囁き | ねっぴぃ野球倶楽部～オリックスファンが書くスポーツコラム～

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2010.08.22

囁き

(2)

テーマ：プロ野球全般。(13473)

カテゴリ：野球

昔、小学生だった頃、給食の時間が楽しくもあり、

班ごとに机を向かい合わせて、ワイワイと。

その中に、１人いたのだ。

牛乳を飲む時、笑わそうと“囁いて”くる奴が。

何を囁かれたかは覚えていないが、
一度、盛大に「ぶほっ」となったことがある。

幼心に、囁きの効果を実感したものだ。

プロ野球にも“囁き戦術”なるものがある。

有名なのは、何と言っても野村克也だ。

打者の集中力を乱そうと、あらゆる切り口で囁く。

時には脅しをかけ、時には嘘の配球を教え、
時にはボヤき、時には相手の私生活を暴露する。

ネタを仕入れるため、東京・銀座や大阪・北新地の
高級クラブを回って、ホステスから常連客として
訪れる相手選手の“取材”までしていたとか。

たったの一言である。

女性の名前を「ちゃん」付けで、
出来るだけあまァ～く呼ぶだけでいい。

あとは、打者が勝手に動揺してくれる。

この囁き戦術を誰もが嫌がり、疎ましがった。

わかりやすいのは、東映の荒くれ者３人。

白仁天は、耳栓を装着して打席に立った。

大杉勝男は「うるさい！」と恫喝した。

そして、張本勲は腹いせをしたかったのだろう。

ところが、どれも抜本的な対策にはならなかった。

野村にしてみれば「リアクションがあるのは、
嫌がっている証拠」と、ますます囁きまくった。

しかし、この戦術が効かなかった猛者もいる。

ＯＮである。

王貞治の集中力は凄まじく、野村がどう囁こうとも、
動じることはなかった。ってか、耳に入っていなかった。

長嶋茂雄の方は、囁きに応じてくる。
応じてくるのだが、あの性格だ。話が噛み合わない。

ある時は、疑心暗鬼にさせる狙いで、
「フォームがおかしいんじゃない？」と振ってみた。

そしたら、次の瞬間にパカーン！

ホームインする時にお礼を言われる始末。
長嶋は、野村の囁きを本気で助言と受け取ったのだ。

我が阪急勢も負けてはいない。

野村の天敵ともいえる “韋駄天”福本豊は、
どんなに囁かれようと無視し、塁に出て、走りまくった。

無視できるというのは、才能だ。

史上最強の“代打男”高井保弘は、
野村の戦術を堂々と打ち破ってみせた。

高井は、相手の癖や傾向を詳細に書き込んだ
“高井メモ”で知られる分析魔である。

バッテリーの配球を読み切って、打ったのだ。

一方、こんな変わり種もいた。

西鉄・太平洋クラブ・クラウンライター～阪神で、
主力として活躍した竹之内雅史。

極端に踏み込む打撃と死球が特徴的な選手で、
野村も「この特攻隊め」とよくボヤいていた相手である。

はたして、彼はどうやって囁きに対抗したか。

答えは、何ともユカイツーカイ。

キン肉マンが「ホワイトホール」で
“７人の悪魔超人”ブラックホールを倒したように。

『魁!!男塾』の虎丸龍次が「猛虎流奥義大放屁」で
“三面拳”月光をたじろがせたように。

そう、竹之内は屁をかまして野村を撃退したのだ。

……その後、囁きがなくなったかどうかは知らないが。

これらの事例を小学生の頃に知っていたら、
牛乳を飲む時にどうしていただろうか。

☆☆☆

忙殺。

週刊少年ジャンプが合併号だったことで、
やっと、世の中が夏休みだということに気付く。

そんなわけで、野球観戦もろくに出来ない
日々が続いているのだが……。

Ｍ８日　　●６対８　　北川２発も、平野・岸田失点で勝負あり。

Ｈ１０日　○５対４　　カブ・バルで全打点。金子は１１勝目。
　１１日　●２対７　　また和田に負けた。近藤シェフ炎上。
　１２日　△６対６　　西が突如乱れる。カブ満塁弾だけが救い。

Ｌ１３日　●２対４　　後藤・カラの本塁打も焼け石に水。
　１４日　●３対８　　小松炎上。岡田さん会見拒否。
　１５日　●１対６　　カブ謎の退場。西口に抑えられる。

Ｅ１７日　○３対０　　金子が６度目の完封。後藤美技３連発。
　１８日　●１対１１　拙攻拙守のオンパレード。
　１９日　○６対５　　香月先発失敗も、下山がサヨナラ弾。

Ｍ２０日　●１対３　　成瀬に５敗目。どうにかして。
　２１日　●６対７　　中山、５点じゃ足りないかィ？
　２２日　○５対３　　Ｔ３０号到達。金子がサプライズ救援。

何だかなァ、前回の更新時に心配していた
“負のコンボ”にあっさりとハマったなァ。

今日は、最終回に監督自らマウンドに檄を入れに来たとか。

まだシーズンは諦めていない！