東方見雲録

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2026.01.29
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カテゴリ: 政経
木原氏がピックアップしたのは、高市氏が「強い経済が必要だ」と語った部分。「国の予算の作り方を根本から改める。毎年度、補正予算が組まれることを前提とした予算編成手法と決別し、必要な予算は当初予算で措置する。複数年度の財政出動をコミットする仕組みを構築する」と予算の組み方をガラリと変えると語っていた。

木原氏は「補正予算前提はとらない、複数年度の財政支出にコミットするは、まさにキラーコンテンツ、リーサルウェポン。これまでの国の仕組みを変えます。」と大きな変革であると指摘。「何故なら、単年度主義で当初予算を絞る一方で、補正予算で各省庁にアメを与えるのが財務省の手法だったからです。これを複数年度化していけば、①民間にとっての予見可能性が高まり、②予算の経済効果や税収効果も見込んだダイナミックモデルでの予算編成ができ、そして③市場にとっても予見可能性が高まり金利高騰リスクにも一定程度効果が出てくる、からです。」と説明した。

単年度の予算編成では「当初予算→締め付け=ムチ」「補正予算=アメ」となり財務省の裁量の比重が大きかった。これを複数年度化して補正予算の幅を狭くすることで、より民間への効果を見越した編成ができるようになるというものだ。

関連サイト:高市首相「複数年度で予算見る」 岸田氏、成長戦略巡り提言 こちら
自民党の岸田文雄元首相は20日、高市早苗首相と首相官邸で会談し、来年夏にまとめる成長戦略に関する提言を手渡した。政府内で今後本格化する検討作業などでは、複数年度の視点、人材の結集、国際連携などを原則として重視するよう求めている。首相は「複数年度で予算も見ていく。できるだけ企業の予見可能性を高めたい」と応じた。


関連サイト:国の基金とは 特定事業目的に積み立て、補正予算で膨張 こちら
複数年度にわたり事業を長期目線で進められる利点がある。一方で使い道が不明瞭だったり、設定後の管理がおろそかになったりする点が問題視される。あらかじめ積み増した基金を補助金として交付する「取り崩し型」や、貸し付けや出資など最終的に資金を回収する「回転型」、取り崩さずに運用益の範囲で事業を実施する「運用型」などがある。

2008年のリーマン・ショック後の経済対策などで徐々に活用が始まったが、規模はさほど大きくなかった。新型コロナウイルス禍後の補正予算で脱炭素や経済安全保障、教育などで各省庁が要求する大型基金の設置が相次ぐようになった。多くが「取り崩し型」だった。巨額の予備費と並んでムダ遣いの恐れを指摘する声も高まった。



関連サイト:債務負担行為 こちら

関連サイト:官庁会計システムによる負担行為の事務処理 こちら

関連サイト:繰越制度  財務省   こちら
繰越制度は、財政法における「会計年度独立の原則」に対する例外であり、複雑多岐にわたる国の経費を全ての場合にこの原則どおりに処理することはかえって不経済・非効率となり、実情に沿わないこととなる場合もあることから、一定の条件のもと年度内に支出を終わらなかった歳出予算の金額を翌年度に繰り越して使用することができるようにするものです。

繰越制度の運用にあたっては、適正な事務手続きが必要となる一方で、予算を執行し、実際に繰越手続を行っている各府省、地方自治体からは、“繰越要件・承認基準が不明瞭”“繰越手続が複雑”“繰越承認までに時間がかかり過ぎる”などの御意見が寄せられてきたところです。

関連サイト:2026年度当初予算案のポイント こちら
~28年ぶりの一般会計プライマリーバランス黒字化予算~
今回の予算案は高市政権の「責任ある積極財政」の実像、拡張的な財政政策を志向する政権の財政政策スタンスを見極めるうえでも注目が集まっていた。今回の予算案の内容をみると、確かに予算規模の増加幅は例年に比べても大きいのだが、金利上昇に伴う国債費の増加、税収の増加に伴う地方交付税交付金の増加が主たる要因となっている。積極財政を志向して予算を膨らませたというよりは、不可抗力によるところが大きい。

また、一般歳出の増加については①診療・介護報酬のインフレ連動を取り入れたこと、②教育無償化、③防衛費増額が主な増加要因である。②・③は既に決まっていたことだ。①については今回インフレ連動の仕組みが明示的に導入されたことによるが、公的価格の物価連動は石破政権下で決定された2025年度の骨太方針でも示されていたことだ。良くも悪くも財政拡張色が強まったといえる内容ではない。足元の金利上昇等を踏まえ、財政規律に目配せした形に収まったといえるのではないか。

関連サイト:歳出の複数年度化が進む予算 - 参議院 こちら

関連サイト:複数年予算制度ガイド 農水省 こちら

関連日記:2026.01.28の日記  8年度財政赤字8000億円、黒字化ならず 債務残高GDP比は改善   こちら
関連日記:2026.01.27の日記  「責任ある積極財政」あまりに危険な正体   こちら





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Last updated  2026.01.29 09:00:06
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