読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2008.02.14
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カテゴリ: 小説
読子さんの日記から興味を持って読みました。

私は、こういう本が世の中にあることすら初めて知りました。
馬の皮(それもどこの部位でもいいわけではないらしい)で作った表紙に、長い年月もたせるために鋲(しかも誂え品)を打つ。そんな丁寧に作られた本って、いったいどこにあるんでしょう。もちろん買うことはできないでしょうけど、美術館で見せて欲しいなあって思います。

彼は、日本の発酵食品をテーマにそんな豪華本を作ろうとします。
食品が発酵するということの神秘。菌と時間とが作り上げる神秘的な美味。
宮本輝さんは、発酵にことよせて、人の心まで変質させることができる長い時間というものを描きたかったんだなあと思いました。
読子さんが書かれているとおり、本についても、発酵食品についても、主人公の家族の気持ちについても、ほんとうに素晴らしい言葉が詰め込まれていて、これもあれもご紹介したいという気持ちになってしまいました。特に、婚家に子どもを残して離婚し、後に自殺することになる女性の詩には、胸を打たれました。ぜひお読みになってくださいね。



ところで、今、中国産のギョーザで世の中大騒ぎです。

そうなってしまったことにはいろいろな理由があるでしょうけれど、私たち消費者が品質を軽視して、10円でも安いものを求めようとしたり、自分の国で作られたものを軽視してきた結果というのもあるんじゃないでしょうか。
この本を読んで、身近にある食品を大切にしなければならないと強く思いました。
ほんとうに、私たちの先人が考え出してきた伝統的な食品を大切にして、後の代まで伝えなければいけません。そのためには、まず私たち主婦が、子どもたちに本物を食べさせなければいけない。そんなことを考えながら読みました。









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Last updated  2008.02.14 17:31:37
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