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鑑賞日:2019年5月5日(日)ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2019Carnets de voyage-ボヤージュ 旅から生まれた音楽(ものがたり) 【主催】東京国際フォーラム昨年はイタリア旅行と重なりパスした5月GW恒例のラ・フォル・ジュルネ、今年のテーマは「ボヤージュ 旅から生まれた音楽(ものがたり)」。「さまざまな時代の作曲家たちが旅先で得た刺激の下に書き上げた名作の数々が主役となって、音楽祭を華やかに彩るのです。」とのことで、ある程度『旅』に関連した作品や作曲家を取り上げているが、縛りすぎないのがLFJの良いところか。これまで毎年参加していたローザンヌ声楽アンサンブルの来日もなく、余り興味持てる公演もないため、最終日の5/5の2公演のみチケットを確保し、山の神と東京国際フォーラムまで出掛た。ガラス棟に入ると、第15回のモニュメントあり。これまであったガラス棟天井中央の大きなポスターはなく、青い帯が数本吊るされているのみ。グッズ売り場も種類が少なく、これまでの売れ残りもちらほらで寂しい気もする。まずはホールB7へ公演番号:325/ La Nuit devoilee ヴェールを剥がれた夜 日時:2019年5月5日(日・祝) 17:00~18:00 会場:東京国際フォーラム ホールB7 入場料:¥2,800(指定席2列目)曲目<第1部:暗闇にシューシューいうもの・・・・・> タルボット:「レオン」より モンク:ベスト プーランク:「人間の顔」より ラーシェン:黄昏のハリング スローリーエン:イエンデの子守唄<第2部:夜は影の中で、輝きと結婚する> モンク:ユダヤ人の物語/ダンス/夢 マンデュヤルヴィ:子どもの声 ペーデシェン:晩祷<第3部:・・・・・ヴェール、声、ルーン・・・・・> タルボット:「レオン」より ルボフ:黒は色だ トルミス:波のうねり グリーグ:「抒情小曲集」op.71から ソンメロー/ベーデシェン:結婚行進曲 出演 ミクロコスモス室内合唱団 指揮:ロイック・ピエール感想 今回LFJの合唱関係は3団体。その中でLFJ初登場でフランス・ナントでの公演でも好評だったミクロコスモス室内合唱団を選択。 1989年に指揮者でもあるロイック・ピエールがフランス・トゥールを拠点に創立し、台本・演出も手掛けているとのこと。 時間となり会場内が暗転、客席後ろのドアから入場し、トーンチャイムの音と共にハミング、歌声を重ね舞台へ。男女30人で各パート7~8人の構成。 衣装は上は黒色に柄の入ったスカーフを襟に被せ、下は男女ともヒダのある黒スカートで、民族衣装的でもあり近未来的にも感じる。 演奏は3部構成となっているが、プーランク以降のフランス、北欧、米国等の現代作曲家の曲を組み合わせて、連続して演奏する。 舞台上では歌いながら位置を変え、歩きながら歌ったり、小太鼓が入ったりと演劇的になっている。特に客席に散らばってのアンサンブルでは、多くの音階を重ね、立体的に聴かせる。合唱演奏として、動きを入れたり、客席で歌うことも間々見られるが、1時間の全ステージで行なうのは珍しい。 今回会場入口で配布されたのは曲目プログラムだけで、訳詞は無し。おそらくは曲の詩にも意味を持たせていると思われるが、出来れば訳詞も配布して欲しいところ。 一番残念だったのは、会場の音響が最もデッドなB7ホールであったこと。発売されているCDを見ると教会で録音されてものもあり、ぜひ残響の長いホールで聞いてみたい。 公演終了後、地下Eホールどうにか空席を見つけで帝国ホテルの(ビーフシチューがメニューに無く)チキンカレーを食べ、ホールAへ。 公演番号:315/アメリカ ~JAZZ meetsクラシック 日時:2019年5月5日(日・祝) 19:00~20:00 会場:東京国際フォーラム ホールA 入場料:¥3,000(S席12列目)曲目 ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調出演 ピアノ:小曽根真 ピアノ:フランク・ブラレイ 管弦楽:シンフォニア・ヴァルソヴィア 指 揮:ミハイル・ゲルツ感想 小曽根真の唯一の出演公演で、ラプソディ・イン・ブルーに加えラヴェルのピアノ協奏曲ト長調があったため聞きに行くことに。 当初ピアニストは小曽根真のみの表記でラヴェルを弾くのか?と思ったが、チケット発売時にはもう一人ピアニストが加わり、やはりラプソディ・イン・ブルーのみ。 プログラムにも記載あったが、アメリカ訪問中のラヴェルのパーティーにガーシュインが招かれ面識があったとのことでこの選曲になったとのこと。 一般チケット発売後ホールAで最初に売り切れた公演で、客席は満席、小曽根真人気はさすが。 時間となりオーケストラ登場、そして曲名に因んでか青いシャツの小曽根真とタキシードの指揮者登場。 ホールAでもピアノの音はよく聞こえる。オケはLFJ常連のシンフォニア・ヴァルソヴィアで安定した演奏で、個々のパートソロも上手い。 途中、ホルンとトランペットとのアドリブ演奏を加えるところがいかにも。質の高い演奏で楽しめた。 小曽根真、指揮者退場後にピアノが入れ替えられ、フランク・ブラレイと指揮者登場。 ラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調」をLFJで聞くのは2回目。2013年「パリ、至福の時」にピアノ清水和音、香港シンフォニエッタの演奏だったが、オケが危なっかしい演奏でそちらに気を取られ楽しめなかった思い出あり。 今回はオケが安定した演奏で、ダイナミズム、テンポ変化も大きく、ピアノ演奏含め曲全体を十分に楽しめた。1曲目のアドリブ等もあり15分伸びの1時間の公演となった。 大型ポスターやグッズなど初期の規模を思うと寂しい気もするが、屋台のある地上広場や地下ホールはほとんど空き席なく、人も出ており、これだけの規模のクラシック音楽の公演としては、日本唯一であることは違いない。 今後もぜひ継続してほしい。End
2019.05.05
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鑑賞日:2017年5月6日(土) ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2017「ラ・ダンス 舞曲の祭典」【主催】東京国際フォーラム 5月GW恒例の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は今年で13回を向かえ、一昨年から同様に作曲家中心でなくテーマを設け関連した選曲となっており、今年のテーマは「ラ・ダンス 舞曲の祭典」。 恒例のローザンヌ声楽アンサンブルを聞きに最終日、山の神と有楽町の東京国際フォーラムへ。 天気は晴、暑いくらいだが、昨年より更に人出で少ない印象。ホールEでのグッズ販売もレジにお客はおらず、昼食も座って食べることが出来た。ホールEキオスクコンサート 丸の内合唱団、指揮:高野秀峰、ピアノ:赤司美苗 日時:2017年5月6日(土) 13:00~13:20 会場:地下展示Eホール 入場料:無料(正面後方座席)曲目: 松下耕作曲 混声合唱のためのコンポジション「日本の民謡」から 時間の関係で「三原ヤッサ節」「串本節」しか聞けず。松下耕らしい和音を聴くことが出来た。 マイク、アンプを入れていたが、展示場環境での合唱音楽表現は難しい。 続いてホールCへ公演番号:343 日時:2017年5月6日(土) 13:30~14:45 会場:東京国際フォーラム ホールC 入場料:¥3,500(S席7列目)曲目:オネゲル作曲オラトリオ「ダヴィデ王」出演者合 唱 :ローザンヌ声楽アンサンブルオーケストラ:シンフォニア・ヴァルソヴィア指 揮 :ダニエル・ロイス語 り :クリストフ・バリサ 巫 女 :ロランス・アミーソプラノ:リュシー・シャルタンメゾ・ソプラノ:マリアンヌ・ベアーテ・キーランドテノール:エンドリク・ウクスヴァラフ感 想: ルネ・マルタン氏一押しのコンサート。 昨年同様ミッシェル・コルボは来日せず、指揮者はローザンヌ声楽アンサンブル芸術監督のダニエル・ロイス。 時間となりオーケストラ登場。弦はコントラバスのみで、木管、金管、ピアノ、オルガン、打楽器の編成。続いて、合唱団登場。各パート8人、前列上手Alt、下手Sop、後列上手Bas、下手Tenの32人編成。指揮者とソリスト登場。指揮者の上手側にSop、MS、Tenのソリスト、下手側に語り、巫女の配置。 オネゲル「ダヴィデ王」は初めて聞く作品。当初ルネ・モラの舞台作品『ダヴィデ王』の付随音楽としてオネゲルが作曲した「劇的詩篇」を、語りが筋書きを朗読することで演技を無くし「交響的詩篇」として改訂したもの。 但し「交響的詩篇」は弦楽が入るフルオーケストラ編曲らしく、今回は「劇的詩篇」の方の17人のオケ編成になっている。 語りと音楽が交互に演奏、語りの美しいフランス語から始まる。舞台左右には訳詞が表示がされ、解りやすい。3部構成で全27曲、最後のソロモンの戴冠式、ダヴィデの死へ向かっての盛り上がりが素晴らしい。 特に第二部16曲目「聖櫃の前の踊り」がオケと合唱が一体となり天使の歌声からハレルヤに至る完成度に驚かされた。また途中の巫女が如何にも霊媒が乗り移った様な激しい台詞でもとが演劇だったことが判る。 これだけの音楽の完成度になったのは、一番音楽演奏に向いているホールCだったことも影響したのでしょう。 今回の「舞曲の祭典」テーマから本作品が選曲された理由がHPやプログラム等に記載ないのだが、「聖櫃の前の踊り」が10分超える大曲になっているためだろうか。 今年のLFJ有料コンサートの鑑賞は本公演のみ。これは是非聞きたいと言った曲が他になく、寂しい限り。先に行われたナントでのLF公演が入った公式CDを購入したが、そちらには「カルミナ・ブラーナ」が入っており、舞踊と組み合わせた公演があれば是非聞きたかったのだが。 全体的に小規模化し、曲目や演奏者にも魅力が少なくなっているように感じる。来場者も年々減少傾向で、スタッフもボランティアからアルバイトに変更され、当初の熱気が感じられない。来年についてまだHPでも公表されてないようで、どうなることやら。End
2017.05.06
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鑑賞日:2017年4月13日(木)18:30開演入場料:¥7,200 (B席:3階5列) 【主催】CBCテレビ、名古屋市名古屋国際音楽祭2017バッハ・コレギウム・ジャパン「マタイ受難」BWV244J.S.バッハ作曲会場:愛知県芸術劇場コンサートホール指揮:鈴木雅明合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパンソプラノ:ハンナ・モリソン、松井亜希アルト :ロビン・ブレイズ、青木洋也テノール:ベンヤミン・ブルンス(エヴァンゲリスト)、櫻田亮バス :クリスティアン・イムラー(イエス)、加耒徹 感想: これまでBCJの生演奏を聞いたことがなく、名古屋で大曲「マタイ受難」のコンサートがあるとのことで、職場を定時に飛び出し、栄の愛知県芸術劇場へ向かった。 開演10分前にホールへ到着。客席は5~6割程度の入り。 開演時間となし客席暗転、管弦楽から登場、しばらく時間が開いて合唱、ソリスト、指揮者登場。 管弦楽は可搬型オルガン含め左右対称に配置され、合唱も各パート3人で左右に12人ずつ配置の合計24人。 曲によって、楽器ソロ、片側アンサンブル、全体アンサンブルと使い分けての演奏。第1部1番と終曲29番にはホール据え付けのパイプオルガンも加わり、音楽へ厚みを加える。 古楽器であるが音量的にバランスが取られ、違和感を感じない。とにかくソリスト、合唱と管弦楽との音量のバランスが素晴らしく、その調和が美しく完璧。またホールの音響の良さもあり、音楽が天から降ってくるように感じる。 以前同曲を100人以上の大合唱と大きなオケでの演奏を聞いた覚えがあるが、全く違う曲に感じてしまう。管弦楽、合唱一体の音楽集団の強みとバッハを知り尽くしている指揮者・主宰者の力でしょう。 その中でもエヴァンゲリスト役ベンヤミン・ブルンスは、柔らかくも存在感のある歌声で惹きつけられた。 15分の休憩を挟んで3時間の演奏。所要があり残念ながら2部途中で退席。 合唱を続けている身としては、1つの究極の合唱音楽を聞けた感があり、機会があれば別な曲も聞いてみたい。End
