男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

★歪みマニア Lemon & Ginger Cahsewnuts Fuzz



色々とファズを知っていくと、その独自の音色にハマってしまう・・・
それが故にギタリストの中に『 ファズ沼にハマる 』という言葉があるほどだ。

東北の秘境とされる地には “ファズ沼” という沼があるらしい。
その沼の奥底にあるゲルマニウムから発せられる独自の周波数を持つ電気信号はギタリストの脳内に感染し、知らず知らずに呼び寄せられるとか。
浸かったら最後、沼から発せられるNOISEに浸食され、意識虚ろなまま “NKT275” “OC72”等、意味不明な言葉を発し至福の笑みを浮かべてしまうとか。。。




さて、そんなファズ沼にハマってしまい、購入したのが国内『 Lemon & Ginger 』と『 クロサワ楽器 』のコラボ(創業65周年記念モデル) Cahsewnuts Fuzz Limited ~monthly of NKT274 というモデルになります。その名の通り選定した『 NKT274 』ゲルマニウムを特別に使用し、各カラー2色展開(イニシャルカラー白・黒各1台)で作られたスペシャルなモデルになっております。ファズフェイスの伝説的なゲルマはNKT275。これが使用されているか否かで数十万円の差がつくともされていますが、使用されているのはNKT275に特性が最も近いとされるNKT274のNOSとなります。ゲルマは今では枯渇してしまい、仮に見つかっても使用に理想的な抵抗を持ったものを探すとなると至難とされる希少パーツです。




正直な話、感覚的な『 良い音 』『 悪い音 』というのは理解出来てもエフェクター内部部品や回路による違いは俺的に知識不足。
単純に購入されている方たちのレビューで絶賛されていて試奏動画も好みの音だったこと、日本人特有の『 限定 』『 希少 』『 ヴィンテージ 』という言葉の魔力。
そして見た目が単純に格好良かったからというのが購入理由です。




本来ファズはシングルコイル等、線の細い音に対してブーストさせることを目的に作られているので
それこそハムバッカー仕様を多く持っている俺としてはどうなのかとも思いますが、欲しいという物欲を抑えることは困難でした。

あとは勝手に『 ハムバッカーだけど出力の低いピックアップ多いからいけるっしょ! 』という自己暗示で深くは考えないことにしています。




届いた本体は重厚感と存在感があってこれまた格好良い。 各部のエイジングも様になっております。
そして肝心の音ですが、これまた噂通り非常に良い! 先に言っておけば『 買って良かった 』と感じるファズペダルでした。




ヴィンテージファズの音は経験したことが無いので分かりませんが、シンプルに格好良い音が出ます。それも扱い易い。
音は太くなるんですが音抜けが良く、少しボリュームを絞ったときの音が解像度の高い極上のオーバードライブなのが気に入りました。
良質とされるファズでも音を絞るとファズ感が残り、それはそれで良いのですが、NKT274の差なのか純粋に質の良いオーバードライブです。
心配していたハムバッカー仕様で飽和することなくスモーキーサウンドが容易に出せるのも有難い限りです。

ファズの使い方としてMAXからボリュームを絞っていくことでタッチレスポンスの優れた鈴鳴りクリーンサウンドまで変化(調整)
することが1つの魅力なわけですが全てが使える音で、ドライブサウンドに関しては下手なドライブペダルを超えているレベルでした。

総じて言えるのはノイズレスで解像度が高い。そして2ノブなのに抜けが良い。
この辺はビルダーの直感的なセンスだと思いますが味付けが秀悦だなと感じます。

ファズはファズとして使いたい時にONにして使うしかない・・・と思っていましたが、
実用域が広いので1つで色々遊べるのが素敵です。少し高いですが、その価値は十分あると思います。オススメです。


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: