい…むむぅともあれ。さーて、寒くたって明日は立春。春になるのだ!春の最初は御園座の初日。ちょうどカルチャーもお休みの土曜日、私も昼夜通しで楽しんでくる予定。お天気は良さそうだから、良かった良かった。
2012.02.03
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先日、たまたまNHK制作の「鏡獅子三代」って番組を見たって日記に書きましたが、今日もたまたま徹子の部屋でラスト勘太郎を見ました。たまたまっていうか。ネットでたまたまテレビ出演情報を目にして、そこに本日のこの予定が載ってたんです。しかも、その時間は家にいるのが可能だったので、食事時間を調整して、お昼ご飯を食べながら見ちゃいました。そうか。2日に演舞場の初日が明けたら、そのとたんに六代目勘九郎ってことになるんだから、1日が勘太郎ラストデイなのか。へーで、そのラストデイに徹子の部屋。映画出演なんかすると、徹子の部屋とかハナマルとかイイトモとかアサイチとか、トーク番組のゲストにでるケースはありがちだけど、上手い具合に前日ってのは珍しいような気もします。ついてるよね、テレビ朝日(爆)トークの内容自体は当たり障りなく珍しくもなく、相変わらずの露出慣れした優等生だけれども、この人はこれが素でもあるんだろうなって思えるあたりが魅力と言えるのかもしれないな。ちょうど菊之助が出ていたせいで、12月の中村座は千穐楽を見たわけだけど、おかげで勘太郎としての最後の舞台も観たことになるんだ。そうか、あんまり考えてなかったし、だからどうってこともないんだけども、そう言われると、ちょっと得したような気がしないでもない、かも。とはいえ、どうせなら勘九郎の最初って方が価値がある…と、私は思うんですが、悲しいかな初日も二日目もばっちり仕事で行かれません。来週後半に昼の部、最後の週に夜の部って予定が決まっているのだけれど、演目がいい感じだから、もしも来週の昼を見て気に入ったら1等でリピートしてもいいかもしれないな。うん。見に行かれないだけじゃなくて…2日は3月中村座の発売日でもあるけれど、これまた夜遅くまでアクセスできそうもない。松と桜はダメでも、梅なら取れるかなぁ、いくらなんでも竹は大丈夫だよなぁ。でも仁左衛門に海老蔵だからなぁ。と、勘太郎、いや、勘九郎づいているのか、そうでもないのか、どっちなのか判らないなぁって思う一日でした。やれやれ、もう、今日から2月だよ。
2012.02.01
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気がつけば1月も終わり。2012年も、もうあと11カ月しかない…毎年思うことだけど、1月はお正月のせいであっという間、2月は実際に日数が少ないからあっという間、3月は年度末で雑用に追われあっという間、この四半期は本当に使えない。それでも今年は、移動しない祝日がやたらと土曜にあたってくれて例年より休みが少ないのよね。それはそれでありがたいけれども、それにしたって祝日多過ぎ。これでもまだ日本人が働き過ぎだと思っているとしたら、世界から舐められても仕方ないかも。と、そんな月末。ビックリの3連発。朝、着替えていたらパンツが破れました。パンツって、下着の方ね、ショーツ。履いて、引っ張り上げたら指が布地に刺さりまして。見れば、穴が開いている。その周りの生地が薄くなってるって感じでもなく、縫い目でもなく、唐突にそこだけ穴になってましたゎ。私の場合…下着は、ゴムが伸びるか、生地が薄くなって透けてくるか、全体にショボくれて「もし外で不慮の事故にあってパンツを人目にさらした場合」に耐えがたい状態になったと判断した場合に、廃棄します。今まではすべてこのどれか。穴が開いたのは、長い人生でもこれが初めてざんす。安物だから?それとも私が乱暴だから???そしてそれから。駅の階段でたまたま私の前を歩いていたヒトのタイツ?レギンス?がリアルな蛇柄だったのでガン見。しばらく(エスカレーターが上につくまで)足ばかり注目してて、ふと上半身を見たら男性だったのでびっくり。下半身の後ろ姿は女性にしか見えなかったもんだから。さらに、そのヒトが鼻歌で口ずさんでいたのが、どう聞いても君が代なので余計にビックリ。誰が何を歌おうと自由ですが、あの歌は歩きながら歌うのに不向きじゃないかと思って。歌のテンポとまったく違うリズムで歩く訓練でもしてるのか。うーん、そういう訓練したら、なんか、左脳が鍛えられそうな気もするけど。実はね、その後、試しに真似してみてんですけどね、私は歩けませんでした、君が代では。で、帰り。地下鉄の中で抱き合っている中年?初老?…中高年か…の男女に遭遇してビックリ。ちょうど乗った車両のドアの前の空間で、50代半ばと思しき、外見的にはごく普通に見える男女が、文字通り「ひしっ」と抱きあっていまして。ドッキリか、それとも何かの罰ゲームか、ギネスへの挑戦みたいなものなのか、単純に二人だけの世界に埋没した愛情表現なのか。何でもいいけども、そういう状況ってなんだかコワイから、見つけた方も見ないフリとか見えないフリとか気づかないフリとか、ムリ無理なリアクションしちゃうところが面白い。私もそうなんだけども、車両の中が全体的にそういう雰囲気になっていて愉快。愉快っていうか、不気味。これはいつ終わるんだろう、誰が終わらせるんだろう、先に降りた方が安全か?いや、件のカップルが降りた後まで乗っていて思い出を共有し合える人たちが幸せか、どうなんだろう。もしもあのカップルが終点まで乗っていたら。車庫まで乗ってっちゃったら。なんて、妄想尽きない私。相変わらずチマチマした仕事に追われている私の1月は、いとも不思議な月末を迎えたのでした。◇◆◇1年の最初の1月。結局歌舞伎ばっかり見てた一カ月。そうはいっても、年の初めにめ組を楽しめたんだから、気分はいいし、幸先もいい。なんだかんだ言っても今月の一番は、間違いなくめ組。め組の次は…うーん、印象に残っているのは七之助のお七かな。あれは、しばらく記憶に残りそうな気がするな。あと、やっぱり11ぴきのネコ。2月は、演舞場は襲名だけど中村座はないし、御園座に遠征するけど松也くんが出ている松竹座はおそらく行かれない。国立も、文楽がある代わりに歌舞伎はない。能楽堂にも行かない。歌舞伎以外で出かける舞台は、THE BEEの英語版だけかしら。落語があるか。そもそも日数が少ないんだから、しかたないよね。
2012.01.31
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今期の講座で受講している一つ、歌舞伎のことば・落語のことば、今日で3回目。1回目に出て、先週の2回目はどうしても動かせない仕事が入っちゃって泣く泣く欠席し、3回目の今日は無事に出られたのだけれど…そして、1回目の時に2回分の資料が配られていたので助かったのだけど…3回目にして、講師から「このままだとどうも予定通りには終わりません」なんてエクスキューズが入ったのでびっくり。そんな…笑い事か?いや、そういうスタンスでいい世界なのか?受講者のみなさんも、なんだか笑いながら受け入れているので、それにもビックリ。ふーん。まーね。内容が面白ければ別に予定通りに進まなくても文句は言わない。今期もう一つ受講しているリピート講座の方だって、常磐津のセンセは毎回予定を積み残すもんな。でもなぁ…最後の8回目まで、途中でなんとか追いつこうとか取り返そうとか、そういう努力を見せようと言う意志はないのか。いや、フリだけでも見せとくべきじゃないのか。違うのか。うーん。初めてのセンセだからねー、自分以外の受講者(リピーターもいるハズ)の受け止め方や反応の意味するところがイマイチわかりませんでした。ま、いいか、仕方ない。それに、落語の分が減るって決まったわけでもないしな。落語がやりきれないかもしれないから、歌舞伎のうちに、話題に関連した落語の話も挿入しながら進めるとか、なんとか。で、今日、さっそく、落語を聞いちゃった(見ちゃった)わけですゎ。話題は悪態と啖呵。主題、というか、歌舞伎側で取り上げてたのは揚巻の、あの、悪態の初音で、サヨナラ公演での玉三郎の揚巻を、まずDVDで見せてもらいましたが…いやー、驚きました。なんだか、セリフ回しというか、発声や発音に違和感があって。私自身、劇場で2度か3度か見てるモノなのに、その時と感じ方が全然違う。録画(録音)として見ると、やたらにこもって聞こえるんですもん。確かに、時代物で、声を張るような時には、玉三郎のセリフって、私の耳には籠って聞こえる時もありました。女暫とかね。でもこの助六の時はなー、そんな記憶はないんだけどなー私の耳が壊れたか、デジタル音源のせいか、なーんて思ったりもしたけど、ついでに流れた福助・白玉のセリフはいつも通りの声にいつも通りのセリフ回しだったから、違うように聞こえたのは玉三郎・揚巻だけ。むむぅ。そして、悪態と啖呵についての蘊蓄というか解説のようなものを聞いて、それから落語の啖呵をDVD鑑賞。なんと、同じ「大工調べ」という噺を、談志と志ん朝で!わー、これは嬉しい。なんだかラッキー。このコース、受講して良かった(笑)もちろん全部聞けるわけじゃないんだけども(時間がないしね)、啖呵を切る同じ部分を続けて聞き比べまして。へー、全然違うわ。筋は同じだけど使いことばが違うし、何より登場人物の性格設定がまったく違う。なるほどねーどっちがいいとも悪いとも思わないけれど、どちらかと言えば、私は志ん朝の大工調べの方が、この啖呵のところに限っては好きだなぁ。うん。さて、この講座、来週のお題はいちおう生世話モノで、予定では四谷怪談が見られるハズ。しかも資料に乗っているのは、幸四郎の伊右衛門に勘三郎(勘九郎)のお岩。1992年。30代半ばの勘九郎が見られるんだよね…しかも直助権兵衛が仁左衛門(孝夫)だし。よーし。何事もなく、予定通り出席できますように(祈)と思って、目の前につり下げてある演劇界の付録のカレンダー(日付のところにその日が誕生日の役者名が載ってる)を眺めてみたところ…今月は菊五郎の直次郎なので気持ちが良いのですが…あら、今日1月30日は松也くんの誕生日ですね。ほほぉ、そうか、じゃ、あとでブログも更新されるかな。ね。
2012.01.30
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たまたま昼間、この放映を見つけたので、仕事に追われているのについつい見てしまいました。2時間ドラマ好きの老母は、日曜のお昼御飯のあとにはテレ東でかかる2時間ドラマの再放送を見るのが定番。その前にお宝番組の再放送もかかってて、大抵はそこから見ています。お宝番組は1時間のせいか人気だからか、めったに差し替えにならないけれど、続く2時間ドラマに関しては時勢によってスポーツ番組になってたりバラエティだったりといろいろ。だから「今日はあるかな?」と番組リストを確認する習慣になってます。それを一緒に見ていて、NHK総合にこの番組を発見。襲名とか映画出演とかがあると、バラエティのゲストになったりトークに出たりして露出が増えるのは普通のことだけど、NHKアーカイブスってちょっと貴重じゃないの?って思ったもんだから(フジあたりが特集するのとわけが違う気がするのは私だけ・爆)、ドラマを見る老母とは別の部屋で、なんだか妙に集中して見ちゃいました。ああ、懐かしい。そして、記憶の通り!若い頃の勘三郎…この番組に登場した30歳の勘九郎は、切れ長の薄い一重まぶたが色っぽくて、どちらかと言えば七之助の方が似てる。勘太郎だって似てないわけじゃないけれど、ビジュアルは、パーツから見ても雰囲気からいっても七之助の方が近い。勘太郎は、どっちかと言えば芝翫の要素が強い気がするし。だけどねー、声は勘太郎がねー、そっくりだから、全体から受ける印象には、アタマで理解している以上に声の影響って大きいんだなって、改めて驚きました。鏡獅子は誰が踊ってもドキドキするけど…やっぱり今は勘三郎が一番。でも病気して、どうなんだろうってとても心配。だから、番組の中で「新しい歌舞伎座で踊りたい」と言ってたのは嬉しかったな。同時に「あと1回か、2回か」と、体力の限界が近づいてるってコメントには、判ってはいてもやっぱりショック。病気してなくても、きついんだよね、あれは。あと、道成寺は。まー、日曜の変な時間だった割にはキチンと観られてラッキーでした。良かった良かった。ただ…勘三郎の…30歳の勘九郎の…ファッションセンスに絶句。最初はね、なんとなく「あらー、昭和の空気」って思ってたんですけどね、よく考えてみたらちょっと違う。私の「昭和の空気」ってのは、どちらかと言うと三丁目の夕日をイメージしてるもん。東京オリンピックの頃。でも、勘九郎30歳って、1986年ですよ。アーカイブスされた番組だって1986年放映のもの。1986年ってのは、日航機が御巣鷹山に墜落した年。バブル前夜の好景気で、りかこはMCシスターで、阿部ちゃんはメンズノンノで、モデルしてた頃でしょ。私は大学の4年で、テレビドラマは金妻で、ワンレン・ボディコンのおねーちゃんがマハラジャとかキング&クィーンとかのお立ち台に立ってた時代。東京ディズニーランドがオープンしたあたり。その時代として考えると、とんでもない私服センス(爆)ジーンズでも、そうでないカジュアルでも、それから「今日が初日です」っていう日に歌舞伎座へ向かう朝の白いジャケット姿でも、世の中とかなりずれてる感じがしました。ずれてるっていうか、独特過ぎるコーディネイトっていうか、どこで買ったんですか?ってアイテムっていうか。私は多摩地区のお地味な理系大学に通っていたので、身の回りにも「それはどこに売ってるの?」ってモノを身に付けているヒトは珍しくなかったけれども、テレビ画面の中の勘九郎30歳は、どちらかというとゲゲゲの時の杉浦太陽君に近いんだもん、オドロキは小さくないぞっと。まーねー今だって、客席側で見かけたりする時の格好は、なんだか凄い感じだもんな。いやー
2012.01.29
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今月最後の観劇で、新年最初のお能。国立能楽堂も今年初めて。なのに…出がけに火災報知機の点検なんぞがやってきて!家を出られたのがやっと12時35分。13時開演なのに(爆)浜町から都営線に乗って市ヶ谷についたのが開演5分前。いくらJRがうまく接続したって、千駄ヶ谷の改札出た時点で5分過ぎ。むむぅ…最初の狂言は昨日も観た茂山さんで、番組は以前に観たことのある「清水」だからものすごーく悔しいってほどではないにしろ、それでも、やっぱり、無念。だって今年最初だったのに。とはいえ、不幸中の幸いは、本日の席が正面2列目1番だったこと。あんまり人の邪魔にならずに済んだかな、たぶん。この席、真ん前に見附柱があって、正直言って「中正面より条件悪くない?」って思うところ。チケットを取った時には悩んだんだっけ。確か…あの日は最初に取れた中正面の位置が脇よりでちょっと嫌だなって思っちゃって手放して、リトライしたら大失敗。二度目にはもう中正面がなくて、一年の最初だから正面もいいよねって気を取り直して取れたのがココ。一瞬だけ、これも手放してやり直す?って考えたんだけども、ギリギリ思い止まったのよね。その時から遅れるつもりだったわけじゃないんだけども!ま、結果オーライと自画自賛しておこう。コートじゃなくて羽織りだったから、そのまま座っちゃったしね。舞台上を見れば、昨日の茂山さんチームの二人、千五郎&正邦親子がわいわいやってる。そうかそうか、逸平君は確か今日はセルリアンで新・菊之丞さんとのコラボだよね。あー、「清水」、判りやすくて楽ちん。太郎冠者が言い訳してるアタリから見ましたが、10分遅れた割にはラッキーな感じ?かな。ま、今日のこれの目当ては、なんといっても六郎オジサン、梅若玄祥さんによる『観世文庫創立二十周年記念』の「難波梅」だもんね。世阿弥自筆本シリーズの2作めで、1作めの観世清和さんの復曲には行かれなかったけれど、この六郎オジサンのはぜひ行きたいと思ってたものだから。来月の「松浦佐用姫」にも行かれないのだけれど、4月の「阿古屋松」には行きたいなぁ、行かれるといいなぁ。と、その「難波梅」。前シテのツレが子方で、お能の子方を見るたびいつも思うのだけど、ホントに小さい時からどんだけ練習するんだろうな。言葉は悪いけど、よく仕込まれてる。子供をあそこまで持ってくのって、イマドキはそれなりに特殊な環境じゃないと難しいよね。すぐ虐待とかって言われちゃいそうだし(爆)それにその子方の衣装が可愛い!片身変わりの面白い配置で、いかにもお能の衣装っぽくもあり、奇抜なようでもあり。色合いが暖かくて柔らかくて明るくて、なんだか…欲しい!着るのか?って言われると、さすがの私でも躊躇するような気はするのだけれど。何度も出てきたわりにはっきり覚えていないのは困ったものだけど、確か、難波津のさくやこの花、冬籠り、今の春べに咲くやこの花…だっけかな、うーん、いや、でね、この、咲くやこの花のこの花は梅なわけ。日本語の「花」がイコール「桜」になる前は、代表的な春の花は梅だったのよねー、梅は花の兄なんだし、と、梅贔屓の私は思うわけです!で、梅柄の着物や帯が欲しいのだけど…桜はいくらもあるのに、梅はホントに限られていて、気に入ったモノに出会えるかどうかが難しい気がします。今日だって、梅柄の小紋か帯かで行かれたら素敵だったのになぁ…とはいえ、ここ数年の季節感だと梅柄の着物って1月限定になりそうだから、危険と言えば危険なんだけどね。あと、前シテの謡の中に、これまた出てきた、高き屋にのぼりて見れば煙立つ、民のかまどは賑わいにけり、って、仁徳天皇ってされてる、あれ。地唄の歌詞でもお馴染で「子の日」にも「難波獅子」にも丸ごと出てきますが…じゃ、もしかして、これって難波の定番ってこと?難波って土地の位置づけというか、イメージが、今一つつかみきれないのですが…後年の経済都市とか商業地ってのとは違うんだろうし、まだ都が奈良にある時代だもんなぁ…なんて、そんなことをつらつら考えながら見ているうちに前が終わってアイ登場。お、七五三さんだ。面をつけてても声も動きも…何より左肩の上がった姿勢が逸平君と同じだ!アイが太鼓を持って出てきて、それをあーだこーだいいながら設置している時には、まさか後ジテがそれをたたくなんて想像もしていなかったんですが…いやー、この太鼓、なんだかとても良かったです。叩くっていうより、叩くフリがあるだけですが、囃子方の音がイメージを増幅させてくれたし、囃子方の所作も、舞に合わせてるわけではないのに、舞の一部のように見えたりして。アイの時に、アイが笛を吹く所作をするのに、囃子方の笛がずいぶんきちんと(っていうとへんですけど)吹いててびっくりしてたら…だって「ねとり」とか「次はゆり」とかってホントにお手本のように吹いてて…アイが引っ込んでも、そのままの流れで笛は吹きっぱなしでそのまま後ジテの舞が始まってったから余計にびっくり。そのまま最後まで、どんどん盛り上がっていく感じの笛の音に乗って、六郎オジサンの舞を堪能しちゃった。んー、なんていうか、ビジュアルが割合に派手で面白く、謡はゆったりと音楽的な感じがして、でもワキもアイも言ってることが明瞭な上に筋が判りやすくてねー、なんだかとても面白かったです。初めて見た曲で、これくらい判りやすい印象を持つものって、私にとっては少ないもんですから。これでお能も狂言も今年が始まった感じ。また一年、楽しめますように。いや、去年キャンセルになった分も取り戻してやろうっと!
2012.01.28
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新宿文化センターなんていう、大ホールな上に最寄駅からも遠いところまで狂言を観に行くのは、年に一度のこの狂言会だけ。これだって、ただの茂山さんとか、ただの野村さんだったらパスしてても全然おかしくないくらい。なのにここ何年かずっとリピーターになっているのは、ひとえに、茂山さんと野村さんで同じ曲をそれぞれのやり方で、並んでやって見せてくれる時間があるから。一つの狂言会で両方見られる機会は他にもあるし、その中でも国立能楽堂の狂言の会の方がずっと環境も良ければ客層も良く、演目だって魅力的なことが多いもんね。でも、あの二人立ち小舞はここだけだからな。その二人立ち小舞。去年と一昨年は萬斎&千三郎の40代コンビでやってたけれど、今年は千三郎さんが来てなくて、なんと逸平君。40代コンビは小デブ&小ガリでビジュアルにも妙な楽しみがあったのだけど、逸平君になるとスリムな二人になっちゃって…アタリマエな感じがちょっと残念かも(笑)いや、3年前くらいに萬斎&茂って年もあったよね、確か…配られたチラシを見ると、今年は茂山さん1曲の野村さん2曲。去年は1曲ずつだったから、ちょっとお得な感じ?千鳥(茂山)、鬼瓦(野村)、弓矢太郎(野村)で、鬼瓦は短いし弓矢太郎も長いってほどじゃないけれど、二つ足したら千鳥よりはずーっとたっぷりだもんね。しかも鬼瓦・万作と弓矢太郎・萬斎って、ウリの二人がそれぞれシテを務めるんだから、観る側としちゃ嬉しい感じ。個人的事情を含めると、茂山さんは割とよく見るから、野村さんが多めに見られるのは得した気分が大きいのでした(大笑)そーよ、茂山さんの千鳥なんて、これで何度めだろう。鬼瓦も見てるけど、鬼瓦より千鳥の方がよく出るもんな…弓矢太郎ってのは初めて見た…と、思ったら、和泉流にしかない曲なんですか、へー。威張ったり嘲ったり、脅かしてやれ苛めてやれって流れがとっても狂言っぽい。私のような、根っから意地悪な人間は、こういうのを見ると気持ちがノリノリになりますな。あ、そうそう、楽しみにしてた二人立ち小舞は、千鳥のはやし。ちりちりーのちりちりーってヤツ。私は見たことないんですが、萬斎がEテレでやってるんですって?詞章は同じようですが間が違い、もちろん抑揚というかメロディも違い、フリは似てるんだけど向いてる方向が全然別だったりして面白い。しかも最後だけピッタリあうなんて。とりあえず、最初にこれを見て目的を果たしちゃう私は、あとは気楽に狂言を楽しんでしまいました。これが今年の狂言初めだしね。この会、3年前くらいには千作ジイサマも出てたんだよなぁ。もう千五郎狂言会ですら、東京公演には来ないんだもん、ここで見られるハズないんだけども。うーん、今年は千作ジイサマを見る機会があるかしらん。やっぱり京都遠征かなぁ。うーん。ともあれ、また来年、この会は見に行きたいと思いまする。
2012.01.27
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昨日の浅草に続いて、今日は千穐楽の演舞場に居続け。浅草と違って、さすがにちょっと長いけど、それでも夏の頃より夜の終演が早いから、ツライってほどでもない。いや、菊五郎の辰五郎が見られるんだから、ツライはずがない!居続ける場所は3階席。そういえば、演舞場の3階はこれが今年初。だから、着物も今年初の紬。格子の縞大島だとちょっと寒いかな?って一瞬考えたのだけど、いやいや外を長く歩くわけじゃなし、それに3階は暑いでしょ。そうそう、十分でした、これで。お正月明けに見に来て以来だから、ずいぶん久しぶりな感じ。でも、今日を見終わってようやくお正月が終わった気分でもあり。昼の最初の相生獅子は、かぶりつきで見てた時は、どちらかと言えば芝雀に視線が行きがちだったような気がするのですが、上からだと魁春ばっかり見ちゃう。たぶん、女方のタイプとしては、ほわっとした芝雀のが好みだから。でも、遠目で見るといつも思うのだけど、魁春ってホントに線がキレイ。キレイっていうか、記憶にある歌右衛門にそっくり。私の記憶になる歌右衛門は最晩年でまんま妖怪ヤエガキヒメなので(爆)それに似てるってのは決して良い印象ばかりじゃないんですけどね、でも、キレイはキレイ。踊りだと、特に。ああ、私も、ふわーっと動いて止まって決まった時にあんな形になれたらいいのにって、魁春を見るたびに思うなぁ。素人がプロに憧れてもしょうがないんだけども。いや、魁春はビジュアルに秀でているわけじゃないし、圧倒的なオーラで惹きつけるタイプでもなく、だからこそ鍛錬に鍛錬を重ねてここまで来たって風に見えて、手本にしたくなっちゃう。鍛錬の度合いが全然違うってのは、もちろんわかってるんだけどね。うん。気持ちよく踊りを見て、次は菊之助の雪姫…なんだけども、なんかね、雪姫よりも三津五郎の大膳をものすごーく楽しんじゃった気がします。いつの間にこんな悪いヤツが似合うようになったのか。愉快ユカイ。三津五郎の国崩しはとってもユカイ。やらしー感じいっぱいで素敵じゃないですか。荒事なヒトになっちゃったなぁ、ホント。もちろん雪姫も、遠目で見るとまた違った感じで楽しかったのだけど…そうそう、声は治ったようなまだアブナイような?雪姫の最初はあんまり出てなくてアレ?って感じだったけど、どんどん出てくるようになって女方の声はOKなのかなって思っていたら…加賀鳶は良かったけど、め組になったら再びアレ?で、藤松の声は最後に向かってどんどんアレ?になっていったような。ま、今日で終わりだし、来月の初日は4日だから、この間に完全養生できる日が1日か2日はあるよね、きっと。昼はこの後に加賀鳶で、やっと菊五郎が出てきたと思ったら、カッコいいのは勢揃いの一瞬だけ。すぐに汚い坊主になっちゃうからワタクシ的にはあんまり嬉しくない(爆)同じ小悪党なら、キレイな方がいいもんな。