PLUTOからの便り

PLUTOからの便り

2016/11/04
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テーマ: 創作童話(818)
カテゴリ: カテゴリ未分類


速度のまま平坦な石だたみに着地したカッポウギンコは、両手足を折り曲げ

カメぱっぱとヨシコを下ろしました。

 周りのごつごつした岩肌が所どころ光り輝き、ろうそくの灯りみたいに

ゆらゆらと、ぼんやり照らしています。紫色のコケがびっしりと張り付いた

岩にごそごそうごめく赤茶色の微生物がチカチカと、光を発しているのです。

 10m以上ある岩山と1mから2mていどの石灰岩が、一同の周りを囲み、

はるか遠方には釣りがね状の高い岩山が数多く鎮座していて、その先は

霧がかかりぼんやりとしか見えません。

 見渡す限り高低差のある無数の石と岩が、色とりどりに発色しているのは、

目の前にあるコケ類やそれに付着する微生物のせいかも知れませんが、

今いるこの場所が地中深い洞窟であるのを忘れてしまう光景です。

 あまりの絶景に三匹の仲間が、口を開けヨダレをポタポタたらし

見つめているとき、ようやく新之助とビヨンヌも到着しました。

 仲間が騒いで出迎える余裕もなく誰一匹、言葉を発せず見とれている

荘厳なる景観に新之助も思わず引き込まれます。

 地上と同じように遠くに見える森や林は、岩肌をおおいつくす

緑色のコケ類ですが、四匹と一羽には地表となんら変わりなく

葉っぱや枝に見えているのです。

 仲間たちの長い沈黙に耐えられなくなったビヨンヌが、けたたましく

話しだしました。

「ちょっと、アンタたち、ビッグの指令を忘れていないかピー、

洞窟入口付近の視察だけで、すぐ引き上げるようにいわれていた

のにさ、こんな深いところまで入って、帰り道はどうするのよ、

ここまでは、下りだから滑り落ちただけで済んだけど、登りは他の道を

探さないとだめピーピー、それに恐ろしい動物にでも出くわして

食べられるはめにでもなったらどうするのよ~」

 急にヨシコが口をはさみます。

「黙ってビヨンヌ、向こうの岩陰になにかがいるニャー」

        つづく









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最終更新日  2016/11/04 03:20:11 PM
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