2017.04.13
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鑑賞日:2016年5月18日(水)19:00開演入場料:¥6,800 (1列) 【主催】中京テレビ放送Japan Tour 2016ザ・リアル・グループ会場:日本特殊陶業市民会館ビレッジホール出演:ザ・リアル・グループ Sop:エマ・ニルスドッター Alt:カタリーナ・ヘンリソン Ten:アンダーシュ・エーデンロット Bar:モーテン・ヴィンサー Bas:ヤニス・ストラディンズ曲目<第1部>Round MidnightAre you coming to meGee! Mine Or Mozart's他<第2部>Pass Me The JazzDon't Stop Me NowWaterNature BoyLove ForeverCatching the Big FishFreedom 90他<アンコール>Bad感想 ザ・リアル・グループが2016年5月東京と大阪のビルボードでライブを行った後、名古屋でもコンサートを行うとのことで、仕事を定時に飛び出し名古屋市民会館へ。 ホールはビレッジ・ホール=小ホールで席数は1,149席だが、今回は2階席クローズの1階席のみで842席のキャパで8割位の客入り。客席には中高年に混じって、テレビ局主催のため業界関係者、普段アカペラ演奏を楽しんでいそうな20~30歳代の若者グループが多く見られた。 5分押しで客席が暗くなり、アカペラのボーカライズが聞こえメンバー登場。いつも通りの素晴らしいハーモニーで観客を引き付ける。 時々日本語含めた英語でのMCで曲を紹介しながらの演奏。名古屋公演は9年ぶりとのこと。 今回はメドレー曲はなく、有名所のナンバーにオリジナル曲を一部入れた構成。モーツァルトとアンコール「バッド」はいつもどおりの圧巻なハーモニーを聞かせてくれた。 今回からベースのアンダーシュ・ヤルケウスがヤニス・ストラディンズに変わり、アルトのカタリーナ・ヘンリソンが最後のツアーとのことで、30年続いたグループのオリジナルメンバーが全て変わることとなる。スウェーデンは引退後の社会保障制度が優れているので、アクセク働くことはないのでしょう。 今回初めて聞いた「Water」では、メンバー全員が水の入った瓶を使っい、息を入れて音を出すことで変化を加えたり、ライブで録音したものをそのまま繰り返しに使ったりと一部工夫が見られるが、音楽部分に変わりがないものの、オリジナル・メンバーが居なくなった状況では、より模倣感を感じてしまった。「ザ・リアル・グループ」に似たきものを聞いている印象。 代わりのメンバーはスウェーデン人ではなく、勿論王立音楽アカデミー出身ではなく、色々の意味で変わってしまっており、今後別な面が出てくることを期待しましょう。End
2016.05.18
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いよいよメインの「天地創造」へ。公演番号:216/大自然のスペクタクル~天地創造の壮大な歌劇 日時:5月4日(水・祝) 20:45 ~ 22:45 会場:東京国際フォーラム ホールA 入場料:¥3,000(S席1階23列目)曲 目: ハイドン:オラトリオ「天地創造」出演: ソプラノ:リュシー・シャルタン アルト :ゾエリーヌ・トロイエ テノール:ファビオ・トゥルンピ バリトン:アンドレ・モルシュ 合 唱 :ローザンヌ声楽アンサンブル 管弦楽 :シンフォニア・ヴァルソヴィア 指 揮 :ダニエル・ロイス感想: 鳥の声で開演時間となり、オーケストラが登場。その後に合唱団(前列Sop9人、Alt10人、後列Ten9人、Bas9人)が入場し、最後に指揮者とソリストが登場。 天地創造は3部構成。1部は天地創造の第1~4日の13曲、2部は第5、6日まで15曲、3部は創造された人間アダムとエヴァの姿が6曲、全34曲をソリストと合唱の掛け合いで演奏される。 ソリストは無理に声を大きくせず、頭声のよく響く声で歌い続け行く。合唱もデッドな5,000人ホールを満たすような響き。後半に向かい、どんどん盛り上がり、終曲で最高潮に。 素晴らしい演奏で聞く方も気分が高揚し、本日12時間の疲れが一気に吹き飛んだ。周囲にはスタンディング・オベーションの観客も。 全曲2時間の演奏のため通常は各部間で休憩が入るが、今回は2部と3部の間に演奏者のみ5分間休憩が入った。事前のアナウンスもあり特に問題はなかったが、観客には少々無理を強いる状況で一部はトイレに走る人もいた。 観客含めた休憩にしてしまうと5,000人のホールなので30分以上は必要で、終演が23:30頃となり、致し方ないか。 ほぼ12時間の鑑賞で、途中疲れを感じたが、有料コンサートの間も周辺レストラン、屋外屋台や無料コンサートで楽しむことが出来た。 今回初めて1日券パスポート券を利用したが、対象のコンサートの席が全て同じため、広いホールAで迷うこと無く利用できることはメリットあり。 ホールAはいずれも空き席が少なく、それなりに観客が入っていたが、読売ホールも会場から外れ、全体的には昨年よりも少ないのではと心配に。日比谷野外はどの位入ったのか? 来年のテーマは既に発表されており「ダンス」。どんな曲、どんな演奏者が来てくれるか今から楽しみである。End
2016.05.04
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鑑賞日:2016年5月3日(火・祝) ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2016「la nature ナチュール - 自然と音楽」【主催】東京国際フォーラム 5月GW恒例の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は今年で12回を向かえ、昨年同様に作曲家中心でなく「ナチュール―自然と音楽」をテーマにした選曲になっている。 昨年参加した前夜祭は今年参加出来なかった(ジュピターを演奏したらしい)が、恒例のローザンヌ声楽アンサンブルを聞きに初日3日、山の神と途中ランチで銀座に寄った後、有楽町の東京国際フォーラムへ。 天気は薄曇りで暑すぎず過ごしやすい割には、昨年同様の人出で少々少ない印象。まずは林光の「森は生きている」を聞きにB7ホールへ。公演番号:123/ロシアの森のファンタジー~家族で楽しむ日本語オペラ 日時:2016年5月3日(火・祝) 13:30~14:30 会場:東京国際フォーラム ホールB7 入場料:¥2,800(S席11列目)曲 目: 林光:オペラ「森は生きている」(特別カット版)出演者: びわ湖ホール声楽アンサンブル ピアノ:渡辺治子 演 出:中村敬一感 想: 「森は生きている」はロシアの児童文学作家サムイル・ヤコヴレヴィチ・マルシャーク作の戯曲を林光が日本語オペラ化したもの。 オペラシアターこんにゃく座によって今も全国で上演が続けられている。2012年びわ湖声楽アンサンブル公演があり好評だったため、今回LFJで聞くことに。全曲で2時間以上あるようだが、今回LFJ用に1時間にカットされている。 舞台中央に白いグランドピアノが鍵盤側を客席に向かって置かれ、ピアニストは客席に背を向けて、指揮者がいないため、舞台側を見て、歌手に合わせての演奏。 衣装は白の上下に、役に合わせた被り物や羽織ものを付け、演じていた。大掛かりな舞台装置は無く、小さなソリ程度。学芸会風だが、作品の音楽の世界を表現出来ていた。 Sop3人、Alt、Ten、Bas各4人の15人編成。女王や総理等の個別役と12人の妖精、廷臣の役を兼ねて演じ分けている。 びわ湖ホールでは合唱以外にもオペラの個別役も歌っており、B7ホールのロビー・ギャラリー仕様超デッド音響の中でも、皆さんよく声が通り、ハーモニーのバランスも良い。日本語の発声にも気を使い、言葉も明瞭だった。 今回副題に「家族で楽しむ日本語オペラ」と書かれていることもあり、未就学の子供も多くいたが、皆さん最後まで静かに座って聞いており、大人の咳払いや鞄の鈴音等の方が煩かった位。興味を持ちやすい作品のためでもあるが、普段からの躾でしょうね。 機会があれば、全編を聞いてみたいCont.ホールEキオスクコンサート アンサンブル・プログレス(木管合奏)ハルモニームジーク 日時:2016年5月3日(火・祝) 15:00~15:20 会場:地下展示Eホール 入場料:無料(正面下手側に立って鑑賞)曲 目: モーツァルト:オペラ《魔笛》ハイライト 感 想: 木管合奏による魔笛の演奏。オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2にコントラバス1が入った編成。 序曲から始まって、鳥刺しの歌、パパパの歌等、木管だけでも結構楽しめる。アンコールは夜の女王のアリア。モーツアルトの凄さを感じた。Cont. 時間が空いたので銀座方面へショッピングした後、再度ホールB7へ。公演番号:125/自然へのオマージュ~文学と音楽の至福の出会い 日時:2016年5月3日(火・祝) 17:00~17:45 会場:東京国際フォーラム ホールB7 入場料:¥2,800(S席7列目)曲 目: プーランク:7つの歌 ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの詩による3つの歌 ラヴェル:3つの歌 ヒンデミット:リルケの詩による6つのシャンソン フォーレ:魔人たち(ジン)op.12 フォーレ:ラシーヌの賛歌 op.11、出演者: ローザンヌ声楽アンサンブル 指 揮:ダニエル・ロイス ピアノ:サイモン・サヴォイ感 想: 今回からミッシェル・コルボは来日せず、指揮者は2015年からローザンヌ声楽アンサンブル芸術監督のダニエル・ロイス。 時間となり(ベルではなく鳥の声が入る)合唱団登場。前列上手Alt7人(カウンターテナー2人含む)、下手Sop6人、後列上手Bas6人、Ten6人の37人編成。 指揮者登場し音叉で音を取ったあとハミングで音出し。今回はフランス語の近代詞に曲をつけた合唱曲でまとめ、終わりのフォーレ2曲以外はアカペラの演奏で実力が直ぐに分かる。 1曲目のプーランク7つの歌は、日本の上手い合唱団で時々演奏される曲。和音がどんどん変化し難曲との印象だったが、ローザンヌが演奏すると、その和音が明快で、初めて作曲者の意向が分かった気分に。アカペラにおけるバランスの重要性を改めて認識した。 ドビッシーとラヴェルにはAlt、Sopのソロが入るが、どちらもよく通る声で素晴らしい。 フォーレの2曲は、Altカウンターテナーで歌っていたサイモン・サヴォイがピアノを演奏。プログラム掲載の順番とは逆にラシーヌ賛歌を最後に演奏。名曲を余分な抑揚を付けず、美しい音楽をそのまま表現しており、完成度の高い演奏を聞くことが出来た。 本日の鑑賞は終了し、帰宅へ。明日も行くことに。End
