パスターハリー(Pastor Harry) の書斎

パスターハリー(Pastor Harry) の書斎

詩編第19編


詩編19編
太陽は花婿が天蓋から出るように、勇士が喜び勇んで道を走るように、天の果てから出で立ち、天の果てを目指してゆく。 ― 詩編19:6 ―
【 序文 】 美しい季節となった。神の栄光を心からたたえる者でありたい。
【 テキストの概略 】 この詩は大変有名な詩編である。その勇壮な調べ、また壮大な詩想は、何代にも渡って、多くの人々を励ましてきた。この詩はある旧約学者によると、いくつかの詩のつなぎ合せであると言う。確かに2―7節と8―11節は神の名も違っている。(前半は「神(エル)」であり、後半は「主(ヤハウエ)」である。)しかし、この詩には一貫した神のみ業への期待があり、思想がある。
2― 7節 自然における神の栄光
8― 11節 律法(聖書)における神の栄光
12― 15節 祈りと贖罪への願望
【メッセージのポイント】
1)天は神の栄光を物語り、大空は御手の業を示す(2節)。
⇒ 大自然に神のみ声を聞け!
2、3節に有名な言葉が語られる。「天は神の栄光を物語り、大空はみ手の業を示す。昼は昼に語り伝え、夜は夜に知識を送る」。旧約の詩人によれば、大自然は神の創造の業であり、神御自身の声が響いているものであるという。そして、それはその代表として「太陽」の天空を駆ける姿を、祝いの殿から出てくる花婿の姿と、競い走る勇者になぞらえている。自然の素晴らしさ、そしてそこに創造された、万物の生き生きした姿を見つめつつ、わたしどもも、日々、喜びと感謝をもって、自分の人生を走り抜けたいものである。朝ごとに、「花婿の輝き」、「短距離選手や、マラソン選手の力みなぎる筋肉」を思い起こしつつ、神の霊に満たされた日々を歩もう。
2)主の律法は完全で、魂を生き返らせ、主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。その命令はまっすぐで、心に喜びを与え、主の教えは清らかで目に光りを与える。
⇒ 聖書に主のみ声を聞け! (8、9節)
第2に8―11節は律法(神の言葉)の素晴らしさが告白されている。神の与えられた律法は完全で、わたしたちの魂を生き返らせ、喜びを与え、賢さ、清さ、真実を教える。それは金銀よりも価値があり、蜜よりも蜂の巣の滴りよりも甘いと告白されている。わたしたちの魂が主イエスを愛するようになると、聖書の言葉は、何よりもおいしい恵みの賜物となる。
3)知らずに犯した過ち、隠れた罪からどうかわたしを清めてください。わたしの岩、わたしの贖い主よ(13、15節)。
⇒ 罪の許しに主のみ声を聞け!
12節以下は詩人の祈りとなる。自分の「過ち」、「故意の罪」や「隠れたとが」から解き放ってくださいとの祈り、最後は「わが贖い主よ」で締めくくられる。この「贖い主(ゴーエール)」は、聖書の中で、非常に重要な言葉の一つである。神の栄光あるみ業を自然に、また聖書に見た詩人は、それらの栄光を見れば見るほど、こんどは自分のうち巣くうどす黒い罪の現実に気づかざるをえず、その罪に直面し、罪の許しを主に願ったのである。実にこの「贖い主よ」と語られた、切なる願いの声は新約聖書の主イエスの十字架へと向けられた旧約の橋の一つである。
【 結論 】主をたたえる生涯。それは「自然と宇宙に神の栄光」を見、「聖書の啓示に神の栄光」を見、「御子の十字架の贖いの業に神の栄光」を見る生涯なのである。計ることのできない神の栄光の輝き、その知恵の深さ、その愛の真実さ。主をたたえよ!ハレルヤ!


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