「メンデルの法則(遺伝学)」のメンデル。メンデルが住む
修道院の庭には、エンドウマメだけでなくブドウも植えられていました。
小石川植物園(東京大学付属植物園)には、挿し木で増えた2本が育っています。
メンデルは遺伝の法則を発見(エンドウマメでの研究。豆の黄・緑、しわ・丸という性質に着目し、交配実験を行う)し、その法則に基づき、ブドウの品種改良も行っていたそう。おいしいブドウ酒を作るため。修道院でお酒??? と思いましたけど、よく考えたらキリスト教ではワインは「キリストの血」の象徴ですから、おっけえなのでしょう。
ブドウでの研究の結果はどうだったんでしょう? メンデルが着目したエンドウマメの形質(黄・緑、丸・しわ)は、幸いそれぞれ1つの遺伝子によって形質が決まる「質的遺伝」なのですが、ワインの食味を良くするには、多分、もっと多くの遺伝子が複合し、おおまかな値の幅を決めているような「量的遺伝(例えば、乳牛のミルク生産量とかも)」のコントロールが必要だったのではないかと思います。メンデルの寿命のうちでは答えがでなかっただろうと思います。
1年で交配結果が分かる草(マメ)と違って、樹木の品種改良は大変です。ましてやブドウ。木が大きくなって実をつけても、木が若いうちは本当の成果が分かりません。ワインは、古い木から取れた実の方が上等とされていますし(ワインの表記「クラシコ」は、古い木の葡萄園製であるという”プレミア”表示)、その実から作ったワインも、しばらく寝かさないと美味しくならない。メンデルの葡萄で作ったワイン、どんな味がしたんでしょうねえ。
**遺伝学と言えば**
メンデルさんには、大変お世話になっています。エンドウマメの時にはあまり興味の持てなかった遺伝学ですが(好きでしたけど)、猫の毛色も殆どがメンデルさんの法則通りに遺伝します。ある親猫カップルから生れる子猫がどんな色になるのか。逆に、生れた子猫から親猫や先祖の猫の毛色の遺伝型を推測できる、なぜオスの三毛猫が通常ありえないのか? など、素晴らしい。

![]()
