追伸。

今ネットで調べたら、その美術教師Mはその後その中学校の校長になっていた。

そういう世界があるんだなあ。

(2005年11月25日 13時34分25秒)

不登校・ひきこもり・ニートを考える

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2005年11月25日
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カテゴリ: 周辺事態

さて、長田塾裁判のあらましについて、この前の講演会で多田弁護士がおっしゃられたことと、不登校新聞の記事を元に、まとまてみたいと思います。


事件は、いまから4年前にさかのぼります。


原告である少年は、高校一年のときに『不登校・ひきこもり』になります。

当時15歳。

父親は2年前に亡くなっており、家族は母親と祖母の3人であったとのことです。

そして困った母親は、長田塾に依頼をします。

長田塾は、依頼を受ける条件のひとつにNHK取取材班同行と撮影を求め、その条件を呑まないと、少年を迎えにいかないということであったそうです。

母親はそれを了解します。

当日、長田百合子氏をはじめ、塾のスタッフ、取材班、親戚の人や近所の人が、少年が逃げ出さないように家の周囲を固めたとのことです。




そして、一つ問題点として、長田塾は母親に



子どもにその日、迎えにいくことを一切知られないように指示したとのこと。



つまり少年は、当日そのときまで、自分が長田塾に連れて行かれるということを一切知らされず、いきなり長田百合子氏、塾スタッフ、テレビ局の取材班に、部屋に押し入られるということになります。




