つづりがき

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2020年05月06日
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(006)中飛車vs居飛車
​​​​​​​​​ 後手を引いた。お相手は2級の方。
☗5六歩☖3四歩☗5八飛☖6二銀☗4八玉☖4二玉☗3八玉☖8四歩☗2八玉☖8五歩
さて、相手は早速中飛車である。
大昔にウォーズをやっていた時、中飛車を受け切れた記憶があるので多少自信はあった。

​​☗7八金☖5二金右☗3八銀☖7四歩☗1六歩☖1四歩☗9六歩☖9四歩
中飛車の受けで大事なのは 「中央を手厚く受ける」 ということだというのは知っている。
とはいえ相手はまだ角道を開けていないので飛車先をずんずん突いても大丈夫だろうと思った。
当然受けは7八金になる。そこで中央を受ける5二金右である。
7四歩を突いて急戦を見せるというところまでは知っている。
そして端歩の交換。

☗7六歩☖8八角成☗同銀☖7四銀☗7七銀☖6四銀
角交換は手損である。本当は向こうからさせるようにしなければならないのでここは3二玉だったのではないか。ただこの時は銀を繰り出して6四の地点で中飛車を受けようという構想ばかりに気を取られていて、まだ自分の囲いをどうするかとかすら考えていない。
そしてまだまだ序盤であるが次の一手がアレ。
何を指したか当ててほしい。



答は☖ 5四歩 (まさかの悪手次の一手問題)。
どう考えても7一角から馬を作られて不利でしょうよ。なぜ突いちゃったかな。
玉を中央の戦場から逃げる3二玉とか攻めっ気の強い7三桂とかいろいろあったでしょうに。
しかしお相手も猶予を与えてくれた。

☗6七金☖3二玉☗7一角☖7二飛☗ 1七角成
有名な格言「 角交換に5筋の歩を突くな 」をミスったやつである。
やられて動揺したわけでもなく6秒で7二飛と即応じたのは偉いかもしれない。
まあそれくらいしか見えないわけで。
だが、相手が「 馬は自陣に引け 」のセオリーで角を引いた場所の二択が間違いだった。
これは2六角​​成の方が圧倒的にいい。振り返ってみた今よくわかる。
そしてそれをとがめたのが、

☖3五角☗同馬☖同歩☗ 6一角
2六であっても今の自分は3五角しか指せなかったと思う。
なんとか食らいついて馬を消そうと。「 角には角 」という言葉が脳裏にちらつく。
2六の場合は馬が上左と鬱陶しく動く筋があってきっと困っていた。
しかし1七であれば3五角は取らざるを得ない。なぜならこの角は7九に成れるからだ。
相手もさすがにしびれたか30秒考えて同馬と取った。
これで角の打ち込みを消し、歩を進めることができたのでなかなかよいような気がしてきた。
現実問題ここで8八飛と向かい飛車に回られていたらかなり苦労していたようである。
玉の囲いもおろそかだし。
ところが放り投げた6一角がありがたい悪手。いやな割り打ちのようでいて飛車を逃げればなんともない。

☖8二飛☗5二角成☖同金☗6五歩☖5三銀☗6六銀
何もなければ6二金で角が死ぬのでおのずと取る。相手は金をはがせたのでよしという考えだろう。
とすればこちらが失敗していたのかもしれない。
6五歩と突かれたがこれは取ることができたらしい。だがこの進出はのちのち頭に歩を打たれて銀が死ぬ(銀ばさみ)になりそうで踏み込めなかった。結果引く。逆に向こうの銀が進出。

この銀金の陣形いやだなあ。いやだなあと思いながらも5筋に銀を引いた自分も似たようなことになってる。

☖8六歩☗同歩☖同飛☗5五歩
こちらが8筋突破を狙っている。向こうはどうせ歩で受けてくるだろうと思っていたらここで5五歩であった。しかし成っていいかというと話は別である。

