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「地球温暖化対策」データ収集・作成の続き(自分の勉強)
2009年度と言うと、2010年3月までなので、東北大震災の1年前のデータである。
単純には算定できない代物だから、実物の数値が固まってから、推定作業に時間がかかるのだろう。
昨日の基調講演では出てこなかったので、呆けなりにWEBから資料をまとめてみる。
京都議定書の規準年(1990年度)からの温室効果ガス総排出量の変化は、2009年(速報値)では、1,261百万トン→1,209百万トン(-4.1%)である。
そのうち、話題となっているのは、「 二酸化炭素(CO2)のエネルギー起源総排出量の変化 」で、
京都議定書の規準年 である1990年から,速報値がある2009年の変化は、1,059百万トン→1,145百万トン(+1.5%)である。
温室効果ガスの総排出量
(単位:CO2換算百万トン)
| 発生形態 |
京都議定書 規準年値:A(1990年) |
同左構成比 |
2009年度 速報値:B |
B/A比伸び率 |
| CO2 |
1,144 |
90.7% |
1,145 |
+0.03% |
| (エネルギー起源) |
(1,059) |
(84.0%) |
(1,075) |
(+1.5%) |
| (非エネルギー起源) |
(85) |
(6.7%) |
(69) |
(-18.5%) |
| メタン |
33 |
2.6% |
21 |
-37.8% |
| 二酸化窒素 |
33 |
2.6% |
22 |
-31.9% |
| 代替フロン等3ガス |
51 |
4.1% |
22 |
-57.3% |
| 合 計 |
1,261 |
100.0% |
1,209 |
-4.1% |
(注)主な発生源などの説明
・ 非エネルギー起源CO2 : セメント製造などの工業プロセス分野
・ メタン :廃棄物の埋め立てなどの廃棄物分野から
・ 二酸化窒素 :農業分野の土壌など、燃料の燃焼から
・ 代替フロン等3ガス :HFC冷媒、半導体製造、SF6製造などから
温室効果ガスのうち、各部門起源「二酸化炭素」排出量
(電気・熱配分後)(単位:百万トン)
| エネルギー起源部門 |
京都議定書 規準年値:A(1990年) |
同左構成比 |
2009年度 速報値:B |
B/A比伸び率 |
| 工場等 産業部門 |
482 |
45.5% |
386 |
-19.9% |
| 自動車・船舶等 運輸部門 |
217 |
20.5% |
229 |
+5.4% |
| 商業・サービス・事業所等 業務部門 |
164 |
15.5% |
220 |
+33.6% |
| 発電所等エネルギー 転換部門 |
68 |
6.4% |
79 |
+16.2% |
| 家庭部門 |
127 |
12.0% |
162 |
+26.9% |
| 合 計 |
1,059 |
100.0% |
1,075 |
+1.5% |
基調講演は、上記の 業務部門 (+33.6%)、 家庭部門 (+26.9%)が統制不可能なくらいの伸びであることを危惧しての発言である。
東日本大震災の津波襲来に際して、原子力発電所が破壊を受け、電源を一時OFF・停止したことから、再給水のための非常用電源再起動ON電力が不足して、給水不可能となり、爆発に至ったと、小生は理解している。
つまり、東北大震災は、「天災(大地震)」+「天災(大津波)」+「人災(電源OFF)」+「人災(非常用電源をONしても機動しない電力準備不足)」という、「人災」のウエートが大きい事件であった。
「 クリーン 」なと思われて、原子力発電に方向転換しようとした政府の方針が、原子力が危険なものとの判断から、「 脱・原子力 」に反転・逆転したことで、当面は火力発電に依存せざるをえなくなり、「 発電等転換部門 」の削減目標が、ますます達成不可能な水準となった。
業務部門、家庭部門は 、削減努力をしている最中でも、むしろ増加しているのだから、「いくら力こぶを政府が入れても、民間では対応が難しく、すぐには達成できない目標であることも判明した。」
加盟国ではない、大口のCO2排出国の米国、中国などや、途中で諦めて脱退したカナダなどとも智慧を出し合って、新たなCO2削減努力の歩調を合わせ、実現可能な範囲で進める必要がある。
どぜう内閣にとって、TPPに加盟するための難関よりもさらに厳しい道のりとなろう。
どこかの新聞が、「日本の国債が危ない!」と無駄に騒いでいるが、今のところ、保有する銀行などは国民の預金を預かっている債務者であり、本来の国債の債権者は国民であることを世界に訴えているにすぎない。
ありもしない話は、投機家は百も承知であり、そのくらいのことを知らないでは投資家ではない。
安易な消費税増税で経済を混乱させることのないように、どぜう内閣は腹を据えて、「八ッ場ダム建設再開」、「新たなCO2削減目標の設定」、「長期的な世代間不平等の是正をどうするか」などに邁進して貰いたいものである。
そのためには、ノーベル賞並の頭脳を持つ世界的な科学者や厚生経済学者達( 日本学士院などの日本賢人会ワーキンググループ )の出番をはやく作るべきであろう。
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