2007年01月16日
テーマ： 好きなクラシック(2399)
カテゴリ： クラシック音楽
『 今日のクラシック音楽
』 サバレタ・プレイズ・バッハ
スペイン生まれのハープ奏者ニカノール・サバレタ（1907－1993）は、女性奏者の多いハープ演奏家の中でも男性奏者として異色の存在であったし、2度にわたる来日経験もあって日本でも人気のあったハープの第一人者でした。
今日の紹介CDはLP時代に聴きこんだ懐かしい演奏で、何年も会えなかった恋人に逢えたような喜びを感じています。 と言えば格好いいのですが、記憶からはほとんど消えていました。 スケールの大きなシンフォニックな音楽、ドラマティックなオペラ、渋い室内楽、華麗な器楽曲作品、敬虔な宗教音楽などを主に聴いてきて、ハープ音楽をあまり聴いていなかったことが一番大きな理由かもしれません。
久しぶりに聴きましたサバレタの演奏に酔ってしまいました。 とても気品のある高貴な情緒で、音色は清澄で、実に透き通った音で楽しめます。 まるでスコアが透けて見えるかと思えるような透明な響きが、サバレタの大きな特徴でしょう。
私が聴いていたのは、サバレタ自身の編曲によるこの大バッハの曲や、ヘンデルなどのハープ協奏曲という限られた作品でしたが、彼自身はバロック音楽から現代音楽までの幅広いレパートリーを演奏しており、ヒナステラ、ミヨー、ホヴァネス、ヴィラ＝ロボスなどから献呈された作品も数多いのだそうです。
更にサバレタの偉大さは編曲にもあります。 独奏フルートなど他の楽器のために書かれた音楽をハープ用に編曲するなど、ハープの演奏の可能性を広めたことでも大きな功績として評価を高めています。
このディスクに収録されている大バッハの作品もサバレタの編曲ですが、まるでバッハがハープのために書いたような音楽に仕上げており、しかも清澄で、透明感に溢れた演奏はバッハの原曲の素晴らしさを改めて感じさせる響きとなっています。
特に「パルティータ第2番」（原曲は無伴奏ヴァイオリン用）ではほぼ原曲通りに演奏しており、ハープの独特の分散和音やオクターヴ奏法によって、有名な「シャコンヌ」などもハープの魅力を見事に伝えています。
これもタワーレコードがヴィンテージ・コレクションとして昨年12月に、1000円の廉価盤としてリリースした注目の名演奏です。
このＣＤです。
↓
（グラモフォン原盤 タワーレコード・ヴィンテージ・コレクション 1972年録音）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『 今日の音楽カレンダー 』
1891年 没 レオ・ドリーブ（作曲家）
1928年 誕生 ピラール・ローレンガー（ソプラノ）
1929年 誕生 マリリン・ホーン（ソプラノ）
1957年 没 アルトゥーロ・トスカニーニ（指揮者）
ともの『 今日の一花 』 寒咲き花菜
撮影地 大阪市立長居植物園 2007年01月10日
スペイン生まれのハープ奏者ニカノール・サバレタ（1907－1993）は、女性奏者の多いハープ演奏家の中でも男性奏者として異色の存在であったし、2度にわたる来日経験もあって日本でも人気のあったハープの第一人者でした。
今日の紹介CDはLP時代に聴きこんだ懐かしい演奏で、何年も会えなかった恋人に逢えたような喜びを感じています。 と言えば格好いいのですが、記憶からはほとんど消えていました。 スケールの大きなシンフォニックな音楽、ドラマティックなオペラ、渋い室内楽、華麗な器楽曲作品、敬虔な宗教音楽などを主に聴いてきて、ハープ音楽をあまり聴いていなかったことが一番大きな理由かもしれません。
久しぶりに聴きましたサバレタの演奏に酔ってしまいました。 とても気品のある高貴な情緒で、音色は清澄で、実に透き通った音で楽しめます。 まるでスコアが透けて見えるかと思えるような透明な響きが、サバレタの大きな特徴でしょう。
私が聴いていたのは、サバレタ自身の編曲によるこの大バッハの曲や、ヘンデルなどのハープ協奏曲という限られた作品でしたが、彼自身はバロック音楽から現代音楽までの幅広いレパートリーを演奏しており、ヒナステラ、ミヨー、ホヴァネス、ヴィラ＝ロボスなどから献呈された作品も数多いのだそうです。
更にサバレタの偉大さは編曲にもあります。 独奏フルートなど他の楽器のために書かれた音楽をハープ用に編曲するなど、ハープの演奏の可能性を広めたことでも大きな功績として評価を高めています。