6九角 ​​☗​5九飛☖ 7八角成 ​​​ ​​ ​​ ​​
10秒考えて角打ちの悪手が出ました。​​​​ここは打つなら3四角。5四歩は4四銀や4二銀引(どっちかというと4四銀かな、3一の銀を4二に出して使えるし)で躱せばいいだけの話なので飛車を成り込んでも平気だった。そしてさらに10秒考えての7八角成が悪い手なんだわ。

☗7七金☖同馬☗同桂☖8八飛成☗5四歩
飛車と馬の両取りが決まってしまう。考えすぎて脳に血が回らなくなったところでの悪手である。
仕方ない。これはもうやるしかない。お相手が気持ちよく攻めてきてしまった。
これも銀を躱してなんともないようだが、相当困ってしまったのでそういうことすら思い至らない。
さらに40秒費やしてしまう。

​5八歩​
☗同飛☖同龍☗同金☖ ​5四銀​
叩きの歩である。こんなのは「自分困ってます」って言っているようなものである。素直に銀を躱せよという大悪手。ここから取り合いになって5四銀と考えなしに出たのがまた悪手なんだ。なぜなら3四飛と王手銀取りで打たれるから。

☗5五歩☖4五銀☗8二飛
幸いなことに見逃してもらえた。が依然銀取りである。しかしこの銀を見捨てて6九飛を打つこともできたようである。先手が歩を5五に打ったせいで5九の底歩がないからである。だがそんなのは後知恵で今は狙われている銀を逃げるので精一杯。そして飛車を打たれる。桂を取られて龍を作られるのも金を取られるのも痛い。どうしのぐか考えた。

☖5一歩☗4六歩☖同銀
5一飛という自陣飛車は? などと考えたがそんなことでは勝ち目がない。30秒ほど考えて普通に岩より固いと言われる金底の歩。ここで銀にちょっかいが入る。これは多分ぬるい手だが、この銀だけでも攻めていかねばならない。したがって18秒考えて同銀といったわけだが、もっといい手があった。9三角という攻防兼遠見の角打ちで飛車銀の両取りである。まあ見えなかったものは仕方ない。

☗4七歩☖同銀☗同金☖6九飛
4七歩で銀を取れましたよという話のようだ。ここでもまだ9三角があるのだが、もちろん見えない。14秒考えて同銀。一手一手にこれだけ時間をかけている時点で相当ダメだと思う。同金でも
​​​​ 9三角は成立する。がとにかく角が見えない私は6九に飛車を下ろす。この時は多分銀を取りたい欲望があったんだと思うが、それよりも3九角から1八玉2八金1七玉3八金(銀補充)2六玉6六飛成(銀補充)4六歩とかなり迫ることができたはずである。しかしお相手はわかっている。

☗4八金☖6六飛成☗8四角☖7七龍
相手は金でがっちり埋めて高美濃に。ならばと銀を補充したらまんまと角を打たれてしまった。これもまだまだ9三角で切り返せるとかいう話があるがそんなものは初心者には見えない!(きっぱり)あとは5五龍と引いて防衛に回す手もあるが、こうなったらやむを得ない。1分も考えて桂馬を取った。考えている最中に、あ、これ5一角成でやばいんじゃとは思った。さすがに思ったさ。でもこうなったらみたいなところはあった。

☗5一角成☖4二金☗5四歩☖4一金打☗同馬☖同玉
案の定やられた。ここでまた30秒考える。しかしもう脳内はショートしているので4二金と寄るので精一杯。そこに5四歩の進撃、もはや火がついている。とにかく馬をなんとかしたいと4一金を打つ。しかし堂々ととられてしまう。よくよく考えればとどめ駒を渡してしまっており、しかも同馬同玉と下段に落とされてしまっては明るい未来がない。

☗5三歩成☖ 同金
5三のと金に負けなしというが本当にそう。こんなわかりやすい詰みの形ができてしまった。


同金と取っちゃダメなんですよ。相手の持ち駒が金銀なので3二金→同銀なら4二銀で詰み、5一玉なら6二銀で5二玉と逃げるも7一銀不成で受けなし。あーあ。という負けの1局でございました。

