その成果としてうさぎ小屋とは呼ばせない大きな家も建てた。
定年後は趣味の多い父は好き勝手に楽しく過ごしていた。
そんな父が昨秋に怪我をして入院した。
退院すると言っても医師に許可されなかった。
思い通り生きてきた父にとっては自分の意思が通らない初めての出来事だったかもしれない。
怪我が治った後は高齢のためリハビリが必要になり入院は数か月続いた。
一時退院後に病院に戻ってからは持病が悪化し病院からの電話で駆け付けた時には間に合わなかった。
コロナ感染で亡くなる方は面会もできず、親族が濃厚接触者の場合もあるのでお葬式もできないと聞く。
でも今入院すると他の病気でも面会が許されず遠方の親戚を呼んでの通常のお葬式もできない。
コロナ禍での死はみんな孤独死になってしまうと感じた。
昨秋に父が入院してからは今後の相談をケアマネージャーさんとしたり度々実家に行く用事があり大変忙しく過ごしていた。亡くなる日も転院の準備に実家に行く予定だった。
そんな中での突然のことなので今も実感がわかない。
ただ、遺影に使う写真を探していたら実に楽しそうな父の写真が沢山見つかった。
やはり大往生だったのかもしれない。
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