勢揃いのところで、ふと見れば…昨日浅草で見てきた若手たちのお父さんがずらっと並んでるなぁって、なんとなく可笑しくなりました。ね、歌六、又五郎、三津五郎、錦之助、それに左團次も、みんなセガレはあっちに出てて、来年からレギュラーになるかしらって感じ。世代が変わっていく…そうよね、藤十郎の次が菊五郎なんだもん、そうなのよね(大爆)それでも、最後の獲りモノなんて、上から見てるとそれなりに楽しい。きちゃない菊五郎にはかぶりつかなくてもいいから、案外3階からの方が加賀鳶は楽しめるかもしれないって思っちゃったりもして。…で、実は、昼の部に入って舞台写真の入った筋書きを買おうとして、お財布に現金が3千円しかないのを発見して驚いた私。昼が終わって劇場をいったん出たら、そこから一番近い我がメインバンクのATM@京橋郵便局のお向かいへ。やー、あぶないあぶない。夜は夜で、またまた三津五郎はユカイ。矢の根って、考えちゃうとバカバカしいけど、初芝居にふわーっと見ていると単純に愉快。お節のつらねも七福神の悪態も宝船の回文も「覚えたいかも」って思っちゃうくらい。最後のシーンは昨日亀さんがパロってたっけなぁ。連獅子も上から見ると印象が違う…のだけど、それ以上に、毎日やってどんどん変わっていったのかしらん?という感じ。正直言って、最初に観た時は最後まで持たない感じがした鷹之資だけど、今日はきっちりやり切ってて、上手くなったというか強くなったというか、たぶんペース配分や力加減を習得したってことなんだろうな。それと、これはたぶん今日が最後で「やり切ったぞ」って思いからなんだろうけど、吉右衛門が飛ばしてて飛ばしてて、最後まで力一杯な雰囲気にびっくり。そして、その達成感アリアリな様子に思わずホロっとする。この組み合わせの連獅子はこれが最初で最後の可能性が高いような気がするけれど、とにかく、任された吉右衛門は無事にそのスタートを切りました!ってな、そんなところだろうか。菊五郎と松緑の関係より悲壮感が強い気がするのは…私の偏見。でもそれはそれでいいような。吉右衛門の周りに人も増えたし、鷹之資もその中で磨かれていったらいいな。うん。でもね、とにもかくにも私の目当ては最後のめ組。初芝居はめ組に始まりめ組に終わる。菊五郎の辰五郎で終わる!あーカッコいいよ、やっぱりカッコいい。辰五郎はカッコいい。何がいいんだろうな、ビジュアルだけじゃないんだよな、セリフ回しも身のこなしも、それだけじゃない。うーん、なんだろう、間、かな。そういうのすべて、なんだろうな。だって、菊之助の藤松なんてえらくイイオトコだけども…イイオトコだからカッコいいかっていうと、いやいや辰五郎には負けてる!って思うもん。最後の最後だからか、喧嘩のシーンは上から見てても激しくて。戸板に乗せられたヒトは、ものすごい勢いで落とされてたよね、確か。あと、今日だけじゃないのかもしれないけれど、又八の大河君がちびっこ鳶になって喧嘩場にも出てきたのが嬉しい。みんなと同じ格好してるのも楽しい。「戸板もっつこーぃ」って、ちゃんとセリフもあるじゃないの!最後の場面にもミニまとい持ってちゃんといるし。お父さんは他所で頑張ってるけど、コドモはコドモで他のオジサンたちに可愛がられてるよーうーん、最後がめ組で良かった。今年もいい観劇生活が送れそうな、そんな予感。いい一年になるなぁ、きっと。初芝居が終わったら、来月は花形。よーし。◇◆◇昼はギリギリに入って梵のカツサンドを食べましたが、夜はおでん定食に。このメニュー、年末に納めはしなかったけど、年初に初めはしたわけだ。じゃ、寒い季節のうちは贔屓にしなくちゃな。
2012.01.26
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ようやく浅草歌舞伎。で、昼夜居続け。浅草は演目が少なくて短いから、昼夜通しでもそれほど負担じゃないハズ…と踏んで、楽前のココに入れたんですけど、なるほど演目的にも気楽で疲れなかったですねーいや、最初は、浅草か中村座か玉三郎か、どれかはやめようと思ってたんですけど…中村座も玉三郎もお高いので、やめるとしたらそっちが適当のようでもあり、いやいや内容で考えればやっぱり浅草が一段下がるとも思えて、なかなか決まらず、どっちつかず。とりあえず壱太郎の夕霧は見ておきたいなと浅草の昼を見ることにしたんですが。…歌舞伎の昼の部って半端な時間なんですよね。出かける前に一仕事できるけど、対外的な予定を入れられるほどの時間的余裕はないし、だからと言って午後に予定を組めるほど早くは終わってくれない。浅草は早いけど、それでも2時半に終わって帰って、それからとなると、観劇のハシゴか宴会を兼ねた会議くらいだもんな。と、言い訳して(笑)だから、昼を取るならついでに夜も見るかってことに。でもね、壱太郎の夕霧は近くから見たいけど、天下茶屋は遠くでいいので…本日、昼は1階の最前列かぶりつき、夜は3階の最前列。どっちも一番前だけど距離感も周辺環境も大きく違う中での観劇とあいなりましたとさ。で、昼夜続けてみると、まず八犬伝の通しがあって、吉田屋があって、最後(=夜)に天下茶屋の通しという構成。流れとしてはいつもの大歌舞伎の見取りっぽいし、幕の数や時間からみれば南座の顔見世っぽい(爆)踊りがないのが残念だけど、秀山祭系の重たい演目がないので気楽で気楽で。八犬伝はまじめにやるほどユカイだし、吉田屋は上方歌舞伎の典型なたりらりらんだし、天下茶屋は澤瀉屋っぽい判りやすいお笑いモノになってるから、ちょっと乗れないところもあったのだけど…それでも眠いとか飽きたとか、そういう苦痛とは無縁でいられて楽しかったです。目当ての壱太郎は、3演目すべてにそれなりの役で出ていて、来年からの浅草固定メンバーになるかしら?ってな期待が持てたけど、芝居そのものは驚きもなくガッカリもなく、観たぞって納得して終わり、かな。やっぱり周囲の技量が引き出してくれる光ってのがあるなって、浅草ではどの役者を見ていても毎年感じるんですが、壱太郎も例外ではなく。若手ばっかりになると、まだちょっと、やっぱり若手だなって思っちゃう。3役すべて女方で、さすがに踊りが上手なだけあって動きはかぶりつきでも遠目でもキレイだと感じたけれど、止まってる時はまだまだに見えちゃって。改めて、ジイサンはやっぱり国宝だなって思ったり(笑)藤十郎も、それから亡くなった芝翫なんかも、年取って体型は不格好に見えるのに、舞台上で他人の芝居をウケてる時に、ただ後ろ向きにたってるだけの姿がオバサンあるいはオクサンそのものだもんな。それを基準に、プラス若くてきれいってのを期待しちゃうのは酷ってもんか。でも。壱太郎は声がいいですね。好きです。それに、何もかも丁寧で、なんていうか、楷書な感じ。感動しなくても、また観たいって思って終われるなー八犬伝は、なんといっても竹三郎さん!あなたのおかげで亀治郎の「義平次か白大夫か」なジイサンもいっそう楽しめましたもん。いやー、素敵!今月、中村座の小山三さんも素敵だけど、浅草の竹三郎さんもいいわぁ。昭和7年生まれ…ウチの老母と同じ年とは思えない艶やかさ。吉田屋の喜左衛門もイケてたけど、なんたってバアサンが素敵。あと、種之助くんが!たまたま役柄というか拵えのせいなんだけど、あららー、(今月の)お父さんにそっくり(笑)いや、白塗りって不思議で、素の顔が判らなくなるともいえるのだけど、素では見えなかったものが見えてくるようなところもあって、面白いんですよね。今回驚いたのは、種之助くんがお父さんそっくりってことの他にも…素は間違いなくジャニーズ系イケメンの隼人くん。親戚とはいえ獅童に似てるなんて思ったことなかったんですが、今回の白塗りで隈取りした顔を見てると骨格の共通性を感じるんだなぁ、不思議ふしぎ。なるほど近い親戚だ!吉田屋は、壱太郎も堪能したけどもちろん愛之助も楽しんだ…けどね、ここは安定してそのまんまな感じ。期待通りだし、ちょっと格上って感じもしたし、おかげで「見たぞ」と思えるような気もするし、いいかなって。でも、ここは仁左衛門写しだと思うから、ビジュアルにも仁左衛門を連想しがちなんだけども、夜の天下茶屋を見ていると、愛之助って仁左衛門よりもずっと太くて悪い感じが強いようにも。ええ、私見ですよ、私見ね。なんかね、天下茶屋って幸四郎で見た記憶がまだ新しいせいもあるんだけども、そっちに近い雰囲気を感じちゃって。しかも幸四郎の天下茶屋っていうよりも、仁木弾正を連想しちゃったな。あはは。愛之助もそのうち勧進帳の弁慶やるんだろうけど、先代萩なら勝元より弾正がにあっちゃうような、そんな気がしちゃって。その、演目としてあんまり好きじゃないので安い安い3階から見下ろしていた天下茶屋。みっくん巳之助が活躍していて何だか嬉しい(笑)この人も、愛之助と同じくらい、もしかして太い?って印象を持ったのだけど…私が覚えている、30歳くらいの頃の三津五郎、というか八十助よりも、ずっと太くてオトコっぽい感じがするんだけどな。みっくんで、鳴神が見てみたいなって思ったりして。で、天下茶屋で大活躍していた主役の亀治郎。猿之助になる以上、もう浅草は最後よね?という想像はアタリでしたが、もしかして私は、亀治郎を亀治郎として歌舞伎を見るのはこれが最後かも?という気がして。どうでしょう?2月は博多でしょ。3月は演舞場と国立には出ないよね、中村座にも出ない。東京の歌舞伎に出るとしたら、あとは4月と5月だけ。6月演舞場が襲名披露だから、5月花形って可能性は高いかな、うん。去年は明治座だったけど、今年の明治座の歌舞伎公演は11月だけみたいだから、5月に花形を東京でするなら演舞場か日生かなぁ、うーん。これがラスト亀か、それとも亀治郎でもう一度見られるか、どうだろうなぁ。これがラストでも満足できるような気もするけれど、たぶん、猿之助になったらやらないであろう加賀見山のお初、すし屋のお里、矢切りの渡しのお舟、このどれかをもう一度見たいなぁ。だって、このあたりの役が、亀治郎の役で一番好きだったんだもんなぁ…◇◆◇同じ浅草でも、中村座だと遠回りなので寄らないけれど、公会堂の場合は通り道になるので、まず葵丸進で天丼弁当を買うのです(笑)これがお気に入り。10時半には売ってるので、昼の部のお弁当としてちゃんと間にあうからいい!3階から見た夜は、まだ時間が早いのでご飯は用意せず、昼終演後に近場で大学芋を手に入れて、それでしのぐくらいでちょうどいい感じ。
2012.01.25
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雪のおかげで乾燥注意報が途切れて、目玉のピンチも少しゆるんだ気がした…気がしただけなんだけれども…から、気分転換に靴下を編んでみました。編んだ…といっても、やっぱり目玉の疲れは避けたいので、何の変哲もない簡単な簡単なモノ。猫がほぐしちゃってグチャグチャになってた赤い毛糸なので、どうかな?とは思ったけれど、無事に両足できた感じ。アイロンかけないと写真にとって日記に載せるのはどうよ?と思わないでもなかったんだけど、逆に、そのためだけにアイロンかけるのも面倒になっちゃって(爆)綴じたらそのまま履くもんね、私。靴下は手袋より簡単だし、これくらいの糸の太さ(針は5号です)で網目に凝っていなければ、あっという間に出来上がるので、気分転換にはちょうどいいですね。あとは、目玉と相談しながら…もう2、3足編めたらいいのになって、思うんだけども。
2012.01.24
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雪が。先週の金曜日も盛大に(東京にしては)降ってた印象があるけれど、昼間と夜中の違いは大きいようで、今は窓の外を見ると結構積り始めてる感じ。昼間はどんだけ降っても積もってるところはなかったもんなぁ。といっても、道路上に残る可能性は低いだろうけれど、それでも気温の低い夜に降ると明日の朝の影響が少しは心配…いや…そういえば、大昔、私の若かった頃は、翌日に対外的な予定があってこんな風に雪の予報が出るような場合には、出社できなくなる危険性に備えて帰宅しないよう要請されたっけ。近所のホテルを取ってくれるのがアタリマエだったけれど、最近ではどこの会社もそういう手段を取る場合は少ないそう。コストのせいかな。それとも交通機関が強くなったのかな。いや、もしもの時は諦めましょうっていう文化になってきたのかも(爆)とりあえず、明日の朝は8時過ぎからお客さん企業に詰める予定ですが、私はまず間違いなく到着できるでしょう。いざとなれば歩いたってなんとかなる距離だしな。でも、お客さん企業の担当者が一人も来られなかったら…笑っちゃうだろな(大爆)昔から、子供の頃から、雪は大嫌いだったけれど…ああ、ホントに、積もらないで凍らないで、できればもう降らないで止んでちょうだい。
2012.01.23