このディスクに収録されている大バッハの作品もサバレタの編曲ですが、まるでバッハがハープのために書いたような音楽に仕上げており、しかも清澄で、透明感に溢れた演奏はバッハの原曲の素晴らしさを改めて感じさせる響きとなっています。
特に「パルティータ第2番」（原曲は無伴奏ヴァイオリン用）ではほぼ原曲通りに演奏しており、ハープの独特の分散和音やオクターヴ奏法によって、有名な「シャコンヌ」などもハープの魅力を見事に伝えています。
これもタワーレコードがヴィンテージ・コレクションとして昨年12月に、1000円の廉価盤としてリリースした注目の名演奏です。
このＣＤです。
↓
（グラモフォン原盤 タワーレコード・ヴィンテージ・コレクション 1972年録音）
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『 今日の音楽カレンダー 』
1891年 没 レオ・ドリーブ（作曲家）
1928年 誕生 ピラール・ローレンガー（ソプラノ）
1929年 誕生 マリリン・ホーン（ソプラノ）
1957年 没 アルトゥーロ・トスカニーニ（指揮者）
ともの『 今日の一花 』 寒咲き花菜
撮影地 大阪市立長居植物園 2007年01月10日お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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Re:ハープの巨匠 サバレタ/寒咲き花菜(01/16)
nekovi
さん
Re:ハープの巨匠 サバレタ/寒咲き花菜(01/16)
たけぽ2001
さん
春を思わせる黄色ですね。
暖冬だそうなので、今年は菜の花も早めに咲くでしょうか。
ハープというと、女性の楽器というイメージが強いです。
男性の弾くハープも一度聴いてみたいものです。
(2007年01月16日 23時28分01秒)
暖冬だそうなので、今年は菜の花も早めに咲くでしょうか。
ハープというと、女性の楽器というイメージが強いです。
男性の弾くハープも一度聴いてみたいものです。
(2007年01月16日 23時28分01秒)
もうすぐ！
手毬 さん
春の早撮り！
もう春はそこまで来ていますね。
スクランブルエッグのようなほんわか黄色。
ところで、私としたことが、ついこないだまで、楽団の中でハープは女性が奏でるものとばかり思っていました。 (2007年01月17日 00時03分29秒)
もう春はそこまで来ていますね。
スクランブルエッグのようなほんわか黄色。
ところで、私としたことが、ついこないだまで、楽団の中でハープは女性が奏でるものとばかり思っていました。 (2007年01月17日 00時03分29秒)
nekoviさん、ありがとうございます
とも4768
さん
nekoviさん
＞親父がサバレタのファンでした。
＞実家にＬＰあったなぁ。懐かしい。
-----
70年代にはサバレタは、ゼコビア、イエペスなどのギター奏者のように、ハープの王様のような感がありました。 懐かしい演奏家です。
(2007年01月17日 01時08分57秒)
＞親父がサバレタのファンでした。
＞実家にＬＰあったなぁ。懐かしい。
-----
70年代にはサバレタは、ゼコビア、イエペスなどのギター奏者のように、ハープの王様のような感がありました。 懐かしい演奏家です。
(2007年01月17日 01時08分57秒)
たけぽ2001さん、ありがとうございます
とも4768
さん
たけぽ2001さん
＞春を思わせる黄色ですね。
＞暖冬だそうなので、今年は菜の花も早めに咲くでしょうか。
＞
毎年「寒咲き花菜」はこの時期に咲いていますね。一般の「菜の花」よりも2ヶ月くらい早いようです。
＞ハープというと、女性の楽器というイメージが強いです。
＞男性の弾くハープも一度聴いてみたいものです。
-----
オーケストラでも独奏ハープ奏者でも、ほとんどが女性奏者ですね。 サバレタの演奏はレコードで聴いただけですから、私も男性がハープを弾くのを観たことがありません。
(2007年01月17日 01時13分47秒)
＞春を思わせる黄色ですね。
＞暖冬だそうなので、今年は菜の花も早めに咲くでしょうか。
＞
毎年「寒咲き花菜」はこの時期に咲いていますね。一般の「菜の花」よりも2ヶ月くらい早いようです。
＞ハープというと、女性の楽器というイメージが強いです。
＞男性の弾くハープも一度聴いてみたいものです。
-----
