真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2025年11月01日
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前回の日記 ​では、「三郡山」と「壱岐島」を結ぶ”赤い軸線”(下の地図画像に図示)を中心に、その軸線上に鎮座する「筥崎宮」と「聖母宮」の深い関係性について解説した。

そして今回は、「筥崎宮」の創建(西暦923年)において、少なくとも【三本の祭祀線】(”赤い軸線”を含む)の〈交点〉を鎮座地として選定した可能性について解説してみよう。



そこで上の地図画像は、今回の「筥崎宮」の御神前で開催された​ 展示会 ​がキッカケで見出せた上記の【三本の軸線】(赤・青・緑)を、関連する山々や島々や各神社の名称と共に図示したものである。

前回の日記で”赤の軸線”については解説済みなので、今回はまず”青の軸線”に関する解説を試みたい。

この”青の軸線”の右端に「大分宮」(だいぶぐう)と図示したが、この神社の正式名は「大分八幡宮」(福岡県飯塚市)と称し、西暦726年の創建と伝わる当社は「筥崎宮」の元宮とされている。その経緯を記すと、西暦921年に御託宣があり、「筥崎宮」の神霊は「大分宮」から西暦923年に遷座されたということだ。

つまり”青の軸線”は、西暦923年に斎行された「大分宮」から「筥崎宮」への遷座の道筋を、直線で示したということになる。ここで注目したいのは、その二つの社を結ぶ軸線上に「若杉山(標高 681m)」が存在し、その山頂部にある「磐座群」を透過する《三点一直線》の祭祀線が形成されているところである。



次に”緑の軸線”については、10月12日の日記 「合同展示会の模様」 ​で解説済みだが、その軸線とは「冬至」の”日の出”方位を重視した「筥崎宮」ー「宇美宮」ー「宝満山」を結ぶ《三点一直線》の祭祀線であった。

実は、展示期間中に「筥崎宮」を参拝の折、本殿の背後にある「東末社(五社合殿)」をお参りした際に、その五社の中央となる社殿に「乙子殿」と書かれた神額を見出すこととなった。この「乙子(おとご)」(「末子」の意味)の文字に見覚えがあったので、すぐさま現地で調べてみると、祭神は「菟道
雅郎子(うちのわけのいらつこ) 」であり、 「筥崎宮」の主祭神「 応神天皇」の皇子の一人であることが わかった。


もしかすると…かつて参拝したことのある「志賀島」の中腹に鎮座する「乙子神社」と関連するのでは…ということで、
後日になって上記の 《三点一直線》 を「筥崎宮」から伸ばしてみると、やはり 「志賀島」に向かい、驚いたことに「雅郎子皇子(わけのいらつこのみこ) 」を祀る「乙子神社」に当たるのであった。

そこで上の画像は、その
「雅郎子皇子 」を祀る小社を少し遠くから撮影したものが左側、当社の「乙子神社」と記された社額を中心に撮影したものが中央、そして社内に鎮座する「 雅郎子 皇子 命」と彫られた 丸石を撮影したものが右側である。


まさかの展開に驚いたと同時に思い出したのは、地元の山口県山口市に鎮座する「今八幡宮」の主祭神が、今でこそ「筥崎宮」と同神の「応神天皇」なのだが、当社に祀られた当初の主祭神は「宇治皇子」、すなわち 「菟道 雅郎子皇子」であったことである。

「雅郎子皇子 」は 「応神天皇」の後を継いで、(第16代の)天皇として即位したことを伝えている。(※通常の歴史認識では、第16代天皇は「仁徳天皇」とされている。)

※参考文献・・・​ 書名『』仁徳や若タケル大君』・富士林雅樹 著(大元出版 初版2020年)


以上のことを踏まえて俯瞰すると、この「筥崎宮」から「乙子神社」へ繋がる”緑の軸線”は、「応神天皇」から「宇治天皇」への皇位継承を暗示させるものであり、それは”分かる人には分かる”という痕跡を、往時の一大転期を見守った覚者が、後世に伝えるべく残した”祭祀線”だったのではあるまいか・・・。


さて、最後に全体を包括すると、上記の「筥崎宮」の鎮座地に交わる【三本の祭祀線】を明確に認識したのは10月29日、旧暦では9月9日の「重陽の節句」の当日にして、「菊の節句」とも言われる見頃を迎えた「菊」の最盛期を象徴する月日であった。

思い返せば”しかるべき聖地”にて【三本の祭祀線】の〈交点〉と再確認できたのであった。

※関連記事・・・​ 「菊花紋章」の原型は「菱型30面体」と洞察、そして・・・

末尾画像は、平面図形の「菊花紋章」を、「菱形30面体」(橙色の軸線)の立体構造として表現した作品で、その内部に五つの「菱形12面体」を五色に色分けし、全体を緻密に構成したところが特徴である。






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最終更新日  2025年11月04日 10時07分44秒


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