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今日で3回目になる今年の大河ドラマ。去年は、ちょうどその3回目で離脱したんだっけ。主役の芝居がどうのとか、脚色し過ぎとか、そういう問題を感じる前に縁がなくなっちゃったワタクシ。あの時は…そうだそうだ、お市の方も娘たちもこぞって秀吉を「父のカタキ」って呼ぶのが耐え難かったんだっけ。東戎だから太閤さん贔屓なわけじゃないけど、戦に負けたからって勝者をカタキ呼ばわりする戦国の姫っていったい…と、そんなのはもうどうでもいい。今年は、そんな違和感も気持ち悪さもなく、3回目の今日は先週よりもっと気に入った感じ。松ケンの清盛はチャーミングだし、玉木・義朝もちゃんと出てきたし、どんどん面白く…と言うか、期待が高まってくるもんね。なんだか楽しい。佐藤義清も出てきましたねー何年か前に、その頃テレビドラマで人気だったらしい藤木直人を初めて舞台で見て、ちょっとありゃりゃんな気分になった私。見てくれがキレイなだけで、なんだかなって思ったんだっけ。この役がいいんだか悪いんだか今のところ想像もつかないんだけども、私自身は西行さんは困ったオジサンだと思っているもんだから、そのどうでもいい感じが絶妙にちょうどいいです(爆)何か理由があるにせよ(失恋したとか、いきなり無常を感じたとか、いろいろ説があるそうで)、妻子持ちの公務員のくせに、いきなりすべてを捨てて出家するだなんて、ふざけたやろーだぜ!と、思ってるもんだから。あはは。何が花の下で春に死にたいだ、勝手に野垂れ死にして相応だ…と、その西行さん、地唄舞にもありまして、一昨年に私もお稽古しましたが…これがまたなんとも。地唄の西行さんは江口の遊女に会いに行っちゃう。やっぱり困ったオジサンだ。野垂れ死に相応だ。ともあれ。来週も楽しみにしています、清盛。
2012.01.22
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今日は大寒に相応しい、なんとも寒い寒い一日。できれば外になんぞ出ないで、猫でも抱いて引きこもっているに限る感じ。とはいえ。今日から始まるカルチャーの講座があるんだゎ。常磐津のセンセのヤツね。前回はMr.タモツの講座とかぶっちゃったので受講しなかったもんだから、1年ぶりになるのかな、ずいぶん久しぶりな感じ。しかも、当初予定されていた初回は先週の土曜だったのに、誰の都合だか(いろいろなヒトの都合らしいです)、初回と来月の4日が休講になり、その分は3月へ。だから、今日がようやくの初回。それにね、常磐津って今月あっちこっちにかかってて、そのあっちこっちでこのセンセをお見かけしてるもんね。って、思っていたら、ご本人いわく。中村座の昼の身替座禅に出て、夜のお染の七役に出る、その間に上手くこれがハマったとか。確かに、私がお染の七役を観に行った日にはお見かけしましたゎ。身替座禅は右の梅で見たため常磐津は見切れていて判りませんでしたが。でもさ、国立の奴凧なんて補綴してるじゃないですか。そしてその補綴に関してプログラムに文章も載せてる。私が見に行った日には演奏にも出てた…国立はちょうど今時分(15時くらい)では?と、思ったら、浅草の吉田屋にも出てるそうな。吉田屋は昼の切りで終わりが14時半くらい。国立の奴凧は3時半前くらいに始まる。ゆえに浅草から国立までタクシーを飛ばす…ほほぉ。どこも毎日出てるわけじゃないのは判ってるけど、中村座と浅草公会堂と国立劇場を掛け持ちして、しかもスケジュールが日替わりって…なんだか間違えそうで恐ろしい気がするけど、この季節の地方さんとしてはアタリマエなのかもしれませんね。で、教室に来て最初に「昨日と今日、中村座はとっても寒い」とか。そーでしょー、そーでしょー、想像できます怖いです、とんでもなく寒いんじゃないでしょうか。特に松席の前の方と1階正面の竹席の後ろの方は、いたたまれないような気がします。こんな日にチケットをとっちゃった因果だわぁ(爆)楽屋も寒いそうですが、客席だってねぇ!そんな今日。相変わらず用意した資料の解説より周辺事情のお話が多かったのですが…講義はこの時期のお約束と言うか、お正月についての話から始まって、以前にも聞いた内容と結構かぶる感じ。ま、これは仕方ないよね。何度聞いてもなるほどって思うし、今日はたまたま三津五郎の以前の矢の根の映像が観られて、演舞場でやってるのと比べられた点はとってもありがたかったし。お正月らしく曽我モノや七福神の話を聞いた中で、今年のお初というか、今年ならではの話題は干支の龍にまつわる話。それが、タイトルにあげた、贔屓のこと。贔屓って、龍の子の一つだっていうのは、私は今日初めて聞きました。「贔屓の引き倒し」っていう言葉の意味も、ちゃんと知ったのはこれが初めて。帰宅して、改めてネット検索したらちゃんと出てきました。フレッシュアイ・ペディアによれば、『中国の伝説によると、贔屓は龍が生んだ9頭の神獣・竜生九子のひとつで、その姿は亀に似ている。重きを負うことを好むといわれ、そのため古来石柱や石碑の土台の装飾に用いられることが多かった。日本の諺「贔屓の引き倒し」とは、「ある者を贔屓しすぎると、かえってその者を不利にする、その者のためにはならない」という意味の諺だが、その由来は、柱の土台である贔屓を引っぱると柱が倒れるからに他ならない。』ですって。重石を背負った亀って言われると、玄武をイメージしちゃうんですが…フレッシュアイ・ペディアのページに載ってる、中国の公園によくあるらしい石像のお姿も、なんだか玄武っぽいというか…昨日の私ならこの石像を見れば間違いなく「これ、玄武でしょ?」っていうと思いますです。じゃぁ、何か、たとえば、私は菊五郎の贔屓っていうと、私は菊五郎を背負った亀って感じ?なんてね。最近の菊五郎サマ、石柱より重たいかも(爆)ま、今年は辰年。私は年女。菊之助だって新年最初の演目が雪姫で「墨絵の龍」だもんな。いいか、龍づいてる分には亀でもなんでも。
2012.01.21
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今日はまだカラカラしている東京ですが、明日は雪らしいです…雪よりは…たとえ目玉がピンチでも、やっぱりカラカラのが好きです(爆)で、このハガキ。これは、先週届いたモノ。旧知のヒトからなんですが…良かったら見に来てって書いてあるのだけど、いったい、なんだろう、これ、書道展とか、ですかね???送り主は、もう長いこと年賀状だけのお付き合いになっている方です。っていうかねー、この人、ちょっと面白い知り合いで、親しくしていたことは一度もないと言ってもいいというか、なんというか、袖すりあっちゃったヒトなんです。20年くらい前かなぁ、2週間ちょっとかけてイギリス国内だけをグルグル旅行したことがあったんですが、湖水地方に行った時に朝一番の旅行案内で出会って、ちょっとおしゃべりしたら意気投合しちゃって、その日一日を一緒に過ごしたんです。遊覧船に乗ったりポッターの美術館に行ったりお茶したり。宿は別々だったし、翌日の予定も別々だったから、その日の昼間に一緒にいたってだけ。それでも、その短い間にずいぶんいろいろな話をしたような気がします。彼女はその時、ちょうどそれまで仲間として親しくしていたグループの中に好きな男性がいたんですが、その彼の転勤が決まっちゃって、それで思い切って告白して通じたんだけども、実際のところこれから遠距離になってどうだろうなんて、そんな話をしてたんだっけ。会ったはその時だけ。後は電話で話したことすらない相手。連絡先を交換したから手紙のやり取りはしたけど、もうずーっとずーっと年賀状だけって感じ。その年賀状で、彼女が件の彼と結婚したのは知ってたんですが(イイオトコでして、なるほど悩むわけだと納得した私)、趣味の話はしなかったからなぁ…と、今頃になって思いつくていたらく。書が趣味だったのかな。それともこれ、書じゃなくて、他の何かかな。コドモ(二人いる)のことじゃないみたいなんだけどな。会期が来週の月曜まで。しかも18時でしまっちゃう。明日の金曜は、18時に間に合うようには仕事が終わってくれないのだけれど、でもたまたま近くに終日いるもんだから、お昼休みに観にいけないかしらって、そう思ったんですけどねぇ…雪、なんですよねぇ…月曜は品川で仕事だからムリだしなぁ。土曜もあかないし、日曜は混むよなぁ。せっかく送ってくれたのになぁ。でも…いきなり、どうしてだろう。もしかして、今年の私の年賀状が、調子に乗ったオバサンだったからかしら?!
2012.01.19
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東京は、今日で34日間連続の乾燥注意報だそうな。カラカラで、喉も目玉もピンチな私。でもね、そんな中でもいいことだってある。洗濯物はちゃんと乾くし、ついでに干物のできも良い!毎年ちょこっともてあまし気味の、頂き物のリンゴたち。最後は煮たり焼いたりして食べてますが、今年はもっぱら干してるかも。甘いけど、ちょっと酸味もあって、干しリンゴは老母のお気に入りのおやつ。ナマ食よりたくさん消費してくれるのでありがたい。私も、ナマ食はすぐに飽きちゃうのですが、これだとそれより少しだけ多く、いや、長く、飽きないでいられるような。そして、カラカラのおかげで良く乾く!リンゴ2個、2昼夜くらいで、いい感じになります。そのせいか、ああ、このところリンゴばっかり干してるけど、そうだそうだ、魚の干物も今が一番おいしくできる時期なんだよなぁ…今週はイカでも干したいなぁ…
2012.01.18
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今月は、毎週歌舞伎に出かける予定になっているのだけれど、今週は今日、国立へ。いくら記念興行の作家シリーズで黙阿弥といっても、お正月に三人吉三ってどうかなぁって気がしたのですが…まぁ、黙阿弥でお正月らしいモノって、難しいのかもしれないですね。どうなんだろう、確かに大晦日をイメージするモノなら思いつくんだけど、お正月っていうとなぁ。ま、三人吉三なら、大晦日から、明けて新年、お正月の間の出来事、みたいな感じだから、ピッタリと言えば言えるのかも。でも、私が楽しみにしていたのはそれじゃなくて、その後についてる踊りの演目。黙阿弥作で、舞踊公演にも出たことがあるものだそうですが、私は今回初めて見るので。奴凧が、ほぼ宙乗りだけで踊るという…それって、うっかりするとジャニーズのワイヤーアクションみたい?!ただ、その踊りの前に、三人吉三があるわけで…通しなわけで、長いわけで。福助のお嬢はコクーンでしか見てないなぁと思ったら、なんだ、コクーンでしかやってないんだ。そうか、へーコクーンで見た、串田演出のお嬢は、私はかなり好きでした。真女方のお嬢の中では、もしかしたら一番好きかもしれないなって思ってたんですけど…今日は、ちょっと違う。うーん、これだと、映像でしか見てないんだけども、こんぴらで時蔵がやった時のお嬢の方が好きかも。うーん。ビジュアルは、福助が一番好みではあるんですけど…菊之助より玉三郎より。ただ、声も、セリフ回しも、芝居そのものも、うーん、好きなタイプはやっぱり菊五郎なんだなぁ、私は。あの、月もおぼろに白魚のっていうところは、菊五郎のセリフ回し以上のもんはないです。私には。菊五郎の、素晴らしいもん。聞き惚れるっていうのは、私は、今のところあれくらい。サヨナラ公演の時も、デブでしわしわで、娘声も枯れてたけれど(笑)、セリフ回しは絶品だったもんなぁ。弁天のセリフなら、菊之助も(菊五郎の若い時に似てて)好きなんだけども、お嬢となると菊之助のはイマイチに感じちゃう。声はずっと素敵だけどセリフ回しはまだそれほどいいと思えない…今日の福助は、まずいきなり「濡れてであわ」の「あわ」の発音が引っかかっちゃって。「泡」に聞こえたから。その後の染五郎のセリフでは「粟」だったんだけども。ブレスの位置、張る高さ、流す速度、そのあたりの好みが、これくらいはっきり出るセリフは他にないかもなぁ。でも、そこ以外でも、福助のお嬢はなんだか作り過ぎていて、どんな人なんだか判らなくなりそうでした(笑)お嬢って、オトコに生まれたのに親が女の子姿で育てちゃった倒錯のヒトだと思ってるんですけど、どっちかっていえば、玉三郎のように、自然に倒錯な感じの方がピンとくるかも。不良少年が女装してる弁天よりも、女装趣味のヒトが不良になった感じ。女性的な仕草が普通で自然な感じ。そこいくと、私は、染五郎のお坊ってかなり好きです。微妙に上品さが残ってて野暮な感じもピッタリ。直次郎より格の高い家のお坊ちゃんだし、お坊って仇名されるくらいだから、見た目もしぐさもそうであってほしい感じ。