ヨカッタ探し

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January 9, 2007
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カテゴリ: 読書ろぐ
そろそろ感想を書きたい本が溜まってきたので…


 上橋菜穂子 「狐笛のかなた」  (新潮文庫、2006)


これまた相方おすすめの本。

上橋菜穂子さんの”守り人シリーズ”は、やはり相方のすすめで
何作か読んでます。割りと好き。
物語の展開や魅力あるキャラクター作りだけではなく、
文章そのものに読ませる力のある作家さん、と思ってました。

裏切られることはなかったです。

守り人の印象が強いので、「和」っぽいこの作品には、
ちょっと意外な印象を受けました。
解説の金原瑞人さんの言葉では、上橋さんのファンタジーで
「一つぽつんと離れて、孤高を保っている」作品、とあるけど、
それも納得。確かに、非常に日本的なんですよね。
ところで、この文庫。
金原さんの解説だけでなくって、宮部みゆきさんも文章を
寄せている、という豪華版!!
これは作者初めての文庫になるそうだけど、『バッテリー』
みたいに、文庫になることで大人の読者層も広がるんじゃないかな。

でも、実はこの作品なんて、大人の方がぐっとくるかも。
血を受け継ぐということ、自分が生き方を選択すること…
誰かを愛するということ。
そういうテーマに、真摯に向き合った経験がある人の方が、
主人公の二人、少女・小夜と霊狐・野火に強く惹かれると思うのです。


この作品を初めて上橋作品を読む人におすすめしやすいもう一つの理由。
それは、これが1冊で完結してること。
心地よい余韻のあるラストには、これ以上付け加えることはないと思う。
たくさんの人に読まれるといいな、と思う作品です。





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最終更新日  September 14, 2007 10:27:01 PM
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