☆f4♪LOVE アンクミの徒然日記

☆f4♪LOVE アンクミの徒然日記

4人のサラブレット達


      ~~~~4人のサラブレット達~~~~


壁際に置かれた 数々の美術品
靴音さえ飲み込んでしまいそうな 高価なペルシャ絨毯
天井には いくつもの クリスタルのシャデリアが

何度も訪れ 見飽きている彼らは 足早に司の部屋へと進む

家の中は ひっそりと静まり返り 彼らの話し声が やけに大きく響く

「司、きたぞ~」
 類の肩に手を回しながら あきらが司に声を掛けた

3人共今は昼間の 堅苦しいスーツ姿ではなく ラフな格好をしている


司はこの時が好きだった
小さい時から いつも一緒だった 4人
喧嘩をするのも 何をするのも いつも
家族とよりも 彼らとの時間の方が長いだろう


今はそれぞれ会社を引き継ぎ
前のように 頻繁に会う事は無くなったが


花沢物産の花沢 類 一日16時間も寝るやつ
西門総二郎 西門商事の社長でありながら 茶道の家元でもある
美作 あきら  ファッション業界 最大手の企業
 新たに 美作ブランドを立ちあげている

部屋にはもう ビールを飲んでる 司が

「なんだよ~ 一人で始めてんのか~~」

「おめら~~おせえんだよ~~」
司はそう言って 3人をかわるがわる見た
「あいかわらず 口悪いな 司は」


流れゆく月日は 4人を大人にして行った
大学時代の 4人はもう どこにもなく
一企業の 跡取りとしての自覚を持ち始めた 4人

だが こうして 過ごす時間は
以前の自由な 4人に戻れる 時間でもあった


「あきら ショーの準備はいいのかい もうすぐだろ~~」

いつも静かに 3人の話を聞くばかりの 類が
あきらに ビールを渡しながら 聞いた


半年ほど前 あきらは 自分のブランドを立ち上げていた
その ファッションショーが 今度 開催される事に

アパレル業界としては 最大手の 美作グループ
常に ファッションの最先端をゆき
高級志向の人の注目の的だった

今度 立ち上げた 美作ブランドは 
20代 30代の若者を ターゲットにしていた

「あぁ~~ 一週間後だよ 司んとこのメープルホテルで
 リハーサルは 4日後にあるけどね」

「こんな所で ビールなんか 飲んでて 大丈夫なの~」
類は心配そうな顔で あきらを見ていた

すると いきなり 司が
「こんな所で 悪かったな~ 類」

「司 相変わらずだね 言葉のあやだよ」
「あやってなんだよ なんかの 服なのか?」

3人は思わず 吹き出し マジメに聞く
司の顔を マジマジと見ていた

「司 社長になったんだから もっと 言葉の勉強したら」

今や 司は 真っ赤になって 3人を睨んでいた

「おめらの 意見は聞いてね~~よ」

その夜 遅くまで 司の部屋には 笑い声が 続いていた






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