だらしなく寝そべってお酒を飲んでいても、箸の持ち方はキレイだとか、そんな。そして、幸四郎の和尚は…あー、やっぱり、ちょっと、陰、かなぁ。嫌いじゃないけど、でも、やっぱり和尚は陽性が好き。だからこの頃、松緑の和尚がとっても気に入っているし、それ以外なら團十郎で見るのが一番好きかなぁ。人生、笑って暮らしてる刹那主義みたいな、そんな明るさが江戸のイケてるヒトって思えるから。それよりも、福助について芝喜松・芝のぶご両人が一座しているのに、きちゃない夜鷹の役だけなのにびっくり。てっきり、次の踊りの演目の中で新造とか芸者とかで出てくると思ってたのに。あの、夜鷹3人の場面は面白いし見せ場だけれど…ま、芝のぶちゃんは、もうすぐお嬢をするからいいのか。うん。大詰めの火の見櫓の場面がかったるくて飽きちゃって飽きちゃって仕方なかったんだけども…ようやく終わって、お待ちかねの踊り。おお、3段なんですか。しかも、長唄と常磐津と竹本が出てくる…三人吉三で清元も出てるから、何気で豪華ですね、国立も。中村座でも、直侍は清元の名曲だし、身替座禅は常磐津と長唄だし、鳥居前のような丸本物もあって豪華だなって感じたんですが…なるほど、地方さんはかけもちが多そう。1段目が曽我モノで、廓の前で十郎と虎がいちゃいちゃいする。2段目が目当ての凧上げで、高麗屋3代。3段目には大猪退治。全段、染五郎が主役で踊りっぱなし。奴凧はホントに宙乗りで踊ってるし…最後はくるくるまわっとる!おお、ジャニーズのワイヤーアクションみたかもしれないけど、それでもいい(爆)福助はやっぱり花魁で見る方が断然素敵だし、幸四郎は孫と一緒に出ると陰が薄まって好々爺になっちゃう…いいのか?!陰の薄い幸四郎って、個性というか、持ち味が減ってツマンナイかも。いかんよ、役者は、ジジィになっちゃ(爆)でも、ま、3代一緒っていうのは、歌舞伎ならではの楽しみでもあり、それはそれでいいか、いいや。うん、いい。ああ、菊之助も、誰でもいいから早く結婚しないかな(笑)こういうのを見るといつも思いますです。誰でもいいんだけど、ま、できれば、純子奥さんのように抜群に稼げるヨメか、じゃなかったら高麗屋や成田屋の奥さん(幸四郎と團十郎の奥さん)のように実家が途方もなくお金持ちのヨメがいいですけど(大笑)庶民はダメよ庶民は。芝居の足しになんない。友右衛門が、女方をすると、驚くほど芝雀とそっくりなのが面白い。似てる兄弟だから、アタリマエといえばアタリマエなんだけれども。兄弟で方向性が違うと、なんとなく、似てないって印象を持ちがちだからかな。福助と橋之助とか、時蔵と錦之助とか、翫雀と扇雀とか。歌江さんも元気。これであとは、浅草で竹三郎さんを見たら、中村座の小山三さんと合わせて、女は強いが女方も強いぞ!トリオを愛でられる。お正月らしい特別感だし(笑)、なんだか一番元気をもらえそうでいい。成田屋が東京にいなくて、お正月に睨んでもらわないと風邪ひくって思うんだけども、代わりにこの3人を見たら大丈夫かもね。そんな今日。ご飯には、なんと3階の喫茶コーナーを、超久しぶりに利用してみました。この頃、ここには、キツネうどんとかかき揚げそばなんかもあるんだけども、こういうところで食べるなら、なんと言ってもカレーかミートソースでしょう(笑)演舞場は改装して3階のカレーがなくなったし、歌舞伎座もないし、なんだか寂しいからね。よし、次はミートソースを食べよう。その次くらいに、ホットケーキかな(笑)あと…2階のロビーに、吉徳の役者羽子板が展示されていたので、つい熱心に見ちゃいました。今日のお目当てである奴凧もあるし、たまたまその隣は今月玉三郎がやってるお三輪ちゃんだしもちろん、め組の辰五郎も、雪姫も、ちゃんといる。
2012.01.17
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今日ね、私、48歳になりました。子供の頃はいつも祝日の次の日で、気分的には祝日が続くような気もしてたんですが、大きくなるとことごとく試験にあたり…社会人になってからは「まさか崩御の日にならないだろうなぁ」と心配したり、「ギリギリで震災の日から外れた」と複雑な心境になったり、イマイチなんですゎ。それでも、誕生日は嬉しい。嬉しいから自分から率先して祝っちゃう。その一つ、毎年お約束の今年の1枚、実はもう着ちゃったんだよねー、初芝居で。あの日、雨かもって予報が出てたので、寒々しいかと思いつつも付け下げの裾を汚したくなくて着ていった雨コートがお初でした。今年は帯でも着物でもなく、これが誕生日記念なり。デッドストックだって言う昔サイズの大島で作ったものなんですけどねー、4日は結局雨にならず、お初の雨コートを濡らすことにはなりませんでした。それと、誕生日だからってケーキが必要なわけでもないんだけれども、なんとなくイチゴショートが食べたくてお向かいへ。そしたら、1月のケーキっていうのがあって…どうも限定品に弱いので、ついこちらのタルトも買っちゃったんですけどね。 その、お向かいの東京洋菓子倶楽部では、お誕生日ケーキを予約したり、そこでお誕生会をすると、こんな風↑に祝ってくれます。この看板に書かれているお名前を見て、つい写真を撮ってしまった私。その理由は…ワタクシの本名をご存知の方ならお分かりになるでしょ(同名ってわけじゃないです)。同じ誕生日、この子に会いたいな(大笑)そんな今日。冬季のカルチャースクールで選択した講座の一つが今日から始まりました。お題はタイトルにあげた「歌舞伎のことば、落語のことば」。全6回で、歌舞伎と落語と半分ずつになってるよう。1回目の今日は、歌舞伎。荒事と江戸ことば、というテーマでした。今まで私が受講した歌舞伎関係の講座のように、評論家とか演奏家とか幕内あるいはそれに近いヒトの講座ではなくて、講師は研究者。研究しているから、一般の芝居ファンよりはそれなりに接点を持っているんでしょうけど、今日聞いていた感じからすると、単なる團十郎ファンって感じがしないでもない、そんな感じ(笑)90分の講義の中で、配布資料を素材にした解説だけじゃなくて、映像資料も見せてもらえるあたりはちょっといいかな。でも、今日あたり見せてもらったものは、ものすごーく珍しい資料ってほどでもないんだけども(その気になれば自分で手に入れられる)、それでもテーマにしたがって収集して、適当にピックアップしてみるっていうのは手間だもん、ありがたいです。いや、私にとって一番ありがたいのは、やっぱり配布資料の内容。古文書なんぞ読めないし、その手の文献は映像資料より探すのが面倒だもんね。引用してくれるのは、とても嬉しい。面白そうだと思ったら、タイトルと著者を頼りに探せばいいんだもんね。便利便利。で、今日はテーマの通り、江戸のことばの発生いろいろと。布教にやってきた外国人が、都の言葉と江戸の言葉の違いを自分たちのために書き起こして文法書にまとめたって本の記述がなかなか愉快でした。否定形は「ぬ」じゃなくて(東国訛りでは)「ない」を使うとか、「買うて」と言わず「買って」、「習うて」じゃなくて「習って」とか、現在でもそのまんまだねー驚いたのは「しぇ」。その文献には、東国では「しぇ」の音節はささやくように「せ」と発音する、と書いてある。おお…つまり…「しぇ」が本家というか、伝統的な発音であって、「せ」は田舎の訛りだったんですね!今では「しぇ」は九州の一部とか四国の一部とか、ずっと飛んで東北の一部でしか見られないとかなんとか、先生はおっしゃってましたが…「しぇ」と言われて思いつくのは、あなた、私の世代ならアレでしょう!「僕は死にましぇん!」っていう、アレ。あの人は長崎の人でしたっけか。そっち系の訛りなんでしょうけど、大昔、いや、江戸の頃には「死にましぇん」が主流?!そういえば…あのドラマ、時代劇としてリメイクされるそうですね。しかも同じ配役で、舞台とか。バブル真っ盛りの頃のトレンディ・ドラマを、なぜ、今…いや、それより、あのセリフは時代劇だとどうなるんだ?江戸だと主流…つまり都風の発音ってことになるんじゃないの?!ね?!
2012.01.16
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何がって、今年の大河ドラマです(笑)まだ2回目だから判んないっちゃ、判んないんですけども、でも、少なくとも去年よりはずっと好き…いやいや、去年より嫌いな作品は未だかつてなかったんだからアタリマエか(爆)去年は3回目で離脱したっけ…今年は2回目の今日も、とても楽しく観ました。なんかこう、キャスティングがツボなもんで。小日向文世の為朝なんて、ツボ中のツボでしたもん。あと、ワタクシ的には期待してなかった鳥羽院が思わぬ収穫っていうか。三上博史もいい感じに老けたなー後の信西になる高階ナントカが阿部サダヲだったのも良かったし、頑張ったら余計に摂関家を没落させちゃった藤原忠実が国村隼だっていうし、そのセガレのみんなのおホモだち頼長は山本耕史らしいってのもなんだかすごい。美福門院・松雪も、待賢門院・壇れいも好きなタイプ。何より私は、そもそも、平家が好きなもんですから(爆)タッキー義経の時も、主役回りは全然イケてないとは感じたけれど、とにかく平家が素晴らしかった(ついでに頼朝周りも良かった)から、とっても気に入ってましたもん。知盛がカッコいいのは置いといて、重盛と宗盛がこれ以上ないってくらいピッタリな感じで好きだったなぁ。残念なのは教経が出てこなかったことくらい。それと、前に橋本治の双調平家物語のサイドノートにあたる本を読んで、それがとっても面白かったってのもあるかなー主役とそのライバルが、まったく逆のタイプのイケメン同士って設定も良いじゃないですか。なんでも「王家」って言葉に賛否があるそうですが…良く知りません、つぶやきや掲示板に無縁なもので…そういう議論には興味がなく、単に、今年は日曜8時が楽しめそうだなぁって、まずはちょっと明るい期待を持ちつつあるのでした。そーだ、読み直してみるかな、これ。今度は借りるんじゃなくて、買っちゃおうかなー【送料無料】...価格:1,995円(税込、送料別)【送料無料】...価格:2,205円(税込、送料別)
2012.01.15
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今朝、朝一番に聞いたニュースはフランス他の国債の格下げの件でした。アメリカの格付け会社がオリジナルのロジックでランキングしてるってだけの話…とは思うんですけども、その後のあっちこっちの記事とか論評とかで、影響が大きいとか小さいとかいろいろな言い分が聞こえてきて、話題性があることだけは確かだなぁと感じたしだい。で、ふと思い出したのは、ちょっと前に、これまたニュースになったぐるなびのランキング操作の話。請負会社があるんですってね。ああ、なるほど、そうよね、確かに。ネット上で、ブログ更新1回100円とかっての、見かけるもんね、よく。ああいうのも、同じ考え方だよね、きっと。モニター募集で、使用後アンケートに答えるだけじゃなくて、自分のブログに感想を書いたらポイントがもらえるとかも。そういや楽天のお店にも、コメント書くことを条件に割引や送料無料になるなんてのあるもんね。ニュースを聞いた時には、ぐるなびのランキングって、そんなに大事なの?と不思議に感じたんですが、やっぱりランキングが高いとか書き込みが多いお店の方が検索の上位に来るってことなんでしょうか。だとしたら、大きいかな、やっぱり。ふーん。他所の国ではどうなのか判りませんが、少なくとも日本では、ランキングって意外なほど重視されるし、実際に影響も大きいですね、きっと。今日は、なんだか、妙に、それが印象に残ったのでした。国債の格付けとぐるなびのランキングを一緒にしちゃイケない?いや、似たようなもんでしょ。あはは大昔、旅行ガイドブックに「地球の歩き方」っていうのがありまして…今でもあるんでしょうけど、内容まで同じかどうか判りません…当時のは、体験者の投稿で成り立ってました。取材じゃなくて、旅行者本人がお勧めのホテルやレストランの情報を主観的に書いたモノを集めてて。もちろんそれだけじゃ成り立たないから、最小限の取材はしてるんだけども…でも、この旅行ガイドのウリは、まさにその体験者による口コミだったわけ。だから格安ホテルの情報も他のガイドブックより多く載ってたし、いわゆる「こんな時どうする」情報も充実していた感じがします。ただ、すべてが、あくまでも、主観だってこと。そのヒトがどういう旅行をしてきたかに、ものすごーく左右されるんですよね。実際に行ってみたら「…」な場合だってもちろんある。それ以上に「おいおい、そんなことしたらいかんだろ」とか「それはアブナイぞ」ってのもあったりして。口コミは役に立つけど、それなりに距離を取って扱う必要があるし、未知の相手のモノなら信頼性に疑問を持つべき。それを、この旅行ガイドブックが勉強させてくれました(笑)そのため、ぐるなびにしろ、ショッピングサイトの知らないヒトの書き込みも、それほど真剣に読んだりはしないんですけど…それでも、とにかくコメント数が多いとか、それゆえに検索エンジンが上位に表示してくれるなら、探してるヒトの目にとまりやすくなるのか。うーん、そうか、そう思うと、なんか、癪だな(爆)
