ヨカッタ探し

ヨカッタ探し

December 6, 2005
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カテゴリ: 読書ろぐ(mystery)
あれ?この日って何してたかなぁ~。

…この日は朝からボランティアで出かけて、ってことは、
なんか文庫本持っていったはずだよなー。電車用に。
わたしにとってその日の記憶は、その日読んだ本の記憶と、
密接に結びついています。
食とはあまり結びついていないので、昨日の献立も覚えてません。
それは単なるボケなのではないか、という突っ込みは置いといて。

で、思い出しました。

既読の中から1冊セレクトしたのでした。
みっつ君さんの日記 に触発されて、東野圭吾さんのこれ↓を。

東野圭吾『鳥人計画』

割と初期の作品なんですが、今でもとても面白いです。
東野さんって理系の要素をうまく使いこなしてますよね。
この『鳥人計画』は、スキーのジャンプ競技を扱ったミステリ。
割とマイナーなイメージのある冬のスポーツですが、
特に日本でミステリの題材としては、殆ど用いられていない気がします。
なーんて、わたしが読んでいないだけでしょーが。
印象に残ってるのはこれと 雫井さんの『白銀を踏み荒らせ』 くらい。
雪山を扱ったミステリなら、もう少し増える気がしますが。


急斜面を滑り降りるのだって怖いのに、
ジャンプするってどんな気持ちなのかなぁ~。
わたしは何回かしかやったことないんですが、スキーって
個人のペースで滑れるところがいいな、と思います。
その分、競技としては孤独な気がしますが。

何人かのジャンパーが出てきますが、楡井選手のキャラは
強烈です。天才、というべきか。
とても魅力的なんですよね。
ただ才能に溢れているだけではなくて…。独特の何かを持っている。
物語を読み進めば進むほど、彼の命が冒頭で奪われてしまったことを
とても悲しく思います。
ミステリとしての展開も、秀逸だと思いますね。
犯人が逮捕されてからも、真相が二転三転するラストも素晴らしい。
初読の時も驚きましたが、最終的なラストを忘れていたので、
今回の再読でも充分に楽しめました。
ただのフーダニットやホワイダニットのミステリとしての魅力
だけでなくて、ジャンプ競技という一つの世界に生きる人々を
描いた小説としても、完成度が高いと思います。
読んでいくと、誰が悪いのかわからなくなってしまうんですよね。
個人的に、1人どうしても許せないと感じる人が出てくるんですが、
その人が100%間違ってる、とは言い切れないし。

こういう物語を読むと、オリンピックの時だけ俄かファンになるのは
やめよう、と自戒を込めて思うのです。
だからといって、何かが変わるわけではないかもしれないけれど。





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最終更新日  December 9, 2005 12:32:25 AM
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