ロールケーキで幸せ、スイーツ好き

ロールケーキで幸せ、スイーツ好き

2010年01月13日
XML
せんべい、茶、ドレッシング、豆腐、香水、会席料理――。昨年11月、吉野町吉野山で開かれた試作品報告会に様々な商品が登場した。一見すると何のつながりもないようだが、共通点は原材料に含まれた「葛(くず)」。出席した自治体役員や企業関係者からは「いつから販売するの」「注文の仕方は」などと質問が相次いだ。

 「吉野と言えば葛。根のでんぷんを乾燥させた葛粉だけでなく、葉や茎、花も余すことなく使ってみたんです」。吉野山の商工会支部や旅館、みやげ物店の代表者らで2007年に発足した「吉野ニュー・アイディア・プロジェクト委員会」副委員長の東利明(56)は話す。

 葛は、全国各地に自生するマメ科の植物で、奈良時代に編さんされた万葉集にも詠まれた。吉野町には、国栖(くず)の地名が残り、葛の名の由来ともされる。「吉野葛」は、寒風で根に養分が蓄えられ、精製する際に必要なきれいな水が豊富だったことから良品として知られる。

 中国では古くから漢方薬「葛根湯(かっこんとう)」の原料とされるなど薬効があり、水で溶いて温めた葛湯などが親しまれてきたが、でんぷんはサツマイモやジャガイモなどが主流になり、近年は消費が低迷。商品開発に乗り出した委員会が、摘み取った葉をパウダー状にしたことで、様々な食品などに利用できるようになった。

 商品を生み出すだけでなく、商店の前などに葛を植えたプランターを設置。遊休地(約100平方メートル)を利用した栽培も始め、吉野の葛をアピールしている。東は「奈良の歴史や文化を紹介する平城遷都1300年祭に合わせて試作品が完成し、商品化されれば、吉野をさらに売り込める」と期待する。

 生クリームを包み込む、しっとりなめらかな卵色のスポンジ生地。「口の中でとろけるようだ、と評判です」。創業140年を超える葛製品の老舗「井上天極堂」(御所市)品質管理室の川本あづみ(31)は誇らしげに説明する。

 小麦粉を一切使わず、吉野の葛だけで焼き上げた自慢のロールケーキ。「若い人に葛を知ってもらうため」に05年から販売を始めた。

 葛に卵や牛乳などを混ぜても分離し、生地が均等に焼けない。分量や、かき混ぜるタイミング、焼き時間など試行錯誤を繰り返し、商品化に1年かかった。微妙な調整が必要な製法は機械ではできず、職人が焼き上げている。

 同社は08年、橿原市のイオンモール橿原アルル内に「カフェクデュウー」をオープン。葛を使ったパフェやソフトクリームなどは、若いカップルらから人気だ。



読売新聞 より引用

ロールケーキ情報はHomeへ

他の商品を探す場合は楽天市場へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年01月13日 11時02分42秒
コメントを書く
[ロールケーキニュース(2010)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: