ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Dec 1, 2024
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カテゴリ: 映画、テレビ
「用意shoot」(評価 ★★★☆☆ 三つ星)

 ネットフリックスで鑑賞。全九話。各35分から65分。
 実際にあった衝撃的な殺人事件をもとにしてる作品。金持ち一家の話。息子二人(21歳と19歳)が自宅で両親を銃殺。逮捕され投獄された兄弟は、弁護士とともに裁判に臨む。

 本作は基本的にはハリウッド系娯楽作品という認識で割り切って観たほうがいい。てか、当時の実際のお宝映像とか関係者の登場するドキュメンタリーも別に存在するので、本来ならそっちのほうを観るべきだったか。

 なんとか最終回まで観られたものの、ややイマイチ。脚本や演技や演出にムラがある。
 第一話でいきなり両親が殺され、以降そこにいたるまでの経緯が兄弟の証言によって描かれるのだけれど、辻褄が合ってなくてわかりにくいなーと思いながら、ついついだらだら最後まで観ざるを得なかったという印象さえ残った。

 個人的に興味深く観られたのは第五話。一番地味な回ではあるものの、この回まるごと一台の固定カメラで切り替えなしで一発撮りされている。刑務所にいるエリック(弟)が、面会に来た弁護人相手に穏やかに自分の半生を語りまくる。

 この事件は一家四人の話であり、真相は当事者しか知り得ないわけで、しかも死人に口なし。息子二人の証言だけが頼り。
 周囲はこの若者たちの言葉をどこまで信じられるか。犯行は金銭目的かそれとも虐待からの自己防衛か。どこまで強い悪意のもと用意周到に計画された(premeditated)ものだったのか。てか、銃殺するにせよ、あんなに何十発もバンバンぶっ放す必要はあったのか。
 陪審団や世間へ印象を良くするために、弁護側は兄弟が裁判で着る衣装(爽やかパステル系)とか眼鏡(知的系)とかまで細かく指示し、涙の証言などもちゃっかり演出、本番に向けてせっせと練習。

 それもあってか、金持ちイケメンに弱い巷の女子たちは彼らを支援し、健気に推し活しちゃう始末。






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最終更新日  Dec 2, 2024 08:02:44 PM
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