2016.05.03
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鑑賞日:2015年5月4日(月・祝)ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2015「PASSION/祈りと恋といのちのパシオン」【主催】東京国際フォーラム 5月GW恒例の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は今年で11回となり、これまでの作曲家中心でなく「パシオン」とのテーマの選曲になっている。 その中で、恒例のコルボ&ローザンヌの演奏は5/3夜の「ヨハネ受難曲」ホールAしかないため、5/4ローザンヌ声楽アンサンブルのバッハ「ミサ」とエル=バシャのピアノでベートーヴェンを聞きに最終日4日、山の神と有楽町の東京国際フォーラムへ向かった。 12時頃到着、天気は曇り時々晴れ、少々暑いものの過ごしやすいが、地上広場、ガラス棟、地下ホールとも例年に比較し人は少なめ。屋台村でほとんど並ばずにロコモコ丼と富士宮焼きそばを購入し空いたテーブルで食べた後、地下広場でお土産を物色、展示ホールで丸の内合唱団の演奏(ウーラ・ヤイロ「Dark Night of the Soul」)を少し聴いてホールCへ。公演番号:343/祈りのパシオン“祈りのバロック~バッハとヘンデルによる宗教音楽” 日時:2015年5月4日(月・祝) 14:00~15:15 会場:東京国際フォーラム ホールC 入場料:¥3,600(S席14列目) 曲 目: J.S.バッハ:ミサ曲 ト短調 BWV235 ヘンデル:「主は言われた」(Dixit-Dominus)HWV 232出演者: 指揮:ダニエル・ロイス 合唱・演奏:ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル感 想: 本公演の指揮者はミッシェル・コルボではなく、2015年からローザンヌ声楽アンサンブルの芸術監督に就任したダニエル・ロイス。 客席は満席状態、客電が落ち、管弦楽が登場。バイオリン6、ヴィオラ2、チェロ2、コントラバス1、オーボエ2、オルガンの編成。 チューニングの後、合唱が登場。前列が女声でSop9、Alt9(内カウンタTen2)、後列男声Ten8、Bs8。ソリストと指揮者登場で演奏が始まる。 J.S.バッハ「ミサ曲 ト短調」はKireとGloriaの2部のみで、カンタータからの転用となっている。バランスの良い安定した演奏で聴かせる。 2曲目のヘンデル「Dixit-Dominus」は、木管が抜け、弦楽とオルガンでの演奏。ソリストはSop、Alt、Tenで、AltはカウンターTenが歌う。 ソロと合唱との掛け合いになっており、テンポ、バランスが素晴らしく、ヘンデル22歳のとき、ローマで作曲した若々しい作品を表現出来ていた。 ダニエル・ロイスの指揮も的確で、気がつけば1時間10分が過ぎ、器楽含め大変レベルの高い演奏を聴くことが出来、次のコンサートへ。Cont.公演番号:354/いのちのパシオン“ベートーヴェンのいのちのパシオン~ピアノ独奏篇” 日時:2015年5月4日(月・祝) 15:45~16:30 会場:東京国際フォーラム ホールD7 入場料:¥2,600(指定席2列目) 曲 目: ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 op.27-2 「月光」 第23番 ヘ短調 op.57 「熱情」出演者: ピアノ:アブデル・ラーマン・エル=バシャ感 想: ピアノ独演も聴いてみようと、ベートーヴェンのベタなソナタ2曲のコンサートを選択。 開場までホールD7のロビーで待っていると、欧州古典音楽家衣装で額縁を持ったムッシューPと遭遇。「パシオン」と叫びながら顧客たちとコミュニケーションを取り、周囲は和やかな雰囲気に。 エル=バシャはLFJ常連で、その年齢にあった大変落ち着いた演奏。普段聞くアマチュア演奏との一番の違いは、旋律の表現が全然違くこと。沢山の音の中でも鮮やかに旋律が浮かび上がらせその旋律に抑揚の入った流れを感じる。こちらもあっという間の40分でベートーヴェンの交響曲に通じる曲の構成を楽しむことが出来た。 終演後は、もう一つのパシオンを聞きに地下展示ホールへ。Cont.展示ホールキオスクコンサート クラシックソムリエ・シンフォニック/オペラコンサート「恋のパシオン」 日時:2015年5月4日(月・祝) 16:30~17:30 会場:地下展示ホール 入場料:無料(正面下手側に立って鑑賞)曲 目: ベルリオーズ:幻想交響曲より第4楽章 ビゼー:歌劇「カルメン」第4幕より 出演者: 指揮:曽我大介 管弦楽:アマデウス・ソサエティー管弦楽団 合唱:一音入魂合唱団 ソプラノ/カルメン:浪川佳代 テノール/ドン・ホセ:豊原奏感 想: コンサート2つ「祈り」と「いのち」のパシオンを聞き、残りの「恋のパシオン」を聴くため、地下展示ホールへ。 昨年と同様に指揮者とトークゲストが登場し、本展示ホールでもコーナーのある「クラシック・ソムリエ検定」の紹介とクイズが行われ、「恋のパシオン」にちなんでベルリオーズ「幻想交響曲」より第4楽章が演奏された。続いて、ビゼー「カルメン」第4幕が演奏が始まると、スペイン闘牛士や観客たちの衣装を着て旗を持った合唱団とカルメン、ドン・ホセ役のソリストが登場。歌詞は日本語でソリストはマイクを使って歌って、バランスを取っている。裏歌で演奏される闘牛場の観客の合唱は舞台を降りて壁際へ移動、バンダの演奏も加わり本格的。それなりに楽しむことが出来た。 席には座れなかったが、これまでになく舞台が見える場所で余裕を持って鑑賞することができた。これまでになく全体的に観客の少なさが目立ち、来年は大丈夫だろうかと心配に。End
2015.05.04
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展示ホールキオスクコンサート「一緒に歌って祝おうLFJ10回記念」 みんなでうたう≪第九≫ 日時:2014年5月5日(月・祝) 16:30~17:30 会場:地下展示ホール 入場料:無料(正面上手側座席横で立って鑑賞と歌唱)曲 目: チャイコフスキー作曲 序曲「1812年」 ベートヴェン作曲 交響曲第9番「合唱付き」第4楽章出演者: 指揮:曽我大介 管弦楽:アマデウス・ソサエティー管弦楽団 合唱:一音入魂合唱団 ソプラノ:浪川佳代 アルト :山下牧子 テノール:豊原奏 バリトン:吉川健一 トークゲスト:高坂はる香感 想: 今年LFJは10回記念とのことで、5月2日前夜祭では第九の4楽章の一部を楽器を持ち寄り、合唱も入って希望者参加のイベントが有り、事前に楽譜もWebに掲載されていた。 そして本日の無料展示ホールキオスクコンサートで「一緒に歌って祝おうLFJ10回記念 みんなでうたう≪第九≫」のプログラムがあり、詳細不明だが取り敢えず第九第四楽章の合唱譜を持って30分前に到着。 時間となり、指揮者とトークゲストが登場し、本展示ホールでもコーナーのある「クラシック・ソムリエ検定」の紹介とクイズが行われ、有名なチャイコフスキー「1812年」を演奏、大砲と鐘のSEが入って盛り上がった。 続いて4人のソリスト登場に合わせ、周囲のスタッフから一番有名な一節「Freude, schoner Gotterfunken・・・」のソプラノ部分の楽譜が配られ、この部分だけ歌うのか?と思ったが、指揮者が「歌える方は全曲歌ってね」と言われたので、周りの迷惑を顧みず調子に乗って全曲歌ってしまった。 周囲の方からは、少々の笑いと拍手を頂け、勝手に満足。ただ一番最後の部分は譜面通りの一番早いバージョンであり、ズレてしまったのは少々残念。もし次回あるとすれば、リハーサルでこの部分を合わせて欲しいと身勝手なお願いを・・・。 展示ホール奥のグッズ売り場で、山の神が記念オリジナルCDと携帯ストラップを購入し、時刻を確認すると既に18時前。ほぼ丸一日、LFJで合唱を楽しむことが出来た。 恒例のルネ・マルタン氏記者懇談会での来年テーマは発表はなく、6月頃の発表予定とのことで、あれこれ考え楽しみに待つことに。End
2014.05.05
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公演番号 383「音楽の捧げもの<回想する音楽>」 日時:2014年5月5日(月・祝) 14:30~15:30 会場:よみうり大手町ホール 入場料:¥3,000(指定席5列目) 曲 目: ドヴォルザーク作曲「スターバト・マーテル」(抜粋) 第1、2、3、4、8、9、10曲出演者: 指揮:ミシェル・コルボ 合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル ソプラノ:マリー・ヤールマン アルト:マリー=エレーヌ・リュシェ テノール:クリストフ・アインホルン バリトン:ピーター・ハーヴェイ ピアノ:サイモン・サヴォイ感 想: LFJでの一番の不満は、会場の東京国際フォーラムの各ホールは会議や講演会用に出来ており、音響がデッドで、クラシック音楽のコンサートには向かないこと。 今年から新たに加わったよみうり大手町ホールは、3月末にオープンした音響も考慮された客席数500のホールとのことで、その音響も楽しみにシャトルバスで移動。 ホールに到着、エスカレータで4階まで上り、開場時間になって5階まで上ってようやくホール入口に。ホール壁、天井は全て木材で覆われ、ステージの反響板も木製を凹凸に組合せて出来ている。座席も木製でが、座位部分はクッションが適度に効いて座り心地も良い。 こちらもチケット購入時では、指揮者、合唱団名しか公開されておらず、管弦楽付きを期待したが、プログラムには、指揮者、合唱団に加え4人のソリストとピアノ奏者が記載。 また訳詞は準備されておらず、ソリスト含め演奏曲目確定が直前だった影響と推定。 合唱団はドツレクと比較し、メンバーの個々位置は変わっているものの、パート別の並びと人数は同じ。 ソリスト、ピアニスト登場のあと、コルボが登場。 こちらもゆっくりとした静かな出だしから、段々と声の厚みが加わってくる。ホールの大きさ、音響の影響で、ホールCよりより大きなボリュームで聞こえて来て、とても30人の合唱とは思えない音量で圧倒される。 音楽が盛り上がる部分では、指揮者が立ち上がり、緊張した指揮で全体をコントロールしていることがよく分かる。ドヴォルザークの美しい旋律からは、子供を亡くした深い悲しみと祈りが伝わってくる演奏だった。 出来れば管弦楽付きで聴きたいところだったが、合唱、ソリスト中心の演奏で違った面からの演奏を楽しむことが出来て良かった。 カーテンコールでは、合唱全員が退場した後にコルボさんが一人で登場。ホール一杯の拍手を受け、客席へ手を振りながら退場されたのは、本演奏がLFJ最後のためでしょう。 ぜひ来年もローザンヌ声楽アンサンブルと来日して頂き、演奏を聞かせてほしい。 終了後足早にホールを出たが目の前でシャトルバスに行かれてしまい、止む無く地下鉄で東京国際フォーラムへ戻った。 お目当ては、第九を歌うため?Cont.
