2010年06月17日
カテゴリ： カテゴリ未分類
答えを聞いてもわからん の場合もよくあることです
少し前に数学の世界で長い間とってもわからない問題のうちの一つが解けたぞということがありました
門外漢の私でも 多少興味のあるニュースだったことを覚えています
そして 今まで学んできた数学のことをちょっと思い出しました
小中高と 進学するたびに内容に関連性があって学習が深まって行くのに
大学になっていきなり 意味不明の世界へ行ってしまうのは
今なら理解できますが 当時は だまされたように思ったものです
人によってはそれが中学校でおこったり 高校であったりするのかもしれませんが
大学でテスト前になると同じ問いがぐるぐると頭を回りはじめました
それって今まで習ってきたもので解決できるの？
それどころか それ以前に わからないところがわからないーーー！！ 爆
どんな学問でもあることですが
その学問を知るためには その学問特有の言葉があり その言葉をまず理解できるようになるのが先決です
英語ならアルファベット 音楽なら音符 古文なら古典かなづかいでしょうか
数学にもその独特な言葉が 実はあります
一応だましだまし高校数学までやってきたのに
この大学での数学はなに？
目が点 頭の中をはてながめぐります
そこに広がる数学の大海原に圧倒され おぼれそうになりつつ小枝をつかむのに精一杯です
その独特の言葉があることを理解せずに飛び込んで行ったのですから当然です
そういったかんじでなんとか浮かんでいたのが私の大学数学の思い出です
すごくむつかしい だけどさっぱりわからないわけでもない
でも なにがわかっていて なにがわからないのか わからない
この問題の親玉みたいなものを あるロシアの数学者が解いたのですから
まあ 一体全体どんな奇人かと思いました
おまけに数学界の金メダルといわれるフィールズ賞を辞退したというから相当です
このあたりからも 私は彼に興味を持ったのですが
いろいろあたってみると それ以上に彼の存在している数学の世界に魅力を感じました
今回解かれた難問 それまで数々の数学者のその問題への取り組み 数学のもつ奥深さ
あの大海原をどうやってこのひとは泳いでいったんだろう
数学はペンと紙があれば出来る学問です
しかし そこに書かれるまでに頭の中で数々のことが組み立てられたり 解体されたりしています
チェス盤がそこになくても頭の中でブラインドチェスができると聞きます
同じように 今私は多くて４次元までしか考える、感じることができませんが
彼等は それ以上の次元(９次元、10次元あるいはもっと)を「考える」すべをもっているのです
この 数学の言葉を使って 私が見えないものを彼等は考えることができる というところに
私はすっかり酔いました
先ほどの難問もこの次元の世界を上手に操ることで答えを手にしたといえます
また この問題を含む 数学の世界の奥深いところは
たとえて言うと 鬱蒼と茂る森の木立に見ることができます
あまりに規則性がないようにみえるのに 森をぐるぐるまわってみると
ある点で 木々がぴったりと立ち並んでいるのが見えるときがあります
あの瞬間を問題の中に見つけた時が 数学の美しさを感じられる一瞬なのです
この美しさが他の科学に出てくるいろんな定理よりずっと長持ちであることは
三角形の問題によく出てくるピタゴラスの定理が紀元前生まれであることからも明らかです
それは美しいことも勿論ですが とくに簡潔です
そしてもう一つ私が深く思い知ったのは 私が特に実験を主とする系に属していたからなのかもしれませんが
見えないもののもつ真理です
先の問題は ざっくりいうと今の宇宙の形がどんなかという問題になっています
しかし 私達はそれを今は見ることができません
どうやって見ることができないものを考えることができるだろうか
波打ち際で この海は平らで端は水がこぼれているのか(地球は平らなのか)
それとも こぼれないのか(地球は平らでないのか)
そして こぼれないなら どんな形なのかと考えていた大航海以前の人と疑問に思う点は同じです
見えなくても考えることができる そして その答えを得ることが出来たというのが今回のニュースです
(「本当にたいせつなことは めにみえないんだよ」なんていう 星の王子様の一節をちらと思い出してしまいます)
ここに件の数学者が人類で一番最初にどんな美しさを見たのかとおもうと
ちょっとうらやましくてなりません
お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
【毎日開催】
15記事にいいね！で1ポイント
PR
ぷく＠
あなたは、何をする人ですか？
コメント新着
© Rakuten Group, Inc.