このとき、長田氏は、テレビでよく報道されるがごとく、母親を責め、少年に対しても怒声をあげたとのことです。


また、母親に対して、「少年を殴れ!」と言ったりしたとのこと。


さらに長田氏は、少年に対し


「アンタは何をしたいのか?」


と聞き、少年が


「働きたい」


と答えると、そのまま近所の新聞販売店、ガソリンスタンドに同行させ、働かせてもらえるかどうかを面接させたとのことです。


そういったお店は当然、断ります。


そりぁあそうでありましょう。


アポイントも取らず、周囲を13人の大人がぞろぞろと付いてまわり、さらにテレビのカメラまでいるのですから。





「そらみろ、働けないだろう」


といったようなことを言い。

さらに塾スタッフが、少年の目の前で缶コーヒーの空き缶を握り潰し、


「力ずくで連れていくか、自分で歩いていくか?」


と、威嚇したとのこと。


その後、少年は長田塾へ行く事を承諾します。


多田弁護士によると、


「これは拉致であり、犯罪である」






拉致とは、刑法31条「逮捕、監禁」、33条の「略取、誘拐」のことですね。


カンタンに解説しますと、


「逮捕」とは、紐や手錠などで相手の自由を奪うこと。


「監禁」は、部屋に閉じ込めるなどして自由の拘束。


「略取」とは、暴力、脅迫を使って連れて行くこと。


「誘拐」とは、うまく言いくるめて連れて行くこととなります。


この場合は、略取・誘拐に当たるかと思われます。



ちなみに、長田塾サイドは、



「このとき、約6時間かけて少年を説得し、同意を得た」



と、言っているそうです。

多田弁護士の弁では、これも長時間に渡る居座りと、押し売り商法と同様であり、違法であるとのことです。


その後、少年は2度長田塾の寮から脱走を試みますが、連れ戻されています。


2度目のときは、長田塾から母親の元に連絡があり、


「家に鍵をかけて、絶対家に入れるな」


との指示があったとのことです。

家に戻った少年は、母親に


「長田塾との契約をやめてほしい」


と頼み、母親も一度は納得はするのでございますが、結局は長田塾に戻すことになったそうです。


このときも、長田氏は母親に、


「子どもを殴れ」


と言われ、そのときはじめて長田氏に対して不信感を持ったとのことです。



このときまで、少年は長田塾で体罰等の暴力は受けていなかったそうですが、このとき、スタッフに正座をさせられ、殴られたとのことでした。


さらに、なぜかこのときNHKの取材班も同席しており、そのNHKスタッフからも殴られたとのことです。




2度の脱走に失敗した少年は、脱走をあきらめてしまい、そのとき、少年のあきらめの笑顔を、NHKはカメラにおさめ、


「少年に笑顔が戻った」


と、放送したそうな。



その後、少年は塾からアパートにて一人暮らしをするように言われるのですが、



なんとそのアパート代は母親が出し、そして少年がどこにいるのかも、母親が聞いても知らされることはなかったといいます。



そのアパートでの一人暮らしは、所持金も一切なく、塾スタッフに監視された軟禁状態であったそうです。


我が子の行方を教えてもらえない母親は、長田塾に不信感を抱き、ようやく弁護士に相談します。


相談を受けた弁護士は、少年問題にくわしい多田弁護士を紹介し、母親の代理人として、長田塾に交渉。


ようやく少年は自宅に帰ることができたというものです。


母親は、その後、長田塾と解約。


ただ、自宅に帰ったといっても、少年を引き出すときの大騒動と、少年が塾に入れられている間に、NHKがその場面の放送をしており、少年は周囲の目が気になったといいます。


また、自分を長田塾の寮へ連行させた母親にも、怒りや恨みの感情が沸き、苦しみ、


母親もまた、後悔と反省に悩んでいるそうです。




少年はその後、本当の一人暮らしを始め、アルバイトで自活をしており、本年、成人し、多田弁護士は、母親の代理人から、本人の代理人になったとのことです。


少年は、他の子どもが同様の被害を受けることを繰り返したくないという思いから、提訴をする決心をしたといいます。



さて、これが今回の裁判のあらましです。


これらの事から、実にいろいろなことがうかがえます。


我が子の『不登校・ひきこもり』から追い詰められる親の心理。


その弱った心理状態を、さらに責める“救済者”を称する人。


それに便乗するマスコミの行動。


それを是認する多くの人々の心理などなど。


なお、今回述べたことは、原告側からの意見であり、長田塾側からの意見は、入っていません。

これは、マスコミ報道をみるわたしたちが、注意をしなければならないことなんですけど、双方の意見を多角的・多面的にみないと、本当のところに近づくことはできません。

このことを充分に注意しつつ、次回にこれらの事柄からうかがえる問題点を考えてみたいと思います。



つづく











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Last updated  2005年11月25日 07時48分49秒
コメント(17) | コメントを書く
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■コメント

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追い詰められる心理  
milestone2005  さん
どうなるか怖いですよね。

でも、便乗するマスコミ。
特に
「笑顔が戻った」
の部分が怖かったですね。

マスコミが意図する方向に持っていく。
そこに当事者の意思は関係ない。
最近ニュースを見ていると感じることですね。 (2005年11月25日 10時09分08秒)

ほえー・・・  
勇飛  さん
ほえー・・・ (2005年11月25日 11時33分58秒)

私が教育者から受けた心の傷の話、  
yanI さん
告訴っていえばね・・・。
私ね中学校時代の美術の教師を訴えたい。
偏差値が内申書に響く3年生の2学期いきなり美術の成績が4から2になってたんですよ。聞くと私のクラスメートのほとんどが1か2。よくて3。となりのクラスの古株の先生のクラスの生徒はほとんど4か5。そのクラスの幼馴染の美術センスのほとんど無い友人が、
「ほえー、4もらっちゃったよ。」と喜んでおりました。
ちなみにワタクシのクラスの担任は人のよさそうな女性の理科の教師。
5段階評価の学年内での相対評価で、それぞれのランクをとる人数の割合は決められてたんですよ。

職員室に2学期に書いた絵を持っていくと、
「君これ、夏休みの映画かなんか真似したんだろう。」
って言って面倒くさそうにどっかにいっちゃった。
まねとか、そんなことするはずないじゃん。
残念なことに当時中学生の私にとって言いに行く自体がすでに相当な勇気がいることで、もうそれ以上は突っ込めなかった。

