不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2005年06月17日
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カテゴリ: 撮影奇譚
今日6月17日は、埼玉県にある 「彩星学舎」

多くの人には、「フリースクール」と言ってもピンと来ないかもしれない。

フリースクールというのは、不登校の子供達を受け入れる場として、発達してきたものである。

その教育方針は様々で、不登校の子どもに悩む「親の会」から、出来たもの。学習塾から出来たものなど、それぞれに個性があるという。

今回撮影をさせていただいた「彩星学舎」さんは、学習塾からやがて、フリースクールという形になった学校である。

縁は奇なものというが、オレが以前に監督した 「不登校の真実」 という映画で、星槎国際高校という広域通信制の会長に出演していただいたのだ。

富山でも、星槎高校富山学習センターに宿泊させていただいたり、撮影の場所を提供していただいたりし、全面的にバックアップをしていただいたのである。




つまり、この「彩星学舎」というフリースクールに在籍していると、同時に「星槎国際高校」にも在籍しているということになる。

「星槎国際高校」のスクーリングなどに出席やレポートを提出する必要はあるが、「彩星学舎」を卒業するということは、同時に「星槎国際高校」を卒業することにもなり、「高卒」の資格が得られるというものである。


オレと助監督アベが、「彩星学舎」に着くと、まずスタッフのかたの案内で、近くにある農場に案内された。

小さな農場であるが、そこで作物を植え、育てるということをやっている。

今日は、ジャガイモの試し掘りということで、ジャガイモの収穫を撮影する。

その後、生徒さんたちと一緒にお昼ご飯をいただいたのだ。収穫した野菜を使って、生徒さんたちが、スープとご飯を作ってくれ、それを全員でいただくのだ。


これがウマい!!


午後からは、国語と表現という授業を撮影させていただく。

なんといっても、オレと助監督アベという 飛び切りに人相の悪い  オッサンが撮影しているのだ。

最初は我々のことがずいぶんと気になっていたようである。

しかし、"表現"の授業が始まると、それが一変したのだ。





今回は、宮沢賢治の詩を、みんなで大声で朗読するのだ。






これは一種の体育会系! 




演劇部の発声練習のそれだ。

先生からの厳しい指摘がある!


「お腹の底から呼吸しなさい! 集中! 集中だ!!」


もうビシビシとした指摘がある!


生徒たちは、腹の底から大きな声で発声する!




フリースクールに集う生徒たちは、不登校など、どちらかというと、普段は自己表現の苦手な子が多い。

それでなくても、日本人は自己表現が苦手で、さらに大きな声で発声することは少ない。


しかしこのフリースクールの若者たちは、全力で発声して宮沢賢治の詩を朗読する!


この朗読の授業は、約一時間ちかく続いた。

それが終わり、オレがインタビューを生徒さんたちにしたとき、以前にあった緊張感はなくなっていた。


そして、実に少年らしい少年たちがそこにはいた。



オレは少し感動していた。



彼らの中には、学習障害や多動症といわれる少年たちもいる。

おそらく、いろいろと複雑な思いをしている少年もいることだろう。

しかし、その表情は実にいいのだ。


朗読の授業の後、先生にインタビューをした。


「生徒同士のトラブルは起こらないんですか?」


そう聞いたら先生は、笑いながら言った。




誰かが、バカなことをやると、『アイツはバカだ』って嫌われる。

でも認め合えば、『アイツはバカだな~』って、笑い合えるようになるんですよ。同じことを言ってもやっても、相手を認めることで、笑い合えるようになるもんです」




なるほど、慧眼です。



トラブルをたんなるケンカにせず、認め合うようにするのは、指導者や、周囲の力も重要だということでもある。

そういったケアーは実のよくやっているように感じました。
おそらく、一般が学校よりも、先生方は生徒をよく見ている。



撮影が終えるころには、オレやアベは生徒さんたちと軽口を言い合えるようにもなっていた。

オレたちは、生徒さんたちの見送られながら、「彩星学舎」を後にしたのである。



もう夕方ちかくになっていた。

しかしオレには、もうひとつの仕事が残っていた。


実をいうと、このブログで知り合った人と会うということと、この映画に出演してくださったオンリーワンクルーの主催者、この映画のプロデューサーと、打ち合わせをすることになっていたのである。
























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Last updated  2005年06月18日 00時44分21秒
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