2012.01.14
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今月、これが唯一の伝統芸能以外の観劇予定(だと思う)の十一ぴきのネコ。っていうか、今月は歌舞伎ばっかり見ていて、他には能楽堂に1回、ホールの狂言会に1回、そしてコレ。あとは、いつになく仕事の予定が入ってる…去年の春から初夏にかけて中止や延期になった分は年内に消化しちゃったけれど、その影響っていえるかなぁ、やっぱり。で、日程の制限が多かったので、公演数の少ないお能や狂言を悩み、時間の制約の大きい歌舞伎を決めて、残ったところにコレを入れようって思ってたんです。だから、できれば、16日に観たかった…なのに!16日は休演日。となると、あとは仕事帰りに夜の部か、土日か、歌舞伎の昼の部とのハシゴか、しかない。ので、仕事帰りの今日を選択したんです。あとね、たまたまこの日のチケットをこまつ座のサイトでみたら最前列の中央通路脇が空いてたから、つい!いやー、これ、一番前で見なくていいです(笑)見やすいのは、もしかしたら、中央通路のすぐ後ろの列、15列目の真ん中とかじゃないのかな。違うかな。私は、すぐ前で北村有起哉くんがおもちゃのピアノを弾いたり、目の前でかぶさるように歌ったりするのを堪能したんだけれども、客席を役者たちが走り回るし、星も出るし、ね、後ろの方がストレスが少ないかも。前には前の楽しみもあったけど。開演前から客席を歩きまわってるしね、猫たち。途中に休憩があって、そこまでですっかり気に入っていた私は珍しく(久しぶり!)プログラムを買い、ついでに肉球マシュマロやロゴつきニボシ(人と猫と兼用)まで買っちゃって…明らかに割高なんだけれども気分的ノリ?面白いし楽しい…けど、それだけじゃない。もちろん、毒もあるし、ちょっと重いのも事実。何よりハッピーエンドじゃないもんね(爆)なんていうか…貧しくてツライ生活から抜け出そうって決めて、みんなで苦労しながら頑張ってやっと成功する。成功して幸せになる。ただ、選択肢の少ない環境にいればみんなで目的を一つにできるけど、豊かになると利害が一致しなくなる。だから…と、ちょっと乱暴だけども、こんな感じかな。船出をイメージすると新大陸を目指すアメリカ人の素たちのようにも見えるし、明治維新後の世界に追い付け追い越せの頃の日本がやがて敗戦を迎えるまでとか、あるいは戦後の日本が高度成長期を経てバブル崩壊やリーマンショックを経験するまでとか、いろんな風にとらえられるような。ともあれ。次々の流れる曲はとても上機嫌。記憶に残りやすいメロディってこともあって、まだアタマの中を回っています。井上作品、っていうか、こまつ座のお芝居は、だいたいこんな気分になって帰ってくることが多いので、その辺がいいなって思います。うん。北村有起哉はたっぷり観たし聞いたし、他に粟根まことは好きな感じ。山内圭哉の役は美味しい…儲け役じゃないのかなぁ、これ。木村靖司って初めて見たんだけど、この人は鳴るほどこの役にピッタリのビジュアル。そしてやっぱりベテランの存在って大事…勝部演之が出てきて、ピースが完成したような安心感があったもんな。こまつ座、今年、いろんなところでいろんな演目が予定されているけど、彩の国以外は行きたいなぁ…
2012.01.13
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昨日、寝る前に思い出して、お鏡さんだけは撤収したんですけどね(笑)…そういえば、演舞場の鏡餅は、夜の部を見た4日にはあったのに、昼の部を見た翌5日にはなくなってて…羽子板だけになったおかげで音羽会の番頭席がやや広くなったというか、並びの番頭席全体がゆったりしたというか(笑)鏡開きって、地域によってまちまちなんだって知ったのは大人になってからで、考えてみたら子供の頃の我が家は必ず休日になる15日(当時は成人の日)にお汁粉してたんだっけ。平日じゃ面倒だったからだろうな。5日っていう説も聞いたし、15日の小正月っていう説もあるし、七草の翌日って言われたこともあるような。でも、いちおう今の我が家は、世の中の大勢?にしたがって11日ってことにしてるんですけどね、あんまり意味ないかな。お粥さんと違って、お汁粉はたくさんできてももてあまさないので!鏡開きは世間並み?にしてみました。今日は寒かったし、ちょうどいい感じ。実は…まず、朝風呂に入ってから残り湯で洗濯機を回し、同時にあずきをお鍋にかけて、煮立ってから保温鍋にいれ、洗濯物を干してから、朝一番でちょっと外出。運転免許証の更新に行ってきまして。お昼に保温鍋をもう一度火にかけて味付けして、本日のお昼ご飯はお汁粉だったのでありました。ウチには車がないですし、私はまったく運転しませんが、免許証はきちんと更新します。身分証明書としてこれが一番使い勝手がいいし、保持するのも割安だから。パスポートは出しにくいでしょ、ちょっとね。それにお高いので、渡航の予定がないのに更新したりはしない。でも運転免許なら、3千円ちょっとで10年有効だから。運転しないので当然ゴールド。っていうかね、運転しないヒトをゴールドって区別すべき。運転しないんだから事故や違反がないのはもちろん、渋滞の原因にもならないしCO2だって出さない。何よりノーリスク。たまに運転するヒトはハイリスクの困ったヒトかもしれないけれど、絶対に運転しないんだから、運転するどんな人よりノーリスクなのよ、私。あはは。一度、「もしもの時に運転してヒドイことになるんじゃないの?」って言ったヒトがいたんだけど、もしもの時ってね、あるとしたら急病人とかで移動の必要性があり、かつ、私以外に元気な人間がいなくて車があるって状態だけ。その場合は、道路上にほかの車も人も走っていない原野みたいな場所ってことだから、ヒドイことになんてならない。他に一人でも別のヒトがいたら、そっちに丸投げする。私には守るべきコドモとかがいないんでね。で、ゴールドだから、試験場や免許更新センター以外に指定警察署での更新も可能。かつては、あのオウムのヒトを受け付けた丸の内警察でも更新できたのに(一度したことがある)、今は需要がないのか他で忙しいのかリストから外れちゃってる。世田谷とか成城とか板橋、石神井、立川、町田などそろって西側ばっかりだなぁ…と思って眺めていたら。お、本所がある!本所警察は両国。お散歩コース上にあるところ。しかも8時半からやっている。ここしかないでしょーということで、今朝、行ってきたんですゎ。 本所警察署のお隣はお江戸両国亭だもんなぁ…正面から入ろうと思ったら、なんのこたぁない、裏へまわれの表示。裏…ゴミ捨て場の前に免許更新の看板アリ。持ち込み写真はダメよとか、なんとか、いろいろな看板があって面白し。そういえばこの辺、ちょっと前にブラタモリしてたっけ。ももんじやのイノシシちゃんも映ってたもんね。なんたって10年ぶりの更新だから、免許証にICチップが埋め込まれたのも知らなかったし、自分の免許がいつに間にか中型になってるのにも驚いたし、保険証と同じように裏に臓器移植の意思確認があるって話をようやく確認できたし。紅葉マーク以外の年寄りマークができたのも初耳だし、障害者マークや視聴覚障害マークなんてのもあると知ったのも今日の今日。へー30分の講習時間で、私といい勝負くらいの早口の担当者から、酒酔い運転の罰則が上がったとか、応急救護処置を勉強しろとか、事故の通報義務があるとか、一気に聞かされて帰ってきました。罰則がどうのってさ、酒気帯び運転が一発取り消しなんてアタリマエ。酒酔い運転なんて一発懲役にしたらいいと思うけどな。技能じゃなくて、モラルの問題だもん。あと、更新が去年だったら説明されなかったかもしれない内容。大震災が起きた時の交通規制@東京のお話し。これは聞けて良かった。環七の内側は全面通行禁止になるんですね。私はこの中にいる可能性が高いんだけど、タクシーとかバスとか、一切動かなくなるんだ。で、この外側で、16号の東側と周囲の県との境目で流出入禁止ですと。これ、車両全般に適用されるから、車とバイクだけじゃなくて、自転車も馬も人力車もダメってこと。帰宅困難対策で自転車通勤が流行ったけれど、首都直下型地震の時には自転車に乗るのもご法度じゃん…なるほどねーと、こういうことの説明書きが乗ってるこれらのテキスト。これってレンホーの仕分けん時に随意契約で1社独占しかも天下り先!とつるしあげられてたっけ。その後どうなったんだろう(爆)
2012.01.12
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昨日に続いて中村座の昼の部。夜は、対面とお染七役なら桜だけ1回で前から見なくても心残りすまいと思ったけれど、昼は、まず身替座禅は横じゃなくて前から見ないと終われない気がしたし、直侍の大口寮は桜だと屋台の中が見づらいだろうと梅を選択。梅もいろんなところに座ってみようかと、11月に取らなかったタイプの場所…右サイドの後方ブロックの一番舞台に近いところ、中央通路脇の29番。舞台に向かって視界が開けてるかなって思ったんですが、隣とあんまり変わらないかも。知らなかったんですが、後方ブロックは、前方ブロックより椅子が高いんですね。竹席もきっとそうなんでしょうね。10cmくらい上がっていて、私の脚の長さだとちょっと椅子が高くて居心地が悪かったので(笑)お座布団は敷かずに背もたれにしました。舞台上手の床なんかは見切れるけど、ほぼいいんじゃないでしょうか。それに…私はすっかり失念していたんですが、最初が鳥居前だったんですね…幕前の六方があるんだもん、桜じゃ、いちいち席を立って出てきて立ち見しないといけない。やっぱり私のようなめんどくさがりのオバサンは梅にしといて正解でした(爆)その、幕開けの鳥居前。義経が萬太郎で、じゃぁ静は?と思ったら梅枝が出てきたのでびっくり。ほー、そうなんだ。じゃ、梅枝くんは、中村座の昼の幕開けに出て、演舞場の昼の切りに出て、また中村座の夜の切りに出る…毎日往復してるってことか。萬太郎・義経でこの座組みなら、新悟・静でもいいのかなって、一瞬だけ思ったけれど、いや、梅枝・静で助かりました。っていうか、うーん、静御前だけ気に入った鳥居前でした(爆)静は凄く好き…この中では突出して好き…忠信が松緑でも海老蔵でも染五郎でもイケるんじゃないかなぁって思うくらい。逆に、この静がなかったら鳥居前で寝てたかもしれません。義経も弁慶もなんだか…肝心の忠信は…私は、獅童の忠信のビジュアルはとても好きになれたし、声は好きなタイプじゃないけど悪くないと感じるんだけども、何だかこう、ピッとこなくて。気持ちの中で決まんない。その原因がどこにあるのか、そればっかり気になって。どうも、着地が決まんないような、そんな感じじゃないかな。たとえば先月の勘太郎の梅王なんて、パンと立ったその位置でぐっと決まったらいい形になってるでしょ。着地の決まった内村航平君みたいな感じ。今日の忠信は、パンと立ってから、いい形になるために、ちょっとだけ足を滑らせたり爪先の方向を変える必要がある。着地してちょっと動いちゃう感じ。最終的にはかなり好きな形なんだけども、すっきりしなくて。んーと思うと、静ちゃんの出番になって、おお!って思うとまた忠信になって…ま、寝なかったんだからよし。二つ目は勘三郎の身替座禅だから、これは気楽に見ていて十分楽しめるだろうって期待値が高いもの。そして、めったに裏切られない、と、思うもの。相手が誰でも、とりあえず右京が勘三郎なんだから、大丈夫かなって感じ。三津五郎・玉の井が好きだし、太郎冠者はいっそ亀蔵あたりで見たい気もするけど、些細な違い。ただ、後半になって長唄が出てきて…5枚なのはハコのせいよね。長唄が専従じゃないとはいえ、演舞場の昼の最初より豪華な感じがするのは、やっぱり立方の人気度の近いでしょうか。んーそして、最後に橋之助の直侍。菊五郎以外の直侍を見るのは、染五郎以来。染五郎よりは橋之助の方が粋で江戸前の小悪党っぽいんじゃないかって、観る前はそうイメージしていたんですが…あら、意外や意外、蕎麦屋の最初で…花道で…のっけから…イマイチ?と感じてしまいました。えーとね、これは、理由はすぐわかりました。足がね、色っぽくない。いや、それじゃ語弊があるか。もとい。足が、エロくない(爆)しかも、蕎麦の手繰り方が、なんと染五郎より上品!さらに、全体の印象が、なんか、太い。デブっていうんじゃなくて、線が太い。デブなのは、菊五郎の方がずっとデブだもんね。そういうんじゃなくて、私の勝手な直さんのイメージは、五郎じゃなくて十郎、弁慶じゃなくて富樫。橋之助って、もしかしたら、直次郎より河内山のが気に入るんじゃないかな、私。そんな気がします。案外ね、三人吉三なんかでも、お坊より和尚かも。まー、とにかく、直さんは足のエロい役者じゃないと嫌だわ(笑)その点で、染五郎の方がまだ好き。来月は菊之助がやるけど、菊ちゃんの足は見事にエロいから気に入るのは間違いなし。あとね、もしかしたら、勘太郎なら気に入るかもしれない。どうだろう、観てみたい気が、ちょっとだけする。と、いうわけで、今月の中村座では、一番気に入ったのは身替座禅だけれども、もっとも印象に残ったのは梅枝・静だし、楽しめたといえば七の七役かもしれません。いや…年末には全部忘れているかも(大爆)◇◆◇帰ってきて、3月演舞場の演目を知り…唐相撲って…狂言では大好きですが…狂言ですらアレですからねぇ、歌舞伎でやるって、なんだかコワイ。