何年かして知るのだが、ずっとその美術教師はそういうことをしていて、教師達は黙認していたらしい。

心の傷になった。

きっとそんなやつゃー、どっかでバチがあたるさ!!
って思っていて、友人と話していたら、
「M(美術教師)はQ中の教頭になったぜ!!」
とのこと。

世の中の不条理を学んだ。

今だったら、そっこく問題になるんだろうなあ。
今の教育者はおかしい!!むかしはよかったなんていうけど・・・。
昔はフタをしめられてたんですね。
まっ、それにしても破廉恥な事件や病んだ教師の事件が多いですがね。

書きながら思い出してむかつく。

まあ、その後の美術教師の行く末は知りませんが。


(2005年11月25日 13時24分26秒)

追伸:私が教育者から受けた心の傷の話、(11/25)  
yanI さん

マスコミが真実だと思ってはいけません  
マスコミが、公平とか中立なんてことはないんです。

決めつけもします。

これは、NHKも政府広報も、その他民間マスコミも一緒。

ぼくは、○○のためにとか

平等、公平、正義、平和、権利なんて言って来る人間や団体は、特に注意をするようにしております。

ぼくの正直な感想を言わせていただくと、8割は一方的、勝手な思い入れか、エセですな。



(2005年11月25日 22時53分09秒)

Re:長田塾裁判2 事件のあらまし(11/25)  
はじめまして。
「長田塾裁判」で検索していてこちらのサイトを見つけました。
この裁判、是非とも多田弁護士が勝ってほしいと
思っています。私は長田氏のやり方は引き篭もりを利用したお金儲けにしか思えません。
しかし、マスコミはこの裁判のことについて
ほとんど報道されていないですよね・・。
自分たちが散々彼女を持ち上げていたがために、
この裁判には触れたくないのでしょうかね。
裁判の結果、長田塾に有罪判決が下った場合も
適当にごまかして終わりなんでしょうか・・。

(2005年12月11日 13時00分41秒)

支援の名の皮をかぶった極悪施設  
ピヨ非子 さん
Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 引きこもり支援施設変死事件、現場検証…名古屋
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060420-00000403-yom-soci
↑の引きこもり者更生支援施設「アイ・メンタルスクール」というのは長田氏の妹の杉浦昌子氏が代表らしいですね。
姉妹揃って脅迫的で違法すれすれな行為をやって、
しかもそれがふつうにマスコミに取り上げられ、宣伝されてしまうこと自体が恐ろしいです。

今回の事件で人が死んだというのに何のコメントも発さない杉浦昌子氏の無責任ぶり、施設内部の誰一人としてことの詳細を語りたがらない・・・。これは、危険な思想を持つオウムなどのカルト教団とかと何ら変わらない閉鎖性ではないでしょうか。
過去、日本テレビで取り上げられたときは
暴力について批判がたくさんあったことが
報じられていましたが、法令遵守の面から
どのような暴力であっても禁じられるべきでしょう。 (2006年04月20日 20時32分36秒)

支援の名の皮をかぶった極悪施設(補足)  
ピヨ非子 さん
とりあえずソースです。
http://www.melma.com/backnumber_75173_3106291/ (2006年04月20日 20時34分06秒)

Re:長田塾裁判2 事件のあらまし(11/25)  
あやね さん
斎藤環もこの恫喝女には批判的だね。前に論壇誌で批判してた。でも小林よりのりなんかは好意的らしい、雑誌で仲良く対談したやがったわ。 (2006年04月23日 00時23分40秒)

ひどい女。  
666 さん
「名古屋の熱血おばちゃん」(自称)、「冥府の吸血鬼」(公称)こと長田百合子に目を付けられて長田塾に連れ込まれた被害者が、人間不信になる事がよく分かりました。

