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2007年10月11日
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カテゴリ: 下町の話
10月に入り、東京ではすっかり秋らしい陽気になってきた。日中も汗ばむことはないし、朝晩は寒さを感じるほどだ。長かった暑い夏も終わり、一年の中で一番過ごしやすい季節になった。

しかし夏の猛暑の影響で各地の紅葉の名所でも色づきが半月ほど遅れているそうだ。都内での紅葉はもちろんまだまだ先の話だ。

さて、都内の紅葉・黄葉は大きく3つに体分されるように思われる。ケヤキ・イチョウ・サクラである。緑の少ない都内でも、公園の樹木や街路樹としてこの3つは多く見ることができる。

街道沿いにはこの3つの街路樹が多い。神宮外苑のイチョウ並木や、甲州街道のケヤキ並木は有名だ。サクラはどちらかと言うと大通りではなく小路の並木になっていることが多い気がする。プラタナスの黄葉なんかも綺麗だが、あまり有名なスポットは思い当たらない。

それらを楽しめるのは今年は12月かもしれない。待ち遠しいものである。

先日の日曜、山梨で山歩きをした帰り道、時間が比較的早かったこともあり、景色を楽しみながら帰ろうと思い、中央道を使わず国道20号を勝沼からずっと都心まで走った。相模湖周辺で渋滞することもなく、順調に都心までドライブできた。

高尾から西八王子あたりまではイチョウ並木になっている。もちろんまだ色付いてはいないが、なかなか綺麗だなあなんて思いながら走っていた。信号が赤になり車を止めると窓からプ~ンと匂ってきた。そう、銀杏である。イチョウは黄葉の前に銀杏の実をたわわに実らせる。ちょうど今頃がその時期なのだ。


銀杏には思い出がたくさんある。


私の実家があるのは台東区の谷中。下町情緒を色濃く残す街である。その実家のすぐ近くにあるのが「上野公園」「谷中霊園」。どちらもイチョウが多く植えられている。



だから数あるイチョウの中でも、銀杏の実をつけるイチョウの木をあらかじめ把握しておかなければならない。そしてそれらのイチョウをどのような順で廻ればライバルに先んじれるかも考えなければいけない。この時期の銀杏拾いは一種のバトルでもあったのだ。

まあ出遅れて根こそぎ拾われた後でも、イチョウの幹にキックを食らわせればいくつかの銀杏がぱらぱらと落ちてくる。なんとかなるものである。


さて銀杏拾いにもテクニックがある。銀杏の実を直接つかむと「かぶれる」ので、うまく種だけ取り出す必要がある。銀杏拾いをしている大人は「割り箸」を使って取るケースが多かったように思える。ただそれだと1個1個掴むのに手間がかかる。

私のとった作戦は、ビニール袋に手を突っ込み、そのままビニール袋越しに直接銀杏を掴むという方法だ。これだと握りつぶすような感じで種子を取ることができるので好都合なのだ。子供はみなこの方法を取っていたと思う。

そして銀杏をゲットした後も大変である。バケツに銀杏を入れ、それを自宅に持ち帰るのだが、そのまま持ち帰ると近所に強烈な悪臭も一緒に持ち込むことになる。だから上野公園や谷中霊園内の水道である程度洗ってから持ち帰ることになる。

しかし公園や霊園の水場というのはさほど多くない。だから銀杏入りのポリバケツを抱えた老若男女が水場で順番待ちをしなければならない。並んでいるとどうしてもまわりの成果が気になる。自分の量が多ければ優越感に浸れるし、その逆だと劣等感に苛まれる。ここでもバトルがあるのだ。

そして洗浄後のそれを自宅に持ち帰る。多少匂いは残っているが、その程度の匂いなら近所も寛容だ。どこの家庭も同じようなことをしているからだ。

その後、天日で干して出来上がり。秋の味覚の誕生である。

茶碗蒸しに入れるのがポピュラーな食べ方でもあるが、私はシンプルに焼いて食べるのが好きだった。現在では暖房と言えば、エアコンやファンヒーター、床暖房が主流だと思うが、当時は「石油ストーブ」がどこの家庭にでもあったと思う。その石油ストーブの天板の上に置いて焼くのが我が家の常識だった。

もちろんそのまま焼くとはじけてしまうので、あらかじめペンチなどで少し割っておく。しかしこの「少し」割るというのが意外と難しく、あの銀杏の硬い殻を割ろうとするとつい力が入ってしまい、「グシャッ」という音とともにペチャンコにつぶしてしまうことも多々あった。


銀杏拾いをしていたのは小学生の頃。もう30年以上も前のことだ。それでもこの時期、あの独特の匂いがどこからか漂ってくると当時の思い出が蘇ってくるものである。居酒屋で銀杏の塩焼きを注文するときも、石油ストーブで焼いている子供時代の自分が思い浮かぶのである。



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最終更新日  2007年10月11日 13時20分14秒
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