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2008.09.03
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カテゴリ: Thoughts
忙しかった夏が終わり9月に入り朝夕は肌寒さを感じるほどすっかり秋の気配を感じる日々となりました。この時期は鳥類にとって「秋の渡り」の時期です。

干潟の近くに住んでいると夜など「ピューィ、ピューィ・・」とシギ・チドリの鳴き声が聞こえてきます。ここ津屋崎干潟は夜は真っ暗です。干潟周辺の農耕地や水路も真っ暗闇でシーンと静まり返っています。その中に前記のシギ・チドリなどの鳥の声が聞こえます。家の中にいてこうしてパソコンに向かって作業しているときも聞こえます。シギ・チドリなどは夜渡るものが多く星をコンパス代わりに同じ場所に毎年渡ってきます。渡り鳥ではないけれど津屋崎干潟周辺の山々ではフクロウなんかの声も時々聞くことができます。

シギ・チドリは、北半球の夏にはシベリアまで移動して繁殖し、北半球が冬になり、南半球が夏になると、オーストラリアやニュージーランドといった地域に移動します。この渡り経路をflywayと言いますが、日本は、この経路のちょうど中間地点に位置していますから日本の干潟・湿地はシギ・チドリにとって長い旅路の途中で羽根を休めるとても重要な場所です。栄養たっぷりの干潟や湿地などで餌をとり、十分にエネルギーを蓄え長い旅を毎年毎年いったりきたりします。津屋崎干潟自体は県内の他の干潟に比べるとシギ・チドリの渡来数はそう多くはありません。これがなぜなのかはよくわかりません。ただし干潟周辺の水田(以前干潟であった場所)を含めると個体数は多くないもののかなりレアなものも含めたくさんのユニークなシギチの通過地点であることは間違いないようです。

秋が終わり玄海灘に北東の風が強まり本格的な寒さが訪れると干潟はカモ類で一杯になります。2006年に自然学校の有志でカウント調査したところ約1500羽のカモ類が渡来していました。実は津屋崎干潟は、その年に「県の鳥獣保護区」に指定されたので、その影響によってどのくらいカモ類の渡来数に変化があるか調査してみたわけです。結果、鳥獣保護区設置以前の約3倍に増えました。これはある程度予想していたことではありましたが、喜ばしいことであり、津屋崎干潟の潜在的な環境収容力を知る1つの目安となりました。物理的な環境収容力はまだまだあるぞ~ということですね。あとは生息地としてのクオリティーを高めることが
できれば、鳥類の生息数はもっと増えるはずです。ただし、鳥獣保護区というのは「狩猟をしてはダメだぞ!」という禁猟区を定めただけのものです。すなわち、積極的な保全(生息地としてのクオリティーを高めるための手立てをするとか)を促すものではなく、
保全生態学的見地から言えば、消極的な取り組みでしかありません。もちろん何もないよりいいですが・・。

干潟は様々な地球上の生態系のうちでも熱帯雨林などと並んで生物生産力の高い場所の1つです。平たく言えば、バイオマスのプロダクティビティが高い貴重なエコシステムの・・・いや失礼・・。わかりやすくいうと、地球上の自然環境でもたくさんの生き物がすむことができるとても大切な場所です。

鳥類は、生態系の食う食われるの”つながり”の中の上位に位置するものが多く、その点で多様多種な鳥類が生息できる場所というのはその下を支えるより多くの生物の生息が確保できるという意味において、健全な自然環境の1つの指標となる生物群です。

今回は秋~冬という季節をテーマに干潟の鳥類(シギ・チドリ類やカモ類)を中心に書きましたが、津屋崎干潟には、このほかにも留鳥のサギ類や絶滅危惧種のミサゴ、クロツラヘラサギなどを含め、たくさんの鳥類が生息しています。


昨今の津屋崎干潟におけるカブトガニの個体数の減少は、この”奇跡の場所”に警鐘をならしているような気がします。

古来より人と自然が共存してきた津屋崎干潟の長い長い歴史をここ数十年の目先の利益のための人間活動で途絶えさせては絶対にならないのです。未来永劫に伝えるべき郷土の誇り・宝がここにあることを私たちはもっと自覚し、考え方やライフスタイルを変えていくべき選択の時期にきていると思えてなりません。経済振興と環境保全の共存は、相反するものであるかのように思えますが地域のスモールコミュニティーでスモール経済(いわゆるスローライフ)・・平たくいうと贅沢せずに地産地消を中心に時々人間以外の生き物たちに目を向けて自然の恵みに感謝しながら、謙虚に生きていけば、私たちはもう少し自然にやさしくなれる存在になるのかもしれません。

この問題を解決するのにこれといった1つの答えは存在しません。今の干潟の現状を「どう感じる?」「何ができるだろう?」という”問い”からすべては始まるような気がしてなりません。この”問い”を少しでも多くの人たちと議論し合い、より良い未来への選択肢を見つけることができる活動に取り組んでいきたい。

私の信じるところでは、人間は大きな2つの力を持っています。1つは破壊する力、もう1つは創造する力です。

私たちは人間の後者の力を信じる存在でありたいものです。





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最終更新日  2008.09.04 02:08:37
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