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部屋をあとにしたオカン
あれやこれやと考えて、悶々として目が冴えて眠れやしません。
寝ましたが。
翌朝、日曜日にも関わらず6時前に目が覚めてしまいました。
「寝ないでしゃべってるから」
と言ったくせに、 物音ひとつしない部屋
。
様子を見に行くべきか、行かないべきか?
見に行って、 裸
?
いやーーーーー。それは我が子でも見たくない
しかし、気になる。
気になる
。
気になる
。
気になるっ!
息子部屋には鍵がありません。
見られたくないことをしてるなら、ドアが開かないようにガードしてるはず。
だったらちょっとだけ開けてみて、開かなかったらそれ以上開けなければいい
うん。そうしよう
ちょっとだけ開けてみて開かなかったら
無理に開けない
。
そう心に決めて、いざ息子部屋に。
開かなかったら、開けない
。
開かなかったら開けない………
。
ドアノブに手をかけて、少し押してみる。
「開かねーじゃねーか!」
と思ったと同時に
バーーーンッッと 思いっきりあけました
。
頭真っ白になって
開 け て しまいました
一番に目に飛び込んできた光景それは
床に転がって寝てる女の子
「はぁ??!!!」
ベッドには、布団にくるまってぬくぬく
寝てる息子
服は?服は?
着てる
ドアを ガードしていたのは
女の子の 足
でした。
「いやーーーー、女の子が床に…。なんて事だ…」
10月といえど、前日の台風で夜の気温も低く、しかも雨にぬれて我が家に来た女の子。
「寒かっただろうに」
オカンの布団を持ってきて、そっとかけてあげました。
風呂もすすめず布団も出さず、朝ごはんも出さないつもりでしたが、
どんな子でも息子の友達。
大人気ない気持ちは捨て、せめての思いで
おにぎりとお吸い物を作って出しました。
そしてそのおにぎりとお吸い物を食べて
「んじゃー送って来る」
という息子とともに
女の子、お礼を言いお帰りになりました。
その二人の後ろ姿を見て
「これじゃぁ、ラブホから朝帰りするカップルみたいじゃねぇかっ!」
と思いながら見送ったオカンでした
二人が出て行ったあとの部屋、
ガンガン掃除機をかけ換気をしましたが、
自分がラブホで働くおばちゃんに思えてなりませんでした
『完』