男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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★歪みマニア AT-222Fz GermaniumTransistor FUZZ

■AT-222Fz GermaniumTransistor FUZZ 【AKIRA TAKASAKI Signature Pedal】2024 Limited


個人的に大好きなエフェクターは
クリーンブースター(もしくはトランスペアレント系OD) 』『 ファズ 』『 ワウ 』 
ファズに関してはボリュームを絞ったときの音や全開時の轟音がテンション爆上がりなわけです。




ご覧の様にファズは大好きで厳選したファズは既に複数所有しております。そんな中、高崎 晃モデルのファズが27台限定で発売されるのを確認。
製造元のキャッツファクトリーは高崎氏 御用達のエフェクトメーカーで高品質なペダルをハンドメイドで製作・発売している注目株です。

ファズは持ってるし、どうしようかな・・・ と悩んでいるうちに受注第1期の生産が終わり悩みは増すばかり。
無くなってしまうのか・・・買った方が良いのか。。悩み過ぎて疲れ果て『 ​買うしかない​! 』と色々と売り飛ばして資金を集めポチリ。
大体は欲望を抑えきれずこのパターンで購入に至りますが、資金源に色々売るのでお陰様で部屋もスッキリしてきました。




AT222P.D.W.に通ずるシンプルなミリタリーグリーン。メーカー直販のみでカスタムショップ名義です。
ツマミは3つありゲイン/ボリュームに加え、キャラクターをコントロールするニュアンスとなっています。

ファズに関しては作り手やメーカーによってクセがモロに出ることが多く、これまではファズを中心にペダルをラインナップしているメーカーを選択肢に選んでいましたが、理想のギタートーンを出しているギタリストの1人でもある高崎晃氏がこだわったファズとなれば話が変わってきます。ということで、早速、色々と試してみましたのでレビューしてみます。※あくまで個人的な感想です。 




ファズの魅力の1つが “ 轟音 ” とも呼べる野太い音で『 ノイズの美学 』といっても過言ではない複雑な音を出します。
それこそ一音一音が太く単音弾きでも存在感があります。 反面、暴れすぎて各弦の分離感というよりは単にノイズ気味になってしまったり、
一定の周波数がカットされることでタッチレスポンスが遅くなってしまうモノも多くあります。

とりわけ太い弦が張ってある5~6弦をピッキングした時にその傾向が強くなるわけですが
このAT-222Fzでは解像度が高く分離感があり、ニュアンスもしっかり出てくれます。




轟音系でありながらピッキングニュアンスに忠実でレスポンスが速い。

なおかつフル10状態で6弦でもピッキングハーモニクスが出せるので、“THE FUZZ” というファズフェイスやビッグマフ、ベンダー系等のコテコテな王道に寄せたと言うよりは いなたく芯のある太さの中に “ レスポンス ” “ ヌケ ” “ レンジ ” を持たせたディストーションの延長線上にある様な印象です。スピードプレイを多用する高崎氏にとってこの辺りは重要なポイントだったのではないかと。 詳細は不明ですが “ファズらしい太さとスピード感” という相反する特性を実現した絶妙な味付けが高崎氏のこだわりでもあり、エンジニアの苦労した部分だろうなと感じることが出来ました。

“良いファズペダル” の特権とも言えるボリュームの追従性も良く、少し絞れば良質なディストーション、さらに絞り込めばオーバードライブまで実用的なサウンドを奏でます。ベンダー系にあるボリューム10~9にしたときに “ゴオオオォォオオ~シャリン” という極端な落ち方ではなく純粋に追従していく感じです。アンプをあまり歪ませずに使用すれば美しい鈴なりサウンドもOK。ファズを通すことで倍音成分とバイト感が増すのでボリューム調整によって通常の歪みペダルとはまた違ったドライブサウンドも楽しむことが出来ます。




ファズはペダル1つで表情の変化がつけられるので単純に弾いていて楽しいペダルです。
特性上、オーバードライブやディストーションよりも難易度が高く、使い道に困る場合もありますが
AT-222Fz はニュアンスの操作でキャラクターも変化するので、アンプとファズのセッティングを
突き詰めれば理想的なサウンドに持っていくことができそうです。
汎用性があって非常に素直なペダルでした。

人の手で生み出すモノというのはビルダーの想いが入っているのが良いですね。
“自分の存在意義” とでも言いましょうか、工場での大量生産とは違った『 』を感じます。


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