可愛いに間に合わない(ファッションと猫と通販な日々)

これはボサノバのリズムで作った曲なんです。
で、志熊(研三)さんがアレンジやってくれたんだけど、
思っていたのと全然違う感じになっちゃって。
不安だったけど、詞ができてきて、
"ああ、なるほどな"と思いましたね。
声が死んでる時でしてね(苦笑)。
高い部分が出なくて、
なんとか出る方法を探してるうちに
メロディーがわからなくなっちゃって、
完全に体に覚え込ませるのに苦労しましたよ。
自分の曲なのに(笑)。

当時、ありそうでなかった
サウンドって思ってますね。
歌謡曲でもなく、
ニューミュージック系の
アーティストが書く曲でもなく、
うまい具合に洋楽が入り込んでいる、という。
林哲司さんが得意とするパターンなんだけど、
この曲でオメガトライブのイメージが
ピシッとついた感じですね。
録音してる時は曲に対する思い入れとか
一切考えなかった。
とりあえずスムーズに、って事で(笑)
でき上がった時は"やったー"って感じでなくて、
とにかく帰って寝たかったですね(笑)。

この曲はアコースティック・ギターが
入ってるんですね。
今までなかったんですよ。
ほとんど西海岸の匂いをさせたAORですね。
もうちょっと手を加えれば、
完全にこれからの僕らが
狙ってるサウンドになってる曲です。

これは今までにやった事のないパターン。
思ってた以上のアダルト路線で。
黒っぽい雰囲気を匂わせながらね。
当時としてはちょっと
浮いちゃいそうなタイプの曲だったけど、
すごい好きな曲でしたね。
これは空港を舞台にした曲ですよね。
それから空港ってもんにあこがれましてね、
このような詞を密かに
家で書きためたことがあります(笑)。

この曲の命はやっぱりサビの所ですね。
"アイ・ウォナ・ホールド・ユー・アゲイン"って所で。
これ唄う前に、自分の好きな
ヴォーカリスト聴きまくったんです。
ブルース系とかR&B系の。
どういう唄い方しようか、
ものすごく研究したの覚えてますね。