2014.05.05
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鑑賞日:2014年5月5日(月・祝) ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2014「Jours de Fetes/10回記念 祝祭の日」【主催】東京国際フォーラム 5月GW開催の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は今年で10回記念。今回はこれまで取り上げた10人の作曲家が友人を伴って音楽祭に集うとのテーマでポピュラーな曲目が多い。 その中で、恒例のコルボ&ローザンヌの演奏を聞きには最終日5日、山の神と有楽町の東京国際フォーラムへ向かった。 11時に到着、生憎の小雨模様のため事前のお腹の準備は、地下のプロント・イン・バールでオープンサンドとカフェラテで軽く済ませ、ホールCへ。公演番号 342 日時:2014年5月5日(月・祝) 12:00~13:05 会場:東京国際フォーラム ホールC 入場料:¥3,500(S席4列目)曲 目: ブラームス作曲「ドイツ・レクイエム」 op.45(ピアノ連弾版)出演者: 指揮:ミシェル・コルボ 合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル ソプラノ:レティツィア・シェレール バリトン:ファブリス・エヨーズ ピアノ:サイモン・サヴォイ、ニコラ・ファリーヌ感 想: 3年前東日本大震災の影響で聴けなかったコルボ&ローザンヌのドツレク。チケット購入時点のプログラムには指揮者はピアノ連弾者ニコラ・ファリーヌと記載されていたが、当日のプログラムにはミシェル・コルボとなっている。 開演時間となり合唱が入場、下手から前列Sop9人、Alt8人(内カウンターTen1人)、後列Ten7人、Bs6人の合計30人。 ソリスト、ピアニストに続いて、ミシェル・コルボがゆっくりと登場し、会場中から大きな拍手。 静かな出だしから1曲目「Selig sind, die da Leid tragen」が始まり、コルボは椅子に座ったまま指揮をしていたが、途中音楽が大きくなる部分で立ち上がって全体をコントロール。 この後の2、6、7曲目も同様で、7曲目は最初から最後まで立ったままの指揮で、演奏全体の緊張感を維持していた。ドツレクは1つの曲の途中で曲想、テンポ、強弱が大きく変わる曲が多く、当初のピアニストの指揮兼務では無理だったのではと推測。 本曲は1時間強で、3大レクイエム等と比較し合唱が歌う部分が圧倒的に多く、今回オケでなくピアノ伴奏のみなので、合唱にかかるウエイトは大変おおきく、その中でこれを30人で最後まで歌いきるのは流石です。 カーテンコールで、コルボさんの満足した顔を見た後、雨が止んだ地上広場でハイネケン生ビールとフランクフルト、ポテトフライでお腹を満たし、無料の丸の内シャトルバスに上手く乗れて、よみうり大手町ホールへ向かった。Cont.
2014.05.05
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今年の本家ナントは「アメリカ」がテーマだったが、LFJは10回記念とのことでこれまで取り上げた10人の作曲を中心に何でもありの内容。 その中で今年もやってくる予定のローザンヌ声楽アンサンブルは4公演。 5/3 143 フォーレ「レクイエム」(ミシェル・コルボ指揮) 5/4 215 モーツァルト「レクイエム」(ミシェル・コルボ指揮) 5/5 342 ブラームス「ドイツ・レクイエム」(ピアノ連弾版) (サイモン・サヴォイ[ピアノ]、ニコラ・ファリーヌ[ピアノ、指揮]) 383 ドヴォルザーク「スターバト・マーテル」(ミシェル・コルボ指揮) ということで、これまで聴いたことがない5/5の2公演をフレンズの先行抽選で確保。 「ドイツ・レクイエム」は東日本震災の影響で来日中止になり、聞けなかった曲目。 ナントでの演奏VTRが流れていて、残念な記憶があった曲目、やっと聴くことが出来る。 ピアノ連弾伴奏のみなので、より合唱のアンサンブルの響きが楽しめそう。 もう一つの「スタバト」は今のところ指揮者と合唱のみの表記でまさかアカペラで演奏? おそらく管弦楽はつくでしょうけど。 また会場が今年から新たに加わった「読売大手町ホール」で、音響は一番期待できるか。 いろいろ不明なところもあるが、そこも含めて楽しみに待つことに。End
2014.03.06
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鑑賞日:2013年6月14日(金)19:00開演入場料:¥5,000 B席(2階L1列)【主催】三井住友海上しらかわホールSHIRAKAWA PREMIUM 2013結成40周年記念ツアーベスト・オブ・タリス・スコラーズ会場:三井住友海上しらかわホール指揮:ピーター・フィリップス合唱:タリス・スコラーズ曲目 <第1部> トマス・タリス:使徒らは口々に パレストリーナ:ミサ・アスンプタ・エスト・マリア<第2部> エリック・ウィテカー:サント・シャベル 結成40周年記念委嘱作品(日本初演) アルヴォ・ペルト:マニフィカト ニコラ・ゴンベール:アブサロンを悼む ジョスカン・デ・プレ:わが子、アブサロン ウィリアム・バード:聖所にて至高なる主を賛美もて祝え <アンコール> ラッスス:うるわしき救い主のみ母 ペルト:神の母にして処女感想 仕事が長引いたことと、ホールを間違え(愛知芸術劇場と思い込んでいて)、一度栄駅で降り改札出た所でチケットを見直し気付き、一駅乗り直したこともあり開演時間に20分程遅れとなり、第2部から聞くことに。 ロビーでアイスコーヒーを飲みながら、ステージ演奏の生中継TVを見ることが出来たので、気分を落ち着け良かったか。 タリス・スコラーズは、ルネッサンス期の合唱曲を主なレパートリーとする世界最高峰のアカペラ合唱団。男女5人ずつだが曲によって、編成を変えて演奏される。 第2部1曲目はタリス・スコラーズ結成40周年記念委嘱作品であり、結構複雑な和音や音がぶつかるところが出てくる。S3/A3(内1名はカウンターテノール)/T2/B2の編成で、アンサンブルと言うよりも個人個人の声を強く出す歌い方で、和音がぶつかる所も更に強く出すことで、独特の響きとなり聞こえてくる。 2曲目も現代作曲家の合唱曲で、1曲め同様複雑な和音。 3曲目からはルネッサンス期の合唱曲で、S2/A2/T2/B2、4曲目はA2/T1/Br1/Bs1。 5曲目からアンコールは、1、2曲目と同じS3/A3/T2/B2の編成。マドリガルのバランスが素晴らしい。 しらかわホールは1階421席、2階272席で長方形の作り、壁には木を多く使い残響も適度。座席もゆったりして聴きやすい。 ステージと客席が近く、合唱や室内楽にはピッタリのホール。そのため、2階席でも、近くで歌っているように聞こえる。 アンコールでは客席はスタンディングオベーション。 名古屋ではめったに聴けない最高水準の合唱、生のハーモニーが聞けて、第1部が聴けなくても大満足のコンサートだった。End
2013.06.14
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鑑賞日:2013年6月1日(土)14:00開演入場料:¥3,000 L席【主催】(財)びわ湖ホールびわ湖ホール声楽アンサンブル第52回定期公演「合唱と室内オペラ―伝統から今日へ―」会場:びわ湖ホール小ホール 指 揮:田中信昭ピアノ:中嶋香独唱・合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル曲目 1.柴田南雄 作曲/北原白秋 詩「三つの無伴奏合唱曲」 (1948) 1.水上 2.早春 3.風2.野平一郎 採譜・編曲: 清元節 ≪卯の花≫(2007)3.佐々木幹郎 台本/西村朗 作曲室内オペラ ≪清姫-水の鱗≫~二人の独唱者、混声合唱とピアノのための~ (2011)(独唱)清姫:栗原未和 安珍:山本康寛感想 前日仕事の関係で大阪へ出掛け、翌日帰りがけに聞けそうなコンサートを探した所、びわ湖ホール声楽アンサンブルの演奏会があるとのことで、梅雨の中休みの中、大津駅からびわ湖ホールまで途中三井寺(方向違い)へ寄り道しながら2時間掛かって到着。 会場は小ホール、ワンフロアー323席。時間となり場内暗転でアンサンブルメンバー登場。SATB4人ずつだが、前列女声、後列男声でパート配列はバラバラ。 指揮者は東京混声合唱団創立者で合唱界の大御所、田中信昭。まずはマイクを持って曲を紹介。 1曲目柴田南雄作曲「三つの無伴奏合唱曲」は自身の好みで取り上げたとのこと。練習の際、客席で聞いて素晴らしかったとのことで、そのまま客先へ降り、指揮者なしでの演奏。立ち位置や会場の残響の影響もあって、溶け合った音として耳に届き、若々しい歌声とハーモニーの素晴らしさに酔いしれた。 2曲目の野平一郎 採譜・編曲「清元節 ≪卯の花≫」は、浄瑠璃の清元節をア・カペラ合唱に編曲したもので、歌詞に加え三味線、笛、太鼓部分も歌っており、中なか面白い曲になっている。出だしや和音が難しいため、指揮者は舞台上で振っていた。 25分の休憩を挟んで舞台上にピアノが運ばれ、合唱は2段、椅子と譜面台が出され、パート別に下手からSATBだが、ソリストが抜け、STは3人ずつ。 3曲目は室内オペラ 「清姫-水の鱗」。指揮者のMCで客席おられた作曲者の西村朗氏を舞台へ呼び、作曲者自らの曲紹介に加え、アリアでは拍手を入れてほしいとのこと。 安珍清姫の有名な物語を題材にしているが、最期が道成寺の火災で鐘に閉じ込められた安珍を助けようと蛇に変身した清姫が鐘に巻き付いたが、二人共焼け死に、安珍の魂が永遠に清姫に抱かれるとのストーリーに変わっている。 現代的な和音も多いが、旋律は美しく言葉に合っている。歌詞がはっきり聞こえてくるのは、歌唱の上手さでしょう。二人のソリストも上手く、特に清姫役の栗原未和は中域から高音まで響く声で、途中客席の後ろから入って歌った時は、ホール中が響いている様に聞こえた。 また音楽に合わせ、舞台背面のスクリーンに山村や水の流れ、炎や鐘が映されより分かりやすい。ホール客席側面のライトも使い更に効果を上げていた。 今回日本の合唱曲だけだったが、バラエティー豊かな選曲で、特に3曲めの室内オペラは、ピアノと少人数の合唱とはとても思えないダイナミズムで、十分に楽しむことが出来た。 また機会があればぜひ聞きに行きたい。End
2013.06.01