オーケストラでも独奏ハープ奏者でも、ほとんどが女性奏者ですね。 サバレタの演奏はレコードで聴いただけですから、私も男性がハープを弾くのを観たことがありません。
(2007年01月17日 01時13分47秒)
手毬さん、ありがとうございます
とも4768
さん
手毬さん
＞春の早撮り！
＞
＞もう春はそこまで来ていますね。
＞スクランブルエッグのようなほんわか黄色。
この黄色はやはり春を呼ぶ色ですね。「菜の花」より2ヶ月ほど早い「寒咲き花菜」です。
＞ところで、私としたことが、ついこないだまで、楽団の中でハープは女性が奏でるものとばかり思っていました。
-----
男性奏者は今でも少ないでしょうね。 楽団で男性が弾いているのは見たことがありません。 ハープは女性に似合うのでしょうね。
(2007年01月17日 01時17分02秒)
＞春の早撮り！
＞
＞もう春はそこまで来ていますね。
＞スクランブルエッグのようなほんわか黄色。
この黄色はやはり春を呼ぶ色ですね。「菜の花」より2ヶ月ほど早い「寒咲き花菜」です。
＞ところで、私としたことが、ついこないだまで、楽団の中でハープは女性が奏でるものとばかり思っていました。
-----
男性奏者は今でも少ないでしょうね。 楽団で男性が弾いているのは見たことがありません。 ハープは女性に似合うのでしょうね。
(2007年01月17日 01時17分02秒)
目からウロコがボロボロ落ちました！
麻由子 さん
こんにちは♪
男性のハープ奏者がいらっしゃるのですね！
今まで見たことがなかったので、全く知りませんでした。
ハープの形は、グランドピアノの形と同じだそうで、
ピアノ弾きの私としては、とても興味があります。
それから、花菜にも、寒咲きがあることを知りませんでした！
冬から春にかけて咲く黄色い花。
小さな春を感じられるようで、素敵です☆ (2007年01月18日 13時38分58秒)
男性のハープ奏者がいらっしゃるのですね！
今まで見たことがなかったので、全く知りませんでした。
ハープの形は、グランドピアノの形と同じだそうで、
ピアノ弾きの私としては、とても興味があります。
それから、花菜にも、寒咲きがあることを知りませんでした！
冬から春にかけて咲く黄色い花。
小さな春を感じられるようで、素敵です☆ (2007年01月18日 13時38分58秒)
麻由子さん、ありがとうございます
とも4768
さん
麻由子さん
＞目からウロコがボロボロ落ちました！
＞こんにちは♪
＞男性のハープ奏者がいらっしゃるのですね！
＞今まで見たことがなかったので、全く知りませんでした。
＞ハープの形は、グランドピアノの形と同じだそうで、
＞ピアノ弾きの私としては、とても興味があります。
＞
男性ハープ奏者はサバレタしか知りません。珍しい例ですね。
＞それから、花菜にも、寒咲きがあることを知りませんでした！
＞冬から春にかけて咲く黄色い花。
＞小さな春を感じられるようで、素敵です☆
-----
「早咲き花菜」とか「寒咲き花菜」とか呼ばれています。 これは食用の「菜の花」とは別種で「花」としての「菜の花」です。 それで「花菜」と呼ばれています。
(2007年01月19日 17時23分59秒)
＞目からウロコがボロボロ落ちました！
＞こんにちは♪
＞男性のハープ奏者がいらっしゃるのですね！
＞今まで見たことがなかったので、全く知りませんでした。
＞ハープの形は、グランドピアノの形と同じだそうで、
＞ピアノ弾きの私としては、とても興味があります。
＞
男性ハープ奏者はサバレタしか知りません。珍しい例ですね。
＞それから、花菜にも、寒咲きがあることを知りませんでした！
＞冬から春にかけて咲く黄色い花。
＞小さな春を感じられるようで、素敵です☆
-----
「早咲き花菜」とか「寒咲き花菜」とか呼ばれています。 これは食用の「菜の花」とは別種で「花」としての「菜の花」です。 それで「花菜」と呼ばれています。
(2007年01月19日 17時23分59秒)
【毎日開催】
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とも4768
クラシック音楽を聴き続けて50年を超えました。 このブログでは、365日にわたってあります曲の初演、演奏家や作曲家の誕生日・命日などの記念日に因む音楽を紹介しています。 花のカメラ撮影をはじめて5年ですが花画像もご覧下さい。
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