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「片道分のチケットしかねぇぜ」 俺はぶっきら棒に言い放つ。
美男子とは とても言えない面構えだったが
不思議と人を魅きつける顔の リュウ
が笑う。
「ああ 帰りのチケットは 自分で用意するってのが ハンターの流儀だろ」
「そうだったな・・・」
4人の視線が絡み合い 全員が大きくうなづいた。
ヤツへの追跡が始まった・・・
ルイの投げた 俺特性の 煙玉 は ペイントボールの役目も兼ねている。
転々とつづく ヤツの痕跡を追う。
追跡をはじめて 数刻が過ぎようとした時 わずかな痕跡の変化があった。。
(おかしい・・・ ここで痕跡が途切れてやがる・・・)
脳裏に嫌な 違和感 が広がる。。
(ま・まさか・・・・ 止め足???)
止め足
とは 獲物が追われてる事に気づき 一気に横とびをして痕跡を消す事を言う。。
奇襲をかけられる可能性もあり 追う者が 追われる立場になる事さえありうる
俺は ハンター達だけに通じる 手話
で 皆に危険を告げる。。
首筋の毛がチリチリ逆立ち始めた。。
(やべぇな・・・ 何だか分からねぇが とにかく 嫌な感じだ。)
俺の命を何度も救った スナイパー
としての勘が危険を告げ始めた。。。
左右に視線を走らす。。 ヤツの姿は見えない。。
僅かな雪片が 気まぐれな風に乗り 頭上より舞いおりた。
塊にも似た 殺気 が上空から俺を襲う!!!
(ちいぃぃ!!! う・うえかっ!!!!)
反射神経だけを頼りに 一気に横に飛ぶ。。
ヤツの頭上からの 強烈な一撃を 間一髪でかわした俺だが その反動で体制を崩していた。
間髪をいれずに 木の幹ほどもある 黄金色の尖角
が俺を襲う!
熱風にも似た殺気をまとい 眼前に迫る。
(避けきれねぇっ
!!!)
ガゴッッッ!!!!!
死を覚悟した俺の前には ジークムント
を盾にし ヤツの突進をとめた リュウ
がいた。
「ぐっぅううううう」 己の命をも搾り出すような唸り声をあげる リュウ
衝撃を吸収しきれず ジワジワと後ずさる。
リュウ
の両腕は瘤の様に膨れ上がり 筋肉の束が幾重にも浮かぶ。。
両者の間には まるで眼に見えぬ 火花 が散り
俺の鼻腔に 焼け焦げた様な匂いが届いた。。
「長くは持たんぞ!!!」
渾身の形相で叫ぶ!!
俺が体勢を整えると同時に ジョーカー
と ルイ
の攻撃が始まっていた。。。
続く・・・・