長田塾は、この世の地獄かも知れない。 (2010年10月04日 17時36分00秒)

くそばばあ  
ghyty さん
クソババアが死ねよ
無理やり過ぎるだろ
死刑でいいレベル

(2011年06月24日 18時22分41秒)

「名古屋の熱血おばちゃん」(自称)、「冥府の吸血鬼」(公称)。  
666 さん
「名古屋の熱血おばちゃん」(自称)、「冥府の吸血鬼」(公称)。その名は長田百合子 (2011年09月21日 18時26分35秒)

情けの無い所  
匿名 さん
前文を、読ませて頂いて、分かったんですが、長田塾には、情けが無いんですね。この世の地獄、伏魔殿なんですね。長田塾は。 (2011年09月24日 19時53分13秒)

百合子  
現寮生の親 さん
ここに書かれている裁判のことを読んでわかるのは、この親は長田先生にメンタルケアに来ていただき、寮まで入れていただきながら、長田先生のお考えや意志、意図、行動が全然わかっていないんだなあということです。
子供が不登校や引きこもりになるのは、親の育て方にかなりの原因があるわけで、メンタルケアに入る前に数か月にわたり、子育て反省文を毎日書いて長田先生とファックス交信をします。それから、先生は、子供の性格、環境、親の子育ての仕方などを読み取り、改善点を素早く指示、親や家庭の改善がみられたらメンタルケアとなります。それと並行して、親の塾である長田塾に通い、親としての勉強をするわけです。それなのに、この親は、何にもわかっていない、先生のされる行動の意味が…。ここに、変なとんちんかんなコメントを書き込まれる皆さんも、長田先生の本はたくさんありますので、よく熟読してみてください。よほど、読解力のない方でない限り、先生のお考えがわかると思いますよ。私は、先生の本に出会って「この人しかいない」と思って子供をお願いしました。思った通り、先生は言葉は乱暴ですが、子供大好きで情の深い「乳母」となって我が子を育てなおしてくださっています。我が子が引きこもったとき、学校の先生もうちに何回か来てくださいましたが、子供が心を開くことはありませんでした。しかし、長田先生にはいっぺんに心を開き、すぐ立ち直りました。先生曰く「潰れた者の心は潰れたものしかわからん」そのとおりでした。 (2011年09月30日 23時04分55秒)

現寮生の親へ反論  
匿名 さん
あなたは、文章の中で、変なことを、書いていると、言うが、中には、正論だってある。なぜ、その時に、セカンドオピニオンを、推奨したり、護摩行や神社仏閣にての、精神修行や、病院を、推奨しないのか、長田自身が、利己主義的かつ、変則的な方法で、解決しようとしたからである。そうでなければ、こう言う問題が、公になる事は、ないからである。個人的には、長田百合子は、一回、細木数子と話し合ってみると良い。違った突破口が、開けるから。 (2011年10月01日 20時04分47秒)

Re[14]:長田塾裁判2 事件のあらまし(11/25)  
yoko さん
わたしも先生とお会いした事があります。言葉は乱暴ですが、愛に満ちた聡明な方です。バッシングを受けてどんなに深く傷ついておられるか心が痛みます。
すべての人には受け入れられないのはみな同じ。この先生によって救われた子供がいるのだから、胸を張って頑張って欲しいです。生ぬるい事や優しい事が通用しない世界もあって、普通はそこまで関係したく無いのにこの方は優しすぎるから痛い目にあってしまったのだと思います。わたしは先生の事を信頼しています。いつか、名誉挽回して欲しいものです。 (2013年03月28日 11時05分38秒)

自称「名古屋の熱血おばちゃん」、しかしてその実体は。  
666 さん
公称「地獄のエンマ女帝」・「黄泉の吸血鬼」・「冥府のクソババア」・「悪魔の吸血ババア」。
その名は長田百合子。 (2013年10月03日 23時26分38秒)

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