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2005/12/24
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テーマ: ニュース(95839)
カテゴリ: カテゴリ未分類
各紙、韓国ソウル大黄禹錫教授の論文データ捏造事件を伝えています。

2個についても、韓国の調査委員会が、実際に作られた物なのかどうかを外部機関でDNA鑑定に出しているそうです。
多額の研究費を使って、ノーベル賞も期待されていた研究だったそうですが、功を焦るあまりの暴走だったのかも知れません。
しかし、データを捏造したところで、他の研究者が同様の実験を行ったときに追認できなければ実用的な意味はありません。
いずれ発覚してしまうことがわかりきっているのに、どうしてこの大学教授は無理して背伸びをしてしまったのでしょうか?

この事件で思い出すのは、日本でも2000年11月5日の毎日新聞が1面トップでスクープした、旧石器捏造事件です(毎日新聞取材班が捏造の現場をキャッチした状況など、 こちらのサイト に詳しく書かれています)。
在野の考古学研究家が発掘した旧石器時代の石器とされていた発掘物がほとんどすべて捏造であったということが発覚した事件です。


'80年台頃から、新聞の1面トップで、5万年前の旧石器発見、10万年前の旧石器発見、20万年前の旧石器発見、50万年前の旧石器発見、などと大見出しで書かれていましたが、10万年前というあたりで、私は、あり得ない、新聞がデタラメを書いていると思っていました。
10万年前以上ということになると、ネアンデルタール人や、北京原人などの頃です。
旧人の頭骨でも一緒に出てくれば信じても良いですが、発掘されたのは、単なる石かも知れない石器、まさか、私も考古学者が事前に埋めておいた物を発掘し直すなんてことまでは考えもしませんでしたが、事実は、全く子供じみた功名心からの捏造事件でしかありませんでした。
私が高校の頃に読んだ、中央公論社の「日本の歴史」全26巻ですが、この第1巻にも、群馬県岩宿遺跡で発掘された旧石器や兵庫県明石市の海岸で発見された明石原人の人骨のことが出てきます。
しかし、これらの遺物が真実の物なのかを検証するという姿勢で書かれていて、発掘されたから真実だ、などというとらえ方ではありません。
旧石器捏造についても、当初から疑問視する専門家の声があったのにもかかわらず、それらの声は全く無視される形で、旧石器捏造によって日本考古学が誤った方向にどんどん進んでしまったのです。

私には、'80年代以降のマスコミの報道姿勢に問題があるように見えます。
そこに書かれているものが、真実であろうが名誉を毀損するようなことであろうが、とにかく、巷の関心を引いて販売部数を伸ばして金が儲かりすれば後はどうなってもよい、という報道姿勢が、こうした捏造事件を生んでいるように思うのです。
テレビで言えば、選挙民を惑わすような刺客報道であろうが、弱い者を叩いてみんなで笑い合う、弱肉強食の風潮を蔓延させる低劣バラエティー番組であろうが、とにかく、視聴率を稼いで、高額スポンサーが付き、高給が取れさえすればよい、こうした風潮が、奇怪で痛ましい事件の温床になっていると思うのです。

昨晩書いた日記 で、私はNHKの民営化反対と書きました。
私には、NHKだけが、本来あるべき報道機関としての姿勢を守っているように見えます。

ですが、なぜ、NHKが、本来あるべき報道機関としての姿勢を守ることができているか、と、言えば、CMを入れていないからです。
NHKも視聴率をかなり気にしているようですが、良質な番組であれば、視聴率は問題ではありません。
良質な番組を見ないで低劣なバラエティー番組ばかり見ている日本人の資質が問われるべきです。
こうした意味で、私は、竹中総務大臣が主張するNHK民営化には絶対反対です。
NHK民営化は、日本の文化レベルが崩落することでしかありません。


たくさん売れたから良いものだ、などとは、全く言えません。
耐震設計を売り文句にしたダイア建設のマンションが売れず、100平米で4千万円を売り文句にしたヒューザーのマンションが売れたのです。
売れた物と、売れなかった物と、どちらが正しいのでしょうか?
マスコミが、真実を検証して伝えるという報道機関本来の価値観に立って報道する姿勢を貫けば、旧石器捏造事件、そして、韓国の論文データ捏造事件は起きるはずがないのです。
マスコミが、そうした姿勢を貫けば、ヒューザーのマンションが売れるはずがないのです。





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最終更新日  2005/12/24 11:12:05 AM


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