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サッカーW杯もいよいよ残すところあと2ゲーム。
早いな~。
次はどんなドラマがかくれんぼしているのかな♪
ドキドキ!ワクワク!
さて、陸前高田市へ行った時の話を少し。
市内に入り、海岸を一望できる場所にさしかかった時、
(何?これ)
海岸一帯に延びている白い建物。
遠目に見ると、空中廊下が張り巡らされたよう。
この例えは適当ではないかもしれないけれど…
一瞬、ジブリの世界?とか思ってしまいました。
何かそこだけ異空間のような。
違和感を感じてしまう光景でした。
奇跡の一本松から見た様子です。

山を削り、その土をかさ上げ用の盛り土に使う為、ベルトコンベアーで予定地へ。
そう。異空間の雰囲気を醸し出していた白い建物は、ベルトコンベアーなのでした。
この白いベルトコンベアーが、海岸沿いにずーっと延びているのです。
ダンプでひたすら土を運んで作業すると10年かかるところ、ベルトコンベアーを使えば2年でできるのだとか。
左側にある建物は中学校。海が目の前です。
震災当時ここに赴任していた先生は、現在tackeyが担当している山の中学校の校長先生です。
地震が起きた後、即避難開始。指定の高台へ。
波が引くのを見て、その引き方に「ここでは危ない」と、さらに高台へ。
やがて、波が街を飲み込む様子を目にしてパニックを起こし始めた生徒達。
そこで、海が見えない山の陰へ。
生徒達の命を守り、心のケアをしながら、避難を繰り返しました。
あまりの海の近さと、あの日の傷を残しながらも静かに佇む学校を見て、しばし言葉を失いました。
陸前高田市では、津波で死者の出なかった建物は震災遺構として残されるそうです。
この中学校も、震災遺構の一つです。

ベルトコンベアーの下を通ると、すごい音がします。
市内のどこにいても工事の音がして、ダンプがいっぱい走ってるから、とても埃っぽい。
一緒に行った友達は、かつて陸前高田に住んでいました。その友が、ポツリと一言。
「あの頃と変わらないのは、潮の香りだけ」
心が痛くて、返す言葉が見つかりませんでした。