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鑑賞日:2013年5月4日(土・祝)ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2013【主催】東京国際フォーラム 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」の2日目は、昨年、一昨年と聴けなかったはコルボ&ローザンヌの演奏が3年ぶりに聴けるとのことで、春の陽気の中、山の神と有楽町の東京国際フォーラムへ向かった。公演番号 242 「聖なるパリ」日時:2013年5月4日 11:45~12:30会場:東京国際フォーラム ホールC入場料:S席¥3500(16列)演奏:ソプラノ:シルヴィ・ヴェルメイユバリトン:ジャン=リュック・ウォーブル合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル管弦楽:シンフォニア・ヴァルソヴィア指揮:ミシェル・コルボ曲目:デュリュフレ:グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10フォーレ:レクイエム op.48(1893年版)感想: ホールCにも関わらず、早々とSoldOutとなった注目公演。 先に管弦楽のシンフォニア・ヴァルソヴィア登場の後、ローザンヌ声楽アンサンブルが登場。ソプラノ、アルト(カウンターテノール含む)各9人、テノール、バス各7人。 指揮者登場で1曲目は昨日も違うコーラスで聞いた同じ曲。会場の反響の影響もあり、ハーモニーとしては人数が多い分、今日の方が安定して聞こえる演奏。管弦楽の方は座って待っており、曲間を開けたくない配慮か。 合唱の中からバリトンソリストが前の椅子に座り、ホルンの安定した深い音と共にフォーレ「レクイエム」が始まる。 テンポが全体的にゆっくりで、これ以上遅くなると曲が破綻する所まで引っ張る。指揮者が高齢になる程テンポが遅くなる傾向があると聞くが、崩れること無く音楽を維持出来るのは、演奏者皆さんの経験とレベルの高さでしょう。 「Pie Jesu」は合唱中からソプラノソリストが前に出て、ビブラートのない美しい透き通った歌声で聴かせる。 終曲「In paradisum」もソプラノが高音を乱れのないPPで歌い美しい。 大満足の演奏を聞くことが出来た。 明日は家族サービスのため箱根へ出かけるためLFJ鑑賞は今日で終了。 次回10年目のテーマは? コルボ&ローザンヌの公演はあるのか? と色々期待しながら来年を待つことに。 End
2013.05.04
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鑑賞日:2013年5月3日(金・祝)ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2013【主催】東京国際フォーラム 5月GW開催の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は今年で9回目。今回は「パリ、至福の時」のテーマで19世紀後半から現代まで、パリを彩ったフランス、スペインの作曲家たちの音楽を取り上げている。 コルボ&ローザンヌは2、3日目に出演のため、初日はデュリュフレ、プーランクのアカペラ合唱とラベルの演奏を聞きに夕暮れ迫る有楽町の東京国際フォーラムへ向かった。公演番号 135「聖なるパリ」日時:2013年5月3日 18:15~19:00会場:東京国際フォーラム ホールB5 入場料:¥2500(1列)演奏:合唱:ヴォックス・クラマンティス指揮:ヤーン=エイク・トゥルヴェ曲目:グレゴリオ聖歌よりデュリュフレ:グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10ギョーム・ド・マショー:ノートルダム・レープーランク:悔悟節のための4つのモテットメシアン:おお聖なる饗宴感 想: ヴォックス・クラマンティスは初めて名前を聞く合唱団で1996設立で中世の多声声楽曲と現代音楽を得意とするコーラスグループとのこと。 時間となり会場が暗転、舞台上が明るくなると両手からグレゴリオ聖歌を歌いながら一人一人舞台上へ。男性8人、女性8人が黒の衣装で登場。 デュリュフレとプーランクのモテットはその元歌のグレゴリオ聖歌を先に歌ったあとに演奏されるので、元の旋律をどのようにコーラスへアレンジされているかが解りやすい。 美しいハーモニーで厳粛な気持ちになれた。「ノートルダム・レー」はソプラノ独唱で、曲想に合った澄み透った美しい歌声。 残念だったのは反響音が全くないデットなB5ホールであり、本来想定されている教会の聖堂のような場所で聞きたかった。 一般の方には馴染みが薄い曲のためか拍手が全く入らないので、各モテットが終わった所で当方が最初に拍手を入れ、ようやく会場中から拍手。 面白かったのは演奏者の楽譜で、黒カバーの紙、タブレット(iPadに黒カバー)そして無し(暗譜)とバラバラな所も新しいグループならでは。曲が長い、多いとなれば今後は合唱でもタブレットが増えてくるでしょう(メサイアやオペラは楽譜が重くて大変)。 終演後、地上広場の屋台村へ行きHeinekenの生ビールで喉を潤した後、B7ホールへ。公演番号 126 日時:2013年5月3日 19:45~20:30会場:東京国際フォーラム ホールB7入場料:S席 ¥3000(9列) 演奏:ピアノ:清水和音管弦楽:香港シンフォニエッタ指揮:イプ・ウィンシー 曲目ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌラヴェル:クープランの墓ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調感想: のだめカンタービレでも取り上げられたラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」の生演奏を一度聞きたいとフレンズ抽選で取った際に出演アーティストのトップが清水和音だったのでてっきり他の2曲もピアノ独奏と考えていたが、オーソドックスに管弦楽演奏。 ホルンやオーボエで所々危なっかしい音や全体のズレが聞こえてしまい少々残念。 2曲目の「クープランの墓」が終わった所でピアノが中央に運ばれ清水和音登場。 ピアノの音が綺羅びやかで素晴らしい演奏。ピアノに引っ張られ管弦楽のテンポも安定し、楽しく盛り上がる演奏となった。 カーテンコールの後、清水和音が登場し「主催者側より早く出て行くように言われているのでアンコールは無し」とのMC。 だったら1、2曲目もピアノ独演にしてほしかったが・・・。 End
2013.05.03
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鑑賞日:2012年6月22日(金)18:45開演入場料:¥4,500 A席(2階16列)主催:中部日本放送・名古屋市第35回名古屋国際音楽祭スウェーデン放送合唱団演奏会会場:愛知県芸術劇場コンサートホール音楽監督/指揮:ペーター・ダイクストラ曲目:<第1部>ヤーッコ・マントゥヤルヴィ:「天体の組曲」から“太陽”、“北極星”武満徹:「うた」より“さくら”、“島へ”クロード・ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの3つの歌ヒューゴ・アルヴェーン:「夕べ」「乙女は輪になって踊る」 ~休憩20分~<第2部>セルゲイ・ラフマニノフ:「晩祷」作品37より第1曲~第9曲<アンコール>ヤン・サンドストレム:「ヘラジカの歌」武満徹:「うた」より“さくら”ヒューゴ・アルヴェーン:「乙女は輪になって踊る」 感想: 合唱の神様エリック・エリクソンが指揮し、カラヤン指揮ベルリン・フィルとの録音も多く残っているスウェーデン放送合唱団の来日公演が名古屋であるとのことで発売前からチケットを予約。仕事を定時に切り上げ、栄の愛知県芸術劇場へ出かけた。 客席は3階席に空きが多く見られるものの、1、2階はぼ埋まり8割り程度の入りで名古屋地位域のクラシックコンサートとしては多い方。 舞台上には2段に山台が組まれ、椅子が置かれている。今回全てアカペラ演奏のため、ピアノも置かれていない。会場が暗くなり、ステージ上が明るくなって、合唱団登場。 前列が女性(上手アルト8人、下手ソプラノ8人)、後列が男性(上手テノール8人、下手バス8人)。指揮者登場で、音出しは女性が声で出しているよう。 1曲目のマントゥヤルヴィの「天体の組曲」は5拍子で面白い曲。微妙な和音も完璧で素晴らしい。 次の武満「さくら」は冒頭のA~、U~、M~の部分だけでその美しさ、バランス、ダイナミックに圧倒される。 第2部は下手からソプラノ、アルト、テノール、バスのオーソドックスな並び。バスが1人増えている。曲目は先月LFJのカペラ・サンクトペテルブルクでも聞いたラフマニノフの「晩祷」。サンクトペテルブルク程の迫力はないものの、バランスは素晴らしく、各パートの音色も揃っている。ソロも上手く(特にアルト)、どんな曲でも歌える一流合唱団であることがよく分かる。 アンコールの1曲目は、鳥の鳴き声から始まり楽しませる。「乙女は輪になって踊る」は、更に楽しく表現された。また今日が日本公演の最終日のため、今回で退団する団員2名への花束贈呈もあり。 ぜひ次回は管弦楽付きのコンサートも聞いてみたい。End
2012.06.22
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今年で8回目のLFJのテーマは『サクル・リュス/ロシアの祭典』。初日はあいにくの大雨で、交通機関が止まったり遅れたりと大変。幸い当方が乗車した電車は遅れなく、山の神とともに開演30分前に東京国際フォーラムへ到着。 雨の影響で午前中は地上広場キオスクコンサートは中止で人出も少ない。 例年より当日買える公演も多く、やはりロシア音楽は欧州中央と比較しポピュラーではないのか。 まずはルネ・マルタン氏一押しでもある「カペラ・サンクトペテルブルク」の公演へ。公演No.121鑑賞日:2012年05月03日(木・祝)10:45開演入場料:2,500円(S席6列目下手側)会 場:東京国際フォーラム ホールB7出演:合唱)カペラ・サンクトペテルブルク指揮)ヴラディスラフ・チェルヌチェンコ曲目: ボルトニャンスキー:合唱協奏曲第3番 《主よ、御力により帝は楽しまん》 アルハンゲルスキー:幸いなるかな チェスノコフ:我が祈りが叶わんことを、神は我らと共に ロシア民謡:ああ、我が広き草原よ 民謡組曲 カリンカ 栄えある湖、聖なるバイカル 広い草原の上空には感想: 当日券も残っており大雨の影響で空席が多いかと思ったが、開演時間には満席に。会場が暗くなり、合唱団登場。男性は黒のシャツとズボン、女性は白のワンピースでほぼ交互に2列で並び約60人。整列した所で白髪の大柄な指揮者登場。 ステージ両奥にはにはオルガンとピアノが置かれていたが使わず、指揮者が最初のフレーズを小声のファルセットで歌って音出し。 まずは1曲目からその音量と厚みに圧倒される。当方30年以上の合唱経験でこれまで聞いたことがない合唱。これだけの音量ならバランスが崩れそうなものだが低音パートが安定しており最後まで聞けた。発声と言うよりノド自身が強い印象。 出だしなど一部ずれを感じる所があったが、音楽演奏に全く不向きな残響ゼロのB7ホールでの圧倒的音量で気にならない。 各曲でソロやソリストが入るが、皆さん上手い。特に3曲目のアルトソロはその細身の体型とは異なる正に男声の歌声で素晴らいい。