ではないのだ。

相手が詰みを見つけられない限り勝負は続くのだ。
5四歩 ☖5二金☗5三銀☖5一歩☗5二銀成☖同歩☗6二金

​​
いや、見るからに重い。これなら今のうちに逃げ出せそうだ。

☖3二玉☗5二金☖3三玉☗8一飛成☖3二銀☗5三歩成
逃げるは恥だがいけるはず。運がよければ入玉だ、くらいに考えている。飛車が成られて銀が狙われて浮く。
またしても5三のと金再びである。
ここでこちら残り2分18秒、相手4分21秒。無理攻めでもいいから仕掛けなければならない。

☖7三角☗4六歩☖3六桂☗同歩☖同歩☗同金☖3五歩☗3六歩☖2二玉
攻めるとしたらもう角と桂で直射しか考えられない。7三に打ってはみたもののその直後に6四で止められたらあまりいいもんでもないなと思ったのである。意外にも応手は4六歩であったがこれだっていい粘りの手。それでも絡んでいくしかないので3六桂で王手する。この時の心境は「もう思い出でいいや」。同歩同歩と進んで同金とされたのがちょっとラッキーなところ。何をしていいかわからないがとにかく金にからんでいこうと3五歩。それに対して3六歩と玉を叩かれる。4四に上がると頭金、ということで2四か2二だが...

☗3七金☖3六銀☗同金☖同歩☗3一銀☖1二玉☗2五桂
引く手に好手ありの金引き、死に物狂いで食らいつきたいんじゃあの銀打ち、同金同歩といった時に相手が金銀両方持っているのが困ったところ。これまでかという局面で2五桂の死刑宣告的な詰めろ。だがこの時詰めろとは気づいてなかったのである。そう、残り時間1分5秒という状況なのだから。とにかく攻めねばなのである。それがこの局面。


実はここで19手詰があったらしいですが、5手詰でようやっとというような初心者がそんなもんできるわけないでしょうが。
まず先にその19手詰の手順を書いておく。
☖4六角☗3七金☖同歩成☗同銀☖同角成☗同桂☖同龍☗同玉☖4五桂☗4六玉☖3七角☗5六玉☖5七金☗4五玉☖4四銀☗5四玉☖6四金☗同歩☖同角成
まあ無理ですよね。初心者が1分でってのは。
で、本譜はこうなりました。

☖4六角☗3七桂打(手順が短縮され13手詰に)☖同歩成[12]☗同桂[11]☖3六桂[10]☗1八玉[9]
さあ、角と桂馬で狙ってる状態になったぞ、である。
なお、ここからの9手詰は以下の手順。
1七金と頭から打ってこれは取る一手、2八角と打って上がれば3五銀で詰むので1八玉と下がる一手、1七銀で2九玉と落とし、角が邪魔なので1九に成る。取っても3九に逃げても2八に銀を成って詰み。

しかしこの局面で私が指したのは、分からないが故に頭から打つことができなかった痛恨の一手だった。

☖2八銀 ☗2二金(117手で先手勝利)
腹銀であった。通常なら腹銀も悪い手ではない。頭金までの詰めろなのだから。ただ惜しむべきは自分に詰めろがかかっているという局面では勝ちを逃す痛恨の一着だった。残り44秒ではさすがに仕方なかったかというところだ。
とはいえもともと途中で詰みがあった将棋。ここまで粘って大逆転にもつれ込んだのはナイスファイトとしか言いようがない。悪手が多かろうがこれはこれでへぼ将棋の楽しさである。悔しいと楽しいが入り混じった名局だったと考えている。

プロの将棋よりも初心者の下手な将棋の方がスリリングで楽しいんじゃないかというのは、負け惜しみなのかどうかはともかく、反省点を残しながらも面白い勝負だった。

明日は一触即発の相横歩取りの棋譜を紹介する。





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最終更新日  2020年05月06日 16時27分47秒
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