☆f4♪LOVE アンクミの徒然日記

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辞令


         ~~~辞令~~~

その日の事をつくしは はっきりと覚えていた
会社に着くと 周りにいる人達からの刺すような 視線

私 何か失敗でもしたのだろうか

好奇の目で見る 男性社員
2・3人が肩を寄せ合って ひそひそと 話している 女子社員

そんな 視線は 部署に付くまで 続いた

入り口の側の 掲示板に沢山の人だかりが

つくしが近づくと 皆慌てたように その場を離れて行った

その掲示板には つくしが驚く事が 記されていた

『開発部 牧野 つくし
  12月1日をもって 秘書課への移動を命ずる』

なぜ?私が秘書課に 
ボーっと立っていると 主任がいつの間にか側に
「牧野さん、すぐ秘書課へ行くように」
立ち去る主任の呟きが なんであんな娘が・・秘書課に


数日前 司は自分の部屋で 牧野の履歴書を見ながら
ある事を考えていた

孤児院での 牧野の明るい笑顔
ラウンジで見せた 悲しそうな顔

司は あの悲しそうな顔を見て
胸が潰れそうな思いをした

あいつには いつも笑っていて欲しい
俺の側で いつも

履歴書の中に 大学での専攻が 秘書課とあるのを見つけ
司は 牧野を秘書課に移動する事を決めたのだ

しかし この行為は 牧野を会社の中で 孤立させる事となってしまうのである


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