遠藤でぇ~す、タイコ叩きまぁ~す2

遠藤でぇ~す、タイコ叩きまぁ~す2

2007/10/03
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テーマ: 吹奏楽(3508)
カテゴリ: ペッポコ君たち
Larks' Tongues in Aspic

「太陽と戦慄」なのか、、、、?

ンなこたぁ~どうでもいい

栄光と重圧

その両方を背負ったバンド、そしてそのバンドの部長
先程些細なコトを気にして舞台袖で泣き崩れていた

オレにしてみりゃ~あんなモン大したヘマじゃ無いと思っているが
本人してしてみれば悔しくて仕方ないのだろう


ヘマを恐れず突き進む勇気ある演奏、

そして勇気を持った熱いハートの演奏
それが良い演奏と思ってる

極論を言えば、出来る出来ないは関係ない!
出来なくてもやってしまう勇気ある演奏

そこに大いなる価値があると思う

上手い演奏など聞きたくない、良い演奏を聞きたいだけ
そしてオレ自信も熱い演奏だけを追いつづけている

でも

コイツらはそう言う訳にも行かなくなってきた

栄光と重圧

ちっ!意外と厄介だぜ!


しかし、なかなか始まらない、3部スタートのベルが鳴らない

3部はコンクールで演奏した曲を一発目にやる

「Scootin'On Hardrock」

この曲でコイツら西関東大会まで行った
この曲で超激戦の埼玉県を制覇した

今日の観客の注目度も一番高い曲、、、


開始のベルが鳴らない

オレは客席であせる

部長はまだ舞台袖で泣き崩れているのか?
やはり何か声を掛けるべきだったのか?

シカトして前を通過した態度が冷たく映ったのか?
それとも今から舞台袖に行き声をかけるべきか?

3部のステージが始まらない、開始のベルが鳴らない
その時間がオレには物凄く長く感じた

うるせぇ!そんなモン自分の中で処理せぃ!!
テメ西関東銀賞バンドの部長だろぃ!しっかりしろい!!

オレは客席でもだえる
ちくしょ!!早く始めろよ!

もの凄い時間を経てようやくベルが鳴る、最終3部開始のベルが鳴る
ステージの幕が上がりバンドメンバーが見える

やや不安そうな表情をしているが大した事は無さそう
「あああ、よかった、大丈夫そうじゃねぇ~か」
とすこし安心をして客席のオレも熱い演奏を聞こうと構える

先程泣き崩れていた部長は大丈夫か?

ん?大丈夫か?

あれ?

は?

ん?

いない?

どこ?

部長がいない!!!???

バンドメンバーは全員ステージに乗ってるのに部長だけいない!

そして部長のポジションのメインのスネアの所には
なんと1年生が構えています

何ぃ!!!?どうなってるんだぁ!!

やっぱりダメなのか部長は泣き崩れもう叩けないのか?
代わりに1年生がスネアを叩くのか?

てかこの曲のスネアを1年生が叩ける訳ねぇだろぃ!

この時頭をよぎった

埼玉県大会の悪夢

部長がステージ寸前で倒れた姿が頭をよぎった

あああ、ダメか、やっぱりさっき声を掛けるべきだった
重く圧し掛かった重圧を取り除く声を掛けるべきだった

でも

もう遅い、ステージは始まる

指揮者が袖から登場し、指揮台に乗る
ステージ上のバンドメンバーの表情が不安に曇る

あああ、始まる、

栄光のコンクール曲が始まってしまう
部長のスネアを残して始まってしまう

今からでもいい、すぐに舞台袖に行き静かに説得しよう

泣き崩れた部長を説得しよう

今すぐステージに立て、

この会館のステージに立て、

そしてステージの床を見ろ!

オレ達は今日、第22回の定期演奏会を迎えた、

オレ達は第1回の時からここのステージで演奏している

ステージに立ち、そして床を見て欲しい、

ここのステージの床の木を見て欲しい

この木には染み込んでるものがある、

それはオマエ達を含めたオレ達の歴史が染み込んでいる

その歴史が流した汗と

その歴史が流した涙が

このステージの床に染み込んでいる

歴代のプレイヤー全員の汗と涙が染み込んでいる

さぁオマエもグズグズしてないでトットとぉ~

ステージに流して来やがれぇ!!