2012.01.11
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先週は演舞場と玉三郎。今週は中村座。来週に国立で、再来週の最終週に浅草と再びの演舞場。それが今月の歌舞伎の予定。中村座は夜の部を先に見るんですが、念頭にあったのは七之助のお染七役だけだったので、あの早替わりをこの角度で見たら面白いかしらん?と思っての桜席。しかも1番。要するに、舞台の一番奥の席で、見切れる部分は最も多いハズですけど、意外なモノも見えたらいいな、と。で、桜席なんだけども、お正月だし、何より観劇の前に地唄舞のお稽古初めでもあったため、派手な小紋で出かけました。写真撮ってたら、こんなことにも。中村座に着物で行くのは、実はこれが初めてです。松席に着物はあり得ないと思ってるし(ツライもん)、例によって安い席には安い格好と堕落なワタクシなもんですから…竹席には座ったことがないんですけど、でも、ここの椅子席って背中痛くないですか?梅や桜に座った時、私はいつも、着ていったダウンコートを背中に入れて凌いでいました。だから、考えてみると、着物向きともいえそうで。お太鼓があれば、背中は痛くないかも…と期待しちゃいましたよ。で、正解。なるほど、桜でも着物がいいかも。さて。そんなんで、1番をとっちゃったくらいだから、演目はお染七役しかアタマになかったんですけども、席についてみたら眼下にセッティングされていたのは見慣れた対面の道具立て。おお、そうか、対面があるんだ、お正月だし、そうかそうか。勘太郎は休みのハズだし、誰が五郎?誰が十郎?と、チラシを見れば判るのに、それすらせずに下を眺めていると…へー、朝比奈とか梶原とか、舞台上で着付けの仕上げするだ!確かに長袴で出てくるより、ここで履いた方がいいけど…でも、ボトムレスで登場するのって、なんかインパクトが(爆)いや、ちょうど今日、NYでノーパンツライドっていうイベントの話を聞いたばっかりだったから、それを連想しちゃって(大爆)ちなみにノーパンツライドってのは、下半身だけ下着姿で地下鉄に乗るってイベント。ご興味があればぐぐってみてください…妙に派手な布団を持って出てきたと思ったら、それは虎や少将の俎帯だったり。対面が終わって幕がしまると、またまたそこで脱いでいく。舞台上で着て、舞台上で脱ぐ。貸し衣装の卒業式や成人式が、美容院で着て美容院で脱ぐのに似てる?あははただ、対面は五郎と十郎が出てくるまでは舞台上が地味というか暗いというか華にかけるというか、お正月気分になるためのパワーに欠ける感じがしてまったく乗れず。このままいくと寝ちゃうかも…と心配しながら見ていたんですが。勘三郎の十郎が出てきていっぺんに祝祭気分が湧きまして、やれやれな感じ。橋之助の五郎も大きくて立派。どうちらかといえば、これだけの十郎なら、五郎は三津五郎くらいで見たい気もしたけど、橋之助は柄が大きいからいいや。亀蔵の鬼王も意外と好きな感じだったし、後半持ち直して気持ちよく終われたからよし。30分の休憩だけど、時間が早過ぎるし、お染ちゃん用の道具立てが面白いから、ご飯は次の次の休憩に回して、働くみなさんを眺める私。ちょうど1年くらい前に、亀治郎のお染七役を見たっけね。亀さんの場合は、私の勝手なイメージと好みで期待値が「お光>お染>小糸>お六>久松>竹川>後家」だったけど、七之助だとどうだろう…やっぱりお染が一番かな。イメージは玉三郎のに近いかも。浅草で見た典侍局が意外と良かったから…「お染>小糸>竹川>久松>お光>後家>お六」かな、なんて想像していました。が。亀さんと同じく、これまた意外に意外な役が気に入ったりして。全然期待していなかったお六が思いのほか好きでした。それと、お光も。お光の不幸な感じがとてもしっくり。最後の狂乱なんてとてもよかったなぁ。それでも一番はやっぱりお染ちゃんかなぁ、華やかで可愛かったしね。だから、結果的には「お染>お六>お光>小糸>後家>竹川>久松」の順。もちろん私の勝手な好みなんですけども、竹川より後家のがいいと思ったし、久松は物足りなく感じたし。竹川は…竹川になって出てきた七之助より、後ろをついてきた侍女の小山三への拍手のが大きかったよね(爆)小山三さんがいつになくたくさん登場して、それだけでおめでたい気分になれたってのもあるか?!そうそう、桜の1番を取った目的は、やや果たせた気がします。油屋の2階のところで屏風の内側が見えるとしたら1番だろうと思ってたんですが…アタマ(ヅラ)と影は常時見えました。覗き見気分満喫(笑)引っ込むお染ちゃんの顔は最後まで見えたし。何より1番って背景に近い分、音にも近くて、裏に入った瞬間にべりべり衣装をはがす音がよく聞こえて面白かったですゎ。前に福助がやった時、テレビ取材が入って、芝喜松さんが衣装の説明してたけど、マジックテープを多用してたもんなぁ。そういえば、茶店を使ってお染とお光と久松の3役替わる演出は、中村屋でもやらないんですね。去年の亀さんもなかったし福助の時もなくて、あれはやっぱり玉三郎だけなんだろか…もう一度みたいなぁ。ま、最後の、七之助の切り口上も気持ち良かったし、もう一度正面から見たいってほどじゃないけど、それなりに楽しんだからいいや。◇◆◇もうお正月モードはおしまいになってるかと思ったら、浅草寺さんにはまだまだテキヤがいっぱい。お稽古終わりから回ったので時間に余裕があり、参拝して行こうと寄り道したら…うーん、冷めるのは承知で、晩ご飯代わりに焼きそばかお好み焼きかタコ焼き買いたいな、なんて思っちゃう私。冷めてもいいよ、ソース味!と、結局タコ焼きを買って行きました。おやつも揚げ饅頭にして…一番好きな黒ゴマと、新顔のもんじゃっていうのを。桜席だったから、なんとなく写真にとるのは憚ったのですが。…冷めても、この手の食べ物って、なんだかお正月っぽく…初芝居気分になれて、良かった気がします。
2012.01.10
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私は、劇場ではほとんど映画を見ないクセに、映画に出てくる料理を集めたような本が好きで、えらく古いのから比較的最近のまで、いろいろ、いくつか、持っています。で、その、比較的新しいののひとつに、飯島奈美さんのシネマ食堂がありまして。【送料無料...価格:1,365円(税込、送料別)飯島奈美さんといえば、私が最初に思いつくのは、『かもめ食堂』のレシピの数々。なんたっておにぎりが最高だけど、他にもシナモンロールとか、豚の生姜焼きとか、素敵なモノがたくさん。この本を眺めていると、飯島さんが仕事した作品がいくつも登場するので、中でも借りやすかった『めがね』とか『プール』は去年のうちに観たんだっけ。本には載っているけど、映画そのものは彼女の仕事じゃないみたいな『食堂かたつむり』も、タイトルからして惹かれたから、年末に借りました。これ、料理も面白いけど、映画としても、なんだかとてもいい終わり方をする、可愛い作品で、とても気に入っています。そう、心惹かれるのは、やっぱり『かもめ食堂』と同じく、料理がメインらしいと思われるモノ。タイトルがずばり、とか。だから、ずっと、もっとも見てみたかったのは、この『南極料理人』でした。でも借りられなかったんだよねー、ずっと。混んでて。いや、もっと熱心に、たとえばDMMとかTUTAYAとか探しまわれば借りられたけど、そこまでじゃなくて(笑)たまたま使い始めた楽天レンタルで待ってたからなんだけども。だってほら、タダ券とか、あるし。ね(大笑)で、ようやく見ました。楽天レンタルで「南...いやー、期待通り!本に載ってるのは、料理が下手だと言う設定の奥さんが作った、べちゃっとなってるらしいから揚げなんだけども…普通に美味しそうなモノも、奇抜なモノも、いろいろ登場してとっても面白い。作り方も。伊勢海老の海老フライとか、松明のようにして作るローストビーフとか、かんすいの代わりにベーキングパウダーで作る手打ちラーメンとか。何より、これに出てくるおにぎりの方が『かもめ食堂』のより美味しそう!と、私は思いましたゎ。料理全般に楽しんで観られたし、微妙な人間ドラマも面白かったし、キャストも揃ってて、これ、DVD買っちゃいたいかも。
2012.01.08
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七草だから、七草粥…がいいんだけれども、お粥さんを炊くと量的にちょっともてあましちゃうもんだから、今年は七草雑炊にしました。お米の量は同じなんだけど。ご飯を炊きながら、鶏出汁のスープで七草を軽く煮込んで、食べる直前に合わせただけ。雑炊と言うのもはばかられるかしらん(爆)もしも寂しい気がしたら、残っているイクラの醤油漬けでも乗せようか、それともカキタマにしようか、なんて思ってもみたんですが、それじゃぁ七草的に間違ってるか!しかも、好みで三つ葉とわかめも入ってる…うーん。ただ、なんとなく、車麩を足してみて、これが意外にいい風味。東戎の私は、大人になるまで車麩に馴染がなく、料理の仕方も知らなかったのですが、外で何度か頂くうちに自分でも使って見ようと言う気になりました。それがほんの3年くらい前の話です。ナマ麩や、お吸い物なんかに入れる毬麩などの飾りモノ、それから池の鯉のえさにするようなお麩ならお馴染だったんですけどね、いちいち戻さないと使えない車麩を初めて食したのは…社会人になってからでした。その後、友人宅ですき焼きする際にも見かけて、使い方を知らなかったもんだから「麩?」とそのまま入れちゃってひんしゅくを買ったことがあります(爆)なにせ麩ですから、どうしても食べたいってほど気に入るでもなく、嫌いになるでもないので、なんとなくそのまま、縁遠く過ごしてきたんですけど。歌舞伎座向かいのいわて銀河プラザで見つけて、「へー、西のもんじゃなくて、北にもあるんだ、私が知らなかっただけか」と試しに買ってみて、袋に書いてある通りに戻して煮物に入れたら妙に気に入ってしまって、それ以来、自己流の使い方に凝っております(笑)今日の七草も、最初は残ってるお餅を入れようとも思ったんですけど、お餅を出そうとして傍らにあった車麩が目に止まって。結果的に、そっちのがアタリだったなー、なんて、自画自賛。さー、お正月気分もそろそろ終わりかなぁ。
2012.01.07
