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2016.05.30
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カテゴリ: 映画(ひ)


冒頭から何気に良い人なのよねー。

2014 アメリカ
ヒューマン、コメディ

監督
セオドア・メルフィ
Cast
ビル・マーレイ
ジェイデン・リバーハー

メリッサ・マッカーシー

ストーリー
孤独な老人ヴィンセントは、酒浸りでギャンブル大好き。
仕事もせず酒を飲みながら競馬に興じる日々。
お陰で借金は膨れ上がり文無しのどうしようもない男だった。
そんなヴィンセントの隣の空家に新しく引っ越して来たのはシングルマザーのマギーとその息子12歳のオリヴァーだった。
しかし引っ越し初日から業者がヴィンセントの家の木に突っ込んでしまい、折れた枝がヴィンセントの車に直撃してしまう。
昨晩酔っ払って車を運転した事で、家のフェンスとポストを壊してしまったヴィンセントは、この騒ぎに乗じてマギーにフェンスと木の枝の弁償を請求、引っ越し業者には車の修理費を請求する。
翌日。
転校初日のオリヴァーは、学校で財布や携帯、制服までもクラスメイト達の嫌がらせで隠されてしまう。
仕方なく体操着のまま自宅へ戻ったオリヴァーだが、鍵も隠されてしまった為家に入れない。

母マギーに連絡するオリヴァーだったが、マギーは残業となってしまった。
ヴィンセントは嫌々ながらも「子守するから金を払え」と言い、ある種のシッターとしてオリヴァーの面倒を見る事になるのだった...。





感想
冒頭のヴィンセントは確かにクソジジイはクソジジイですし、こっそり売り物のリンゴを盗むはギャンブルに酒とダメオヤジではあるんですが、しかしオリヴァーに電話を貸して欲しいと言われきちんと貸すし、その後も折り返しの電話が鳴るまでちゃんと部屋で待たせてくれるし、ぶっきらぼうだけどご飯も出してくれるし、案外いい人なのよねー。笑

なんかもっとこう「ガキは嫌いだ」とか「一言も喋るな、そこから一歩も動くな」とか言うのかな?と思ったけど言わないし、「電話は貸したぞ、さぁ出て行け」とか言わない辺り、案外子供に対しての良識はちゃんとあるんです。


もっとクソジジイはいっぱい居る。笑

映画が進むと奥さんを愛してる事やオリヴァーに対しての優しさなどもきちんと観えてきて、ナオミ・ワッツの存在の意味が疑問に思えてきます。
しかも妊婦だし、なぜナオミ・ワッツをキャスティングしたのか?と。

ところが中盤まで来るとナオミ・ワッツの存在の意味がよく分かり、とても素敵な作品だなと感じられます。
もちろん妊婦の意味も実感できます。

もしも日本でヴィンセントと同じ行動を取ったら確実に許されないでしょうが、その辺自由の国アメリカのアメリカらしい雑さ加減が素敵だったりします。
特にベビーベッドのシーンは気に入ってます。

さらにオリヴァーは子供ですが何気に大人で、どっちが子守なのかよく分かんなくなるのも面白いですが、気に入ってるのはオリヴァーがヴィンセントに「貴方は悲しい人だ」と話すシーンです。
なんて大人なのかしら??と感動。
ヴィンセントが不器用だからこそ伝えられない想いをきちんと感じています。
それでもヴィンセントに対しての感謝を忘れず行動するオリヴァーはちょーかっこ良いです。
こんな素敵な子供なら欲しいです。笑

マギーは完璧な母親ではなく、また女としてもちょっと太り過ぎだし、それでもごく一般的な
良識のある母親として振舞って居ますが、実は全然ダメダメな事を自分自身で認められないで居ます。
そこへヴィンセントやダカの存在が出てきて、張り詰めていた糸が切れてしまうのも、かなり良い方向に作用していて良かったです。
ダカの仕事内容やヴィンセントの生き方が教育に悪いわけではない事をきちんと理解して明るく楽しく、至らない部分もあるけどそれが人間だと認めて生きて行こうとする姿勢がとても微笑ましく映ります。

でも「夜の女」ダカが周りを気にせずおっぱいを出そうとするのを「急に寒くなってきたわ」と言って隠すシーンも好きです。
そんな女性2人の関係性が好きです。

ビル・マーレイの脳卒中の演技は喋り方が特に素晴らしかったです。
それからスケボーを叩き割るのは、本当なんだかどうだか分かりませんが、本当だったらカッコいいです!
しかもベテランだけあって安定してます。
クソジジイなのに華もあるし素晴らしいです。

ナオミ・ワッツも素晴らしかったです。
ダカは決して育ちの良い女性ではありませんし、売春婦という人に嫌悪される仕事ですが、強くたくましく生きる姿は圧巻です。
切羽詰まっている感はありますが、切羽詰まりすぎてストーリーが重たくなる事は無く、問題を抱えながらもお互いを認めたり譲り合ったりして互いに影響しながら生きているという事を
明るく表現しています。

とても素敵な作品で、心温まります。
人間関係が希薄になってきたこのご時世に、他人とこれだけの関係が築けるというのは素晴らしい事だと思います。
コメディタッチなので気楽に観られますし、良い話良い話とカッチリせずに、きちんと抜け道が描かれているのも安心です。
例えばダメと言われた煙草を実は全然やめてないとか。笑
まったくもう~と言いながら笑える感じです。
オススメです。

my評価7点(10点満点中)





概要
原作脚本は監督も務めたセオドア・メルフィ。
メルフィは元々広告ディレクターであり、CMなどの製作をしていた人物である。
そんなセオドア・メルフィが執筆した原作脚本が今作であり、優れた脚本であるが映画未製作である脚本を集めたランクリン・レオナルドの「ブラック・リスト」に含まれていた。
彼にとって今作が初の長編映画監督作品であり、雑誌「SHOOT」が選ぶ有望な新人監督15人の1人に選ばれている。
批評家達からは概ね高評価で、批評家達のレビューサイト「ロッテン・トマト」では支持率77%、10点満点中6.8点となっている。


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Last updated  2016.05.30 16:45:07
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和希ちゃん8383 @ Re:キス&キル〜自由気ままに映画日記(08/22) ツルノカミさんお久しぶりです。 コメント…
ツルノカミ @ Re:キス&キル〜自由気ままに映画日記(08/22) 和希ちゃん8383さん、 お久しぶりです。 …
和希ちゃん8383 @ Re[1]:男と女の不都合な真実〜自由気ままに映画日記(07/03) ツルノカミさん コメントありがとうござい…

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