日本人にはいないでしょう。 ロシア民謡のバスソロの低音はさすがロシア。 アカペラでのロシア宗教曲と民謡の演奏はあっと言う間の45分。 もっと残響のあるホールで聞きたかった。もし教会で聞ければきっと音楽の世界観が変わるだろう。 ホールを出ても雨は降り続いており、地上のネオ屋台はパスし隣の東京ビルTOKIAのBUONO!でパスタランチ。 国際フォーラムへ戻って展示ホールキオスクでイズミノーツ(千代田区立和泉小学校ビッグバンド・クラブ)のジャス演奏を聞いて、グッズの買い物。公式CDとチェブラーシカグッズを購入しホールAへ。公演No.113鑑賞日:2012年05月03日(木・祝)14:30開演入場料:3,000円(S席17列目中央)会 場:東京国際フォーラム ホールA出演:ピアノ)アレクセイ・ヴォロディン管弦楽)シンフォニア・ヴァルソヴィア指 揮)ジャン=ジャック・カントロフ曲目: チャイコフスキー:序曲、花のワルツ(「くるみ割り人形」 op.71aより) ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番 ト短調 op.40感想: 管弦楽とラフマニノフのピアノ協奏曲が聞きたいと本公演を購入。 シンフォニア・ヴァルソヴィアはLFJ常連でこれまでに聞いたこともあり、今回も安定した演奏で「くるみ割り人形」を楽しめた。 ラフマニノフのピアノ協奏曲は2番、3番はコンサートでも聞いたことがあるが4番は初めて。アレクセイ・ヴォロディンは30才代だが上手い演奏で、スクリーンに映し出されるその指使いが素晴らしい。ただ後半の盛り上がった部分では管弦楽に消されピアノが聞こえず残念。これはピアニストの所為ではなくホールAではあまりに広すぎることが原因でしょう。 今年も楽しめたLFJ。最終日の5/5には一番の楽しみであるラフマニノフ詩曲「鐘」を聞きに行く予定。End
2012.05.03
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鑑賞日:2011年5月3日(火)18:30開演入場料:¥2,000 (D列)ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2011D-15fヴォーチェス8会場:東京国際フォーラム・ホールD7曲目:ブラームス:われらの父は汝に望む(「祭典と記念の格言」 op.109 より 第1番)ブラームス:気高き神はいずこ(「祭典と記念の格言」 op.109 より 第3番)ブラームス:なにゆえに、光が悩み苦しむ人に与えられたのか(「2つのモテット」 op.74 より 第1番)レーガー:アニュス・デイ(「8つの宗教的小品」 op.138 より 第6番)レーガー:われらみな唯一なる神を信ず(「8つの宗教的小品」 op.138 より 第8番)ブルックナー:モテット「この場所は神が作り給う」WAB23ブルックナー:モテット「正しい者の口は知恵を語り」WAB30ブラームス:強き盾にて武装する人、その城を守らば(「祭典と記念の格言」 op.109 より 第2番)アンコールブラームスの子守唄トットロ感想: ヴォーチェス8は初めて聞く名前で、女性2名、男性6名のイギリス出身。ウェストミンスター寺院聖歌隊出身者により結成され、ゴリツィア国際合唱コンクール優勝とのこと。イギリスのア・カペラグループとしては、キングズシンガーズが有名だが、あちらは男声合唱でカウンターテナーが最高音部を歌うのだが、女性が入るとどうなるか興味を持って聞いた。 こちらはドイツ語、ラテン語の歌のため1枚紙の訳詞が配られた。 舞台上のライトがついて8人登場するが、背の高さがバラバラ。ブラームス2曲を続けて演奏するがアカペラなのにダイナミックが大きい。カウンターテナーの欠点は音量が出ないため弱音主体となってしまうのだが、女性が歌うため迫力有る音量が出せる。その分バランスが少し取れていない部分も感じられたが、8人とは思えない大きな声量が会場中に響きわたり、これまでの宗教曲とは違った印象を持てた。 特に背に高いバス男性の声が素晴らしく、全体を支えていた。女性2人も音域が広く、上下入れ替わって歌っていた。 曲の間のMCはメンバー自身がローマ字を書いた紙を読んで日本語で紹介し、サービス精神も旺盛。 アンコールは打って変わって、ブラームスの子守唄を編曲し、各楽器を声で表現。マンハッタントランスファーのクラシック版か。マイクを使わずに、肉声のみでバランスを取って演奏するのはかなり難しいはず。 もう1曲は「となりのトトロ」から「トトロのテーマ」の『トットロ』を繰り返し歌うのだが、今度はヴォイスパーカッションまで入り楽しく、会場からは手拍子と、『トットロ』の大合唱となり大盛り上がりとなった。マイクを使わないでのボイスパーカッションもかなり難しいはずだが、バランス良く演奏できていた。 音楽の根源である声を使った演奏も色々なアプローチがあり、現代でも変化して行くことを改めて認識できた、サービス一杯の楽しい演奏だった。 ぜひ来年も来てもらい、生の演奏を聞きたい。End
2011.05.03
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鑑賞日:2011年1月23日(日)15:00開演入場料:¥2,000(全席自由)(ご招待)エウフォニア合唱団創立20年記念 第14回演奏会会場:セシオン杉並指 揮 :小崎雅弘ソプラノ:吉田恭子メゾソプラノ:清水華澄テノール:真野郁夫バリトン:佐野正一オルガン:新山恵理管弦楽 :エウフォニア室内管弦楽団合 唱 :エウフォニア合唱団第1部Inter natos mulierum K.72Sancta Maria,mater Dei K.273Missa brevis in G K.49第2部Requiem K.626 (バイアー版)感想: ブログ仲間のぴょんきちさんのご招待を受け、モーツァルトを聴きに新宿経由で東高円寺駅からセシオン杉並(高円寺地域区民センター)に山の神と出かけけた。 初めてのホールだが定員578人とコンパクトだが天井が高く、反響板もあり、客席もゆったりとして座り良くなかなか良いホール。客席奥面にはガラス越しの親子席もあり。 開演のブザーと伴に合唱団が登場、ソプラノ9人、アルト9人、テノール4人バス5人合計27人。続いて弦楽とオルガニストが登場。コンミスのチューニングの後、指揮者登場で2曲を演奏。 モーツァルトの若い頃の作品で、その明るい旋律にこちらの気分も明るくなって来る。バイオリンの音がそろっていて美しい。 続いてトロンボーン3人とソリスト4人が登場し、ミサを演奏。ソリストも皆さん声が出ていてバランスも良い。特にメゾの清水華澄は二期会や新国立のオペラでも聴いたこともあるが、深く豊かな声で素晴らしい。 15分の休憩の後、今度はトランペット、ファゴット、バスクラ、ティンパニも加わって、モツレク。 管も上手く、合唱も更に声が出てきた印象。プロでも緊張すると言うTuba mirumのトロンボーンソロも立派。 Confutatisのvoca meの女声のPは透明感があり、Lacrimosaでは思わず涙がこみ上げて来た。後半もレベルを維持したまま、立ちっぱなしで歌いきられたのは立派。 アンコールは指揮者のMCの後、1曲目Inter natos mulierumを再度演奏されたが合唱団の声が更に良く出ていたのは、緊張がほぐれた影響でしょう。 大変レベルの高い演奏でモーツァルトの音楽に浸ることが出来た。演奏された皆様がモーツァルトの音楽を大切にされていることが伝わってくる音楽だった。曲が進むのに従って、編成も増える所もよく考えられている。 この人数で運営されるのは大変だろうと想像するが、客席も8割以上の入りで、出来ればもっと多くのお客さんに聞いて貰えばと思ってしまった。 次回は杉並公会堂当たりで・・・。 ぴょんきちさんご苦労様でした。End
2011.01.23
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (LFJ)「熱狂の日」音楽祭 20102010年5月2日~4日 東京国際フォーラム ネオ屋台村でHeineken生ビール片手に静岡おでんと横手焼きそばを買い込んで、スタンドテーブルでミュージックキオスクの「国立音楽大学学生による木管アンサンブル」のボエームを聞きながら腹ごしらえ。 例年地上広場はすごい人混みで空席は全くなく食事に一苦労するのだが、今年はテーブルを簡単に見つけ、昨年より人手が減っている気がする。お土産物もそれほど並ばずに会計が出来たし。当日行ってもチケットが入手しずらいことが浸透したのか? 有料コンサートはホールA以外は全て完売のようだが、地下展示ホールの企業出展も減っているし、存続に少々心配になってしまうが。続いてホールAへ。鑑賞日:2010年05月03日(月)19:30開演入場料:4,000円(S席 14列23番)公演No.215「ショパンの葬送」会 場:東京国際フォーラム ホールA曲目: ショパン:前奏曲第4番 ホ短調 op.28-4(オルガン独奏) ショパン:前奏曲第6番 ロ短調 op.28-6(オルガン独奏) ショパン(ヘルツィン編曲):葬送行進曲(オーケストラ版) モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626出演者オルガン:鈴木優人管弦楽 :シンフォニア・ヴァルソヴィア指 揮 :ミシェル・コルボソプラノ:シャルロット・ミュラー=ペリエアルト :ヴァレリー・ボナールテノール:クリストフ・アインホルンバリトン:ピーター・ハーヴェイ合 唱 :ローザンヌ声楽アンサンブル 1849年10月30日パリ、マドレーヌ寺院で行われたショパンの葬儀を再現とのことでの曲目になっている。マドレーヌ寺院と言えば3大レクイエムの作曲者フォーレがオルガン奏者であり、そのレクイエムを初演した場所としても有名。(ショパン3曲は割愛し)コルボ&ローザンヌのモツレクは色々驚きがあったがやはり素晴らしかった。 まずオルガンが入らなかったこと。モツレク前にオルガン独奏があったので当然舞台にはオルガンがあるのだが、演奏者は登場せず使わないまま。そう言えば昨年のバッハ・ロ短調ミサではオルガンの調律に開演ぎりぎりまで行っていたので、事前リハ時間がほとんど取れないLFJではリスクを減らすために省略したのでしょう。 オルガンが無くてもシンフォニア・ヴァルソヴィアの演奏は合唱、ソリストを十分に助けていた。 ソリスト達も重唱が素晴らしく、けして飛び出すことなく曲全体に収まっていた印象。 そして主役はローザンヌ声楽アンサンブルの合唱。ソプラノの声は美しく、フォルテでもけして濁らない。他のパートはパートソロ、主題部分はしっかり歌うが、アンサンブルではソプラノを支えて歌っている。これは長年モツレクを歌っていることにより出来るバランスなのでしょう。 特にRexTremendaeの後半やLacrimosa終盤部分をPにする所は驚きで、コロボの長年の解釈なのでしょう。 クラシック向きとは言えないホールAでも、美しい響きはPでも十分に客席届き、幸せな音楽に包まれることが出来た。コロボ&ローザンヌはやはりLFJには欠かせない来年の演目は?End