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2日続けて演舞場へ行って、ここに松緑がいないのはさみしいと思ったすぐ後の今日、その松緑を見にテアトル銀座へ。どうでもいいんですけど、私はここがセゾン劇場と名乗ってた頃とどう違うのか全く理解していなくて(天王洲よりさらに差分が見えない…)そのせいもあって、冠詞をつけるのが妙に癪に障るのでありました(爆)その松緑、いや玉三郎の初春特別公演。のっけに口上がある。その口上で、まさに「松緑さんと右近さんは、本来なら菊五郎兄さんのところに出ていなくてはいけないのですが…その代わりと言っちゃなんですが、ワタクシが菊之助さんに雪姫を…」なんて感じのお話しが。で、「輸出したり輸入したりといいますか、なんというか」と言ってたのが印象的だったから、そのままタイトルに。まさか、菊之助が雪姫やるための人身御供になったわけじゃないですよね(大爆)その口上が終わって10分休憩。あら、すごい。たった10分でお三輪ちゃんになれるんだ。次の恋の苧環、最初からお三輪ちゃんが出るわけじゃないけど、それでも口上から化粧も衣装もソックリ変わるのに、はやーい、澤瀉屋みたい!なんて、ちょっと感動したんですけども。そういえば以前、福助がトークで「玉三郎兄さんは意外や意外、ギリギリに来る、そしてあっという間に化粧が出来上がる」と言ってたっけ。早いんだ、拵え。とはいえ、恋の苧環…いつもと、というか、見慣れた感じと、ずいぶん違う演出だと感じたんですけど、この頃ってこうなんですかね?玉三郎だから?それとも今回このハコだからかしらん。日生の藤娘も演出の違いを感じたけど、玉三郎のそれを見るのが久しぶりだからなのか、それともホントに今回から変わっているのか…調べようと思えば調べられるのに、そういう手間はかけずただ「へー」と思うだけの私。その苧環。橘姫が出て求女が出て、しばらく二人きり。右近と笑三郎でどれだけ持つだろう、私…と思っていたけど、ここは意外と飽きずに見られました。右近くんの踊り、いいかも。去年の夏に菊之助と浅草でやったチャリティの時、あんまり得じゃない演目にチャレンジしてたっけなぁ。踊りに自信あるのかも。今回、安い席からの遠見ではあったけれど、苧環のところは楽しめました。遠見だから、かな。どうだろう。顔は見えなくて(爆)ただ、合邦の時の浅香姫を思い出したりもして。後から出てくるお三輪ちゃん・玉三郎が、舞台の上手奥から後ろ向きに出てくるせいか、さほどジャジャーンって感じがしなくて(遠いからかな)、かえって三角関係がいいバランスに見えたのは…私だけかな。かもしれないな。どう考えたって、この三人じゃバランス悪かろうって、観る前は思ってたんですけどね。野崎村もそうですけど、主役の女子が三角関係の地味な方って設定だから、敵役女子が位負けするような役者じゃ物語が成立しないと思うんですよね…いや、野崎村より、妹背山はまだましか。お三輪ちゃんが美人で、橘姫はいいとこの姫だけど不細工っていう設定はアリかな。うーん、どうだろう。どうでもいいか(爆)ともあれ、踊りは楽しめたんです…でも。ここで休憩が25分。うーん、口上からお三輪ちゃんのが、お三輪ちゃんからお三輪ちゃんより早いって…要するに、お三輪ちゃん踊った直後は疲れてるから玉三郎にも休憩が必要ってことか。だって、鱶七の入りから始まるんだもん。だから松緑が出てるわけで。猿弥だって、だから入鹿と豆腐買いの二役なんでしょ。鱶七が出て、お酒飲んだり闘ったり昼寝したり官女と戯れたりして引っ込んで、それから姫戻りでしょ。橘姫が出て、官女が出て、求女が出て、死ぬの死なないのをやって、兄貴を裏切れをやって、二人で引っ込んで。それから、やっとやっと、ようやくお三輪ちゃんじゃん。だから、休憩25分と聞いた瞬間、もしかして終演は10時近いってこと?とびっくりしました。金曜の今日、開演は6時半だったものですから。実際に終わって出てきたら9時半過ぎてましたっけ。正直言って、鱶七のところまでしか集中力が持たず、姫戻りはぼーっとしちゃいました。踊りではとてもいいと思って見てた笑三郎と右近の二人に、ここでは飽きちゃって飽きちゃって、早く終われって気分。見る努力をせず、弛緩して、お三輪ちゃんを待ちました…お三輪ちゃんそのものは、いつもより短い?官女が去った後に、かかさんにキレイに結いあげてもらった髪が崩れたとかなんとか、そういってグダグダいうところがないんですね。あっさり髪を捌いてギチャクとやらになる…待ってたのに、意外に早く進んでしまうお三輪ちゃんって感じ。玉三郎のお三輪ちゃんは、私にはあんまり哀れに感じられないのだけれど、その分、ギチャクの相の凄さは伝わってくる気がします。通りすがりの見ず知らずの鱶七から、わーすげーこの女の顔なら入鹿退治に使える!って一発で採用されちゃう凄さ…そのまま生霊になってとり憑きそうな感じ。去年だったか一昨年だったか、福助で見た時はもっと哀れな感じが強くて、その分だけ「ギチャクって、要するにブチャイクに見えたってこと?」って思っちゃった私だったのだけど。福助のお三輪ちゃんのが、私にとっては可愛そうな感じが強いんだけどね。玉三郎のお三輪ちゃんは、この物語のイメージにしっくりくるし…何より、玉三郎って役者を、私は、やっぱり姫か娘で見たいって思ってるんだよなぁって再認識する。いいなぁ、若い役は(笑)婆なんてやんなくていいのよ、だから。うん。ともあれ、ちょっと疲れたけど、まぁまぁ見て良かった、お三輪ちゃん&鱶七なのでした。◇◆◇今日は最後列の安い席だから、さすがに袋帯はやめましたが、考えてみると柔らかモノを気持ちよく着られるのは真冬だけになりつつある今日この頃、どうせならと小紋で出かけました。松緑を見たいんだから、鱶七の裃柄?!な弁慶格子で。それとね、昨日ね、ちょっと反省したっていうか、ヒトのフリ見て我がフリを直そうと思ったから。昨日、ど真ん中かぶりつきにいて、周りには当然のようにばっちりに決めたヒトが多かったです。お着物も多かったし、美容院で作ってきましたって頭もちらほら。そういう中にいると、気分が盛り上がる。でも、そんな私のお隣は、3階席の時の私!って感じの超平服。かろうじてユニクロではない、って感じかな。熱心な方で、図書館などにあるような歌舞伎全集持参で、それとメモを膝の上に広げて、眺めつつメモをとりつつ観劇してるみたいだったんですけども。やっぱり、平服って、テンション下がるもんですね。どちらかと言えば私は、安い席にゴージャスな格好で行くのは恥ずかしいと思ってる口ですが、それでも、安い席でバリバリ決めてても私のような下品なオバサンから内心で笑われるだけ。誰にも迷惑をかけたりしない。平服です!って格好の方が、周囲の盛り上がった気分に水を差すかも。演舞場とか国立大劇場とか日生とか、高い席と安い席がとーっても離れていて物理的に混じり合わない劇場なら、安い席に座る時に気を使わなくてもいいやって思うけれど、能楽堂とか小劇場とか、安い席のすぐ近くに上席がある場合は気をつけようって、新年最初にいきなり反省したんですゎ。それにね、成田屋の舞台なんかだと安い席にも着飾ったお嬢さんがいっぱいいて、そんな中にいるとオバサンも華やいだ気分になる。やっぱり気分はハレの方がいい。いいよねー。とはいえ、3階はね、気を使わなくても許されたい(笑)いや、仕事帰りの時もあるしなー、うーん。それに、着飾るのは好みだから、お洒落じゃなくてもいいと思うんです。センスなくたって、気合いにあふれていることが大事。たぶん!ま、そんなわけで、今日も小紋にしてみたのでした。この反省が、いつまで続くか、それが問題だな。うん。
2012.01.06
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昨日に続いて、今日は演舞場の昼。昨日に続いて、年に何度も締めない袋帯(爆)去年は訪問着を一度も着なかったし、無地でも付け下げでもつい「つづれでいいや」と袋帯を避けてばっかりだったから…考えてみたら、袋帯の厚みに耐えられるのは真冬しかないのではないか?と思いつきまして、ええ、お正月のうちに一年分締めちゃうかって、ね。いや、この機会に袋帯を見なおすかもしれないし…厚いし重いし締めるのも面倒だけど、形は決まりやすいし崩れにくいのも確か、かも。同じかぶりつきでも、昨日は中央ブロックの上手通路際、今日は真ん中の真ん中。そこで雪姫を見るんだから、トキ色ってわけにはいかないけど同じピンクで…豚肉色の付け下げの私(爆)この松の帯、何年ぶりに締めたんだろ(大爆)さて。昼夜で鳶つながりだとは認識していたんですが、ああ、そうか、昼夜で獅子つながりでもあったんですね。幕開けの踊り、相生獅子か。女方二人って認識しかなかったんですが…だから飽きちゃうんじゃないかって思ってたんですが…これが意外や意外、思いのほかに楽しめました。魁春と芝雀。白と赤のお姫様姿で出てきたけれど、間近で見ててビジュアルの違いはもちろん雰囲気の違いも面白くて…できればもうちょっと引きで見たかったくらい。この後3階からもう一度見るけど、そこまで引くんじゃなくて、踊りの見やすい距離…8列目くらい…で見たら、もっと良かったかも。でも、近いからこそってことも。かつらの形は同じだと思うんだけど、吹き輪の出方というか幅というか微妙に違う。髷の高さも。これって役者の顔の幅とか形とか身長に合わせて作ってるからなんですかね。それぞれベストバランスを狙ってるのかな。なんかね、よーく観察してると、もしかしたら和装における美しさのポイントが判るかもしれないなって思ったりして(笑)化粧とかアタマを結う時のコツみたいな。もちろん踊りそのものも変化があって興味津々で見ちゃったし、ラストの毛ぶりは、私の席からだと芝雀にかぶって魁春の姿がまったく見えず、ただただ毛しか見えなかったのが、かえってスペクタクルと言うか、昭和の特撮みたいで(爆)ただ…長唄が寂しかったかも。そういえば夜の連獅子も、立こそ栄津三郎に里長に傳左衛門だった(と思う)けど他は若かったっけ。ここは数自体が最小?の6枚だし、私には文五郎さん以外は顔が判らんくらいで…止めがあんなに若いのって珍しいような気がするけど、そうでもないのかな。別に演奏がどうのこうのってわけじゃないんだけども、いくらお正月であっちこっちに分散しているといっても、ここが一番じゃないのかぁって思うとね、ああ歌舞伎座じゃないんだなって、寂しい。と、そうこうしているうちに、雪姫。タイトルにあげた妄想は、この雪姫を、菊之助が誰に習ったんだろうなってこと。要するに、どこんちの型なんだろう、と。浅草で亀治郎がやった時は京屋の型で綱引きの後見に京蔵が入ってたっけ。今、ジャッキーさんに習いに行くというのは現実的でないけれど、芝翫ならありえたタイミングだし、成駒屋なら大枠を芝翫に聞いて実務を福助に習うというのもアリかもしれない。それと、比較的近い関係に萬屋ってのもある。しかし、政岡を習ったのが玉三郎だったんだから、これも玉三郎って可能性も高い気がする。福助と芝雀の雪姫は、比較的最近この演舞場で見ているし、時蔵は東京じゃなかったから見てないけどやっぱり割合に最近やってるハズ。ワタクシ的には京屋の人形振りを見たい気もするけど、いずれにしても幕があけば桜の木の位置である程度判る。だから、下調べナシで、幕開けまで妄想して楽しむことにしていたのでした。で、開いたら、桜の木は屋台の下手に1本。なるほど、玉三郎か。だったら、爪先鼠はもちろん、狩野之介とのやりとりも目の前で見られるなっこの形、桜の木が1本で済むから低コスト…ってほどでもないでしょうけど、道具的には楽なのかな。どうなんでしょ。どうせ久吉が昇るための桜は必要だし、それと雪姫をくくる桜とを共用できちゃうって便利じゃないって思っちゃう。それに、やっぱりここの間口だと成駒屋の型は1等席でも屋台の雪姫が見えないところがあるからイカンかもなぁ…なんてつらつら考えながら見ていると、井戸に腰掛けるのも、引っ込む時に髪を直さないのもまんま玉三郎で…こうなると、再演して菊之助なりの工夫の入ったモノを見るのが待ち遠しい感じ。見たばっかり、いや、見てる途中から次を期待するのってへんかもしれないけどさ。そういえば、いつだったか、錦之助が「金閣寺の鬼藤太はたいていボク。ボクじゃなかったら彌十郎さん。他にないくらい」なんて言ってたっけ。でも今回、錦之助は正清。昇格した?!その話を聞いてからずいぶん経ったってことかな。いまや、彌十郎だって鬼藤太はやらなそうだもんね。どっちかっていえば大膳だゎ。大膳といえば、三津五郎は今月、昼に大膳、夜に五郎って…太い役ばっかり。自身の著書に「若い頃は、自分は二枚目になるんだと思っていた」ってあったのを思い出し、そうそう、きっと周りもそう思っていたと思うけど、どこでどうしてこうなったんでしょう?なんて(爆)でも似合うなぁ、王子のヅラ。昼も切りに菊五郎が出てきて…鳶と坊主なんだよなぁ。吉右衛門のがカッコいい(爆)私は、汚い坊主の菊五郎を愛でられるほど、まだ人間ができてないもんだから、加賀鳶ってあんまり嬉しくないんだけれども、まぁそれでも、菊五郎が見られないよりはいい。かぶりつきで見たいとはまったく思わないけれど!それでも3階からだとただ汚い坊主に見えそうなのが、かぶりつきなら可愛いところも見逃さない~それもいい。うん、きっといいハズ。今月のもう一役が辰五郎だから、ま、いいか、とも思う。冒頭の勢揃いでカッコいい菊五郎をガン見すれば気が済むからいいか、ともとも思う!◇◆◇昨日はお友達にお菓子を頂戴して楽しんだのですが、今日は一人だったので、売店をうろうろ。ついでに流れで2階まで上がってみる。3階にめでたい焼きを買いに行くほどじゃないけれど…と思っていたら、2階に清月堂が出ていて、こんな可愛い大福を発見。ツバキの花をかたどっていて、葉っぱは本物のツバキ。考えようによってはただのイチゴ大福ではあるのだけれど、ビジュアルの可愛さに通り過ぎること叶わず、ついつい買ってしまいました。
2012.01.05
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