幸せ探し

幸せ探し

2015年11月06日
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カテゴリ: 私のすきなこと

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曦袂(たまものまえあさひのたもと)

(豆知識)

さてこれから九尾の狐が登場する話となる

お話自体が単純だが、玉藻の前が一瞬にして狐の顔になったり

狐として天をかけるなどの人形ならではの奇抜な演出をたんのうできるお話になっている。 

神泉苑の段

下部たちが、皇居の神泉苑の掃除をしていると突然黒雲が沸き起こり雷鳴がなる。みんなが驚いている間に、黒雲の中から九尾の狐が飛び出して皇居の中へと入っていく。

神泉苑の御殿では、帝の寵愛を受けることになった初花姫(宮中では玉藻の前と呼ばれている)が帝のお召しがあったため、支度をしている。そこへ九尾の狐が現れ、玉藻の前の喉笛を食いちぎって殺し、玉藻の前になりすましている。

薄雲皇子が御殿に顔を出し、「姉桂姫に勝る美しさ、私はもうすぐ帝になる。どうじゃ妃にならぬか。」と誘いをかける。

玉藻の前は「実は私は、インドや中国で国を乱し沢山の血を流させた、何千年の齢を経た狐である。そなたが国を簒奪するというのなら力を貸そうではないか。この国を魔道の国となしてくれというのが私の願いじゃ。ただ、獅子王の剣の霊力が今までの私を妨害してきた、あれさえなければなあ」

皇子「獅子王の剣は私が持っている。また国の宝 八咫の 鏡も盗み出してある。私が帝となれば、神社仏閣はすべて破壊し魔道の国となしてやる。」

ふたりの利害が一致し手を組むこととなった。(これまで娘らしい雰囲気の玉藻の前は、様子がかわり、女ながらも威厳をもった動きをする。ただものではないと言う感じがする。)

廊下の段

渡り廊下で、他の后や女御たちが、帝から相手にしてもらえず、それもこれも玉藻の前のせいだ。皆で力を合わせて玉藻の前を暗殺しようではないかと、密談している。そこを通りかかる玉藻の前。おりからの嵐に廊下の燭台の火が消えて暗闇となった中で、玉藻の前におそいかかろうとする妃たちだったが、玉藻の前の身体は妖しい光を放ち、女たちは恐れて逃げていく。

訴訟の段

帝は体調がすぐれず(狐の妖気にあてられている)薄雲皇子が代わりに政務を見ている。しかしこれもいい加減な男なので、江口の里から連れてきたお気に入りの遊女亀菊を御所に引き入れ遊女姿のままでうろうろさせている。で、亀菊に「訴訟の判決をいうのもうんざりしてきた。どうじゃお前に任せるから、好きにせよ。」

そこで亀菊が訴訟の間に座り、御所内でのいざこざを裁いていく

金を貸したのに返してくれないという高齢のお局と男の争いでは「金を貸したら帰ってこないものと決まっている。あきらめた方がよい。」

男に妊娠させられたという下女の訴えには男に対し「結婚する気がないなら金で解決することだ。」

快刀乱麻というか良くも悪くもずばずばと仕事をこなしている。

そこへ陰陽師安倍泰成が登場し、玉藻の前に不審がある。闇の中で身体が光ったと言う話があり、これは玉藻の前が妖怪であるという証拠だと訴える。玉藻の前は、昔から衣通姫や光明皇后など、身体から光が出た人の話はあるが、それらは妖怪ではなかったではないかと反論する。

一度は引いた泰成だが、帝の病気平癒祈願の修法をする時に御幣をもってほしいと依頼し、玉藻の前はそれを引き受ける。

訴訟が終わって人気のない座敷に采女之介がそっと登場、亀菊が「皇子が持っている 八咫の 鏡 を盗み出してきました。はやく元の所に納めてくださいと。」采女之介に鏡を渡す。

皇子が物陰から現れ「裏切ったな。」と亀菊を袈裟がけに切る。

亀菊「私は元あなたの家来だったものの娘です。どうかこれ以上悪いことをせず。善心に戻ってください。」と虫の息でいう。

「お前のようなものが千人集まって世迷言をいったとて、俺の気持ちは変わらぬわ。」と皇子はさっていくのだった。

祈りの段

帝の病気平癒の祈祷を行うということで、玉藻の前は御幣をもち壇上に立っている。祈祷を始める泰成。

玉藻の前「病気平癒の祈祷とは偽りで、私の正体を暴くための祈祷であろう。お前ごときの法力で何ができる。」

泰成は采女之介が見つけ出してきた獅子王の剣を持っており、それを玉藻の前に突きつける。

「やれ悔しい、獅子王の剣がここにあるとは。」と玉藻の前は狐の正体を現し、黒雲の中宙を飛んで逃げていく(人形遣いさんも宙づりで空を飛ぶ趣向)

皇子は玉藻の前が逃げたので、企てが敗れたと姿をくらます。

(そのご、狐は追い詰められて矢を射られて殺されたが、その死骸は殺生石となり、毒気で周りのものを殺すことになった) 

化生殺生石の段

殺生石では、狐の怨念が残り夜毎様々なものに化けて、踊りを踊るということになっている。

狐、娘、座頭、夜鷹、祭の男、雷、奴など人形遣い桐竹勘十郎さんが、人形の早変わり、右に消えたと思えば左手から登場したり、石の中に消えたと思えば、思わぬところから別の人形になるとか、宙を飛ぶとか様々のびっくりするような仕掛けで 楽しませてくれた。






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最終更新日  2015年11月07日 14時24分05秒
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