読書の部屋からこんにちは!

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2009.02.10
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カテゴリ: エッセイ
女の人生には、次から次へと、さまざまな悩みがあるものです。
波乱万丈な生き方をしている特別な女性じゃなくて、普通の主婦やってる人でもね。
若い頃は、恋愛、結婚、容姿やダイエット。
結婚して子供ができたらしつけや教育、大きくなったら教育費や家のローン。
次にくるのが、年老いた両親(4人!)の健康問題、医療、そして、介護です。
特に両親の介護の問題では、兄弟関係までからまってややこしくなっちゃってる人を、私は何人も知っています。
なんにもなくても、これだけのことが次々と私たちを襲ってくる。


と書くと、いやいや男性だって同じ。いや、一家の大黒柱としては男性の方が・・・
と言う声が聞こえてきそうですが、そうかな?



さて、今回ご紹介するこの本は、荻野アンナさんの壮絶介護記録。
っていったって、介護なんてお気楽にやってる人なんかいないだろうし、
本人にしてみれば、たいてい壮絶と言っていいものでしょう。
まだ介護というものをやったことのない私が言うのもナンですが・・・


働くアンナの一人っ子介護


これはただの介護じゃない。
しかも、普通の親じゃない。
アンナさんの両親は、芸術家で天才でわがままでむちゃくちゃ。
一癖もふた癖も三癖も・・・そんな言葉じゃ表せないくらいすごい両親を、
一人っ子、独身、うつ病のアンナさんが介護する。
そんな内容を、編集者からの聞きがたりという形で、アンナさんが語ります。


この本もそのとおりで、思わず笑ってしまうところもあるのですが、
これは読者を笑わせようとしたフィクションじゃない、
どう考えても修羅場、悲惨と言っていいくらいの介護の記録です。
チューハイ飲んで、カッターナイフを買って父の入院する病院に行き、父に飛びかかってしまったくだりは、ユーモラスに書いているけれど鬼気迫るものがあり、それでもなおかつユーモラスなのが、読んでいてつらかった。
アンナさん自身、うつ病を抱えながら、仕事をし、パートナーの死を乗り越えて介護を続けています。その中から生まれる発想には、厳しい真実がありました。







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Last updated  2009.02.10 08:35:25
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