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中学校一年生の郷土めぐりで、当グループホーム、今年も
来てくれました。自分たちの住むところにはどんな施設があって
どういうことをしているのか?それから自分たちの生き方を学習するという
ことで、今年で3回目です。
一年生は、まだまだかわいくて
入所されている方たちもとても喜んでくれます。
昨年は、ちぎり絵。一昨年は、オアシスで生け花。そして今年は
みんなで習字をしました。みんないろんな字をかいてくれて
いま、苑にはそれらを壁に飾っています。
それを見て思い出す人もいれば、すっかり忘れている人も・・・・
でも自分の名前が書いてあるのを見ると嬉しそうです。
来ていただいて、いつもこの施設の説明や生徒からの質問に
答えるのですが、
今年で3回目・・・でもなかなか緊張感は取れません。
思うことの半分も言えなかったのではと、終わってからいつも反省です。
事前に質問事項はいただくのですが・・・。
この2日前に、いらっしゃった先生は新任の若い先生で、
色々質問項目を話し合っているうちに
この授業の目的がわかってきました。
まだ中学生になって2ヶ月の子達。まだまだやんちゃです。
家族や友達や他人との関係や
地域との関わりのなかで、大きくなっていくこと。
自分だけじゃない、社会の一員としての自覚を持っていくことなど。。
この先生と話していて、つい空手のことをしゃべってしまいました。
「キックミットを蹴るときは、技の上達でけるんですが、
蹴られるほうは、キックミットの持ち方を考えて
相手がどういう風に蹴るか
どう持ったらうまく相手がうまく蹴ることが出来るか考えること、
これがスポーツをするとき必要なんじゃないでしょうか。
どんなスポーツでも・
相手のことを考えること、大事ですね。。」
そうしたら先生
「それなんですよね、そういうことを話して欲しいんです。生徒たちに
空手のことを話してください」
そりゃね、好きなことを話するのはどれだけでも話しできますよ。
空手のことはもちろん。新井さんのことも時間なんてどれだけあっても
しゃべります。でも
ヒートアップして暴走しますから私・・。自己チューになりますから。。
そして、その日がやってきて。。。
やっぱりね。。。。。メモ紙を時々見ながら、
質問に答えていくランテスですが、
段々質問が難しくなっていく。。。。
『この施設はいつごろできたんですか?』
『ここでは、何人の人がいるんですか?』
などは、簡単に答えられます。
そうして
『職員さんが嬉しいときは楽しいときは、どういうときですか?』
『職員さんは、この仕事に就いて良かったことは何ですか?』
紙に書いてあること読むのは簡単ですが、
時々生徒の顔を見ると
次、紙に目を・・・・・・
頭の中が真っ白になってしまうランテスです。そして言葉が詰まったとき
頭の中に浮かんだことは、、、、、
「みなさん、恕という言葉を知っていますか?今年初詣に行った神社で
知りました。いい言葉なので紹介します。。。。。。これがこういうところでは
必要なのではないでしょうか。皆さんも友達や家族、回りの人たちに
こういう気持ちで接することが出来ればいい友達関係や人間関係が
作れるのではと思います」
恕
他人の立場や心情を察すること。また、その気持ち。思いやり。
相手を思いやって許す。
思いやりの心で、罪や過ちを許す。
そうしたら、もう一人の先生が、生徒に
「今から書く字に決めたらどう?」
壁に貼った習字の字は、「恕」
結構ありました。
そして、先生からの質問
『この子達の中にも、何人かは福祉の仕事をしたいと思っている子が
何人かはいますが、今からどういうことをしたら良いですか?』
~とっさの質問に、考えた末
『技術的なことは後からでも十分できますが、大事なのは
人とのつながり、人への思いやりや自分を客観的に見ることが出来ること。
そのためには、本を沢山読むのもいいと思います』
そうしたら、先生
『最近はどんな本読みましたか?』と、
・・・・・・・・・直近ではananや有吉の毒舌の本、読んだけれど
言えないよ。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 と、
思い出したのが、2年前に買って時々読み返している本。
絶望の中に希望を拓くとき
矢野宏さんというジャーナリストの書かれたいろんな人へのインタビューの記録です。
この本を読んで、涙が止まらなくなったところがありますが
まさしく、恕の心なのです。
でも、咄嗟に題名が言えなくてデジカメに撮ってあった写真を思い出し
先生に後から、伝えた私でした。
この中の、神戸の児童殺傷事件の被害児の母親の考え方
何度読んでも涙が出てきます。
http://www5.pf-x.net/~kusogaki/jiken/shiryo/coment_karitaiin.html#yamashita
余談ですが、 この方が編集長をされている、『新聞うずみ火』
さいきん購読始めました。
先生、生徒の皆さん。
下手な話でごめんなさいね。
もっとちゃんと話が出来たらと反省しています。
そんなこんなで、たった1時間足らずのことでも
慌てふためいて、後から後悔ばかりするランテスです。
でもね、この新任の先生とちょっと仲良くなりました。
なんていったって、新井さんのこと話できそうなんですもん。
と、やっぱり、自分の生きがいに話を結び付けてしまうランテスでした。