2010.05.03
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (LFJ)「熱狂の日」音楽祭 20092009年5月3日~5日 東京国際フォーラム昨年5日間公演から今年は3日間公演に期間短縮。5回目のテーマは「バッハとヨーロッパ」。地下の展示ホールも出展ブースが減って、食事スペースが登場。記念グッズもバッハ物は少なく、昨年の売れ残りも多く出ている。こう書くと何だか衰退しているようだが、それでも相変わらずお客は多く、広場でも空き椅子はなく、キオスクにも大勢の人だかりで、クラシックイベントとして定着して来た感がある。名物のネオ屋台でBBQ丼を購入し、Heineken生ビール片手にキオスクのアウラの美しいア・カペラを聞きながら、立ったまま食事をすると気分は一気にLFJモードに。今回は待望のコルボ&ローザンヌの「ロ短調ミサ」を選んだため、2時間の大曲をじっくり聴くため、1公演のみとした。公演No.146鑑賞日:2009年05月03日(日)18:45開演入場料:4,000円(S席 1階8列36番)会 場:東京国際フォーラム ホールC出演:指 揮:ミシェル・コルボ合唱、管弦楽:ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル独 唱:シャルロット・ミュラー=ペリエ(S) ヴァレリー・ボナール(Alt) ダニエル・ヨハンセン(T) クリスティアン・イムラー(Bs)曲目:J.S.バッハ作曲 ミサ曲ロ短調 BWV232チケット購入時のソプラノソロは谷村由美子だったはずが、プログラムを見て変更に気付く。良くあることで、コルボ指揮なら問題なし。予定時刻に開場したが、リハーサル中とのことで客席手前の2階ロビーで15分ほど待たされる。ホールに入るとオルガンの調律がまだ続いており、1時間での演奏者、楽器の入れ替えが大変なことに気付く。管弦楽約30人、合唱約40人に続いて、ソリスト4人とコルボが登場。キリエ、グローリアと細部まで完璧な演奏が奏でられる。今回管弦楽もローザンヌのため、管弦楽、ソリスト、合唱間の音量のバランスが素晴らしい。休憩15分を挿んで、クレドへ。圧巻はクレド後半のPで始まる合唱、その弱音のパートの重なり具合が絶妙で本当に美しい。サンクトゥスの合唱も最高。2時間に渡る大曲のため日本では100人規模の大合唱団で演奏されることが多く、fの迫力だけで誤魔化されることが多いが、今回の編成で如何にバッハの色々な音楽構成が集まった曲であることが認識できた。ソリストではテノールのダニエル・ヨハンセンがアニュスデイでフルート(トラヴェルソ)独奏者の横で歌ったことで、より合わせることに役だっている印象。アニュスデイの最後はソプラノ、テノールソロも合唱と一緒に歌い盛り上がった。全てはコルボがまとめ、コルボ中心に音楽が演奏されていることが伝わって来た。演奏が終わりブラボーと会場一杯の拍手(個人的には宗教曲の後のブラボーは頂けないが)。2、3回と指揮者、ソリストのカーテンコールでも拍手は鳴りやまず、管弦楽、合唱団が全員退場するまで続いた。そして最後にコルボが舞台袖に登場し、手を振って終演。片足を引きずってられたのが少々心配。ぜひ来年も元気な姿を見たい。やはりこの一曲だけで満腹に。LFJの「1時間程度の演奏を格安で」での趣旨からは少々外れるが、良いものは良い。最終日の「マタイ受難」は聴きたかったが都合が付かず断念。来年のテーマは果たして?End
2009.05.03
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (LFJ)「熱狂の日」音楽祭 2008 (その2)2008年5月2日~6日 東京国際フォーラム2日目も生憎の雨模様。本日は山の神同伴のため公演前に地下展示ホールでお買い物。丁度HISのブースでどこかで見た頭と派手なジャケットの紳士がピアノを弾いていると思ったら青島広志。テノール小野勉と「魔王」を演奏しその曲解説をしている所。本人同行の旅行ツアーの宣伝もしっかりしていた。このあとLFJでの講演、グラーベン広場での出演とスケジュールはぎっしりで、さすが売れっ子。数年前のオペラ合唱での厳しい指導を思い出した。買い物を済ませホールCへ。公演No.243鑑賞日:2008年05月03日(土・祝)12:45開演入場料:3,000円(S席 1階7列28番)会 場:東京国際フォーラム ホールC出演:指 揮:ミシェル・コルボ合 唱:ローザンヌ声楽アンサンブル管弦楽:シンフォニア・ヴァルソヴィア独 唱:谷村由美子(S) クリストフ・アインホルン(T) クリスティアン・イムラー(Bs)曲目:シューベルト作曲 スターバト・マーテル「十字架につかせ給いしイエス・キリスト」ヘ短調 D383合唱は36人で、前列左からソプラノ、アルト、後列テノール、バスの並び順。アルトにはカウンタテナーが2人、ソプラノに昨年LFJフォーレ「レクイエム」でソプラノ独唱したアナ・キンタンシュの顔も見える。本曲はシューベルト19才の作品でラテン語でなくドイツ語で書かれている。合唱と独唱又は二重唱が交互に歌われ、11曲目が独唱3人と合唱で盛り上がり12曲目のアーメンの合唱で終曲となる。合唱、管弦楽、独唱の全てが息の合った素晴らしい演奏。さすがコルボ配下のメンバー。その中でも今回もソプラノ谷村由美子の歌声が素晴らしい。合唱も個々のメンバーが独唱出来る実力者なので、シューベルトの割にはドラマチックな演奏になったと感じた。公演後に地上広場・ヨーゼフ広場で遅めの昼食。ネオ屋台村で中華のカニあんかけ弁当を食べ、中々旨い。再びホールCへ。公演No.244鑑賞日:2008年05月03日(土・祝)14:30開演入場料:3,000円(S席 1階6列40番)会 場:東京国際フォーラム ホールC出演:指 揮:ダニエル・ロイス管弦楽:ヴュルテンベルク室内管弦楽団合 唱:カペラ・アムステルダム独 唱:ユッタ・ベーネルト(S) マルフリート・ファン・ライゼン(MS) トマス・ウォーカー(T) デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs)曲目:シューベルト作曲 ミサ曲第5番変イ長調 D678合唱は32人で各パート8人ずつ、左からソプラノ、アルト、テノール、バスの並び順。前のローザンヌ声楽アンサンブルと比較し、より声が揃った合唱らしい印象。長いGloria、Credoも十分に歌い上げてプログラムに「とてもうまい」と書かれているだけのことはある。本日宗教合唱曲を2曲聴いたわけだが、シューベルトの合唱曲の印象は旋律や和音個々は美しいのだが、世界的合唱団の演奏でもやはり「地味」。作曲者自身の人生にもつながっているのだろう。明日は休憩で、5/5は仲道郁代のピアノを聞きに行く予定。End
2008.05.03
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今年は2回の合唱出演あり。1つは300人の小規模ホール、ピアノ伴奏でベートーヴェンをテーマにした音楽劇の中で第四楽章を歌うもので、あと一つは2000人超大規模ホール、プロのフルオーケストラで全楽章+合唱幻想曲のコンサート。好対照の演奏会であるが、改めて本曲の素晴らしさと難しさを認識することになった。音楽劇冒頭でベートーヴェン役が「シラーの詩に『おお友よ、このような音ではない!我々はもっと心地よい、もっと歓喜に満ち溢れる歌を歌おうではないか』を付け加えた」との台詞があり、神に感謝し、兄弟達と歓びを歌う詩であり、どんなに高い音でもけして苦痛ではなく?、歓びとして歌うべきことを再認識出来た。ただ合唱としては高音部がやたらに多く歌うのはけして容易ではない。管弦楽としても難しく、ソリスト含め全てを上手く合わせるのは困難な曲であり、今回も色々とあったが舞台裏話なので省略。なぜ「第九」を年末に演奏するかについては『1937年にヨーゼフ・ローゼンシュトックが新交響楽団(現在のNHK交響楽団)の音楽総監督に就任した際、「ドイツでは習慣として大晦日に第九を演奏している」と紹介し、年末の演奏が始まった。実際に年末に第九を演奏しているドイツのオーケストラとして、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が挙げられる(出典Wikipedia)。』となっているが、ウィーンフィルやベルリンフィルでは恒例ではなく、その後に書かれている、『戦後オーケストラの収入が少なく、楽団員の年末年始の生活に困る現状を改善するため、「必ず(客が)入る曲目」であった第九を日本交響楽団が年末に演奏するようになり、それを定例としたことが発端。』が正しいのでしょう。そう言えばベートーヴェンの誕生日12月16日に因んでとの話も聞いたような。『Webぶらあぼ』情報によれば12月だけで155回とのことで何とも驚くべき数。TVでも大阪城ホールの1万人の第九の放送をしていたっけ。それだけ多くの人々を引きつける魅力がこの曲にはあるのでしょう。来年2月に立川志の輔原作の『歓喜の歌』の映画があるようで、こちらも楽しみ。End
2007.12.23
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鑑賞日:2007年7月1日(日) 17:00開演入場料:¥4,000 全席自由ア・カペラ室内混声合唱団The TARO Singers(ザ・タローシンガーズ)第9回東京定期演奏会会場:日本大学カザルスホール指揮:里井 宏次曲目:第1部(イギリス作曲者) H.ハウウェルズ「地よ、いつくしみもてこの人を納め給え」 E.エルガー「無伴奏パートソング」よりOp.71, 72 and 73 R.ヴォーン・ウィリアムス「ミサ曲 ト短調」第2部(フランス作曲者) C.ドビュッシー「シャルル・ドルレアンの3つの歌」 D.ミヨー「2つの都市」 F.プーランク「悔悟のための4つのモテット」 アンコール F.プーランク「7つの歌」より1曲目 武満徹「さくら」感想 昨年合唱関係のHPでその名前を知り、NHKの放送を見て是非とも聴きたいと思っていた所本日の東京公演の情報を見つけチケットを入手、日曜の夕方に出かけた。 1994年に指揮者の里井宏次の元に大阪で発足した合唱団で、合唱メンバー現在26人で大阪音大出身者が多いらしい。日本には数が少ないプロの室内合唱団。その特徴的な名称は指揮者のお名前からの連想とのこと。 カザルスホールは5年以上前に来たことがあったが、管理者代わり、いつの間にか日本大学の名前が付いている。約500人のホールであり当合唱団には合っている規模でしょう。今回全自由席のため開場30分前に並び(その時点で20人目位)、200人位並んだところで10分早く開場。舞台から7列目中央を確保。壁際の席に空席があったので8割程度の入り。 今回の演奏会は「20世紀に歌う・平安への希求 イギリスとフランスの合唱音楽」と題され両国の20世紀の作曲家の作品を取り上げている。曲の内容がキリスト教、人間内部に関わった重い曲が多い。合唱はハーモニーは素晴らしく、フォルテの所では26人とは思えない大音量で歌う。R・ウィリアムス「ミサ曲」はソロ4人でダブルコーラスの編成になるが、十分にこなしており、一人一人の技量が高いのでしょう。 最初歌詞カードが無く、これは予習してくるものなのかと思ったが、休憩時間に歌詞カードとアンケートが配布された。さすがにフランス語で歌詞カードが無いと辛い。 アンコール最後の武満徹「さくら」は素晴らしかった。普段一度に聞くことの出来ない選曲ではあるが少々疲れてしまった。聞く方の立場としてはもう少し肩の力が抜けるような曲も入れて頂ければと思った次第。 End