お前の汗と涙を流し来やがれぇぇ!!!!!!

でも、

もう遅い、

オレは客席から離れようとしなかった

ステージは始まる、部長を残しステージは始まる

最後にもう1度、最後にもう1度聞きたかった

栄光のコンクール曲

コンクールメンバーでは最後の、本当に最後の演奏

それが今日だと思っていた

でも、部長がいない、メインのスネアの部長がいない

コンクールメンバーでの演奏はもう聞けない

客席のオレは後悔している、先程声をかけなかった事を後悔している
なんでもいい、気持ちが前を向く言葉を掛けるべきだった

シカトして前を通過しただけのオレを悔んだ

指揮者が指揮台にのりステージを見渡す

その時

もう本当に始まると言う時

舞台袖に姿が見えた

颯爽と登場してきた

部長が登場してきた

その姿は気持ちが完全に前を向き鋭く目を光らせ意思を強く持っていた
太い縦線が身体に入っていた

まるで「武士」のようであった

完全に別人であった、泣き崩れた部長はもういない

そこには西関東銀賞バンドの部長の姿しかない

あああ♪部長ぉぉ!!

指揮者は上げようとしていた腕をおろし部長のスタンバイを待つ
スネアに位置していた1年生が心配そうにポジションを開ける

バンドメンバーの顔は「待ってたよ」と言う表情してる

あ、コイツら全然心配してなかった、部長を完全に信頼してやがった
時間がかかっても「必ずステージに立ってくれる」と信じてやがった

すごい横の線、バンドメンバーを信じて疑わない強い線
指揮者が構える、バンドメンバーが楽器を構える

武士化した部長もスティックを構える、強い横線がイッキに客席に向かう
まだ音を出す前にも関わらず凄い気迫

指揮者が指揮棒を振る、1発目の音が出る
瞬時のオレの全身に鳥肌が走る

すげぇ音、熱い、いや熱いなんてもんじゃ無い
すげぇ迫力、すげぇ圧力、すげぇ鬼迫

全身の毛が逆立つ

スネアはポークパイ、、、のはず

なんと言う重圧な音、こんな熱い音、初めて聞いた
あまりの鬼迫なのか恐怖すら憶えてしまう程の音

「す、、、すげぇ、、、」

もう、それだけ、それしか言えない

もう何度も演奏しているこの曲でさえ色々と気なる部分があった
でもその部分を聞く余裕すらない

圧倒された

音に、ハートに、鬼迫に、、圧倒された

か、かっこいい、もう本当にかっこいい

最後天才ティンパニーが締める、バッチリ決まる

本当にあっというに終わってしまった

最高の演奏であった、いや最高を超える演奏
それを何と表現すればいいのかわからない

もう細かい所の記憶が無い、とにかく物凄いハート

燃えるハートの熱い演奏であった

そして最後の曲がツライ、もう本当につらい

「序曲 ピータールー」


先程の感激にトドメを刺すような曲順

オレのハートに土足で入ってくるような演奏をしやがる

もうオレは涙をこらえるよなコトはしない
いや、こらえるコトなんぞ到底出来ない

最後の最後のオーボエ、こいつもステージ寸前でダメになりやがった
最後の最後までグズグズしてやがった、そのオーボエのソロ

数小節前、、、滲んで見えなくなった目をこすりオレははっきりと見た
数小節前、もの凄い鬼迫でソロに挑もうとするオーボエ

その後ろのバンドメンバー、捧げてる、オーボエ君に捧げてる

祈りを捧げている

オレは滲む目をこすりはっきりと見た

そしてバンドメンバーの祈りに答えるオーボエ

バッチリ決める、熱いハートが熱いハートで答えてる

すげぇバンド、すげぇステージ

栄光と重圧

オレは思っていた、栄光と同じ分だけ重圧はかかるモンだと、、、
でも関係ない、コイツらが今日それを証明した

どんなに重くのしかかろうとも

最後まで負けなかった

走りぬけやがった

もう重圧なんぞどこにも無い

そしてきっちり流し込んだ

この歴史あるステージの床に流し込んだ

栄光の汗と涙を











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Last updated  2007/10/03 10:48:04 PM
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