にっくの日記

にっくの日記

2006/01/03
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河合隼雄『未来への記憶-自伝の試み-(上)(下)』読了。談話体の自伝。

河合氏は非常に頭のよい優秀な人なので、聞きようによっては自慢話っぽく聞こえるところが多いが、ごく素直に思うままを語っているように感じる。ともすると自慢話っぽく聞こえることも敢えて抑制せずに素直に語っているところに、彼の他の作品にも見られる誠実さを感じた。こういう凄い人の昔話を聞くことはやはり刺激的だ。

ちょっと気になったのは、「感激しました」という表現が何度も出てくることだ。話を聞いたり、本を読んだり、音楽を聴いたりした時に感激したということなのだが、この「感激」という表現は使う人によってかなり幅広い意味を持っているように思う。ある人は簡単に「感激した」というし、ある人は滅多に言わない。人が「感動した」とか「感激した」などと言うのを聞くとき、本当に感動したのかなと疑問に思うことがしばしばある。本当にその表現に値するほどの情動を感じたのかもしれないし、単なる誇張表現なのかも知れない。とはいえ、発話と情動とは双方向性を持っているところもあるので、事はそう単純ではないだろう。

河合氏の著書を色々読んでみて、河合氏は言葉の選択に非常に慎重な人だと感じている。実質を伴わない言葉は滅多に使わない。その河合氏が「感激しました」を連発するのだから、本当に感激したのかも知れないなと思う。それだけ激情家だというか、感動しやすい人なのかなと思う。もちろん、感動しやすいということは素晴らしい能力だと思う。


河合隼雄『心理療法入門』読了。これも大変面白かった。





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Last updated  2006/01/04 07:59:53 AM
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