2007.07.01
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The Real Groupザ・リアル・グループ Japan Tour 2007 日頃見ている合唱関連の個人HPでの絶賛を切っ掛けに知った「The Real Group」。スウェーデン、ストックホルムの王立音楽アカデミー在学中に出会い、1984年に結成、20年以上のキャリアを持つ男声3人、女声2人の5人のアカペラグループ。来日コンサートとのことで平日にも関わらず出かけた。鑑賞日:2007年05月28日(月)19:15開演入場料:S席8,000円(5列2番)会 場:Bunkamuraオーチャードホール土曜は名古屋、日曜は大阪公演。東京公演は平日にも関わらず、1階席はほぼ満席で、2階に一部空席あるものの全体で8~9割程度の入り。先日NHK-BSでライブが放送された影響もあるのか予想外の入り。入場時に配られたチラシはブルーノート等ジャズ系、客層は如何にもアカペラをやっている風の若者から、クラシックやジャズを聴くご高配の方まで幅広い。既存の音楽分野には区分けしにくいジャンルの音楽。開演時間の19時を過ぎてもまだまだお客が入って来るため15分遅れの開演となり、この当たりはクラシック演奏会とは異なる。舞台は色つきの照明に少量のスモークが出る程度の演出、衣装も黒系の地味なもので、全てはアカペラの歌が中心なのだが、これが本当に素晴らしく、他は確かに不要。クラシックコーラスを発祥としているので、個人の音程、リズムは完璧。曲によって様々な声質に変えて歌い、合わせる。曲のバリエーションも多彩でマンハッタン・トランスファーばりのジャズバンドもあれば、ノリの良いポップス、静かなスウェーデンフォークソング、踊り出したくなるようなラテンソングなど幅広いジャンルの曲を声のみで表現。ヴォイスパーカションやベースも完璧で、ユーモアな演出も有り。2部構成で後半はよりリズムアップして来て、客席との盛り上がりもバッチリ。このノリの部分は、やはりライブでないと味わえない。20年以上続いているメンバー(昨年1人入れ替わったらしいが)間の信頼感とハーモニーを楽しんでいることが良く伝わってくる。プロモーション関係のためか、途中でよく分からん日本のグループが2曲程歌ったが、これは無かったこととして(^^;)、リアルの演奏に集中。アンコールの1曲「グラナダ」はオペラ歌手の物真似風でこれまた最高。自国のポップスターのアバの曲も良かった。とにかくこれだけ多彩な音楽を声だけで表現出来ることに驚き、また音楽の楽しさの部分とそれを表現出来るエンターテイメントの重要性を改めて認識できた。TVに出ている日本のアカペラグループは、所詮アマチュアレベルなのだろう。何とエリクソン指揮によるスウェーデン合唱曲のリアル演奏CDがあるそうなので入手しなくてはEnd
2007.05.28
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (LFJ)「熱狂の日」音楽祭 2007 (その2)2007年5月2日~6日 東京国際フォーラム本日は最終日。あいにくの雨模様の天候の影響もあり一昨日の半分以下の人混みの印象。それでも無料コンサートは開始30分前から満席の状態。昨年のモーツアルトイヤーやドラマ「のだめ」の影響もあるとは思うが、クラシック音楽のみでこれだけ多くの人が集まるのは驚き。何れのコンサートも1時間以内で料金も1000~3000円と手頃(無料コンサートも有り)で、色々な演奏が一度に聴けるのが魅力。ただ会場がクラシック演奏にほとんど向いていないのが不満な所(まともなのはホールCのみ)。また通常のクラシックコンサートと比較し客層が広がっており、特に若者や子供づれの家族も目立つ。朝一番は「0才からのコンサート」と称しての演奏も設定されているのも珍しい。今回聴いたコンサートでも2~3才位の子供もいたが演奏が始まると全く騒がず、集中して聴いていた。何れの演奏時間も1時間以内のため集中力が続きやすいとは思うが、やっぱり演奏自身が素晴らしければ騒ぐことも忘れるのだろう(子供は正直)。日本のクラシックコンサートの多くは就学生以上に限定しているが、裏を返せば退屈にしか演奏出来ないとも言えるのかも。今日は今回LFJのお目当、ミシェル・コルボ、ローザンヌ声楽アンサンブルのフォーレのレクイエムを鑑賞。公演No. 513鑑賞日:2007年05月06日(日)14:30開演入場料:3,000円(1階13列53番)会 場:東京国際フォーラム ホールA出演指揮:ミシェル・コルボ合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル管弦楽:シンフォニア・ヴァルソヴィアソプラノ:アナ・キンタンシュバリトン:ピーター・ハーヴィー曲目:フォーレ作曲/レクイエム 作品48合唱は一昨日と同じで30人強で管弦楽の方は増えて20人規模とオルガン。とにかく美しいハーモニーの演奏で、正しく「祈り」の気持ちが伝わって来た。終わった後もしばらくは拍手をする気になれない。特に「Pie Jesu」でのアナ・キンタンシュのソプラノ・ソロは絶品。立つ位置が管弦楽の後方、合唱団の左横の山台であり、反響板の効果もあり教会の2階から聞こえてくる天使の様な声の響きで、その容姿通りの美声だった。ホールが5000人のため響きを心配したが、演奏が素晴らしければ関係なく、その良さが伝わることを認識できた。End
2007.05.06
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン (LFJ)「熱狂の日」音楽祭 20072007年5月2日~6日 東京国際フォーラム今年で3回目。2005年はベートーヴェン、2006年はモーツアルト。そして今年は、「民族のハーモニー」がテーマなのだが、ロマン派以降の北欧、ロシアの作曲家、フランスの作曲家の他、民族音楽も「のだめ」関係も有りの何でもありかなの状況。多くのプログラムの中で興味を持ったのは、北欧の合唱とフォーレのレクイエム。早々にメルマガ登録し、先行発売で3つのコンサートチケットを確保。その内本日2公演を鑑賞。天候にも恵まれ気温は26℃と正しく「熱狂の日」となった。公演No. 332鑑賞日:2007年05月04日(金)11:30開演入場料:2000円(全席自由)会 場:東京国際フォーラム ホールB5出演指揮:ロランス・エキルベイ合唱:アクサントゥス合唱団(フランス)曲目:クーラ作曲:我が子をトゥオネラに、私の恋人は美しい、おやすみ、 そこにはもう長い間花咲くリンゴの木があるラウタヴァーラ作曲:夏の夜よ、さあ、楽しい踊りをアルヴェーン作曲:私たちの牧場でヴィカンデル作曲:すずらんの王様ヒルボリ作曲:ムウヲオアヱエユイユエアオウム他フィンランド、スウェーデンの作曲家によるアカペラの合唱。合唱団員は女声17人、男声17人。最後の曲を除いて、前列左からソプラノ、アルト後列左からバス、テナーの並び順。どの曲も安定しており、美しいハーモニーだが、ただ無難にこなして行く印象で最後の曲を除いて余り感動を受けなかった。一つにはホールの床が絨毯で座席はパイプ椅子と全く合唱音楽にそぐわない会議室のような場所で、反響が全くないこと。(事前に情報を得ていたので、力を入れて開場の1時間前から並んで3番目(525人定員)で入って、舞台から5列目中央を確保したにも係わらず。)そして合唱団、指揮者がフランス人であることも影響しているか?最後のヒルボリ作曲のムウヲ・・・は並び順を左側女声、右側男声に変更。ヒルボリはスウェーデンの現代作曲家で、ムウヲ・・・はハミングの間を9種類13個の発音記号(母音)でつないだこの曲の歌詞。この歌詞を現代和音と強弱を巧みに組み合わせ独特の音楽表現(モアレ効果と言うらしい)となっており、和声だけでしか表現出来ない世界であり、この曲だけでも聴く価値が十分にあった。(歌う方は各人の絶対音が必須で、とても歌う気にはならない難曲だが)是非とも残響のある真ともなホールで聴きたかった。若干伸びたので急いで次の公演へ移動。公演No. 343鑑賞日:2007年05月04日(金)12:45開演入場料:3,000円(1階13列9番)会 場:東京国際フォーラム ホールC出演指揮:ミシェル・コルボ合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル管弦楽:シンフォニア・ヴァルソヴィアソプラノ:アナ・キンタンシュ曲目:フォーレ作曲 恵み深き御母、マリア 作品47-2 アヴェ・ヴェルム・コルプス 作品65-1 タントゥム・エルゴ ホ長調 作品65-2 アヴェ・マリア 作品67-2 小ミサ曲 ラシーヌの賛歌 作品11 タントゥム・エルゴ ヘ長調 ヴィレルヴィルの漁師たちのためのミサ曲合唱界で世界的な指揮者ミシェル・コルボが率いるローザンヌ声楽アンサンブルによるフォーレ合唱曲と来れば聴かずにはいられない。ホールは先ほどとは異なり定員1500人の音楽コンサート用ホールで反響も東京国際フォーラムの中では一番良いだろう。最初はオルガンと女声合唱でソプラノ8人、アルト8人(カウンターテナー2人含む)。コルボさんは少し足を引きづりながら出てきたが、一度指揮棒が振り下ろされると、全ての音楽を掌握し、歌い、フォルテの所は強く大きく引っ張り、指揮者中心に音楽が進んでいるのがよく判る。5曲目の「小ミサ」でソプラノソリストのアナ・キンタンシュが加わり、容姿通りのビブラートの無い美しい響きのある声で表現が増す。6曲目の「ラシーヌの賛歌」では男声16人と室内管弦楽が加わり、更に表現が広がるが美しいバランスは崩れない。フォーレ初期の5分ほどの曲だが、本当に素晴らしい曲だ。思わず歌いたくなってしまった。7曲目「タントゥム・エルゴ ヘ長調」はオルガンと混声4部にソプラノソロの加わる。最後の8曲目「ヴィレルヴィルの漁師たちのためのミサ曲」は女声合唱と管弦楽でグロリアは盛り上がり、途中で拍手が入るハプニング?も。5/6に同じミシェル・コルボ、ローザンヌ声楽アンサンブルのフォーレのレクイエムを聴きに行く予定だが、その会場がなんと5000人定員のホールA。それもあって、今回ホールCの演奏を聴いたわけだが、美しいハーモニーにドップリと浸ることが出来て、大満足だった。LFJの感想などは5/6にまとめて。End
2007.05.04
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