2006年07月12日
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仮説モデル(ウランの場合) 

 ――α線の複合作用 マクロファージの酸溶解

 単なるウランの化学毒性は考えない。
 それは、自然界に存在するものであり、濃度の問題であり、測定できることだからだ。
 微粒子が肺に影響するとしても、それは肺の病気であり、時間差を置いて一部が骨髄に吸収されて免疫の阻害に回ったとしても、・・・・あまりに少なすぎるのと、いったん溶けてしまったら他の害になる化学物質の中の一つであり、ウランにだけ特別なことはない。すべての中の一つとして、程度問題になる。

 放射線によって未知の現象が起きているかどうかが、重要だ。

 以下は
私的仮説 
です

1 ウラン微粒子が入った周辺

 α線のバイスタンダー効果によって同じ箇所で2、30の染色体異常細胞ができる。
 NK細胞が攻撃してくるが、一つのNK細胞が認識するのは多くはない。認識し残された染色体異常細胞は、 周囲が攻撃されているのを見てより慎重に擬態する
 通常の活性酸素や水溶性の毒物によって軌跡によってならば、それほど密集することがない。ために、ウラン微粒子は自然にない現象だと考えられる。

 これは、他の発ガン性物質の塵微粒子がやってきたときにも同じだが。

2の前 免疫システムの情報のあいまいさ

 ある種の異物に対する攻撃システムが形成されるには、どんなプロセスがあるのだろう。
 たぶん、胸腺では常にマクロファージが異物信号を出していて、ある程度継続的で共通の特徴が集まったと胸腺が認めたときにそれを攻撃するシステムを組み、攻撃し続けているのにマクロファージからの報告で変化のない情報があれば、それを別の種の異物だと再認識して、そのようにして異物を学習していくのだろうと思う。

 なので、小さな報告信号が大きくなっていく途中は、免疫力が弱まっていなくても微妙な部分で、見逃しやすい。ことに、病気経験の少ない未成年などでは。

 (成人すると、経験のある異物に対しても未経験なような複雑な対応をするのは無意味で煩わしいはず。
  だから、成人すると胸腺が小さく退縮するのだろう。)

2 ウラン微粒子がマクロファージに食べられてから

 マクロファージは、異物を酸によって殺す。
 ところが、二酸化ウランなどは、酸によって溶解しウラニルイオンとなって害を発生する。
 ( ここが一般自然界と違う。石油系煤塵公害にもたぶん共通する 。煤塵では、タールだが)
 ウラニルイオンは、DNAと強く結びつきやすい。(染め物に応用)
 内部でそんなものができたら、マクロファージはおかしくなるはず。
 マクロファージ自体のガン化(→リンパ性白血病??)、あるいは
 胸腺でヘルパーT細胞とやり取りするさいの異常伝達、
胸腺で異物のかけらを外に出そうとするさいに、濃厚なウラニルイオンが流れ出し、その胸腺(免疫情報のセンター)の一領域のいろんな反応を狂わせ 、最終的に免疫情報の微妙な狂いが残る。

 胸腺という免疫機構の学校でそれをすると情報伝達やリンパ自身の染色体異常が起きる。
 もともと骨髄で作られたリンパは胸腺で90%だか99%だかが、胸腺内で自己の免疫力で死んでしまうシステムになっている。
 リンパ細胞の一生の中で、胸腺がチェックを常にしているのか初めのときだけなのか、それはともかく、胸腺以外でのリンパチェックはたぶんないから厳しいのではないだろうか?

 いずれにしろ、免疫システム自体がやられる・ごまかされることがガンの確率を一気に上げる。

3 胸腺でのα崩壊

 また、2μm角の二酸化ウラン微粒子は77万秒=9日に1回のα崩壊を起こす。
 これがそのマクロファージのDNAを書き換えるにはあまりに近すぎて素通りするだろう。
 これだけゆっくりだと、通常自然にとけ込んでる放射性分子が均等にα線を発するのと同じになり、また通常の活性酸素によるものと同じであり、量的に言って無視できる。

 ただ、2の仮説のタイミングにちょうど合うように その場所でα線が発する ということで、相乗しやすくはなる。

4 それ以後

 以後は、溶解したイオンとして限りなく小さく薄く広がっていき、自然に身体にあるウランと似たような形になる。濃度の違いは多少あったりしてもそれは測定可能だ。
 または、マクロファージの中にあり続け、腎臓から排出。
 あるいは、マクロファージ自身がガンの親細胞となる。


-1
 血液に溶けたウランは殆どが腎臓で排出されるが、一部は骨髄に吸収される。
 腎臓から排出される比率が一日67%とか一週間90%とかいうので、骨髄には血中に溶けた内の2~3%(かな?)が蓄積されそうだ。全体量によってはかなりではなかろうか。
 これらは、自然に血中にあるものと比べて、どの程度なのかはわからない。
 γ線で測定しようにも、1MeVのγ線は水中で10cm程度、骨があれば検出できないだろう。
 そして、ウラン微粒子によるウランは、進化の中に組み込まれるはずもない。
 現状はまったくわからない。
 しかし、現状は、骨髄性の病気(骨髄性白血病など)の増大は報告されてないようだ。

――――――――――――――――――――――――――
 以上は定性的な仮説。




全体に

 放射能とガンの関係は、
 自然放射能の平均の100倍を急に受けると癌がわずかに増え始める。
 そのレベルを一年受けても統計に変化がなさそうだ(十分の程度のデータとも言えないが)。
 そのレベルから癌が統計上数倍に増える程度のレベルになると、――直接ばたばたと死んでしまう。
 これらは、原爆の急激な放射線を受けたときの話。

 癌になるシステムというのは、それとは違う。
 癌免疫の項でやったように、 免疫活性が落ちるとガンを発見しようとすることも弱まる。
 ガン細胞にしても弱まってるときには刺激でかんたんに退治されてくれるけど、元気だと抵抗力をもって死ななくなる。
 NK細胞は、ガンに引きつけられるのでなく始めはたまたま出くわすだけなのだから、いくら全体でガンより多くても、出会ったNK細胞の活性が大切なのだと思う。
 広く言えば、 ガンが生じる以前の免疫体力がガンになるしきい値を変える

ガンが生じる事件は、免疫が弱まった事件が原因だ 、と考えることもできよう。
 ガンが発見できるはずの時に活性が弱って見逃すと、ガンがそのうちに顔を変えて見つけにくくなる。
 それらの間に大きくなったガンは、NK細胞をごまかす力をつけやすくなっている、と。

 リンパ関係以外の癌について、原爆の資料からの年数予想で、「ウランのせいだというならイラクのは早すぎる」、というのは無意味なことだ。
 それだと、あるゆる癌で、「発病したのは免疫が弱ったことがあるのとは関係がない」と言うようなものだから。

 しかし確かに、 ウラン微粒子が免疫センターを壊していなければ 、「リンパと肺以外の多くの癌が発生するのをウランではまとめて説明できない」 となるだろう。
 その場合は、別のガン原因が有力になってくる。相乗としても主因はウランとは別の方だと。



目次 ウランと放射線とガン








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最終更新日  2006年07月14日 21時13分59秒
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